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「――これより、ガルドニア帝国皇帝、ヴィクトル陛下への謁見(えっけん)を許す」
重々しい扉が開き、私たちは広大な謁見の間へと通された。
ガルドニア帝国。
「武」を至上とするこの国は、城の造りからして我が国とは違う。
壁には歴戦の武具が飾られ、並んでいる近衛兵たちは、彫像のように微動だにせず、鋭い眼光を放っている。
その空気だけで、小心者のエドワード殿下のライフはゼロになりかけていた。
「ひぃっ……目が合った……兵士と目が合ったよぉ……」
殿下は私の背後に隠れるようにして、小刻みに震えている。
「殿下。一国の王太子が令嬢の背に隠れないでください。背筋を伸ばし、堂々としていてください」
「無理だ! 膝が笑って言うことを聞かないんだ!」
「では、笑っている膝を黙らせてください(物理)」
私は殿下の背中をバシッ! と叩き(平手打ち並の威力)、強制的に前へ押し出した。
その横で、ギルバート様が剣の柄に手をかけ、油断なく周囲を警戒している。
「……カロリーナ。気をつけろ。玉座に座る男……ただ者ではない」
「ええ。存じております」
私は視線を前方へと向けた。
赤い絨毯の先、黒曜石で作られた玉座に、一人の男が座っていた。
足を組み、退屈そうに頬杖をつくその姿。
黒髪に、血のように赤い瞳。
美しくも、獲物を狙う猛獣のような危険なオーラを纏った青年。
彼こそが、「鉄血の覇王」と恐れられる若き皇帝、ヴィクトル・フォン・ガルドニアだ。
「……ほう」
ヴィクトル陛下は、震えるエドワード殿下を一瞥し、鼻で笑った。
「どこの迷子の仔羊かと思えば……隣国の王太子殿下か。わざわざ国境を越えて、余に何の用だ? まさか、震える芸を見せに来たわけではあるまい?」
その声は低く、よく響くバリトンボイスだった。
「あ、あう……そ、その……」
殿下は言葉が出ない。
想定問答集を完全に忘却の彼方へ飛ばしている。
仕方ない。
私は一歩前に進み出た。
「お初にお目にかかります、皇帝陛下。私はこの方の代理として参りました、特別行政顧問のカロリーナ・バーンスタインと申します」
私は完璧な角度のカーテシー(淑女の礼)を披露した。
「ほぅ? 女か」
「はい。本日は、先日締結された『通商条約』の件につきまして、重大なご報告と、再交渉のお願いに参上いたしました」
私は単刀直入に切り出した。
時間を無駄にするのは嫌いだ。
「条約?」
「はい。大変遺憾ながら、我が国の保管責任者(そこの震えている方)の不手際により、条約の『正本』が焼失いたしました」
「焼失?」
ヴィクトル陛下の眉がピクリと動く。
周囲の騎士たちがざわつき、殺気が膨れ上がる。
「条約を燃やしただと? 我等を愚弄しているのか!」
側近らしき男が怒鳴り声を上げる。
しかし、私は動じない。
「愚弄ではありません。事故(アクシデント)です。そして、我が国は決して契約を軽んじてはおりません。その証拠に……」
私は懐から、あの『副本』を取り出した。
「こちらに『副本』がございます。内容は正本と同一。さらに、今回の不手際に対する『損害賠償』として、関税率を今後五年間、貴国に有利な条件で固定する修正案も持参いたしました」
私は早口で、しかし明瞭に条件を提示した。
「本来なら三パーセントの引き下げを要求するところを、現状維持で据え置きます。これにより、貴国が得られる利益は年間で金貨五万枚。……紙切れ一枚の代償としては、悪くない取引かと」
私はニヤリと笑った。
場が静まり返る。
怒っていた側近たちも、提示された金額の大きさに口を閉ざした。
ヴィクトル陛下は、しばらく無言で私を見つめていた。
その赤い瞳が、値踏みするように私を舐め回す。
そして。
「……くくっ」
喉の奥で笑った。
「ははははは! 面白い! 実に面白いぞ!」
陛下は玉座の肘掛けを叩いて爆笑した。
「王太子は震えて何も言えぬというのに、その横にいる女が、眉一つ動かさず、余に対して『金で解決しよう』と持ちかけてくるとはな!」
「解決策(ソリューション)として、最も合理的ですので」
「合理的、か。気に入った」
陛下は立ち上がり、ゆっくりと階段を降りてきた。
その威圧感に、殿下が「ひぃっ」と後ずさるが、私は一歩も引かない。
陛下は私の目の前で止まり、私の顔を覗き込んだ。
「名前は?」
「カロリーナ・バーンスタインです」
「カロリーナか。……その眼鏡、外してみろ」
「はい?」
「余の命令だ」
有無を言わせぬ圧力。
私は仕方なく、眼鏡を外した。
陛下は私の素顔をじっくりと見て、満足げに頷いた。
「悪くない。理知的な瞳だ。それに、度胸もある。……おい、隣国の王太子」
陛下は視線だけを殿下に向けた。
「は、はいぃぃっ!」
「条約の件、不問にしてやる」
「えっ!? ほ、本当ですか!?」
殿下がパァッと明るくなる。
「ただし、条件がある」
「な、なんでも聞きます! 関税でも領土でも!」
「金も領土もいらん」
ヴィクトル陛下は、長い指で私を指差した。
「この女を置いていけ」
「……は?」
時が止まった。
私、ギルバート様、そして殿下。
全員の思考が停止する。
「な、なにを……?」
「聞こえなかったか? 条約の代償として、このカロリーナを余に譲渡しろと言っているのだ」
陛下は私の腰に手を回し、強引に引き寄せた。
「っ!?」
「か、カロリーナ!」
ギルバート様が色めき立つ。
しかし、陛下はそれを鋭い視線で制した。
「余の国には、筋肉馬鹿の武官は多いが、内政を任せられる有能な文官が不足していてな。特にお前のような、数字に強く、度胸があり、冷徹な判断ができる人材は喉から手が出るほど欲しい」
陛下は私の耳元で、甘く囁いた。
「どうだ、カロリーナ。あの無能な王子の尻拭いなど辞めて、余の元に来ないか? 余なら、お前の能力を正当に評価してやるぞ」
「……」
「報酬は今の倍……いや、三倍出そう。それに、お前が望むなら『宰相』の地位を与えてもいい。いや、いっそ『妃』として迎えても構わんぞ?」
「き、きさきぃぃぃ!?」
エドワード殿下が素っ頓狂な声を上げた。
私は陛下の腕の中で、冷静に計算を開始した。
(年俸三倍。宰相の地位。そして、この国の潤沢な国家予算を自由に動かせる権限……。キャリアアップとしては、破格の条件……)
悪魔的な誘惑だ。
コンサルタントとして、これほど魅力的なオファーはない。
「断る!!」
叫んだのは、私ではなくギルバート様だった。
彼は抜剣しそうな勢いで踏み込んできた。
「陛下! 戯れが過ぎますぞ! 彼女は我が国の大切な……!」
「大切な?」
陛下はニヤリと笑った。
「王太子の婚約者ですらなく、一度捨てられた女なのだろう? ならば、拾うのは余の勝手だ。それとも貴様、何か文句があるのか?」
「あります! 彼女は……彼女は俺の……!」
ギルバート様が言葉に詰まる。
まだ、私たちは正式に契約(交際)を結んでいない。
「俺の、未来のパートナー(予定)だ!!」
「予定は未定だ」
陛下は私をさらに強く抱き寄せた。
「さあ、選べカロリーナ。無能な元婚約者と、脳筋の騎士がいる泥船(祖国)。それとも、覇王である余と共に世界を動かす豪華客船(ガルドニア)。……賢いお前なら、どちらが『効率的』か分かるだろう?」
全ての視線が私に集まる。
究極のヘッドハンティング。
私はゆっくりと、陛下の腕を押し返した。
そして、眼鏡をかけ直す。
「……ヴィクトル陛下。ご提案、大変光栄に存じます」
「ほう?」
「条件も破格。コンサルタントとしては、即決サインしたい案件です」
「だろう?」
「ですが」
私はキッパリと告げた。
「現在、私はギルバート様より提示された『重要案件(告白)』を検討中(ペンディング)でして。先着順のルールに基づき、陛下の案件は『キャンセル待ち』とさせていただきます」
「……なに?」
「つまり、今のところは『保留』です。即答はいたしかねます」
私は優雅に一礼した。
「それに、私は『立て直し』が趣味なのです。完成された豪華客船に乗るより、沈みかけた泥船の穴を塞いで回る方が、性分に合っておりますので」
私の言葉に、ギルバート様が安堵のあまりへたり込んだ。
ヴィクトル陛下は目を丸くし、それから……。
「は、ははははは!!」
再び、大爆笑した。
「キャンセル待ちか! 余を待たせるとは、いい度胸だ!」
陛下は楽しそうに私の肩を叩いた。
「いいだろう。気に入った。諦めんぞ、余は。滞在中に必ず、お前を口説き落としてみせる」
陛下は宣言した。
「条約の再締結まで、城に滞在することを許す。……精々、余を楽しませてくれよ、カロリーナ」
こうして、条約問題は(とりあえず)棚上げされたが、代わりにさらに厄介な『皇帝からの求愛(ヘッドハンティング)』イベントが発生してしまった。
ギルバート様からの視線が痛い。
エドワード殿下は蚊帳の外で安堵している。
私の「保留案件」リストは、増える一方だった。
重々しい扉が開き、私たちは広大な謁見の間へと通された。
ガルドニア帝国。
「武」を至上とするこの国は、城の造りからして我が国とは違う。
壁には歴戦の武具が飾られ、並んでいる近衛兵たちは、彫像のように微動だにせず、鋭い眼光を放っている。
その空気だけで、小心者のエドワード殿下のライフはゼロになりかけていた。
「ひぃっ……目が合った……兵士と目が合ったよぉ……」
殿下は私の背後に隠れるようにして、小刻みに震えている。
「殿下。一国の王太子が令嬢の背に隠れないでください。背筋を伸ばし、堂々としていてください」
「無理だ! 膝が笑って言うことを聞かないんだ!」
「では、笑っている膝を黙らせてください(物理)」
私は殿下の背中をバシッ! と叩き(平手打ち並の威力)、強制的に前へ押し出した。
その横で、ギルバート様が剣の柄に手をかけ、油断なく周囲を警戒している。
「……カロリーナ。気をつけろ。玉座に座る男……ただ者ではない」
「ええ。存じております」
私は視線を前方へと向けた。
赤い絨毯の先、黒曜石で作られた玉座に、一人の男が座っていた。
足を組み、退屈そうに頬杖をつくその姿。
黒髪に、血のように赤い瞳。
美しくも、獲物を狙う猛獣のような危険なオーラを纏った青年。
彼こそが、「鉄血の覇王」と恐れられる若き皇帝、ヴィクトル・フォン・ガルドニアだ。
「……ほう」
ヴィクトル陛下は、震えるエドワード殿下を一瞥し、鼻で笑った。
「どこの迷子の仔羊かと思えば……隣国の王太子殿下か。わざわざ国境を越えて、余に何の用だ? まさか、震える芸を見せに来たわけではあるまい?」
その声は低く、よく響くバリトンボイスだった。
「あ、あう……そ、その……」
殿下は言葉が出ない。
想定問答集を完全に忘却の彼方へ飛ばしている。
仕方ない。
私は一歩前に進み出た。
「お初にお目にかかります、皇帝陛下。私はこの方の代理として参りました、特別行政顧問のカロリーナ・バーンスタインと申します」
私は完璧な角度のカーテシー(淑女の礼)を披露した。
「ほぅ? 女か」
「はい。本日は、先日締結された『通商条約』の件につきまして、重大なご報告と、再交渉のお願いに参上いたしました」
私は単刀直入に切り出した。
時間を無駄にするのは嫌いだ。
「条約?」
「はい。大変遺憾ながら、我が国の保管責任者(そこの震えている方)の不手際により、条約の『正本』が焼失いたしました」
「焼失?」
ヴィクトル陛下の眉がピクリと動く。
周囲の騎士たちがざわつき、殺気が膨れ上がる。
「条約を燃やしただと? 我等を愚弄しているのか!」
側近らしき男が怒鳴り声を上げる。
しかし、私は動じない。
「愚弄ではありません。事故(アクシデント)です。そして、我が国は決して契約を軽んじてはおりません。その証拠に……」
私は懐から、あの『副本』を取り出した。
「こちらに『副本』がございます。内容は正本と同一。さらに、今回の不手際に対する『損害賠償』として、関税率を今後五年間、貴国に有利な条件で固定する修正案も持参いたしました」
私は早口で、しかし明瞭に条件を提示した。
「本来なら三パーセントの引き下げを要求するところを、現状維持で据え置きます。これにより、貴国が得られる利益は年間で金貨五万枚。……紙切れ一枚の代償としては、悪くない取引かと」
私はニヤリと笑った。
場が静まり返る。
怒っていた側近たちも、提示された金額の大きさに口を閉ざした。
ヴィクトル陛下は、しばらく無言で私を見つめていた。
その赤い瞳が、値踏みするように私を舐め回す。
そして。
「……くくっ」
喉の奥で笑った。
「ははははは! 面白い! 実に面白いぞ!」
陛下は玉座の肘掛けを叩いて爆笑した。
「王太子は震えて何も言えぬというのに、その横にいる女が、眉一つ動かさず、余に対して『金で解決しよう』と持ちかけてくるとはな!」
「解決策(ソリューション)として、最も合理的ですので」
「合理的、か。気に入った」
陛下は立ち上がり、ゆっくりと階段を降りてきた。
その威圧感に、殿下が「ひぃっ」と後ずさるが、私は一歩も引かない。
陛下は私の目の前で止まり、私の顔を覗き込んだ。
「名前は?」
「カロリーナ・バーンスタインです」
「カロリーナか。……その眼鏡、外してみろ」
「はい?」
「余の命令だ」
有無を言わせぬ圧力。
私は仕方なく、眼鏡を外した。
陛下は私の素顔をじっくりと見て、満足げに頷いた。
「悪くない。理知的な瞳だ。それに、度胸もある。……おい、隣国の王太子」
陛下は視線だけを殿下に向けた。
「は、はいぃぃっ!」
「条約の件、不問にしてやる」
「えっ!? ほ、本当ですか!?」
殿下がパァッと明るくなる。
「ただし、条件がある」
「な、なんでも聞きます! 関税でも領土でも!」
「金も領土もいらん」
ヴィクトル陛下は、長い指で私を指差した。
「この女を置いていけ」
「……は?」
時が止まった。
私、ギルバート様、そして殿下。
全員の思考が停止する。
「な、なにを……?」
「聞こえなかったか? 条約の代償として、このカロリーナを余に譲渡しろと言っているのだ」
陛下は私の腰に手を回し、強引に引き寄せた。
「っ!?」
「か、カロリーナ!」
ギルバート様が色めき立つ。
しかし、陛下はそれを鋭い視線で制した。
「余の国には、筋肉馬鹿の武官は多いが、内政を任せられる有能な文官が不足していてな。特にお前のような、数字に強く、度胸があり、冷徹な判断ができる人材は喉から手が出るほど欲しい」
陛下は私の耳元で、甘く囁いた。
「どうだ、カロリーナ。あの無能な王子の尻拭いなど辞めて、余の元に来ないか? 余なら、お前の能力を正当に評価してやるぞ」
「……」
「報酬は今の倍……いや、三倍出そう。それに、お前が望むなら『宰相』の地位を与えてもいい。いや、いっそ『妃』として迎えても構わんぞ?」
「き、きさきぃぃぃ!?」
エドワード殿下が素っ頓狂な声を上げた。
私は陛下の腕の中で、冷静に計算を開始した。
(年俸三倍。宰相の地位。そして、この国の潤沢な国家予算を自由に動かせる権限……。キャリアアップとしては、破格の条件……)
悪魔的な誘惑だ。
コンサルタントとして、これほど魅力的なオファーはない。
「断る!!」
叫んだのは、私ではなくギルバート様だった。
彼は抜剣しそうな勢いで踏み込んできた。
「陛下! 戯れが過ぎますぞ! 彼女は我が国の大切な……!」
「大切な?」
陛下はニヤリと笑った。
「王太子の婚約者ですらなく、一度捨てられた女なのだろう? ならば、拾うのは余の勝手だ。それとも貴様、何か文句があるのか?」
「あります! 彼女は……彼女は俺の……!」
ギルバート様が言葉に詰まる。
まだ、私たちは正式に契約(交際)を結んでいない。
「俺の、未来のパートナー(予定)だ!!」
「予定は未定だ」
陛下は私をさらに強く抱き寄せた。
「さあ、選べカロリーナ。無能な元婚約者と、脳筋の騎士がいる泥船(祖国)。それとも、覇王である余と共に世界を動かす豪華客船(ガルドニア)。……賢いお前なら、どちらが『効率的』か分かるだろう?」
全ての視線が私に集まる。
究極のヘッドハンティング。
私はゆっくりと、陛下の腕を押し返した。
そして、眼鏡をかけ直す。
「……ヴィクトル陛下。ご提案、大変光栄に存じます」
「ほう?」
「条件も破格。コンサルタントとしては、即決サインしたい案件です」
「だろう?」
「ですが」
私はキッパリと告げた。
「現在、私はギルバート様より提示された『重要案件(告白)』を検討中(ペンディング)でして。先着順のルールに基づき、陛下の案件は『キャンセル待ち』とさせていただきます」
「……なに?」
「つまり、今のところは『保留』です。即答はいたしかねます」
私は優雅に一礼した。
「それに、私は『立て直し』が趣味なのです。完成された豪華客船に乗るより、沈みかけた泥船の穴を塞いで回る方が、性分に合っておりますので」
私の言葉に、ギルバート様が安堵のあまりへたり込んだ。
ヴィクトル陛下は目を丸くし、それから……。
「は、ははははは!!」
再び、大爆笑した。
「キャンセル待ちか! 余を待たせるとは、いい度胸だ!」
陛下は楽しそうに私の肩を叩いた。
「いいだろう。気に入った。諦めんぞ、余は。滞在中に必ず、お前を口説き落としてみせる」
陛下は宣言した。
「条約の再締結まで、城に滞在することを許す。……精々、余を楽しませてくれよ、カロリーナ」
こうして、条約問題は(とりあえず)棚上げされたが、代わりにさらに厄介な『皇帝からの求愛(ヘッドハンティング)』イベントが発生してしまった。
ギルバート様からの視線が痛い。
エドワード殿下は蚊帳の外で安堵している。
私の「保留案件」リストは、増える一方だった。
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