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「……ふぅ。嵐が去りましたね」
私は執務室のソファに深く沈み込み、湯気の立つカップを両手で包み込んだ。
中身は、先ほどセバスチャンが淹れてくれた特製カモミールミルクティーだ。
蜂蜜の甘い香りが鼻腔をくすぐり、荒ぶっていた神経を一本ずつ丁寧に撫でて鎮めていくのが分かる。
「ああ、静かだ。空気が美味い」
隣に座るシルベスターも、満足げに紅茶を啜っている。
アレック王子を物理的に排除してから一時間。
城内には、ようやく本来の静寂と平穏が戻っていた。
窓の外では、夕焼けが空を茜色に染め始めている。
なんてことのない、平和な夕暮れ。
けれど、私の胸の奥だけが、なぜかまだ騒がしかった。
ドクン、ドクン。
心臓が、妙に早いリズムを刻んでいる。
(……おかしいわね。戦闘モードは解除したはずなのに)
私は自分の胸に手を当てた。
王子を論破した興奮?
それとも、大量に摂取したスイーツによる血糖値スパイク?
あるいは……。
ふと、視線を横に向けた。
シルベスターが、長い脚を組んでリラックスしている。
夕日を浴びたその横顔は、悔しいほど絵になっていた。
彫りの深い目鼻立ち。憂いを帯びた睫毛。
そして、私を守るために王子を吹き飛ばした時の、あの圧倒的な強さと背中。
『俺の女に近づくな』
『俺の抱き枕……いや、大事な部下を脅かす害虫駆除だ』
あの時のセリフが、脳内でリフレインする。
カァァァッ……。
自分の頬が熱くなるのが分かった。
(……い、いえ! 違うわ! これは断じてときめきなんかじゃない!)
私は首を激しく振って、脳内会議を開催した。
議長(理性):『静粛に! これは単なる「吊り橋効果」です! 危機的状況を共有したことによる錯覚です!』
書記(本能):『でも、あの魔王様、ちょっと格好良くなかった?』
議長(理性):『却下! 彼は雇用主です! それに、あのセリフの半分は「安眠のため」でしたよ!?』
会計(打算):『でも、顔も良くて金払いも良くて、私を守ってくれるなら優良物件では?』
議長(理性):『黙らっしゃい! 私の目的は独身貴族としての悠々自適な隠居生活です! 恋愛なんて、睡眠時間を削るだけの無駄なカロリー消費活動ですよ!』
「……カモミール? どうした、顔が赤いぞ」
不意に、大きな手が私の額に触れた。
「ひゃっ!?」
私はビクリと肩を跳ねさせた。
シルベスターが心配そうに覗き込んでくる。
距離が近い。
いつもの「添い寝距離」なら慣れているはずなのに、目が合っている状態での至近距離は、破壊力が段違いだ。
「……熱があるんじゃないか? やはり、あのバカ王子の毒気に当てられたか」
「ち、違います! ただの……そう、糖分の摂りすぎです! チョコレートの熱産生効果です!」
「そうか? ならいいが」
シルベスターはふっと微笑むと、自然な動作で私の髪を耳にかけた。
「お前が倒れたら、俺が困る。……俺の安眠のために、健康でいてくれ」
「……っ」
まただ。
その「俺のため」という独占欲丸出しの言い方が、どうしてこうも心地よく響くのか。
私はカップの中身を一気に飲み干し、強引に話題を変えた。
「そ、それより! アレック殿下の件、本当に大丈夫でしょうか? 一応は王族ですし、後で報復とか……」
「問題ない。奴が戻ってくる頃には、王都の方が火の車になっているだろうからな」
「え?」
シルベスターはニヤリと悪戯っぽく笑った。
「俺の情報網によると、王都では今、お前がいないせいでとんでもない騒ぎが起きているらしいぞ」
***
一方その頃、王都。
シルベスターの予言通り、そこは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
「食材がない! パン屋が開いてないぞ!」
「スリープ運送の馬車が今日も来ない!」
「トイレが詰まった! 水道局は何をしているんだ!」
街中では市民たちの怒号が飛び交い、王城の前にはデモ隊が押し寄せていた。
そして、その混乱の中心地である王城の一室で。
「いやあああああっ! 私のドレスが! 新しい宝石が!」
ピンク色の髪の男爵令嬢、ミナが金切り声を上げていた。
彼女の目の前には、空っぽの宝石箱と、質素な布切れのようなドレスが置かれている。
「なんで!? なんで何も買えないのよぉ! 王子様におねだりしたのにぃ!」
「……ミナ様、お静かに願います」
宰相フランツが、こめかみに青筋を浮かべて立っていた。
「現在、王室の財政は破綻寸前です。カモミール様が管理していた裏帳簿と資産運用が停止したため、資金繰りがショートしました」
「そんなの知らないわよ! 私はヒロインなのよ!? 贅沢して、チヤホヤされて、幸せになるって決まってるの!」
ミナは地団駄を踏んだ。
彼女の可愛らしい(と自称する)顔は、欲望と焦りで歪んでいる。
「アレック様は!? アレック様はどうしたのよ!」
「殿下は……カモミール様を連れ戻しに行かれましたが、消息不明です。一部情報によると、空を飛んでいるとの目撃情報も」
「使えないわね! あの王子!」
ミナは吐き捨てた。
「もういいわ! アレック様がダメなら、私が自分でなんとかする!」
「は? 何とかするとは?」
「決まってるでしょ! そのカモミールとかいう女から、すべてを奪い取ってやるのよ!」
ミナの瞳に、怪しい光が宿った。
「私には『魅力(チャーム)』の力があるの。今までだって、これでアレック様も、学園の男子たちも、みーんな私の虜にしてきたんだから!」
彼女は自信満々に胸を張った。
そう、彼女はただの天然ボケではない。
自覚的に、自分の容姿と「か弱さ」を武器にし、周囲の男を狂わせてきた『無自覚型サークルクラッシャー』……いや、極めて悪質な『自覚型』だったのだ。
「辺境の公爵だか魔王だか知らないけど、男なんでしょ? だったら私のこの上目遣いと涙で、イチコロよ!」
「……ミナ様、相手はあの『鉄血の辺境伯』ですよ? 危険すぎます」
「ふんっ! 男なんてみんなチョロいものよ! 魔王を籠絡して、私がその城の女主人になってやるわ! そうすれば、また贅沢な暮らしができる!」
ミナはクローゼットから、一番露出の高いドレス(生地が薄すぎて寒そうだが)を引っ張り出した。
「行くわよ! カモミールなんかに負けない! 私が真のヒロインだってことを、思い知らせてあげるんだから!」
宰相は天を仰いだ。
「……終わった。この国はもう終わりだ……」
彼の呟きも虚しく、ミナは暴走機関車のように部屋を飛び出していった。
新たな災厄が、北へ向けて放たれた瞬間だった。
***
「……くしゅんっ!」
再び常闇の城。
私は盛大なくしゃみをした。
「またか? 風邪ならすぐに医者を呼ぶぞ」
「いえ、違います。……なんだか、背筋に寒気が走ったというか、粘着質なナメクジが這い回るような嫌な予感がしまして」
私は自分の二の腕をさすった。
アレック王子とは違う、別の種類の不快感。
女の勘が告げている。
まだ、終わっていないと。
「……まあ、いいでしょう。どんな敵が来ようと、今の私には最強の盾がありますから」
私はちらりとシルベスターを見た。
彼は不思議そうに首を傾げている。
「盾? 新しい防具でも買ったか?」
「ええ、買いましたよ。とっても頑丈で、温かくて、寝心地の良い盾をね」
「ふむ。俺の知らぬ間に。……まあいい、その盾がお前の安眠を守るなら何よりだ」
彼は気づいていない。
自分がその「盾」だということに。
この鈍感な魔王様を見ていると、不安も少し和らぐ気がした。
「さて、シルベスター様。そろそろ夕食の時間です。今日は料理長が新作のスープを用意しているそうですよ」
「ほう。それは楽しみだ。だがその前に」
シルベスターが立ち上がり、私に手を差し伸べた。
「少しだけ、仮眠を取らないか? 十分だけ」
「……夕食前に寝ると、太りますよ?」
「構わん。お前の柔らかさが増すなら歓迎だ」
「失礼な!」
文句を言いながらも、私はその手を取った。
大きな掌の熱が、じんわりと伝わってくる。
ドクン。
また心臓が跳ねた。
「……やっぱり、糖分のせいですね」
「ん? 何か言ったか?」
「いいえ、なんでもありません。行きましょう、私の抱き枕さん」
「だから、俺が抱く方だと言っているだろう」
私たちは軽口を叩き合いながら、寝室へと向かった。
廊下に伸びる二つの影が、寄り添うように一つに重なる。
王都からの追手(ヒロイン)が迫っていることなどつゆ知らず。
今はただ、この甘やかで穏やかな時間を、もう少しだけ楽しんでいたい。
そう思った私の口元は、自分でも気づかないうちに、自然と綻んでいたのだった。
私は執務室のソファに深く沈み込み、湯気の立つカップを両手で包み込んだ。
中身は、先ほどセバスチャンが淹れてくれた特製カモミールミルクティーだ。
蜂蜜の甘い香りが鼻腔をくすぐり、荒ぶっていた神経を一本ずつ丁寧に撫でて鎮めていくのが分かる。
「ああ、静かだ。空気が美味い」
隣に座るシルベスターも、満足げに紅茶を啜っている。
アレック王子を物理的に排除してから一時間。
城内には、ようやく本来の静寂と平穏が戻っていた。
窓の外では、夕焼けが空を茜色に染め始めている。
なんてことのない、平和な夕暮れ。
けれど、私の胸の奥だけが、なぜかまだ騒がしかった。
ドクン、ドクン。
心臓が、妙に早いリズムを刻んでいる。
(……おかしいわね。戦闘モードは解除したはずなのに)
私は自分の胸に手を当てた。
王子を論破した興奮?
それとも、大量に摂取したスイーツによる血糖値スパイク?
あるいは……。
ふと、視線を横に向けた。
シルベスターが、長い脚を組んでリラックスしている。
夕日を浴びたその横顔は、悔しいほど絵になっていた。
彫りの深い目鼻立ち。憂いを帯びた睫毛。
そして、私を守るために王子を吹き飛ばした時の、あの圧倒的な強さと背中。
『俺の女に近づくな』
『俺の抱き枕……いや、大事な部下を脅かす害虫駆除だ』
あの時のセリフが、脳内でリフレインする。
カァァァッ……。
自分の頬が熱くなるのが分かった。
(……い、いえ! 違うわ! これは断じてときめきなんかじゃない!)
私は首を激しく振って、脳内会議を開催した。
議長(理性):『静粛に! これは単なる「吊り橋効果」です! 危機的状況を共有したことによる錯覚です!』
書記(本能):『でも、あの魔王様、ちょっと格好良くなかった?』
議長(理性):『却下! 彼は雇用主です! それに、あのセリフの半分は「安眠のため」でしたよ!?』
会計(打算):『でも、顔も良くて金払いも良くて、私を守ってくれるなら優良物件では?』
議長(理性):『黙らっしゃい! 私の目的は独身貴族としての悠々自適な隠居生活です! 恋愛なんて、睡眠時間を削るだけの無駄なカロリー消費活動ですよ!』
「……カモミール? どうした、顔が赤いぞ」
不意に、大きな手が私の額に触れた。
「ひゃっ!?」
私はビクリと肩を跳ねさせた。
シルベスターが心配そうに覗き込んでくる。
距離が近い。
いつもの「添い寝距離」なら慣れているはずなのに、目が合っている状態での至近距離は、破壊力が段違いだ。
「……熱があるんじゃないか? やはり、あのバカ王子の毒気に当てられたか」
「ち、違います! ただの……そう、糖分の摂りすぎです! チョコレートの熱産生効果です!」
「そうか? ならいいが」
シルベスターはふっと微笑むと、自然な動作で私の髪を耳にかけた。
「お前が倒れたら、俺が困る。……俺の安眠のために、健康でいてくれ」
「……っ」
まただ。
その「俺のため」という独占欲丸出しの言い方が、どうしてこうも心地よく響くのか。
私はカップの中身を一気に飲み干し、強引に話題を変えた。
「そ、それより! アレック殿下の件、本当に大丈夫でしょうか? 一応は王族ですし、後で報復とか……」
「問題ない。奴が戻ってくる頃には、王都の方が火の車になっているだろうからな」
「え?」
シルベスターはニヤリと悪戯っぽく笑った。
「俺の情報網によると、王都では今、お前がいないせいでとんでもない騒ぎが起きているらしいぞ」
***
一方その頃、王都。
シルベスターの予言通り、そこは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
「食材がない! パン屋が開いてないぞ!」
「スリープ運送の馬車が今日も来ない!」
「トイレが詰まった! 水道局は何をしているんだ!」
街中では市民たちの怒号が飛び交い、王城の前にはデモ隊が押し寄せていた。
そして、その混乱の中心地である王城の一室で。
「いやあああああっ! 私のドレスが! 新しい宝石が!」
ピンク色の髪の男爵令嬢、ミナが金切り声を上げていた。
彼女の目の前には、空っぽの宝石箱と、質素な布切れのようなドレスが置かれている。
「なんで!? なんで何も買えないのよぉ! 王子様におねだりしたのにぃ!」
「……ミナ様、お静かに願います」
宰相フランツが、こめかみに青筋を浮かべて立っていた。
「現在、王室の財政は破綻寸前です。カモミール様が管理していた裏帳簿と資産運用が停止したため、資金繰りがショートしました」
「そんなの知らないわよ! 私はヒロインなのよ!? 贅沢して、チヤホヤされて、幸せになるって決まってるの!」
ミナは地団駄を踏んだ。
彼女の可愛らしい(と自称する)顔は、欲望と焦りで歪んでいる。
「アレック様は!? アレック様はどうしたのよ!」
「殿下は……カモミール様を連れ戻しに行かれましたが、消息不明です。一部情報によると、空を飛んでいるとの目撃情報も」
「使えないわね! あの王子!」
ミナは吐き捨てた。
「もういいわ! アレック様がダメなら、私が自分でなんとかする!」
「は? 何とかするとは?」
「決まってるでしょ! そのカモミールとかいう女から、すべてを奪い取ってやるのよ!」
ミナの瞳に、怪しい光が宿った。
「私には『魅力(チャーム)』の力があるの。今までだって、これでアレック様も、学園の男子たちも、みーんな私の虜にしてきたんだから!」
彼女は自信満々に胸を張った。
そう、彼女はただの天然ボケではない。
自覚的に、自分の容姿と「か弱さ」を武器にし、周囲の男を狂わせてきた『無自覚型サークルクラッシャー』……いや、極めて悪質な『自覚型』だったのだ。
「辺境の公爵だか魔王だか知らないけど、男なんでしょ? だったら私のこの上目遣いと涙で、イチコロよ!」
「……ミナ様、相手はあの『鉄血の辺境伯』ですよ? 危険すぎます」
「ふんっ! 男なんてみんなチョロいものよ! 魔王を籠絡して、私がその城の女主人になってやるわ! そうすれば、また贅沢な暮らしができる!」
ミナはクローゼットから、一番露出の高いドレス(生地が薄すぎて寒そうだが)を引っ張り出した。
「行くわよ! カモミールなんかに負けない! 私が真のヒロインだってことを、思い知らせてあげるんだから!」
宰相は天を仰いだ。
「……終わった。この国はもう終わりだ……」
彼の呟きも虚しく、ミナは暴走機関車のように部屋を飛び出していった。
新たな災厄が、北へ向けて放たれた瞬間だった。
***
「……くしゅんっ!」
再び常闇の城。
私は盛大なくしゃみをした。
「またか? 風邪ならすぐに医者を呼ぶぞ」
「いえ、違います。……なんだか、背筋に寒気が走ったというか、粘着質なナメクジが這い回るような嫌な予感がしまして」
私は自分の二の腕をさすった。
アレック王子とは違う、別の種類の不快感。
女の勘が告げている。
まだ、終わっていないと。
「……まあ、いいでしょう。どんな敵が来ようと、今の私には最強の盾がありますから」
私はちらりとシルベスターを見た。
彼は不思議そうに首を傾げている。
「盾? 新しい防具でも買ったか?」
「ええ、買いましたよ。とっても頑丈で、温かくて、寝心地の良い盾をね」
「ふむ。俺の知らぬ間に。……まあいい、その盾がお前の安眠を守るなら何よりだ」
彼は気づいていない。
自分がその「盾」だということに。
この鈍感な魔王様を見ていると、不安も少し和らぐ気がした。
「さて、シルベスター様。そろそろ夕食の時間です。今日は料理長が新作のスープを用意しているそうですよ」
「ほう。それは楽しみだ。だがその前に」
シルベスターが立ち上がり、私に手を差し伸べた。
「少しだけ、仮眠を取らないか? 十分だけ」
「……夕食前に寝ると、太りますよ?」
「構わん。お前の柔らかさが増すなら歓迎だ」
「失礼な!」
文句を言いながらも、私はその手を取った。
大きな掌の熱が、じんわりと伝わってくる。
ドクン。
また心臓が跳ねた。
「……やっぱり、糖分のせいですね」
「ん? 何か言ったか?」
「いいえ、なんでもありません。行きましょう、私の抱き枕さん」
「だから、俺が抱く方だと言っているだろう」
私たちは軽口を叩き合いながら、寝室へと向かった。
廊下に伸びる二つの影が、寄り添うように一つに重なる。
王都からの追手(ヒロイン)が迫っていることなどつゆ知らず。
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