1 / 60
第一話 腰巾着の娘だから
しおりを挟む
社交界での評判があまりよろしくない、スレア伯爵邸。その一階、物置部屋の手前にある、日当たりの悪い小部屋のドアを、乱暴にノックする音が響いた。
「どうぞ、鍵は開いておりま……」
言い終わらないうちに、ドアを乱暴に開けたのは、この家の後継者、かつ、私の形式上の夫であるハリー・スレアだ。
ハリーは私の目の前にツカツカと歩いてきて、両腕を組み、忌々しげに言う。
「おい、マリーゼ。貴様、シェアリアに嫌がらせをしたそうだな。
『平民の愛人ごときが、奥様気取りで屋敷内を練り歩いてみっともない』
面と向かって、そんなことを抜かしたと……本人から聞いたぞ?」
彼の言う『シェアリア』とは、夫の愛人だ。
「私、そんなことは、断じて言っておりません」
「はん! お前の言うことなぞ、誰が信じるものか。とにかくシェアリアへの嫌がらせは止めろ。お前が正妻面できるのも、あとせいぜい二か月だ。時が来たら、こんな地味女、すぐさま叩き出してやる」
夫は部屋を出る際、途中にある木製の椅子を蹴飛ばして、部屋を出ていった。背もたれのない粗末な椅子は、部屋の隅まで転がっていく。それを拾って、元の場所に戻した。初冬の隙間風で、吐いた溜息すら白くなる。
壁に掛かっている、ひび割れた小さな鏡には、バサバサの銀髪をした、目に生気のない、疲れた顔の女が映っていた。
地味女ね……二年前はここまでじゃなかったのに。
私はマリーゼ・スレア、もうすぐ二十歳になる。幼い頃から人生を諦めながら生きてきた。
二年前、同い年のハリーは、学院を卒業する間際に一歳上の平民、シェアリアと出会い、本人達が言うところの『真実の愛』に目覚めた。
しかし平民を、そのまま伯爵家に迎え入れる訳にはいかない。そこで縁戚がある男爵家の養女にして、最低限の貴族教育を受けさせてから結婚させることにした。
だが、そこには一つ、大きな問題があった。ハリーは当時、私と婚約を結んでいたのだ。
十五歳の時に双方の親が決めた縁談で、卒業後はすぐに結婚する予定になっており、すでに招待状も送ってある。そんな中で婚約破棄をして、より身分の低い者と結婚するなど、貴族として恥でしかない。
そこで私と一旦結婚させ、白い結婚を二年間続けて、円満離婚しようという話になったのだ。
私の父親、フラン子爵は学生時代、ハリーの父親の腰巾着だった。ハリーの父親はガタイが良く、貴族というより歴戦の闘士とでも言った方が似合う容貌。言葉遣いも威圧的で、同世代の低位貴族で、彼に逆らえる者はいなかったのだ。見た目だけは母親似で、そこそこ整った容姿のハリーも、性格は父親そのものだ。
自分の言うことをハイハイと聞く家から取った嫁ならば、どんな扱いをしても文句は出ない。もともと婚約時から、そんな思惑があったのだろう。実際、父がこの決定に文句を言うことはなかった。
ちなみにシェアリアを押し付けられたパル男爵も、腰巾着仲間である。
そんな理由で迎えた仮初めの妻、しかも自分達の主人が顎で命令している子爵の令嬢など、伯爵家の使用人も大切に遇するはずがない。
伯爵邸としては最高級の豪邸だと評判の屋敷で、一番狭くカビ臭い部屋に押し込められ、メイドも付けられず、屋敷内の掃除や、本来ハリーがするべき書類確認の仕事をさせられる日々が続いていた。
夜会などには一応参加させられていたが、冴えないドレスを着せられ、エスコートもされずに、ただ隣を歩くだけ。
一言も口を利かず、二人が不仲であることを社交界にアピールする。
『愛人がいたから離縁する』のではなく『不仲だから離縁する』と情報操作をしたいのだろう。
まあ、不仲なのは事実だけれど。
「はい、奥様、お食事ですよ~」
ノックもしないメイドが運んできたのは、処分寸前の固くなったパンが一つと、水。
それを見て「今日は当たりだ」と思う。
ほとんど空になったスープやシチューの鍋に水を注いで、鍋肌に付いた僅かな具と汁をこそげ落としたものだけを出されるよりは、普通のパンと水の方がいい。
だけど、こんな生活も、あと二か月。
閨を共にしない、白い結婚を二年満了すれば、この生活も終わる。
それだけが希望だ。
二か月後、ここを出たら、何をしよう?
実家にだけは戻らない。
スレア伯爵には尻尾を振るくせに、家族には尊大な態度を取る父の元にも、神経質で思いやりのない兄にも、男遊びが激しくて有名だったのに兄を騙して結婚した義姉にも会いたくない。
お母様の墓参だけはして、その後は修道院に行ってもいいし、平民として街で働いてもいい。
ハリーが社交界で私の悪評をバラまいているせいで、どうせまともな再婚相手など、現れないのだ。
処理が終わった書類を抱え、二階にあるハリーの執務室へと運ぶ。
私が自分から夫のところに行くのは、この時ぐらいのものだ。
山ほどの書類を抱えたまま、右手の手首を使ってノックする。
「どうぞ~」
鈴を転がすような高い声が聞こえて、ドアが開かれた。
「ああ、奥様。仕事、終わったの? そこに置いといてちょうだい」
部屋にはシェアリア一人だけだった。ストロベリーブロンドの髪に可愛らしい、庇護欲を刺激する容貌。だが、中身は上昇志向の強い、目的のためなら手段を選ばない人間だ。思わず溜息を吐きそうになって、引っ込めた。
彼女はほんの僅かなことでも悪く捉え、ハリーに被害者顔で訴える。
私は「失礼します」とだけ言うと、当主用の立派な机の上に書類を置き、そそくさとその場を立ち去った。
廊下で一人になって、肺に溜まった空気を一気に吐き出す。
次は、一階を掃除しなければ……
階段に向かい、一歩段差を下りたところで、後ろから足音が聞こえてきた。女性用のヒールの足音。
何か、嫌な予感がした。振り向くと肩越しに、悪意に満ちたシェアリアの笑顔が垣間見える。
「バイバイ」
その科白と同時に、私は彼女に力一杯突き飛ばされ、階段を転げ落ちていった。
「どうぞ、鍵は開いておりま……」
言い終わらないうちに、ドアを乱暴に開けたのは、この家の後継者、かつ、私の形式上の夫であるハリー・スレアだ。
ハリーは私の目の前にツカツカと歩いてきて、両腕を組み、忌々しげに言う。
「おい、マリーゼ。貴様、シェアリアに嫌がらせをしたそうだな。
『平民の愛人ごときが、奥様気取りで屋敷内を練り歩いてみっともない』
面と向かって、そんなことを抜かしたと……本人から聞いたぞ?」
彼の言う『シェアリア』とは、夫の愛人だ。
「私、そんなことは、断じて言っておりません」
「はん! お前の言うことなぞ、誰が信じるものか。とにかくシェアリアへの嫌がらせは止めろ。お前が正妻面できるのも、あとせいぜい二か月だ。時が来たら、こんな地味女、すぐさま叩き出してやる」
夫は部屋を出る際、途中にある木製の椅子を蹴飛ばして、部屋を出ていった。背もたれのない粗末な椅子は、部屋の隅まで転がっていく。それを拾って、元の場所に戻した。初冬の隙間風で、吐いた溜息すら白くなる。
壁に掛かっている、ひび割れた小さな鏡には、バサバサの銀髪をした、目に生気のない、疲れた顔の女が映っていた。
地味女ね……二年前はここまでじゃなかったのに。
私はマリーゼ・スレア、もうすぐ二十歳になる。幼い頃から人生を諦めながら生きてきた。
二年前、同い年のハリーは、学院を卒業する間際に一歳上の平民、シェアリアと出会い、本人達が言うところの『真実の愛』に目覚めた。
しかし平民を、そのまま伯爵家に迎え入れる訳にはいかない。そこで縁戚がある男爵家の養女にして、最低限の貴族教育を受けさせてから結婚させることにした。
だが、そこには一つ、大きな問題があった。ハリーは当時、私と婚約を結んでいたのだ。
十五歳の時に双方の親が決めた縁談で、卒業後はすぐに結婚する予定になっており、すでに招待状も送ってある。そんな中で婚約破棄をして、より身分の低い者と結婚するなど、貴族として恥でしかない。
そこで私と一旦結婚させ、白い結婚を二年間続けて、円満離婚しようという話になったのだ。
私の父親、フラン子爵は学生時代、ハリーの父親の腰巾着だった。ハリーの父親はガタイが良く、貴族というより歴戦の闘士とでも言った方が似合う容貌。言葉遣いも威圧的で、同世代の低位貴族で、彼に逆らえる者はいなかったのだ。見た目だけは母親似で、そこそこ整った容姿のハリーも、性格は父親そのものだ。
自分の言うことをハイハイと聞く家から取った嫁ならば、どんな扱いをしても文句は出ない。もともと婚約時から、そんな思惑があったのだろう。実際、父がこの決定に文句を言うことはなかった。
ちなみにシェアリアを押し付けられたパル男爵も、腰巾着仲間である。
そんな理由で迎えた仮初めの妻、しかも自分達の主人が顎で命令している子爵の令嬢など、伯爵家の使用人も大切に遇するはずがない。
伯爵邸としては最高級の豪邸だと評判の屋敷で、一番狭くカビ臭い部屋に押し込められ、メイドも付けられず、屋敷内の掃除や、本来ハリーがするべき書類確認の仕事をさせられる日々が続いていた。
夜会などには一応参加させられていたが、冴えないドレスを着せられ、エスコートもされずに、ただ隣を歩くだけ。
一言も口を利かず、二人が不仲であることを社交界にアピールする。
『愛人がいたから離縁する』のではなく『不仲だから離縁する』と情報操作をしたいのだろう。
まあ、不仲なのは事実だけれど。
「はい、奥様、お食事ですよ~」
ノックもしないメイドが運んできたのは、処分寸前の固くなったパンが一つと、水。
それを見て「今日は当たりだ」と思う。
ほとんど空になったスープやシチューの鍋に水を注いで、鍋肌に付いた僅かな具と汁をこそげ落としたものだけを出されるよりは、普通のパンと水の方がいい。
だけど、こんな生活も、あと二か月。
閨を共にしない、白い結婚を二年満了すれば、この生活も終わる。
それだけが希望だ。
二か月後、ここを出たら、何をしよう?
実家にだけは戻らない。
スレア伯爵には尻尾を振るくせに、家族には尊大な態度を取る父の元にも、神経質で思いやりのない兄にも、男遊びが激しくて有名だったのに兄を騙して結婚した義姉にも会いたくない。
お母様の墓参だけはして、その後は修道院に行ってもいいし、平民として街で働いてもいい。
ハリーが社交界で私の悪評をバラまいているせいで、どうせまともな再婚相手など、現れないのだ。
処理が終わった書類を抱え、二階にあるハリーの執務室へと運ぶ。
私が自分から夫のところに行くのは、この時ぐらいのものだ。
山ほどの書類を抱えたまま、右手の手首を使ってノックする。
「どうぞ~」
鈴を転がすような高い声が聞こえて、ドアが開かれた。
「ああ、奥様。仕事、終わったの? そこに置いといてちょうだい」
部屋にはシェアリア一人だけだった。ストロベリーブロンドの髪に可愛らしい、庇護欲を刺激する容貌。だが、中身は上昇志向の強い、目的のためなら手段を選ばない人間だ。思わず溜息を吐きそうになって、引っ込めた。
彼女はほんの僅かなことでも悪く捉え、ハリーに被害者顔で訴える。
私は「失礼します」とだけ言うと、当主用の立派な机の上に書類を置き、そそくさとその場を立ち去った。
廊下で一人になって、肺に溜まった空気を一気に吐き出す。
次は、一階を掃除しなければ……
階段に向かい、一歩段差を下りたところで、後ろから足音が聞こえてきた。女性用のヒールの足音。
何か、嫌な予感がした。振り向くと肩越しに、悪意に満ちたシェアリアの笑顔が垣間見える。
「バイバイ」
その科白と同時に、私は彼女に力一杯突き飛ばされ、階段を転げ落ちていった。
13
あなたにおすすめの小説
【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています
綾森れん
恋愛
「リラ・プリマヴェーラ、お前と交わした婚約を破棄させてもらう!」
公爵家主催の夜会にて、リラ・プリマヴェーラ伯爵令嬢はグイード・ブライデン公爵令息から言い渡された。
「お前のような真面目くさった女はいらない!」
ギャンブルに財産を賭ける婚約者の姿に公爵家の将来を憂いたリラは、彼をいさめたのだが逆恨みされて婚約破棄されてしまったのだ。
リラとグイードの婚約は政略結婚であり、そこに愛はなかった。リラは今でも7歳のころ茶会で出会ったアルベルト王子の優しさと可愛らしさを覚えていた。しかしアルベルト王子はそのすぐあとに、毒殺されてしまった。
夜会で恥をさらし、居場所を失った彼女を救ったのは、美しい青年歌手アルカンジェロだった。
心優しいアルカンジェロに惹かれていくリラだが、彼は高い声を保つため、少年時代に残酷な手術を受けた「カストラート(去勢歌手)」と呼ばれる存在。教会は、子孫を残せない彼らに結婚を禁じていた。
禁断の恋に悩むリラのもとへ、父親が新たな婚約話をもってくる。相手の男性は親子ほども歳の離れた下級貴族で子だくさん。数年前に妻を亡くし、後妻に入ってくれる女性を探しているという、悪い条件の相手だった。
望まぬ婚姻を強いられ未来に希望を持てなくなったリラは、アルカンジェロと二人、教会の勢力が及ばない国外へ逃げ出す計画を立てる。
仮面舞踏会の夜、二人の愛は通じ合い、結ばれる。だがアルカンジェロが自身の秘密を打ち明けた。彼の正体は歌手などではなく、十年前に毒殺されたはずのアルベルト王子その人だった。
しかし再び、王権転覆を狙う暗殺者が迫りくる。
これは、愛し合うリラとアルベルト王子が二人で幸せをつかむまでの物語である。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
公爵令息様を治療したらいつの間にか溺愛されていました
Karamimi
恋愛
マーケッヒ王国は魔法大国。そんなマーケッヒ王国の伯爵令嬢セリーナは、14歳という若さで、治癒師として働いている。それもこれも莫大な借金を返済し、幼い弟妹に十分な教育を受けさせるためだ。
そんなセリーナの元を訪ねて来たのはなんと、貴族界でも3本の指に入る程の大貴族、ファーレソン公爵だ。話を聞けば、15歳になる息子、ルークがずっと難病に苦しんでおり、どんなに優秀な治癒師に診てもらっても、一向に良くならないらしい。
それどころか、どんどん悪化していくとの事。そんな中、セリーナの評判を聞きつけ、藁をもすがる思いでセリーナの元にやって来たとの事。
必死に頼み込む公爵を見て、出来る事はやってみよう、そう思ったセリーナは、早速公爵家で治療を始めるのだが…
正義感が強く努力家のセリーナと、病気のせいで心が歪んでしまった公爵令息ルークの恋のお話です。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる