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036.【リーナ】
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「おーい、い、生きてるか?」
遠くのほうで誰かの声がする。徐々に意識は明瞭になってくるが、目を閉じたままにしておく。覚醒したら、何をされるかわからない。手は後ろ手で、足は足首で縛られており、口の中には何か布のようなものが詰められているのだ。王女に対する仕打ちではない。どういう人間がそばにいるのか、どんなに鈍感でも察することができる。大変危険な状態だ。
リーナは寝起きの頭で冷静に物事を考えようと努める。王宮内の騎士たちとこういう場合の訓練は受けている。自分は男であるという自信も、多少はあるものだ。
寝たふりをしながらまずは状況を把握する。ガラガラキィキィと車輪が回る音と激しい振動から、この馬車が整備不良であることと、平民区ではないことにきづく。馬車が走っているのは、舗装された貴族街だ。向かっているのは、侯爵家か。それとも、別の場所か。ただ走っているだけなのか、わからない。
「ま、まだ起きねえ。どうする?」
「どうするもこうするも。顔を覚えてもらわねえと困るじゃねか」
「んだな」
薄っすらと目を開けると、気が弱そうな汚らしい二人組が目の前にいる。命令されて王女を誘拐した田舎出身の浮浪者、といったところだろう。
馬車には二人しかいない。命令をした男がどこにいるのかわからないが、さすがに貴族街を走る馬車の御者台には乗っていないだろう。ただ、変装をして乗り込んでいる可能性はある。リーナはまだ眠ったふりをする。
「ほ、本当にこの子を?」
「そうだ。あれだけ金を貰ったんだ。今さら引き返せねえよ」
「んでも、ほ、本当に捕まらねんだよな?」
「逃げる手立てはあるって言っていたじゃねえか。大丈夫だろ」
大金をやるから王女を誘拐しろ、逃げ道は準備してやる、などというような甘言に乗った愚かな二人組だ。二人が騙されていることにリーナはすぐに気づくが、教えてやる義理はない。素顔を晒しておいて逃げおおせると考えているあたり、脇が甘すぎる。
金に目がくらんだ男と臆病そうな男の二人組は、リーナが眠っていることをいいことに、田舎の言葉丸出しで何事かを言い合っている。
窓にはしっかりとカーテンがかけられている。漏れる日の光から考えると、どうやら日没に近い状態らしい。
リーナは覚悟する。
夕刻になり、男の姿になると、陵辱からは逃れられるだろう。しかし、長年隠してきた王家の秘密は明るみになる。
できれば、どちらも避けたいところだ。しかし、避けられない場合を覚悟しておかなければならない。
貰った金額の倍を出すから見逃してもらえないかなぁ、などとリーナは思う。ついでに、後日裁判で「この男から命令されました!」と証言してもらえると助かるのになぁ、とも思う。
「まさか、こ、こんなに可愛い子を」
「可愛い顔をしてるからって、可愛いとは限らねんだと。何でも、この子のせいで出世の道が閉ざされてしまったんだと」
「なんと、まぁ、性根の腐った美人っていうのは、ほ、本当にいるもんだなぁ」
――性根が腐っているのはどっちだ!
湧き上がる怒りを鎮めながら、リーナはそのときを待つ。不意をついて、頭突きでも食らわして、外にでも飛び出てやろうと思っている。多少は怪我をするだろうが、死ぬことはないだろう。貴族街なら警備の騎士の目もある。男の姿に戻ったら、腕力だって戻ってくるのだ。
「じゃあ、いつもどおり遠慮なく……や、やっちゃおうかなぁ」
気弱そうな男の手に握られていたのは、抜身のナイフだ。脅すだけかと思いきや、男はしっかりと柄を持ち、リーナの足のあたりをじぃっと見つめている。どうやら足を負傷させるつもりらしい。男たちはただの浮浪者ではないのかもしれない。「いつもどおり」という言葉も、獲物を負傷させてから襲うというやり方も、素人ではないような気がしている。
計画を変更せざるを得ない。足を刺されたら、逃走できる確率がぐんと下がる。相手が素人ではないのなら、なおさらだ。
リーナはゆっくりと呼吸を整える。貴族街ではたまに、整備不良の煉瓦が出ていたり、小さな通りから馬車が合流してきたりして、揺れることがあるのだ。それを辛抱強く待つ。
目論見通り、馬車ががくんと大きく揺れたときに、リーナは思いきり男の手を両足で蹴り上げた。油断していた男の手からナイフが落ちて床に転がる。そこまでは計画通りだが、すぐに銀色に光るもので視界が遮られた。
「覚えておけよ。ナイフは一本とは限らねんだ」
眼前に突き立てられたナイフは、自分の常磐色の瞳が映るくらいに磨き上げられている。新品なのか、それとも大切に扱われているのか、考える余地はない。
――あ、来た。
日没が、やって来た。
獲物を前にして興奮した男たちは、リーナの、フィオの変化に気づかない。ゆったりとしている服から胸がなくなっても、背が少し伸びても、喉仏が出てきても、気にならないのだろう。
しかし、後ろ手で縛られている手が、縄に食い込んでいく。非常に痛い。フィオは顔をしかめる。逃げ出すどころか、余計に不自由になってしまった。
「足? 服?」
「お、俺、服がいい」
「俺も服がいい。足はほら、血がつくから嫌だよな。処理が面倒だ」
服を破るか足に突き立てるかで二人は争うが、すぐに決まったらしい。二人は仲良く、ナイフで服を裂き始める。
「んんーっ!」
「助けは来ないよ、残念だけど」
「んだな……おい」
胸元にナイフを這わせていた男が、もう一人の男に声をかける。どうやら、胸がなくなっていることに気づかれてしまったらしい。男は驚きながらフィオの体を触っている。柔らかさが消えた、男の体を。
「こ、こいつ、女じゃ、ない?」
「なんだ、女じゃねえのか」
ナイフで胸元を裂かれたため、男二人にじっくりとその内側を見られる。乳房はないものの、見られて喜ぶような趣味はない。フィオは羞恥で身を縮ませながら二人を睨む。油断するかと思っていたが、男たちに隙はない。ナイフもしっかりと握られている。
「そうか。男か。お、女だと聞いていたけど」
「まぁ男でも問題ねえな」
「んー!?」
――いやいやいや、問題あるだろー!?
二人は少し残念そうにしていたが、「問題ねえ」と頷き合う。目を丸くして驚いたのはフィオだ。女の姿でも男の姿でも、貞操の危機が去っていないのだ。フィオにとっては大問題である。
「んんーっ!!」
「あぁ、暴れたら、け、怪我しちゃうよ」
「汚しちゃうのに?」
「ハハハ、お前、面白いこと言うなぁ」
足をばたつかせて、フィオは生きたエビのようにびたんびたんと暴れる。馬車も揺れる。男たちは困惑しながらもナイフを片手に脅してくる。
「け、怪我をさせても、汚してもいい、ってんだよ?」
「あんまり痛くしねえでやろうってのに、危ねえなぁ」
ギラリとナイフが光り、フィオの顔のすぐ横、座面に突き刺さる。「ほら、綺麗な髪が落ちちゃったじゃないか」と男が三つに編んだ房を持ち上げる。
美しく輝くその菜の花色の髪は、確かにフィオのものだ。特に大切に扱っていたわけではないが、女の姿のときに結い上げるのは割と好きだったのだ。
昼間、ドレスを着てルーチェと並んだときのことを想像して、フィオは悲しげに顔を歪ませる。髪の短い自分は可愛くないに違いない。ルーチェにはふさわしくないような気がしたのだ。
「んーんーっ!!」
涙を浮かべ、フィオは婚約者の名を叫んだ。
と、同時に、馬車が大きく揺れた。ガンともバンとも形容しがたい音が、扉のほうから聞こえ、次の瞬間には扉が消えていた。落ちたらしい。
「おっ?」
「何だあ?」
男二人と、そして捕らわれた王子が見たのは、開いた扉の向こう側、ステップに足を置き、こちらを睨む人物。短い暗紅色の髪が、菫色の瞳が、夜の中で真っ黒に見える。右手に持った短剣だけ、やたらとギラギラと輝いている。
「……私の夫に手を出すな」
静かな、昏い怒りが、馬車に満ちる。男二人が逃げ出そうとするのを、蹴り、殴り、引きずり出して放り投げ――一通り暴れ終えた男装令嬢は、眼下で震えている呪われた王子をぎゅうと抱きしめた。
「あぁ、フィオ! 怪我はない? 髪、綺麗だったのに、あいつら、なんてことを」
フィオが目を瞬かせると、ルーチェは柔らかな笑みを浮かべて、彼の頬を流れる涙を裾で拭う。
「いつまでたっても迎えに来ないから、迎えに来ちゃった」
――あぁ、ルーチェ。
フィオはしみじみと、思う。
――僕の妻は、格好良くて、可愛くて、とにかくすべてが最高だ。
遠くのほうで誰かの声がする。徐々に意識は明瞭になってくるが、目を閉じたままにしておく。覚醒したら、何をされるかわからない。手は後ろ手で、足は足首で縛られており、口の中には何か布のようなものが詰められているのだ。王女に対する仕打ちではない。どういう人間がそばにいるのか、どんなに鈍感でも察することができる。大変危険な状態だ。
リーナは寝起きの頭で冷静に物事を考えようと努める。王宮内の騎士たちとこういう場合の訓練は受けている。自分は男であるという自信も、多少はあるものだ。
寝たふりをしながらまずは状況を把握する。ガラガラキィキィと車輪が回る音と激しい振動から、この馬車が整備不良であることと、平民区ではないことにきづく。馬車が走っているのは、舗装された貴族街だ。向かっているのは、侯爵家か。それとも、別の場所か。ただ走っているだけなのか、わからない。
「ま、まだ起きねえ。どうする?」
「どうするもこうするも。顔を覚えてもらわねえと困るじゃねか」
「んだな」
薄っすらと目を開けると、気が弱そうな汚らしい二人組が目の前にいる。命令されて王女を誘拐した田舎出身の浮浪者、といったところだろう。
馬車には二人しかいない。命令をした男がどこにいるのかわからないが、さすがに貴族街を走る馬車の御者台には乗っていないだろう。ただ、変装をして乗り込んでいる可能性はある。リーナはまだ眠ったふりをする。
「ほ、本当にこの子を?」
「そうだ。あれだけ金を貰ったんだ。今さら引き返せねえよ」
「んでも、ほ、本当に捕まらねんだよな?」
「逃げる手立てはあるって言っていたじゃねえか。大丈夫だろ」
大金をやるから王女を誘拐しろ、逃げ道は準備してやる、などというような甘言に乗った愚かな二人組だ。二人が騙されていることにリーナはすぐに気づくが、教えてやる義理はない。素顔を晒しておいて逃げおおせると考えているあたり、脇が甘すぎる。
金に目がくらんだ男と臆病そうな男の二人組は、リーナが眠っていることをいいことに、田舎の言葉丸出しで何事かを言い合っている。
窓にはしっかりとカーテンがかけられている。漏れる日の光から考えると、どうやら日没に近い状態らしい。
リーナは覚悟する。
夕刻になり、男の姿になると、陵辱からは逃れられるだろう。しかし、長年隠してきた王家の秘密は明るみになる。
できれば、どちらも避けたいところだ。しかし、避けられない場合を覚悟しておかなければならない。
貰った金額の倍を出すから見逃してもらえないかなぁ、などとリーナは思う。ついでに、後日裁判で「この男から命令されました!」と証言してもらえると助かるのになぁ、とも思う。
「まさか、こ、こんなに可愛い子を」
「可愛い顔をしてるからって、可愛いとは限らねんだと。何でも、この子のせいで出世の道が閉ざされてしまったんだと」
「なんと、まぁ、性根の腐った美人っていうのは、ほ、本当にいるもんだなぁ」
――性根が腐っているのはどっちだ!
湧き上がる怒りを鎮めながら、リーナはそのときを待つ。不意をついて、頭突きでも食らわして、外にでも飛び出てやろうと思っている。多少は怪我をするだろうが、死ぬことはないだろう。貴族街なら警備の騎士の目もある。男の姿に戻ったら、腕力だって戻ってくるのだ。
「じゃあ、いつもどおり遠慮なく……や、やっちゃおうかなぁ」
気弱そうな男の手に握られていたのは、抜身のナイフだ。脅すだけかと思いきや、男はしっかりと柄を持ち、リーナの足のあたりをじぃっと見つめている。どうやら足を負傷させるつもりらしい。男たちはただの浮浪者ではないのかもしれない。「いつもどおり」という言葉も、獲物を負傷させてから襲うというやり方も、素人ではないような気がしている。
計画を変更せざるを得ない。足を刺されたら、逃走できる確率がぐんと下がる。相手が素人ではないのなら、なおさらだ。
リーナはゆっくりと呼吸を整える。貴族街ではたまに、整備不良の煉瓦が出ていたり、小さな通りから馬車が合流してきたりして、揺れることがあるのだ。それを辛抱強く待つ。
目論見通り、馬車ががくんと大きく揺れたときに、リーナは思いきり男の手を両足で蹴り上げた。油断していた男の手からナイフが落ちて床に転がる。そこまでは計画通りだが、すぐに銀色に光るもので視界が遮られた。
「覚えておけよ。ナイフは一本とは限らねんだ」
眼前に突き立てられたナイフは、自分の常磐色の瞳が映るくらいに磨き上げられている。新品なのか、それとも大切に扱われているのか、考える余地はない。
――あ、来た。
日没が、やって来た。
獲物を前にして興奮した男たちは、リーナの、フィオの変化に気づかない。ゆったりとしている服から胸がなくなっても、背が少し伸びても、喉仏が出てきても、気にならないのだろう。
しかし、後ろ手で縛られている手が、縄に食い込んでいく。非常に痛い。フィオは顔をしかめる。逃げ出すどころか、余計に不自由になってしまった。
「足? 服?」
「お、俺、服がいい」
「俺も服がいい。足はほら、血がつくから嫌だよな。処理が面倒だ」
服を破るか足に突き立てるかで二人は争うが、すぐに決まったらしい。二人は仲良く、ナイフで服を裂き始める。
「んんーっ!」
「助けは来ないよ、残念だけど」
「んだな……おい」
胸元にナイフを這わせていた男が、もう一人の男に声をかける。どうやら、胸がなくなっていることに気づかれてしまったらしい。男は驚きながらフィオの体を触っている。柔らかさが消えた、男の体を。
「こ、こいつ、女じゃ、ない?」
「なんだ、女じゃねえのか」
ナイフで胸元を裂かれたため、男二人にじっくりとその内側を見られる。乳房はないものの、見られて喜ぶような趣味はない。フィオは羞恥で身を縮ませながら二人を睨む。油断するかと思っていたが、男たちに隙はない。ナイフもしっかりと握られている。
「そうか。男か。お、女だと聞いていたけど」
「まぁ男でも問題ねえな」
「んー!?」
――いやいやいや、問題あるだろー!?
二人は少し残念そうにしていたが、「問題ねえ」と頷き合う。目を丸くして驚いたのはフィオだ。女の姿でも男の姿でも、貞操の危機が去っていないのだ。フィオにとっては大問題である。
「んんーっ!!」
「あぁ、暴れたら、け、怪我しちゃうよ」
「汚しちゃうのに?」
「ハハハ、お前、面白いこと言うなぁ」
足をばたつかせて、フィオは生きたエビのようにびたんびたんと暴れる。馬車も揺れる。男たちは困惑しながらもナイフを片手に脅してくる。
「け、怪我をさせても、汚してもいい、ってんだよ?」
「あんまり痛くしねえでやろうってのに、危ねえなぁ」
ギラリとナイフが光り、フィオの顔のすぐ横、座面に突き刺さる。「ほら、綺麗な髪が落ちちゃったじゃないか」と男が三つに編んだ房を持ち上げる。
美しく輝くその菜の花色の髪は、確かにフィオのものだ。特に大切に扱っていたわけではないが、女の姿のときに結い上げるのは割と好きだったのだ。
昼間、ドレスを着てルーチェと並んだときのことを想像して、フィオは悲しげに顔を歪ませる。髪の短い自分は可愛くないに違いない。ルーチェにはふさわしくないような気がしたのだ。
「んーんーっ!!」
涙を浮かべ、フィオは婚約者の名を叫んだ。
と、同時に、馬車が大きく揺れた。ガンともバンとも形容しがたい音が、扉のほうから聞こえ、次の瞬間には扉が消えていた。落ちたらしい。
「おっ?」
「何だあ?」
男二人と、そして捕らわれた王子が見たのは、開いた扉の向こう側、ステップに足を置き、こちらを睨む人物。短い暗紅色の髪が、菫色の瞳が、夜の中で真っ黒に見える。右手に持った短剣だけ、やたらとギラギラと輝いている。
「……私の夫に手を出すな」
静かな、昏い怒りが、馬車に満ちる。男二人が逃げ出そうとするのを、蹴り、殴り、引きずり出して放り投げ――一通り暴れ終えた男装令嬢は、眼下で震えている呪われた王子をぎゅうと抱きしめた。
「あぁ、フィオ! 怪我はない? 髪、綺麗だったのに、あいつら、なんてことを」
フィオが目を瞬かせると、ルーチェは柔らかな笑みを浮かべて、彼の頬を流れる涙を裾で拭う。
「いつまでたっても迎えに来ないから、迎えに来ちゃった」
――あぁ、ルーチェ。
フィオはしみじみと、思う。
――僕の妻は、格好良くて、可愛くて、とにかくすべてが最高だ。
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