リバーシ!

文月

文字の大きさ
166 / 248
十五章 メレディアと桔梗とヒジリとミチル

11.絶対に分かち合えない二人。

しおりを挟む
 ホントはね。
「もう一生あそこには行きたくない」
 って願えば行かなくていいんだ。‥というか、「行かないでも済む」んだ。
 一度も行ったことが無かったから「リバーシが行きやすいスポット」に飛ばされただけで、一度でも行ったことがある場所だったら「行きたくない」って思えば行かない。
 夢とは違って強制力はないんだ。
 ‥粋な計らいも無いけどね。夢って、ちょっとロマンだよね、びっくり箱要素もある(夢に夢見過ぎかな? )

 行きやすいスポットには飛ばされやすいけど、一度「お試し」して、「行きたくなければ」いかない。‥そんな感じ。

 だから、あんな「キモチワルイ思い」した場所に、一生行きたくないってことも可能なわけ。
 だけど俺はね、
 ちょっと「普通の人」じゃなかったみたい。
 刺激に餓えてたってのもあるだろうし、‥若干「気になった」ってのもあったんだろう。
 実はね、
 あの後何度か行ってみた。

 気になる。
 でも、キモチワルイ。

 で
 毎日ってわけにはいかなかったけど行ってみたってわけ。毎日じゃないよ? やっぱり「普通じゃない」けど、人間ですから。「やっぱりあれは嫌だったかも‥」って我に返ることも‥あったり。
 でもね、二日と開けられなかった。

 ‥早期決戦ってわけじゃないけど‥
 近いうちにアイツは「やる」。それが気になる。
 ‥止めたいってのは、まあ‥心のどこかにはあった。
 人間ですから。

 なぜ近いうちにかって? 俺の魔力とやらを吸収したわけでしょ? それがいつまでもあるとは思えないから「あるうちに」 = 近いうち だろうって思ったわけ。
 責任感じちゃってたってのもある。
 俺の意思じゃないけど、俺の魔力を持ってかれて‥それが悪用されるかもしれないんだもんね。
 でも、それだけじゃないじゃない? 人間って。

 でも、俺の気にすることじゃないか。関係ないか。
 とも思うし、
 やっぱ、あいつにまた会うの‥キモチワルイな
 とも思う。
 あの時は俺も子供だったから「割り切って、道徳の為にアイツを説得しよう」ってのは‥なかったな。

 一度目(初対面からだと、二回目)
 「キモチワルイ」が先行して、後姿を見かけただけで、逃げた。
 二回目
 あいつは湖を見つめて座っていた。
 その姿を見たとき、ビクッとしたよ。
 だって、背中から感じる哀愁? みたいなのが‥常人のそれじゃなかったんだもん。
 少なくとも、地球であのくらいの子供が醸し出す雰囲気じゃなかったね。

 ‥泣いてるのかなって思った。
 悲しくてとか寂しくて‥って感じじゃなかった。 

 「やってしまった‥どうしよう‥」って後悔で? 
 それとも、
 結局まだ殺して‥殺せてなくって、「殺したいって相手」にまたいじめられた? 
 それとも、
 「殺したいって相手」にいじめられて‥悔しくて悲しくて、殺したくって仕方が無いのに殺せない‥って自分の事悔しく思ってるの? 

 人って、いろんな原因があって泣きたくなる。
 悔しくても、悲しくても、最近知ったんだけど‥愛しくても泣ける。
 あいつの涙は‥でも、残念ながらそういう「いい涙」じゃなかった。

 あいつは俺に気が付いて、振り向いて笑った。
 やっぱり泣いてたんだろう。‥ちょっと目が赤いように思えた。
 あいつはぐしっと握りこぶしで涙をぬぐうと、俺に、
「ありがとう。キミにお礼を言いたくて待ってたんだ。‥会えるとは思ってなかったけど」
 って言った。

 そして、俺を隣に座らせるとぽつりぽつりと思い出話をし始めた。
 俺は、‥全然興味がなかったけど「こいつが話したいなら」って諦めて‥大人しく横に座った。別に「こいつは人を殺すような奴だから、逆らったらヤバい」って思ったわけでは無い。
 何となく青白く光って見える湖‥後からラルシュに「自ら光る魚がいるからだよ」って教えてもらった‥は、ただ静かで、水音一つしなかった。
 湖を取り囲む森の奥から、獣の低く唸る声と赤い目‥魔獣の気配がした。
 だけど、奴らも何かを警戒してか‥俺たちに向かってくることはなかった。

 自分より魔力が強い者に、魔獣は寄ってこない、ってこと、‥そういえばあの時、あいつに教わったんだった。
 
「僕はね、‥どうやら訳アリの子供ならしい。僕のお父さん‥お父さんとは呼んだことも無いけどね。そもそも会ったこともない‥は、どうやら金持ちだし、他に奥さんがいる人らしくって、その奥さんが母さんに「認めない! 」ってすごい剣幕で怒ってるのを見た」
 ああ、愛人の子って奴か。
 耳ざとい俺は子供のくせにそういうことを聞き知っていたから、頷いて続きを促した。
「母さんはね、でも気にしてない感じだった。まったく相手にしてないって感じ。‥っていうのも、奥さんのところには男の子がいなくって、僕が唯一の男の子で‥「悪いようにするわけがない」って思ってたみたい。
 見かけと違って‥か弱い女性じゃないんだ。
 ずっと僕の事「愛してるわ」って言ってたけど‥「利用価値があるから」愛しているのか‥親子だから愛しているのか‥は分からなかった。
 ただ、‥近頃は僕に依存してた‥感じかな。ずっと、僕の事監視するように‥見て来た。
 だって、「もしかしたら僕がいるから殺されるかもしれない」けど、「僕がいるから殺されないかもしれない」んだ。
 僕という存在は‥母さんの中で小さくはなかった」
 それも、何となくわかる気がした。
 愛人にしか跡取りになる男児がいない。金持ちの男にしたらその男児が必要だろうが、正妻にしたら面白くない。
 殺したいけど、殺せない‥ってところなんだろう。
 ‥気の毒だけど‥そう珍しいケースでもない‥って感じかな? 
 俺はまた頷いて続きを促した。

 そいつは、ふ、と妙に優しく微笑むと、俺の方を見て

 どんなに愛する人でも‥
 寝ても覚めてもずっと一緒、って息が詰まるよね。
 それどころかさ‥
 寝なかったら、四六時中ずっと一緒だよ。
 息が詰まるどころじゃない。

 と‥今までとは違い‥独り言のような口調で呟いた。
 俺が顔を上げてそいつの方を見ると‥ちょうどこっちを向いていたそいつと‥視線が合った。
 そういえば、向かい合わせになったのって初めてだ‥俺はぼんやりそんなことを思った。
 別にそれ以上の感想はない。だって、男と向かい合って目が合ったって‥どうでもいいじゃない。「こっち向くなよキモチワルイ」って程不細工でもなかったから、そこまで気持ち悪くなかった‥位の感想かな。
 不細工じゃない‥どころか、綺麗な顔してるって感じだったけど、‥それも「男だし、どうでもいいわ」って感じかな~。
 そいつはふ、と微笑んで、僕から目をそらし‥また湖面を見つめた。

「‥母さんは僕のことを愛していた。それはもう‥異常な程。
 利用価値があるから、‥僕しかいないから‥、同じ立場だから‥
 理由はいろいろあるだろうけど‥結局‥追い詰められて‥僕しか心の拠り所が無かったんだろう。
 とにかく
 母さんは僕を‥異常な程愛していた。
 自分の母親から愛されてる‥って、嬉しいことなんだろうけど‥息が詰まった」
 俺は、ごくり、と唾を飲んだ。 

 ‥話が‥ヤバい方向に行き始めた‥。

 ‥そんな感じがした。
 別に口調が変わったとか、表情が険しくなった‥わけでは無い。無いのに、何か「分かった」。
 これは‥話がヤバい方向に行き始めてるって‥。
 俺は、そこから逃げ出したいんだけど‥何か‥よくわからない気力なんだか「使命感」なんだかで辛うじてとどまってる‥だけって感じ。
 心はもう、半分逃げ出してる。表情なんて‥きっと「聞きたくないオーラ」出まくりだ。
 そんな俺の「聞きたくないオーラ」なんてまるで無視して、そいつは話を続けた。
「息が詰まって、逃げたこともあるんだ。ホントはね。だけど、母さんは僕を逃がしてはくれなかった。
 走り疲れた僕が眠っている間に‥
 眠らない母さんが、僕を見つけ出した。
 そしてね。
 目が覚めればいつも、家に戻ってて‥、母さんは僕を見下ろしてニコニコ笑ってた」
 ‥ホラーじゃない。
 子供が家出したら親は寝ずに探す。
 で、眠ってる子供を見つけたら‥わざわざ起こしたりしないだろう。
 眠ってるまま連れて帰って、ほっとして‥やっぱり眠れずに子供が目を覚ますのを待つだろう。
 何もおかしいことはない。
 ‥でも、この子にとってそれは‥「息が詰まる」んだろう。
 まあ‥わからないでもない‥かな。
 反抗期ってのもあるだろう。

「‥眠るのが怖かった」
 ポツリと呟いた。
 今までと違って、低い‥低い‥絶望的な口調だった。 
 大袈裟な程、暗い口調。
 ‥まるで「余命1年って言われた」って位のトーンだった。
 俺は‥ますます怖くなって、耳をふさぎたくなる衝動と戦っていた。なんなら、別のことを考えて聞かないようにしていたくらいだった。‥つまり、現実逃避って奴だね。

 彼はそんな俺をなおも置き去りにして、ただ‥話を続けた。
「だけど、眠らない訳にはいかない。‥気が付いたら眠っていた」
 会話をしているわけでは無い。
 ただ、独り言をつぶやいているだけだ。
 独り言は、

「だから‥母さんを殺した」

 って言葉で‥終わった。
 予想は‥ちょっとはしてた。でも、‥聞かなければ「きっと反抗期」で自分のここ胡麻化すことは出来た。
 だけど‥
 俺は聞いてしまった。

「‥泣いてくれるの? 有難う。でも、僕はちっとも悲しくないよ? ただ、嬉しい。‥スッキリしてる。
 魔力を貰って、僕は力以上に勇気を貰った。
 ‥力だけじゃ勝てなかった。母さんはリバーシだったから。
 だって、寝ないんだ。リバーシに決まってる」

 ‥そうだろうか。
 あの子が起きてる時間にずっと起きてたからそう思ったのかも。
 母さんは寝ない(だから、きっと母親はリバーシなんだろう)って思ったのかも。
 
「リバーシだから、僕が寝てる間も僕の事を見てる。それが‥怖かった」

 仮にあの子の母さんがホントにリバーシだとしても。リバーシにも充電時間はいる。
 ずっと、起きてこの子を見てられるわけじゃない。
 俺が「リバーシだって充電時間が必要」って教えたら、
「リバーシも眠るの? 」
 あの子は驚いてた。

 リバーシが「眠る」ことをあの子は知らなかったんだ。
 リバーシだって人間だってこと、‥この子は知らなかったんだ。

 もう少しして、あの子が起きている時間が増えたら「母親が充電状態に入っている(= 眠っている)」のを見ることもできただろう。だけど、あの子はせっかちにも‥自身が大きくなるのを待ちきれず、母親を殺してしまった。

 俺は涙を流した。
 さっきみたいに‥気が付いたら泣いてたんじゃなく‥今回ははっきりと自分が泣いてるんだって分かった。

 リバーシは人間じゃない?
 24時間見張られてるみたいで怖い?

「あ、君のことが怖いわけじゃないよ? だって君は僕の事見張ってないから」
 そもそも‥
 ホントに見張ってたのか?! ただの思い込みじゃないのか?! 自意識過剰で、猜疑心強めなんじゃないのか!? お前の方が‥母親に対して後ろめたい思いがあったんじゃないのか? 見られて嫌だって思う事‥したり、考えてたりしてたんじゃないのか?
 偏見って言葉知ってるか?
 根拠なく人の事悪く思ったり疑ったりすることだ。
 お前は、自分の考えに囚われて、お母さんのことを頭から疑った目で見てただけなんじゃないのか? 
 
 俺たちは‥!
 俺たちリバーシは‥誰かを24時間見張ったりなんてしない!
 ‥言葉には出なかった。
 ただ、悲しくって‥悔しくって泣いた。

「僕ね、知らないおじさんに引き取られることになったんだ。人のよさそうなおじさん。‥「父さん」の奥さんに売られちゃったんだけど、おじさんが僕を買い取ってくれることになったんだ。
 他の人に買われたら、きっと酷い目に合わされるから‥って
 だから、ホントに、心配しないで? 」
 心配なんて‥! してないし、同情もしない!
 正直、お前なんて知ったことか‥って思ってる。
 可哀そうだなんて‥到底思えない! 

 俺は‥お前に同情して泣いてるんじゃない!
 泣きたくなんてない、でも、悔しくて悔しくて‥!

「僕の名前は、カタル。君の名前は? 
 僕たち、また会える? 」
 そんな‥あいつの声に答えずに俺は‥
 無我夢中で‥走った。
 夜が明けるまで

 なるべく遠くに逃げたい‥そう思った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?

玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。 ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。 これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。 そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ! そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――? おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!? ※小説家になろう・カクヨムにも掲載

幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない

ラム猫
恋愛
 幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。  その後、十年以上彼と再会することはなかった。  三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。  しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。  それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。 「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」 「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」 ※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。 ※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

処理中です...