リバーシ!

文月

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二十章 新世界

2.ドライな(?)タイプの人じゃないですから。

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「ヒジリ。
 今日はひとつ、自分のこころと向き合ってみるってのはどうだい? 」
 ナラフィスがヒジリに提案して、皆で「許容できる許容できないガイドライン」を作ることにした。
 質問者は、サラージ、ナラフィス、ミチルのリバーシ組。そして何故かマリアンとラルシュも加わっている。
 マリアンをここで見たのは初めてなんだけど、それ以上に気になるのが彼女の顔が心なしか険しいことだ。

「セクハラはいけませんよ」
 マリアンが強く念を押した。
 セクハラなんてこのメンバーには無縁だし、そもそも俺相手にセクハラ発言もないだろ、って思ったヒジリが苦笑いする。
 だけど、心配してくれるのは単純に嬉しい。
「はい! 」
 ナラフィスが手を挙げて、皆の視線を集めた。
 そこにいる全員(マリアン除く)に紙を配り、
「考えられる質問事項をあらかじめ書き出しておきました。皆様も目を通していただければ‥そして、ヒジリに答えて頂いて、皆さまにはこれに書いている以外の質問をしてもらいたいと思っています。
 尚、この質問はあらかじめマリアンに見せてセクハラ発言がないことを確認しています」
 と前置きをする。
「成程」
 全員が頷き紙に目を通す。
 紙に書いてある内容は、

① 婚約について。ヒジリはラルシュとの婚約を心から望んでいますか? 使命だから仕方がないと思っていませんか?  
② 城から出られないことについて、不満はありませんか? 
③ 将来のあなたに対する対応(待遇)について、希望等があればお答えください。
 
 以上だ。
「これだけ? 」
 ヒジリが首を傾げると、ナラフィスが「待ってました」とばかりに、矢継ぎ早に質問を始めた。さっき配った自分の紙なんかふっとばして、
  ‥マリアンが制止するのを振り切って、だ。
「魔力供給において、ヒジリはラルシュとの握手による魔力供給を承認していますか? そこに嫌悪感はありませんか? 」
「より確実な魔力供給の方法を、ヒジリは知っていますか? 」
「ラルシュとの結婚について‥」
「ヒジリは王族の結婚についてどれくらいの認識を持っていますか? 」
「ラルシュと‥結婚することはホントにできますか? 」
 質問と言いながら、「聞きたいことを全部言うから後で答えろ」って感じらしい。
 ヒジリの答えを待っていたら、マリアンに止められるのは分かっていたから‥「いった者勝ち」って方法。‥つまり、そんな方法をとっても、ナラフィスはこの機会を無駄にするわけにはいかなかったのだろう。
 いわば、書面は‥全部その為の「捨て駒」だったってわけだ。
 周りのメンバーはあっけに取られて固まっている。
 それはラルシュも同じだった。
「タツキ様!! 」
 マリアンが慌ててナラフィスの服の裾を引っ張って、大きく首を振る。
 いつもみたいな「も~タツキ様ったら~」って表情じゃない。真剣に‥「罰せられても仕方がない」って覚悟を決めて‥ナラフィスを制止している。
 ナラフィスも、‥だけど、一歩も引く気はないって顔をしている。
 ヒジリはぎゅっと手を握りしめた。

 ‥自分も覚悟を決めないといけない。‥自分はこの質問に真剣に答えなければいけない。
 
「ヒジリ、答えてくれないか。‥大事なことなんだ」
 ナラフィスが真っすぐヒジリを見る。
 ヒジリは頷く。
「俺は‥きっと、結婚できるかって言われたら出来るって思う」
 ナラフィスを真っすぐに見つめ、真剣な表情でヒジリが言った。
 その顔を見て、ミチルとナラフィスが「あ~あ」って表情をし、ラルシュが苦笑いする。
「ヒジリ、さっきの表情‥例えば部長に「児嶋君明日までにこの(← 一日でやるにはちょっと無理めな量)資料作っといて」って言われて、社会人として「出来ます」って言ったって表情。
 で、ラルシュはきっとこう思ったね‥「ヒジリはそうなんだろう」な。「ここの人間として」結婚「出来ます」‥「やります」なんだろうなって」
 って言ったのは、苦笑いしたミチルだった。
「ええ!? 俺は‥そんな気はない! 義務でとかそんなこと思ってない! 」
 ヒジリが目を見開いて反論する。心外だって表情だ。
 きっと、これも嘘じゃない。ヒジリはこころからそう思っているんだ。
 今度はナラフィスが
「‥具体的に聞くね」
 ヒジリを見つめ直して、丁寧に言葉を紡いだ。
「例えば、ヒジリはラルシュと‥キス出来るって思う? 」
 ヒジリが目を見張る。ラルシュとサラージは驚いてナラフィスを振り向く。
「‥え? 」
 固まって咄嗟に言葉が出ないヒジリに、ナラフィスは被せて来るように
「ミチルとは? キス、出来る? 」
 って聞いた。
 今度はミチルがナラフィスを振り向く。「は? 」って冷めた表情で。
「‥できるわけないだろ! 男同士‥じゃないのか。でも、友達とそういうのは、‥違うだろ?! 」
 ヒジリは今度は即答する。ミチルはショックを受けているのか? と思いきや「うんうん」って同意している。
 マリアンは「同意するんだ。なんか意外」って表情でミチルを見た。
 ナラフィスはヒジリの言葉に頷くと、
「そういう感覚をヒジリが持ってるなら、‥安心した」
 安心?
 ナラフィス先生は、俺とミチルの仲を「そういう風」に誤解してたってこと?
 首を傾げたヒジリにナラフィスは
「いや、全然。そう言うことじゃなくて。
 ミチルは分かってると思うけど‥
 人ってさ。ある程度擦れて来ると‥すれて? ロマンスは所詮夢だなって‥世の中の道理が分かってくると? ‥分別がついてくると? まあ‥よくわからんけど、ある程度の境地に至ると、別に好きな人じゃなくてもビジネス的に「恋愛感情とか関係なく」「別に嫌悪感さえ感じなかったら」キスとかその先のことか出来るって風になるらしいから。‥ヒジリがそういう「ドライな(?)タイプ」じゃなくて良かったなって」
 って言ったんだ。
 一切、照れた様子なく。それこそよくいわれる‥「今日のパンの焼き具合いいね☆」って言うような「何でもない様な」口調だったんだ。

 え?? ビジネス的にキスとかその先‥なんだって?? え?? さっきのホントにナラフィス先生が言ったの?? え‥てか、ミチルは分かってると思うって‥ミチルは「そういう」人間って訳?? 
 ‥そっか‥確かに‥過去に彼女いっぱいいたっぽかったし‥女の子が部屋に来たりとか‥
 ってことは‥ミチルは「嫌悪感さえ感じなかったら」結婚前提としてない人でもキスとか出来るタイプ‥「ドライな(?)タイプ」の人ってこと?? 
 うわ。俺。そんなタイプの人の家に泊まったりしちゃった。あぶねー。‥でも、俺にとってミチルは男友達みたいなもんだし。でも、ミチルは俺のこと「男だって思ったことない」って言ってた。
 ‥あぶねー。俺、危なかったかも。流されてたら‥ヤバかったかも。
 いや‥でもあれかな。ミチル的に俺は女だけど、そういう気は起こらない女ってことかな? ‥そういうことに違いない。それはそれで、魅力ない女認識されてるって感じで腹立つな。いや! 腹立たないから! いいことじゃないか! ‥一番俺も傷つかないbest回答は「君は魅力的な女性だけど、親友の婚約者だから‥」だな。
 いや、それであってない!? 
 ‥魅力的な女性とか自分で言ってて悲しくなってきた‥。
 いや、俺の気持ちとかどうでもいい。そうじゃなくて‥

「???? 」
 処理が追い付かなくって頭がバカになってるヒジリ
「らしい‥って、一体そんなこと誰に聞いたんですか~!! 」
 真っ赤になってナラフィスに詰め寄って絶叫するマリアン。
「‥‥‥」
 ヤレヤレ‥って顔するサラージとラルシュ。
 彼らは、アレだ。「はじめっからロマンスとか考えたことないです」組だ。
 だけど、結婚は‥出来れば好きな人としたいな。否、結婚した人と相思相愛になりたいなって思ってる。‥それ位の「人間らしさ」は持ってる。
 
「まあ‥アレだ。これはセクハラ発言じゃなく、結婚ってそういうことだよ~って話だ。義務でどうこうって考えちゃダメだよって話だ」
 自分は大事にしないとネ。初キッスはロマンチックな方がイイでしょ? って奴だよね。ってウインクした(本日キャラ崩壊が甚だしい)ナラフィス。
 ギギギ‥と音がしそうなほどポンコツな動きでナラフィスを振り返るヒジリ。
 だけどその顔は死んでる。アレだ。もう「辛うじて顔を上げたけど」ってだけの表情だ。
 ここでナラフィス、ぶちぎれたマリアンに引きずられ退場。

「‥だけど、恋愛と結婚は違うってよく言われてるじゃないか‥」
 また俯いてボソリ‥とヒジリが呟く。(← 完全に自分の世界に入った。ナラフィスが連れ去られたことにも気づいていない。‥気付いたかもしれないけど、それどころじゃない)
 ミチルが苦笑いして、
「違うけど、全くの別物って訳がないじゃない? 政略結婚‥今もないわけじゃないけど、いいことじゃない。
 ‥仕方はないかもしれないけど、端っから「そういうもんだから」って割り切るのって、ラルシュに失礼だって話をしてたんだろ? ナラフィスの奴」
 言って、‥大分言い方はアレだったけど。って小声で付け加える。

 つまり、恋する努力してみろってこと。
 相手と等身大で向き合ってみろ。それでも、全然ドキドキしなかったら‥そのときは止めたらいいんだ。
 結婚しないで、別の方法を考えればいい。

 ふふって笑ったミチル。だけど、ヒジリは‥ミチルの言うことなんて聞いちゃいなかった。
「恋愛と結婚は違うけど、全然違うとは違う。
 友達と一緒に住むことは出来るけど、友達に恋愛感情は持たない。‥友達とキスは違う‥」
 ブツブツと独り言ちている。

 ‥あ、ダメだこれ。絶対答え出ない奴だ‥!

 早々に、周りは分かった。分かっていないのは、当のヒジリだけだ。
 真剣な顔でブツブツ言い続けている。

 友達と一緒に住む‥つまり同居とかシェアハウス‥。それは確かに出来る。普通に楽しそうだ。
 まあ‥確かに、友達とシェアハウスするのに、キスはないよな。
 あったら、同棲だ。
 同棲するのは、友達じゃなくて、恋人だ。
 恋人と暮らすなら、同棲じゃなくて、結婚でもよくない? 
 同棲と結婚の違いとは??
 社会的に「夫婦と認められているか否か」ってこと??
 夫婦と内縁の妻(夫)の違いは?? ああ‥これは、戸籍の問題か。
 じゃあ、同棲カップルの間柄は内縁の妻(夫)?? 

 バン! (← 頭が爆発した音)
「‥‥‥」
 何とも言えない気の毒な者を見る表情でヒジリを見る一同。


(side 考えるヒジリ)

「‥コーヒーでも飲むか? 」
 って言ったのは、サラージ様だ。顔が呆れてる半分生暖かい。
 俺は何とも言えない情けない気持ちになりながら頷く。
 サラージ様は何時もコーヒー。勧めてくれることは珍しい。いつも自分で淹れて自分で飲んでる。誰かに淹れてもらうこともない。
 ラルシュ様は紅茶派。ミチルはハーブティー。
 俺は断然コーヒー派。
 それしか飲まないって言うのでは絶対ないけど、朝は絶対! コーヒー。
 だけど、‥だからといってサラージと俺はbestカップル♡ とかいう話にはならない。
 サラージ様とキスもあり得ない。
 でも、きっと一緒に住んだら‥それはそれなりに楽しそう。(恋愛と結婚は違うからね。恋愛は出来ないけど、きっと結婚は出来るんだ)
 ビジネス結婚になると思うんだ。きっと。寝室とかも勿論別で、下手したら食事も一緒に取らない。お互いに自分のペースでバリバリ仕事してそう‥。

 (脳内でシュミレーション① サラージ様と結婚)
 朝はコーヒーでスタート。お互いリバーシだから、充電時間をずらせばそれこそ24時間働き続けられる。サラージ様が今やってる在宅ワーク(書類仕事とか? )を手伝えば、サラージ様のお役に立てるだろう。(その分空いた時間にサラージ様は他の仕事が出来るだろうからね)
 サラージ様なら‥もし、俺が(ないとは思うけど)魔力爆発起こしても、何とかしてくれそう。
 生活は問題なし。でも、キスは‥あり得ないから恋愛は、なし。(それどころか、家庭内で出会うことも少ないかもしれない‥)

 (脳内でシュミレーション② ミチルと結婚)
 俺は朝はコーヒーでスタート。ミチルは自分でハーブティーを淹れる。俺が淹れた奴はきっとお好みじゃないだろう。(奴はこだわりがあるから)。ハーブティーを勧められたら勿論飲むけど、俺は後でやっぱりコーヒーを飲むだろう。
 地球組同士、リズムは同じ。
 パンと目玉焼きの簡単な朝食を食べて会社に行って、6時に帰宅して夕食を一緒に作って食べる。で、12時には就寝(→ その後、夜の国で仕事。結婚後は夫婦でラルシュ様たちの手伝いをするだろう)
 俺が(ないとは思うけど)魔力爆発起こしたら‥きっと、アウトだな。
 (だけどそれ以外は)きっと、サラージ様との結婚同様そこそこ楽しく暮らせそう。でも、キスは‥あり得ないから恋愛はなし。
 友達夫婦って感じで案外うまくやっていけそう。(※ そもそも俺は地球に「本物の」戸籍が無いから結婚は出来ないんだけど)

 (脳内でシュミレーション③ ラルシュ様と結婚)
 (※ ラルシュと結婚するならヒジリは夜の国に帰って来るので、朝もここに居る。12時から5時に充電してここに来るっていう習慣はもういらないので、サラージみたいに「ある程度自分の都合にいいようなライフスタイル」に変わっていくだろう)
 朝はコーヒーを飲んで食堂で仕事をしている俺に、起きて来たラルシュ様が「おはよう」って麗しく微笑む。俺が
「紅茶、淹れるね」
 って紅茶を淹れる。
 それから一緒に朝食を食べる。
 そして、
「行ってくるね」
 って、微笑んで仕事に行くラルシュ様を見送る俺(※ 俺は多分在宅ワーク。外に出ない方がいいから)
 そこで、「行ってらっしゃいのキス」とか‥あ、全然嫌じゃない。
 俺‥ラルシュ様と恋愛出来る‥! 


 導き出した結論に目をキラキラさせる俺に何故か三人は「多分、ヒジリ見当違いなこと考えてるんだろうな‥」って‥更に気の毒な子を見る表情になった。

 (呆れるなら好きに呆れればいい‥)‥ドライなタイプの人間じゃないから、いろいろ考えるんですよ‥。
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