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30話、弟。
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長くはないが量は多い睫毛。高校生のときに抜いて薄くなった眉毛。白い頬に髪の毛がかかる。ふっくらとした唇がだらしなくあいて、寝息を立てる。
かわいい。
俺の腕を枕にして眠る姉ちゃんは、文句ナシにかわいい。
姉ちゃんは、昨日夜ふかしをしすぎたせいか、目覚まし時計を止めることなくまだ眠っている。
このまま、時が止まっちゃえばいいのに。
好きな人の寝顔を見ながら起きる朝は最高だ。けれど、寝過ごすわけにもいかないので、姉ちゃんにキスをして起こす。
「おはよう、姉ちゃん」
「……ん、何時?」
「七時前」
「んー、起きる。ごはん作る」
姉ちゃんはいつも通り、眠そうにしながら朝食を作って、玉子焼きを焦がした。いつも通り、ニュースを見ながら朝食を食べ、いつも通り、俺が食器を洗う。
いつもと違ったのは、姉ちゃんがやたら股を触りながら「痛い」と連呼していたのと、家を出る際に行ってらっしゃいのキスができたことだ。
あぁ、幸せだ。
講義中も、姉ちゃんのことを考えてニヤニヤしてしまう。そろそろ前期試験だから、あまり余裕はないのに、エロの力はすごい。口元を隠しながらノートを取り、今夜はどんなことをしようかとシミュレートする。いつか騎乗位をしてもらいたいなぁ。
そんな折、一件のメールを受信する。バイト先の宮田店長からだ。
『今日、本店の柳が夏風邪で出られなくなったから、高梨くんに本店ヘルプをお願いしたいんだけど、大丈夫かな? 団体予約が入っているみたいで、美郷店長から泣きつかれちゃって』
柳さんは本店の社員。ベテランの厨房スタッフだ。彼が抜けたら、確かに厨房が回らなくなる。平日とはいえ、今日は金曜日だ。団体予約が入っているなら、なおのこと。
助けてあげたいのは山々だけれど、美郷店長、の名前に胸がチリっと痛む。今日はあまり会いたくない。
断ることもできる。宮田店長はいい人だから、断っても怒りはしないだろう。
『わかりました。ヘルプ行きます。今日は講義が遅くまで入っていないので、仕込みのために早く着けると思います』
『ありがとう、助かるよ! 高梨くんがいいって、美郷店長からのご指名だから、断られたら困るところだったよ。向こうに伝えておくね』
宮田店長からの返信に、ざわざわと粟立つ。
あぁ、本当に、行きたくない。
かわいい。
俺の腕を枕にして眠る姉ちゃんは、文句ナシにかわいい。
姉ちゃんは、昨日夜ふかしをしすぎたせいか、目覚まし時計を止めることなくまだ眠っている。
このまま、時が止まっちゃえばいいのに。
好きな人の寝顔を見ながら起きる朝は最高だ。けれど、寝過ごすわけにもいかないので、姉ちゃんにキスをして起こす。
「おはよう、姉ちゃん」
「……ん、何時?」
「七時前」
「んー、起きる。ごはん作る」
姉ちゃんはいつも通り、眠そうにしながら朝食を作って、玉子焼きを焦がした。いつも通り、ニュースを見ながら朝食を食べ、いつも通り、俺が食器を洗う。
いつもと違ったのは、姉ちゃんがやたら股を触りながら「痛い」と連呼していたのと、家を出る際に行ってらっしゃいのキスができたことだ。
あぁ、幸せだ。
講義中も、姉ちゃんのことを考えてニヤニヤしてしまう。そろそろ前期試験だから、あまり余裕はないのに、エロの力はすごい。口元を隠しながらノートを取り、今夜はどんなことをしようかとシミュレートする。いつか騎乗位をしてもらいたいなぁ。
そんな折、一件のメールを受信する。バイト先の宮田店長からだ。
『今日、本店の柳が夏風邪で出られなくなったから、高梨くんに本店ヘルプをお願いしたいんだけど、大丈夫かな? 団体予約が入っているみたいで、美郷店長から泣きつかれちゃって』
柳さんは本店の社員。ベテランの厨房スタッフだ。彼が抜けたら、確かに厨房が回らなくなる。平日とはいえ、今日は金曜日だ。団体予約が入っているなら、なおのこと。
助けてあげたいのは山々だけれど、美郷店長、の名前に胸がチリっと痛む。今日はあまり会いたくない。
断ることもできる。宮田店長はいい人だから、断っても怒りはしないだろう。
『わかりました。ヘルプ行きます。今日は講義が遅くまで入っていないので、仕込みのために早く着けると思います』
『ありがとう、助かるよ! 高梨くんがいいって、美郷店長からのご指名だから、断られたら困るところだったよ。向こうに伝えておくね』
宮田店長からの返信に、ざわざわと粟立つ。
あぁ、本当に、行きたくない。
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