180 / 248
十六章 ミチル争奪戦!
4.こういう時って、男の方がロマンチストですよね?
しおりを挟む
(side ミチル)
「ほんっと腹立つ! 」
‥毛を逆立たせた猫みたいなヒジリ。
俺の為に怒ってくれてるのってわかって嬉しい。
ねえ、ヒジリ
君は
俺のことどうおもってるの?
そこんとこ‥重要なんだけど。
ラルシュは、今回のことを上の人に相談しに行ってて今ここにいない。上の人ってつまり、王様と次期王様のお兄さんだけ。
‥ラルシュって王子様なんだよなって‥改めて思ったりした。
そりゃ、普段からラルシュは国のことで忙しい。国のことはよくやってるって思う。だけど、態度っていうか‥多分俺たちに対してだけなんだろうけど‥そういうのが、王子らしくなくて、つい忘れてた。
会社の「親しい先輩」みたいに思ってた。
改めて、この国が異世界なんだな~って思ったり。
ラルシュはその国の王子様で、それは国が違うって理由で「じゃあいいか」にはならない。(地球でもそうでしょ? 他国の王様だからっていって「わが国には貴方の国の身分制は関係ないですから」にはならないでしょ? )
でも‥だからといって、ラルシュに対する態度を変えようとは思わないんだけど‥。
それは‥違う国どころか‥異世界人だからってことで大目に見て欲しい。
ラルシュたちの会議‥大臣さんも含めて今後のことを話し合う大事な会議‥は、昼から今までずっと続いてるらしい。
思った以上に大ごとで、昨日、自分の身に起こったこと以上に戸惑ってる。
だけどそれ以上に‥
俺はヒジリの俺に対する気持ちの方が気になる。
だけどね、ここでは聞けない。
傍に穏やかな振りして‥俺たち二人の様子を見張ってるナラフィスがいるから。
ナラフィスはもちろんだけど、ヒジリとラルシュが結婚することを望んでいる。
まあ‥この国の人間なら当たり前だろう。それが、この国にとってbestな選択だからだ。だけど、ナラフィスにとっては、ラルシュの為ってのが一番‥なんだろう。
だって、ラルシュの友達だから。
ナラフィスを見てたら、サラージも含めた友情‥みたいなのを強く感じるよ。
「羨ましいな」って思うし、俺もラルシュの友達だから、頼もしいって思う。
‥こと、ヒジリのことじゃなかったら、だ。
ヒジリのことについては‥でも、「ちょっと邪魔だな」って感じは‥正直、ね‥。
ラルシュとは友達だけど、ヒジリのことまで「お友達だから」で済ませる気はない。
‥だって、「見込みなし」の恋じゃない。
それなりの時間一緒に過ごして来たし、俺しか知らないヒジリをいっぱい見て来た。俺のヒジリに対する気持ちも変わってきた。
きっと、ヒジリもそうだって思ってる。
「俺は‥嫌だ! ミチルがカタルの味方になるなんて‥絶対に嫌だ‥! 」
今だって、俺の為に怒ってくれるヒジリに期待をもっちゃったりする。
ズルい。ヒジリは‥ズルい。
俺の気持ちにきっと気付いてるのに(← 実は気付いていない)、気付かない振りして、‥だけど、「思わせぶり」な態度をとる。
「どうして? 」
つい、口から零れ落ちた言葉に、ナラフィスがぎょっとした顔をして‥俺を見る。
どうしてって何がだ。
そりゃ、嫌だろ。
カタルはラルシュの‥国の敵sideだぞ。
ってことだろう。
‥そうだな。間違った。つい、‥ついね。ナラフィスは正しいよ‥。
「いや‥」
言い直そうとしたら
「だって‥嫌だもん‥」
ヒジリが消え入るような声で呟いた。
顔が真っ赤だ。
この顔、このセリフ‥!
‥反則だろう。
どうして嫌なの? 何が嫌なの? 俺がカタルの味方になるのが‥どうしてそんなに嫌なの?
‥俺のこと、好きだから?
だけど、
「‥どうしてそんなに嫌なの? 」
って聞いたのは、ナラフィスだった。
「ナツミが大犯罪に巻き込まれるから? 」
って何気なく論点を変えようとしてる。
「俺」との、恋愛の話にしないように、しないように‥方向転換しようとしてる。
ヒジリは、でも「え? 」って顔して‥
「だって、嫌でしょう。普通に。なんか‥あの人、変な感じだったし。「俺の友達を変な目で見るな! 」って思った。‥ああ、思い出したらまたむかむかしてきた。
あの目!
‥そりゃ、恋愛に性別は関係ないって思うけど‥思うんだけど‥ああ‥俺は‥偏見だらけのダメな奴だな‥」
すごい、
鈍器で頭を殴られたような衝撃。
「俺の友達」‥。
カタルに嫉妬したんじゃなくて、
いや‥嫉妬には違いないけど‥
「‥そ‥そうか」
ナラフィスも困っちゃってるよ‥。
「特別な相手って、魔力の問題だのに、あの目は‥そんなもんじゃなかった」
力説するヒジリに、ナラフィスは
「‥そもそも、魔法使いにとっての「特別な相手」と、リバーシにとっての「特別な相手」って全然存在が違うらしいから‥ここでリバーシ同士が集まってあれこれ議論しても分かんないわな」
って返して、‥ちょっと俺を「お気の毒さま‥」って顔で見た。
‥安い同情はやめてもらおうか‥。
「まあ‥ねえ、魔法使いにとって魔力はそれ程必要なんだろうけど‥。
特別な相手から魔力を補充するのが一番効率が良くて、自分の魔力に馴染む‥。それって重要なことなんだろうな。
だけど、契約を結んじゃったら、他の人から魔力がもらえないとか‥不便じゃないのかなあ」
「それ程、キープしとかなきゃ! って思うんじゃない? 」
俺が睨むと、ナラフィスは一瞬「ヤレヤレ」って顔して、肩をちょっとすくめると‥ヒジリとの話に戻った。
「‥成程」
ナラフィスの「キープ」って言葉にヒジリが「納得した」って顔をする。
君たち、「運命を感じるほど相性のいい」魔力‥っていう「ちょっとロマンがある話」してるんだよね?
なんか‥献血かなんかの話してるみたい‥。もしくは‥バーの酒?
ロマンのかけらもない「色気ない話」だよね‥。
「そうか! じゃあ、ミチルと契約だけさせちゃえば? で、ミチルと一生会わせないの! そしたら、カタルの奴、他から魔力貰えないから魔力枯渇間違いなし! 一瞬ぬか喜びさせて、「裏切られた‥」ってのも、いいよね! 」
って‥悪役の発想。
‥てか、俺は囮ですか‥?
そんなヒジリにナラフィスは「呆れた」って顔して(で、俺の方にまた「お気の毒」って視線をよこして‥)
「‥契約したら、「カタルの契約者」って国の魔法使いに認識されて、ミチルは攻撃されると思うぞ‥」
肩をすくめて「ヤレヤレ」って顔をする。
「ミチルのこと快く思ってない輩からしたら「いい攻撃理由」だよね。「じゃあ、ミチルは殺さねば! しかもカタルの戦力も削れて一石二鳥! 」ってなるよね。確実に」
‥殺人確定!!
「だめか‥」
‥ヒジリ、その落胆した顔‥本気だったのか??
恋バナ‥じゃなかったの? ヒジリ‥。
俺のこと好きだから嫉妬して‥じゃなかったどころか、俺のこと利用してカタル潰そう‥とか‥
酷過ぎない??
カタルに対する恐怖以上に‥俺のハートはもうガタガタだよ‥。
ヒジリのロマンチックに期待した俺が馬鹿だった。
ってか‥こういう時、男の方が恋愛脳で、ロマンチストですよね。
(泣)
「ほんっと腹立つ! 」
‥毛を逆立たせた猫みたいなヒジリ。
俺の為に怒ってくれてるのってわかって嬉しい。
ねえ、ヒジリ
君は
俺のことどうおもってるの?
そこんとこ‥重要なんだけど。
ラルシュは、今回のことを上の人に相談しに行ってて今ここにいない。上の人ってつまり、王様と次期王様のお兄さんだけ。
‥ラルシュって王子様なんだよなって‥改めて思ったりした。
そりゃ、普段からラルシュは国のことで忙しい。国のことはよくやってるって思う。だけど、態度っていうか‥多分俺たちに対してだけなんだろうけど‥そういうのが、王子らしくなくて、つい忘れてた。
会社の「親しい先輩」みたいに思ってた。
改めて、この国が異世界なんだな~って思ったり。
ラルシュはその国の王子様で、それは国が違うって理由で「じゃあいいか」にはならない。(地球でもそうでしょ? 他国の王様だからっていって「わが国には貴方の国の身分制は関係ないですから」にはならないでしょ? )
でも‥だからといって、ラルシュに対する態度を変えようとは思わないんだけど‥。
それは‥違う国どころか‥異世界人だからってことで大目に見て欲しい。
ラルシュたちの会議‥大臣さんも含めて今後のことを話し合う大事な会議‥は、昼から今までずっと続いてるらしい。
思った以上に大ごとで、昨日、自分の身に起こったこと以上に戸惑ってる。
だけどそれ以上に‥
俺はヒジリの俺に対する気持ちの方が気になる。
だけどね、ここでは聞けない。
傍に穏やかな振りして‥俺たち二人の様子を見張ってるナラフィスがいるから。
ナラフィスはもちろんだけど、ヒジリとラルシュが結婚することを望んでいる。
まあ‥この国の人間なら当たり前だろう。それが、この国にとってbestな選択だからだ。だけど、ナラフィスにとっては、ラルシュの為ってのが一番‥なんだろう。
だって、ラルシュの友達だから。
ナラフィスを見てたら、サラージも含めた友情‥みたいなのを強く感じるよ。
「羨ましいな」って思うし、俺もラルシュの友達だから、頼もしいって思う。
‥こと、ヒジリのことじゃなかったら、だ。
ヒジリのことについては‥でも、「ちょっと邪魔だな」って感じは‥正直、ね‥。
ラルシュとは友達だけど、ヒジリのことまで「お友達だから」で済ませる気はない。
‥だって、「見込みなし」の恋じゃない。
それなりの時間一緒に過ごして来たし、俺しか知らないヒジリをいっぱい見て来た。俺のヒジリに対する気持ちも変わってきた。
きっと、ヒジリもそうだって思ってる。
「俺は‥嫌だ! ミチルがカタルの味方になるなんて‥絶対に嫌だ‥! 」
今だって、俺の為に怒ってくれるヒジリに期待をもっちゃったりする。
ズルい。ヒジリは‥ズルい。
俺の気持ちにきっと気付いてるのに(← 実は気付いていない)、気付かない振りして、‥だけど、「思わせぶり」な態度をとる。
「どうして? 」
つい、口から零れ落ちた言葉に、ナラフィスがぎょっとした顔をして‥俺を見る。
どうしてって何がだ。
そりゃ、嫌だろ。
カタルはラルシュの‥国の敵sideだぞ。
ってことだろう。
‥そうだな。間違った。つい、‥ついね。ナラフィスは正しいよ‥。
「いや‥」
言い直そうとしたら
「だって‥嫌だもん‥」
ヒジリが消え入るような声で呟いた。
顔が真っ赤だ。
この顔、このセリフ‥!
‥反則だろう。
どうして嫌なの? 何が嫌なの? 俺がカタルの味方になるのが‥どうしてそんなに嫌なの?
‥俺のこと、好きだから?
だけど、
「‥どうしてそんなに嫌なの? 」
って聞いたのは、ナラフィスだった。
「ナツミが大犯罪に巻き込まれるから? 」
って何気なく論点を変えようとしてる。
「俺」との、恋愛の話にしないように、しないように‥方向転換しようとしてる。
ヒジリは、でも「え? 」って顔して‥
「だって、嫌でしょう。普通に。なんか‥あの人、変な感じだったし。「俺の友達を変な目で見るな! 」って思った。‥ああ、思い出したらまたむかむかしてきた。
あの目!
‥そりゃ、恋愛に性別は関係ないって思うけど‥思うんだけど‥ああ‥俺は‥偏見だらけのダメな奴だな‥」
すごい、
鈍器で頭を殴られたような衝撃。
「俺の友達」‥。
カタルに嫉妬したんじゃなくて、
いや‥嫉妬には違いないけど‥
「‥そ‥そうか」
ナラフィスも困っちゃってるよ‥。
「特別な相手って、魔力の問題だのに、あの目は‥そんなもんじゃなかった」
力説するヒジリに、ナラフィスは
「‥そもそも、魔法使いにとっての「特別な相手」と、リバーシにとっての「特別な相手」って全然存在が違うらしいから‥ここでリバーシ同士が集まってあれこれ議論しても分かんないわな」
って返して、‥ちょっと俺を「お気の毒さま‥」って顔で見た。
‥安い同情はやめてもらおうか‥。
「まあ‥ねえ、魔法使いにとって魔力はそれ程必要なんだろうけど‥。
特別な相手から魔力を補充するのが一番効率が良くて、自分の魔力に馴染む‥。それって重要なことなんだろうな。
だけど、契約を結んじゃったら、他の人から魔力がもらえないとか‥不便じゃないのかなあ」
「それ程、キープしとかなきゃ! って思うんじゃない? 」
俺が睨むと、ナラフィスは一瞬「ヤレヤレ」って顔して、肩をちょっとすくめると‥ヒジリとの話に戻った。
「‥成程」
ナラフィスの「キープ」って言葉にヒジリが「納得した」って顔をする。
君たち、「運命を感じるほど相性のいい」魔力‥っていう「ちょっとロマンがある話」してるんだよね?
なんか‥献血かなんかの話してるみたい‥。もしくは‥バーの酒?
ロマンのかけらもない「色気ない話」だよね‥。
「そうか! じゃあ、ミチルと契約だけさせちゃえば? で、ミチルと一生会わせないの! そしたら、カタルの奴、他から魔力貰えないから魔力枯渇間違いなし! 一瞬ぬか喜びさせて、「裏切られた‥」ってのも、いいよね! 」
って‥悪役の発想。
‥てか、俺は囮ですか‥?
そんなヒジリにナラフィスは「呆れた」って顔して(で、俺の方にまた「お気の毒」って視線をよこして‥)
「‥契約したら、「カタルの契約者」って国の魔法使いに認識されて、ミチルは攻撃されると思うぞ‥」
肩をすくめて「ヤレヤレ」って顔をする。
「ミチルのこと快く思ってない輩からしたら「いい攻撃理由」だよね。「じゃあ、ミチルは殺さねば! しかもカタルの戦力も削れて一石二鳥! 」ってなるよね。確実に」
‥殺人確定!!
「だめか‥」
‥ヒジリ、その落胆した顔‥本気だったのか??
恋バナ‥じゃなかったの? ヒジリ‥。
俺のこと好きだから嫉妬して‥じゃなかったどころか、俺のこと利用してカタル潰そう‥とか‥
酷過ぎない??
カタルに対する恐怖以上に‥俺のハートはもうガタガタだよ‥。
ヒジリのロマンチックに期待した俺が馬鹿だった。
ってか‥こういう時、男の方が恋愛脳で、ロマンチストですよね。
(泣)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる