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救うひと
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その喫茶店には、見覚えがあった。
(一昨年の秋に、タキと来た所だ)
上野での読書会の後に、タキと湊と一緒に話した、あの純喫茶風のお店だった。
「もうすぐ来るから。俺の……昔の仕事の、先輩なんだけど」
「う、うん……」
今回も窓際のボックス席に腰を掛けながら、さゆは先程から動悸が止まらない。タキは、さゆの隣に腰掛けた。
「大丈夫だよ、俺のアパートの保証人にもなってくれている先輩で、『彼女が出来た』って話したら挨拶だけしたいって事だから」
タキは冷たくなったさゆの手を擦りながらそう言う。さゆは俯いたまま頷いた。
と、そこに。
「おう、待たせたな」
少し関西訛りのある大きな声が響いた。
テーブルの横を見たさゆは、度肝を抜かれた。
少し赤みがかった茶色の長髪に、GUCCIのサングラス、見るからに上質なスーツに、銀色のカラーシャツの大柄な男がそこにいた。微かに香る香水は、少し柑橘系のような、でも重い香りだった。
(どどどどうしよう)
明らかに堅気ではない雰囲気の男に、さゆは固まった。思わずタキを見ると、ぎこちない笑顔で微笑んでいた。
(こ、これ、何か変な契約とか結ばされるやつだったらどうしよう………)
タキが紹介する人の事は信じたい、とは思うけれど、男の登場はそれ位インパクトがあった。
「ああ、ごめんな。俺、見た目ゴツいもんな。筋トレしてるもんで」
男はサングラスを片手で外す。四十台前半位、人好きのする笑みを浮かべるその顔は、意志が強そうで精悍な印象を受ける。どこかで見たことがある、とさゆの脳裏に記憶がちらついた。
直接ではなく。ネットか、或いはテレビか。
「あ、これしといた方がええな」
男はポケットから黒いウレタンマスクを取り出した。さゆとタキもそれに習い、マスクを付ける。タキは白い不織布、さゆはピンクの不織布のマスクだった。
「いやあ、マスク便利やなあ。今はどこでマスクしてても変な顔されんくなってきたし。それだけは俺は助かる。外うろついてると顔、さされるしな。ヒマな時はエエけど、急いでる時はちょっとな。お前もそうやろ?」
「はい、そうですね」
店員にエスプレッソを注文し、陽気にまくしたてる男に、アメリカンをオーダーしながら静かにタキは頷いた。タキが緊張している様子はあまりなかった。
「ああ、朝霧さんすみません一方的に。申し遅れまして、俺、野分泰成と申します。これ、つまらないものですが」
男――野分はそう言って、綺麗にラッピングされた大きめの包みをさゆの方にスッと渡した。礼を言ってよく見ると、文具店の印字がされている。
野分を疑ったばかりで不謹慎だけれど、否応なしに胸が高鳴った。
「朝霧さん、良かったらここで開けてみて下さい。気にいるとええけど」
「あ、はい」
さゆは丁寧に包みを開ける。思わず感嘆の声が漏れた。
「す、すごい!」
現れたのは、ファーバーカステルの黒い木箱に入った、三段になった色鉛筆だった。百色以上はあるだろう。ずっしりと重い。木の良い香りが漂う。
「あ、そんな、こんな高価なもの、頂けないです」
「いや、この前銀座の画廊と百貨店で朝霧さんの絵、拝見さしてもらいまして、俺なんて全くなんの教養もないんですけど、素晴らしい、綺麗で深みのある絵だと思いましたわ。虹色の星座の絵とかね。鉛筆画のスケッチも見かけて、この色鉛筆で作品を描いて貰えたら嬉しいと思いまして買ったわけです。俺の気持ちだと思って、貰ってやって下さい。俺はコイツ、榎本が幸せそうに暮しているのが本当に嬉しくてね。朝霧さんも知っとられると思いますが、榎本は本当に苦労人でね」
あ、榎本にもコレ、と野分はタキにも細長い紙の包みを渡す。形状からしてきっと、ルークのねこじゃらしだ。
ふと、さゆは百貨店の絵を買ってくれたのは、野分ではないか、という気がしていた。なんの確証もないけれど。
「朝霧さんも、榎本の昔の話は大体聞いとられるんやろ?」
「ええ、ま、まあ……」
この前、本当に概要を聞いただけだ。
「さゆ、野分さん、ネット番組で観た事ない?バラエティーとかクイズ番組とか良く出てる。『ノッチ』とか『ヤス先輩』とか呼ばれてて」
「え、あ、あ、そう言えば………」
タキと電車移動している時に観たバラエティーの動画に、良く出てくる人だった。
「いや、いや、無理せんでええですよ。俺は職業柄、地上波にはなかなか出られへんし。そんな有名人と違いますから」
「野分さんはね、俺の……前の仕事の先輩で、今も現役でその仕事もしながら、水商売のお店も複数経営しているんだ」
「いやあ、俺は仕事が好きなだけやから。三十代の頃と比べて、大分そっちの仕事も減ったしな」
タキが選んでいた動画は、雑学のクイズ番組や経営論、恋愛バラエティーなどだった。好きな動画の幅が広いなあと思っていたけれど、動画のチョイスに気を利かせてくれていた事に、今になってはちみつレモンを飲みながらさゆは気付く。
「今日はね、ほんまに顔だけ見に来させて貰ったんです。俺らみたいな仕事をしていると、どうしてもセカンドキャリアが難しい時があってね。榎本には現役の頃に逆に助けられた事も多かったし、俺に出来る事なんて大した事じゃないんやけど、手助けしたりたい、と思ってるんでね」
「あ、ありがとうございます」
実は変な壷を売りつけられたりしたらどうしようと思っていたけれど、どうやら違うようで、さゆは一安心した。
「じゃ、そろそろ行きますわ」
「え、早くないですか?」
また三十分も経っていない。
「この後新宿の店でミーティングや。社長やから一応。意外と忙しいんやで」
「すみません浅草まで来て頂いて」
軽く立ち上がって会釈をするタキに、野分はヒラヒラと手を振ってみせ、席を立つ。
「朝霧さん、榎本の事よろしくたのんますわ。榎本、親の事とかでなんかあったら、迷わず俺を頼れよ。今、社会情勢も不安定やから。俺はこの後、一波乱も二波乱もあると睨んどる。不景気でもエロはそれなりに強いからな」
嵐の様に野分は去ってゆく。さゆの手の中に残ったカラフルな色鉛筆が、輝いているような気がした。
「ごめんね。もっと詳しく先輩の話、しとけば良かったね。びっくりさせちゃったね」
夜の浅草の路地を手を繋いで歩きながらタキが謝る。色鉛筆の箱を大事に抱えながら、さゆは首を振った。遠くに東京タワーが見えた。
「凄く義理堅い人でね。俺以外にも、お世話になってる後輩や女の子達も沢山いるんだ。紹介出来て良かった」
さゆはふっと、自分の知らないタキの世界、タキの顔がやっぱりあったのだ、と野分に会った事で実感して――――――。
少し、怖くなった。
(でも、私が見ているタキも、私と過ごした時間のタキも、タキそのものには変わりないもの)
軽く寄りかかったさゆの髪を、タキは撫でる。
「浅草ロックスの地下の西友、安いから食材買って行こうか。寒いからスープとかが良いよね。夜ご飯、家で一緒に軽く作って食べよう?」
頷きながらさゆは微笑んだ。そして、ふっと思う。少しづつ陰ってゆく東京で。
いつか、こんな風に。毎日一緒に料理をして。
どこかで、タキと暮らす日が来るんだろうか。
(一昨年の秋に、タキと来た所だ)
上野での読書会の後に、タキと湊と一緒に話した、あの純喫茶風のお店だった。
「もうすぐ来るから。俺の……昔の仕事の、先輩なんだけど」
「う、うん……」
今回も窓際のボックス席に腰を掛けながら、さゆは先程から動悸が止まらない。タキは、さゆの隣に腰掛けた。
「大丈夫だよ、俺のアパートの保証人にもなってくれている先輩で、『彼女が出来た』って話したら挨拶だけしたいって事だから」
タキは冷たくなったさゆの手を擦りながらそう言う。さゆは俯いたまま頷いた。
と、そこに。
「おう、待たせたな」
少し関西訛りのある大きな声が響いた。
テーブルの横を見たさゆは、度肝を抜かれた。
少し赤みがかった茶色の長髪に、GUCCIのサングラス、見るからに上質なスーツに、銀色のカラーシャツの大柄な男がそこにいた。微かに香る香水は、少し柑橘系のような、でも重い香りだった。
(どどどどうしよう)
明らかに堅気ではない雰囲気の男に、さゆは固まった。思わずタキを見ると、ぎこちない笑顔で微笑んでいた。
(こ、これ、何か変な契約とか結ばされるやつだったらどうしよう………)
タキが紹介する人の事は信じたい、とは思うけれど、男の登場はそれ位インパクトがあった。
「ああ、ごめんな。俺、見た目ゴツいもんな。筋トレしてるもんで」
男はサングラスを片手で外す。四十台前半位、人好きのする笑みを浮かべるその顔は、意志が強そうで精悍な印象を受ける。どこかで見たことがある、とさゆの脳裏に記憶がちらついた。
直接ではなく。ネットか、或いはテレビか。
「あ、これしといた方がええな」
男はポケットから黒いウレタンマスクを取り出した。さゆとタキもそれに習い、マスクを付ける。タキは白い不織布、さゆはピンクの不織布のマスクだった。
「いやあ、マスク便利やなあ。今はどこでマスクしてても変な顔されんくなってきたし。それだけは俺は助かる。外うろついてると顔、さされるしな。ヒマな時はエエけど、急いでる時はちょっとな。お前もそうやろ?」
「はい、そうですね」
店員にエスプレッソを注文し、陽気にまくしたてる男に、アメリカンをオーダーしながら静かにタキは頷いた。タキが緊張している様子はあまりなかった。
「ああ、朝霧さんすみません一方的に。申し遅れまして、俺、野分泰成と申します。これ、つまらないものですが」
男――野分はそう言って、綺麗にラッピングされた大きめの包みをさゆの方にスッと渡した。礼を言ってよく見ると、文具店の印字がされている。
野分を疑ったばかりで不謹慎だけれど、否応なしに胸が高鳴った。
「朝霧さん、良かったらここで開けてみて下さい。気にいるとええけど」
「あ、はい」
さゆは丁寧に包みを開ける。思わず感嘆の声が漏れた。
「す、すごい!」
現れたのは、ファーバーカステルの黒い木箱に入った、三段になった色鉛筆だった。百色以上はあるだろう。ずっしりと重い。木の良い香りが漂う。
「あ、そんな、こんな高価なもの、頂けないです」
「いや、この前銀座の画廊と百貨店で朝霧さんの絵、拝見さしてもらいまして、俺なんて全くなんの教養もないんですけど、素晴らしい、綺麗で深みのある絵だと思いましたわ。虹色の星座の絵とかね。鉛筆画のスケッチも見かけて、この色鉛筆で作品を描いて貰えたら嬉しいと思いまして買ったわけです。俺の気持ちだと思って、貰ってやって下さい。俺はコイツ、榎本が幸せそうに暮しているのが本当に嬉しくてね。朝霧さんも知っとられると思いますが、榎本は本当に苦労人でね」
あ、榎本にもコレ、と野分はタキにも細長い紙の包みを渡す。形状からしてきっと、ルークのねこじゃらしだ。
ふと、さゆは百貨店の絵を買ってくれたのは、野分ではないか、という気がしていた。なんの確証もないけれど。
「朝霧さんも、榎本の昔の話は大体聞いとられるんやろ?」
「ええ、ま、まあ……」
この前、本当に概要を聞いただけだ。
「さゆ、野分さん、ネット番組で観た事ない?バラエティーとかクイズ番組とか良く出てる。『ノッチ』とか『ヤス先輩』とか呼ばれてて」
「え、あ、あ、そう言えば………」
タキと電車移動している時に観たバラエティーの動画に、良く出てくる人だった。
「いや、いや、無理せんでええですよ。俺は職業柄、地上波にはなかなか出られへんし。そんな有名人と違いますから」
「野分さんはね、俺の……前の仕事の先輩で、今も現役でその仕事もしながら、水商売のお店も複数経営しているんだ」
「いやあ、俺は仕事が好きなだけやから。三十代の頃と比べて、大分そっちの仕事も減ったしな」
タキが選んでいた動画は、雑学のクイズ番組や経営論、恋愛バラエティーなどだった。好きな動画の幅が広いなあと思っていたけれど、動画のチョイスに気を利かせてくれていた事に、今になってはちみつレモンを飲みながらさゆは気付く。
「今日はね、ほんまに顔だけ見に来させて貰ったんです。俺らみたいな仕事をしていると、どうしてもセカンドキャリアが難しい時があってね。榎本には現役の頃に逆に助けられた事も多かったし、俺に出来る事なんて大した事じゃないんやけど、手助けしたりたい、と思ってるんでね」
「あ、ありがとうございます」
実は変な壷を売りつけられたりしたらどうしようと思っていたけれど、どうやら違うようで、さゆは一安心した。
「じゃ、そろそろ行きますわ」
「え、早くないですか?」
また三十分も経っていない。
「この後新宿の店でミーティングや。社長やから一応。意外と忙しいんやで」
「すみません浅草まで来て頂いて」
軽く立ち上がって会釈をするタキに、野分はヒラヒラと手を振ってみせ、席を立つ。
「朝霧さん、榎本の事よろしくたのんますわ。榎本、親の事とかでなんかあったら、迷わず俺を頼れよ。今、社会情勢も不安定やから。俺はこの後、一波乱も二波乱もあると睨んどる。不景気でもエロはそれなりに強いからな」
嵐の様に野分は去ってゆく。さゆの手の中に残ったカラフルな色鉛筆が、輝いているような気がした。
「ごめんね。もっと詳しく先輩の話、しとけば良かったね。びっくりさせちゃったね」
夜の浅草の路地を手を繋いで歩きながらタキが謝る。色鉛筆の箱を大事に抱えながら、さゆは首を振った。遠くに東京タワーが見えた。
「凄く義理堅い人でね。俺以外にも、お世話になってる後輩や女の子達も沢山いるんだ。紹介出来て良かった」
さゆはふっと、自分の知らないタキの世界、タキの顔がやっぱりあったのだ、と野分に会った事で実感して――――――。
少し、怖くなった。
(でも、私が見ているタキも、私と過ごした時間のタキも、タキそのものには変わりないもの)
軽く寄りかかったさゆの髪を、タキは撫でる。
「浅草ロックスの地下の西友、安いから食材買って行こうか。寒いからスープとかが良いよね。夜ご飯、家で一緒に軽く作って食べよう?」
頷きながらさゆは微笑んだ。そして、ふっと思う。少しづつ陰ってゆく東京で。
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