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第三夜
078.ラルスの査問会(三)
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「中主教ラルス。十五日の大聖樹会の最中に、聖女と姦淫した罪の真偽を問う。端的に答えよ」
エレミアスやレナータがどのような状態に置かれているのかは知らされないまま、三日目の査問会が始まった。今日はどのようなことが聞かれるのかとラルスは身構える。
「お前の出身国は紫の国であったな?」
「はい」
「紫の国の聖樹殿に打ち捨てられていたというのは事実か」
「そう聞いています」
「両親の記憶もないと?」
「はい」
今さら何の確認なのか。ラルスは怪訝な顔であたりを見回す。
「お前が紫の国を出て聖女宮へ来たのはいつのことか」
「およそ十六年ほど前です」
十六年、とあたりがざわつく。その数字に何の意味があるのか、ラルスには見当もつかない。
十六年前、少年ラルスは聖女宮へやってきた。宮文官の補佐をし、聖職者の仕事を覚えるというところから始まった。そのときはまだ未成人ゆえに「見習い」扱いで、多くの雑用をこなしていた。
文官でも武官でも好きな職へ推薦状を書いてやるという上官の言葉を信じ、勉強も体力づくりも欠かさなかった。宮文官たちの信頼を得て、徐々に聖女の話し相手をするようなった。穏やかで優しい聖女は、七人の夫たちをそれぞれ尊重していたが、元の世界へ戻る願いは叶わなかった上、深く愛した者との結婚も認められなかった。そんな不幸な彼女の役に立ちたいという願望から、ラルスは宮文官を志すようになったのだ。
「紫の国にいる間、両親を探したことはあるか」
「ありません」
「一度たりとも?」
「はい」
何が起こっているのか、ラルスにはわからない。ただ、自分の出自を明らかにしなければならない何かが起こっているのだろうということだけはわかった。
そして、それが、結審に影響を及ぼすのであろうということも。
――まさか。
ラルスは、正面に座る男を見つめる。正面――ベールをかぶった総主教を、見つめる。
銀色の魔物と二代前の聖女が子をなしたのではないか、と彼は言っていた。魔物が聖女を奪う際、聖樹殿から聖水に浸した命の実を一緒に持っていったというのなら、辻褄は合う。もしくは、どこの国の実でもいい、黒翼地帯でも湧いているであろう聖水に浸しておけば、命の実は完成する。
もしも、その総主教の推察通りの結果となるならば。
もしも、ラルスが聖女と交わることで聖樹に異変が現れたのであれば。
「……聖樹に、花が咲いたのですか」
ラルスが口にしたのは本当に小さな呟きであったのだが、途端にざわめきが消える。判事たちのその反応を見て、ラルスは確信する。聖樹に花が咲いたのだと。
しばらくの間、査問会が中断する。判事たちは一旦室外へ出て行ってしまう。残されたラルスは、どの色の花が咲いたのかが気になって仕方がない。紫か、それとも前例がない、黒か。
黒の君だとしても、七聖教はそれを認めない。八人目の夫にはなり得ない。ラルスにもそれはわかっている。ただ、そのことが判決にどう影響するのかだけは、ラルスにもわからない。
どれくらいの時間がたったのかはわからないが、ラルスが眠気を催し始めた頃、十五人の判事たちが戻ってきた。どうやら、決まったらしい。
「ラルスよ」
正面に座った総主教がラルスの名を呼ぶ。ラルスも総主教を見つめる。周りの判事たちは静まり、成り行きを見守る。
「査問会は、お前が聖女と姦淫したことは事実であったことをここに証する」
「……はい」
「しかし、当の聖女と、その夫、他の聖職者からの減刑を求める嘆願書が多数届いていることを鑑みて、通念上、極刑を求めるべきではないとも考える」
極刑を求めない――つまり、死ぬことは許されない。聖女はラルスが生きるように働きかけてくれていたようだが、彼女のそばにいられないのなら死んだほうがマシだというラルスの気持ちまでは汲んでくれないようだ。義父も役に立たなかった。あれだけ脅したにもかかわらず。
それだけ、聖女の力が大きかった。一人の判事の意見よりも、聖女の願いが勝ったのだろうとラルスは考える。
「聖女に感謝するんだな。……宮文官ラルスの職を解き、紫の国への強制送還をもって、査問会を結審する」
ラルスは目を丸くした。ただの強制送還。そんな小さな罰で終わっていいものなのか。
ラルスの疑問に応えたのも、総主教だ。
「紫と赤の国からの連絡で、国境の近くに黒い花が咲き始めたことを確認した」
やはり、とラルスは呟く。紫ではなく、黒。それはすなわち、ラルスが聖女の八番目の夫であることの証明でもある。
「七聖教は黒の君の存在を容認しない。しかし、その可能性のある者を見殺しにした場合の、黒翼地帯からの魔物の流入、人間への報復を何よりも恐れる」
つまり、ラルスを黒翼地帯に追放した場合、魔物を率いて人類に戦を仕掛けてこないとも限らない――査問会はそう判断して、緩い処罰を決定したということだ。
「これは世界を救うための処置だ」
「しかし、同時にラルスを救う処置でもある」
「宮から離れ、紫の国で聖文官として生きよ」
判事たちが口々に結審の理由や処罰の内容を話すが、ラルスはまだ呆然としている。死にたいのか生きたいのか、既にわからなくなっている。頭が混乱し、考えがまとまらない。
「生きて、いても、いいのですか」
「聖女と我々はお前の生存を望んでいる」
生きていてほしい、と聖女が願った。黒翼地帯への追放をやめてほしい、と聖女が望んだ。聖女のそばにいられなくとも、聖女の情だけを抱いて生きていくことはできるだろうか。
あなたがそれで幸せなら――。
ラルスは、心を決める。
「異議があるのなら述べよ」
「いえ、ありません。謹んで判定を受け入れます」
ラルスは頭を下げる。
聖女とその夫たちの温情を受け、生かされた体だ。今後の人生は紫の国で聖樹に捧げるべきだとラルスは考える。たとえ聖女のそばにいられなくとも、生きていかなければならない。聖女の幸せなら、どこにいても祈ることができるはずだ。
「ただ、一つだけお願いしたいことがございます」
申してみよ、という総主教の声に、ラルスは顔を上げる。
「嘆願書をすべて拝見したく存じます」
「……良かろう。別室に準備させよう。これにて、宮文官ラルスの件は結審とする」
ありがとうございます、と頭を下げ、ラルスは評議会場をあとにする。一応、罪人という扱いになるのか、聖武官がついてくる。聞けば強制送還までの間、ずっとついてくると言う。
エレミアスやレナータがどうなったのか気にはなったが、判定が出ていないのか教えてはもらえなかった。
それよりも嘆願書だ。どのようなことが書かれているのか大変気にかかる。文字を読み書きできない聖女が何を書いたのか、また、夫たちが何を考えているのか。そちらのほうが気がかりだ。
別室に通され、聖武官と聖文官が立ち合う中、木箱に入れられた書類を一つ一つ手に取り、読み、ラルスは涙を流した。
同僚の聖職者たちからは自分の働きぶりや有能さを賛辞する声が書かれている。会ったこともない聖職者のものもあれば、世話になった聖職者、世話をした聖職者からの嘆願書もある。仕事ぶりと人柄を評価されていることは間違いない。
二つ目の木箱の書類を手に取り、ラルスは小さく笑った。インクの染みがあちこちにつき、線は曲がり、字の大きさもちぐはぐな、書類とは言えないであろう嘆願書。ただ、必死で書いたのであろうことだけはわかる。
「聖女様……」
ラルスは天を仰ぐ。涙が零れぬように。嘆願書に涙の染みを落とさぬように。そうして、上着で涙を拭いたあと、下手くそな字で書かれた嘆願書を読み始めた。
エレミアスやレナータがどのような状態に置かれているのかは知らされないまま、三日目の査問会が始まった。今日はどのようなことが聞かれるのかとラルスは身構える。
「お前の出身国は紫の国であったな?」
「はい」
「紫の国の聖樹殿に打ち捨てられていたというのは事実か」
「そう聞いています」
「両親の記憶もないと?」
「はい」
今さら何の確認なのか。ラルスは怪訝な顔であたりを見回す。
「お前が紫の国を出て聖女宮へ来たのはいつのことか」
「およそ十六年ほど前です」
十六年、とあたりがざわつく。その数字に何の意味があるのか、ラルスには見当もつかない。
十六年前、少年ラルスは聖女宮へやってきた。宮文官の補佐をし、聖職者の仕事を覚えるというところから始まった。そのときはまだ未成人ゆえに「見習い」扱いで、多くの雑用をこなしていた。
文官でも武官でも好きな職へ推薦状を書いてやるという上官の言葉を信じ、勉強も体力づくりも欠かさなかった。宮文官たちの信頼を得て、徐々に聖女の話し相手をするようなった。穏やかで優しい聖女は、七人の夫たちをそれぞれ尊重していたが、元の世界へ戻る願いは叶わなかった上、深く愛した者との結婚も認められなかった。そんな不幸な彼女の役に立ちたいという願望から、ラルスは宮文官を志すようになったのだ。
「紫の国にいる間、両親を探したことはあるか」
「ありません」
「一度たりとも?」
「はい」
何が起こっているのか、ラルスにはわからない。ただ、自分の出自を明らかにしなければならない何かが起こっているのだろうということだけはわかった。
そして、それが、結審に影響を及ぼすのであろうということも。
――まさか。
ラルスは、正面に座る男を見つめる。正面――ベールをかぶった総主教を、見つめる。
銀色の魔物と二代前の聖女が子をなしたのではないか、と彼は言っていた。魔物が聖女を奪う際、聖樹殿から聖水に浸した命の実を一緒に持っていったというのなら、辻褄は合う。もしくは、どこの国の実でもいい、黒翼地帯でも湧いているであろう聖水に浸しておけば、命の実は完成する。
もしも、その総主教の推察通りの結果となるならば。
もしも、ラルスが聖女と交わることで聖樹に異変が現れたのであれば。
「……聖樹に、花が咲いたのですか」
ラルスが口にしたのは本当に小さな呟きであったのだが、途端にざわめきが消える。判事たちのその反応を見て、ラルスは確信する。聖樹に花が咲いたのだと。
しばらくの間、査問会が中断する。判事たちは一旦室外へ出て行ってしまう。残されたラルスは、どの色の花が咲いたのかが気になって仕方がない。紫か、それとも前例がない、黒か。
黒の君だとしても、七聖教はそれを認めない。八人目の夫にはなり得ない。ラルスにもそれはわかっている。ただ、そのことが判決にどう影響するのかだけは、ラルスにもわからない。
どれくらいの時間がたったのかはわからないが、ラルスが眠気を催し始めた頃、十五人の判事たちが戻ってきた。どうやら、決まったらしい。
「ラルスよ」
正面に座った総主教がラルスの名を呼ぶ。ラルスも総主教を見つめる。周りの判事たちは静まり、成り行きを見守る。
「査問会は、お前が聖女と姦淫したことは事実であったことをここに証する」
「……はい」
「しかし、当の聖女と、その夫、他の聖職者からの減刑を求める嘆願書が多数届いていることを鑑みて、通念上、極刑を求めるべきではないとも考える」
極刑を求めない――つまり、死ぬことは許されない。聖女はラルスが生きるように働きかけてくれていたようだが、彼女のそばにいられないのなら死んだほうがマシだというラルスの気持ちまでは汲んでくれないようだ。義父も役に立たなかった。あれだけ脅したにもかかわらず。
それだけ、聖女の力が大きかった。一人の判事の意見よりも、聖女の願いが勝ったのだろうとラルスは考える。
「聖女に感謝するんだな。……宮文官ラルスの職を解き、紫の国への強制送還をもって、査問会を結審する」
ラルスは目を丸くした。ただの強制送還。そんな小さな罰で終わっていいものなのか。
ラルスの疑問に応えたのも、総主教だ。
「紫と赤の国からの連絡で、国境の近くに黒い花が咲き始めたことを確認した」
やはり、とラルスは呟く。紫ではなく、黒。それはすなわち、ラルスが聖女の八番目の夫であることの証明でもある。
「七聖教は黒の君の存在を容認しない。しかし、その可能性のある者を見殺しにした場合の、黒翼地帯からの魔物の流入、人間への報復を何よりも恐れる」
つまり、ラルスを黒翼地帯に追放した場合、魔物を率いて人類に戦を仕掛けてこないとも限らない――査問会はそう判断して、緩い処罰を決定したということだ。
「これは世界を救うための処置だ」
「しかし、同時にラルスを救う処置でもある」
「宮から離れ、紫の国で聖文官として生きよ」
判事たちが口々に結審の理由や処罰の内容を話すが、ラルスはまだ呆然としている。死にたいのか生きたいのか、既にわからなくなっている。頭が混乱し、考えがまとまらない。
「生きて、いても、いいのですか」
「聖女と我々はお前の生存を望んでいる」
生きていてほしい、と聖女が願った。黒翼地帯への追放をやめてほしい、と聖女が望んだ。聖女のそばにいられなくとも、聖女の情だけを抱いて生きていくことはできるだろうか。
あなたがそれで幸せなら――。
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「ただ、一つだけお願いしたいことがございます」
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同僚の聖職者たちからは自分の働きぶりや有能さを賛辞する声が書かれている。会ったこともない聖職者のものもあれば、世話になった聖職者、世話をした聖職者からの嘆願書もある。仕事ぶりと人柄を評価されていることは間違いない。
二つ目の木箱の書類を手に取り、ラルスは小さく笑った。インクの染みがあちこちにつき、線は曲がり、字の大きさもちぐはぐな、書類とは言えないであろう嘆願書。ただ、必死で書いたのであろうことだけはわかる。
「聖女様……」
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