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31話、姉。
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「おはよう、マドカ」
「お、おはよ」
出勤してきた川口はいつも通り、隣の席に着席してパソコンのメールチェックを始めた。横目でちらりと様子をうかがっても、いつもと変わらない。向かいの先輩と仕事の話をしたり、笑ったりしている。昨日のことなんて忘れてしまったかのように、川口はいつも通りだ。
川口が出社してくる前に、「いつも通り、いつも通り!」と気合いを入れていた私が何だか馬鹿みたい。
川口は昨日のことをなかったことにしたのかな?
まぁ、そのほうが、私にとっては都合がいいのだけれど。
それにしても、股が痛い。初めての経験だから、こんなに痛みが長引くとは思わなかった。腰も重い。歩き方もぎこちない気がする。
世の中の女の人はみんなこの痛みを我慢しているの?
それとも、最初だけ?
慣れたら痛くなくなるの?
疑問ばかりだ。
「高梨」
名前を呼ばれて振り向くと、同期のカナが手を振っている。部署の違うカナがここにいるのは珍しい。
川口は会議にでも行ったようで隣には座っていない。
席を離れ、カナがいる部屋の入口へ近づく。この程度の離席なら、課長も怒りはしない。
「どうしたの、カナ」
「あぁ、通りがかったから、ちょっとね。今日久しぶりにランチでもどう?」
「あ、いいね!」
「じゃあ、休憩になったら下で待ち合わせね」
それだけ言ってカナは去っていった。相変わらず、パンツスーツが似合う長身で羨ましい。
カナも川口と同じく大卒。私より年上だ。私は勝手に頼れるお姉さんだと思っているけれど、それは「フケて見られること」をコンプレックスとして感じているカナには内緒なのだ。
「お、おはよ」
出勤してきた川口はいつも通り、隣の席に着席してパソコンのメールチェックを始めた。横目でちらりと様子をうかがっても、いつもと変わらない。向かいの先輩と仕事の話をしたり、笑ったりしている。昨日のことなんて忘れてしまったかのように、川口はいつも通りだ。
川口が出社してくる前に、「いつも通り、いつも通り!」と気合いを入れていた私が何だか馬鹿みたい。
川口は昨日のことをなかったことにしたのかな?
まぁ、そのほうが、私にとっては都合がいいのだけれど。
それにしても、股が痛い。初めての経験だから、こんなに痛みが長引くとは思わなかった。腰も重い。歩き方もぎこちない気がする。
世の中の女の人はみんなこの痛みを我慢しているの?
それとも、最初だけ?
慣れたら痛くなくなるの?
疑問ばかりだ。
「高梨」
名前を呼ばれて振り向くと、同期のカナが手を振っている。部署の違うカナがここにいるのは珍しい。
川口は会議にでも行ったようで隣には座っていない。
席を離れ、カナがいる部屋の入口へ近づく。この程度の離席なら、課長も怒りはしない。
「どうしたの、カナ」
「あぁ、通りがかったから、ちょっとね。今日久しぶりにランチでもどう?」
「あ、いいね!」
「じゃあ、休憩になったら下で待ち合わせね」
それだけ言ってカナは去っていった。相変わらず、パンツスーツが似合う長身で羨ましい。
カナも川口と同じく大卒。私より年上だ。私は勝手に頼れるお姉さんだと思っているけれど、それは「フケて見られること」をコンプレックスとして感じているカナには内緒なのだ。
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