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第四章 騒乱のカレッタ小王国
第三百三話 飼主の実力
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「ふむ、これは……参ったな」
《そうですねー》
タロと別れて、道を進んでいた私は、崩れた道を見て嘆息する。
「これでは戻れないのだ」
完全に元来た道を塞いでしまった瓦礫の山。これでは、分かれ道がこの先あったとしても、タロのところに戻れない。
《進むしかないですねー》
「うむ」
そんなわけで、私はできるだけ、タロが選んだ道に繋がる場所に出られそうな道を選んで進むことにした。
いくつかの分かれ道を進むこと、数十分。だんだんと、『光源』を使う度に黒いものから悲鳴が上がるようになって来た頃に、随分と広い場所に出る。
「ふむ、これは、ボスでも出てきそうな場所であるな」
《そんなこと言ってー、本当に出てきたらどうするんですかー? タロ様と協力しないとー、太刀打ちできないかもですよー?》
「その時はその時なのだ」
そんな話をしながら、その拓けた場所の中央付近までくると、いきなり地面が揺れ始める。
「地震、か?」
《いえ、違いますねー。多分、来ますー》
シロがそう言った直後だった。前方の地面がせり上がり、十メートルほどの黒い人型が形成されたのは。
「これは……倒しがいはあるのだろうな?」
《うっわー。これ、死んじゃわないですよねー? こんなところで犬斗様を失ったら、目も当てられないんですけどー!?》
「案ずるな。私は、多少のことでは死なないのでな」
片手に光の魔力を凝縮した剣を生み出すと、それを構えて敵の出方を見る。
「ギョオォォォォオッ!!!」
大きく声を上げた異形。それは、体に不釣り合いな長さの大きな腕を振り回し始めた。
「ふむ、でかぶつなだけあって、威力もそこそこといったところか」
高速で襲い来る黒い腕を回避しながら分析すると、俺はとりあえず、『光源』を大量に生成してそれを全て敵に投げ掛ける。
「ギョオッ、ギョオォォォォォッ」
投げ掛けた『光源』は、率先して異形が腕を振り回して消していく、が、どうやら消したら消した分だけ体が削られるらしく、『光源』に当たった腕は最初の頃よりも随分細くなっていた。と、そこで……。
「ふんっ」
その細くなったその腕を、光の剣で斬り裂いてみる。
「ギョアァァァアッ!!」
痛みを感じたかのように、大きな声で叫ぶ異形。どうやら、腕は斬り落とされたら戻らないらしい。異形はとにかく俺を潰そうと躍起になって片腕を奮い始めたが、その全てを回避してしまえる私には、あくびが出るほど退屈だった。
「ふむ、見かけ倒しのようだな」
そうして、もう片方の腕も斬り落とすと、一気に駆け抜けて、飛び上がる。
「終わりなのだ」
一刀両断。その言葉こそが相応しいと思えるような、見事な太刀筋を描くと、私は崩れゆく異形に目もくれずに剣を消す。
「ふぅ、楽な敵であったな」
《……普通、もっと苦戦するはずだったんですけどねー?》
そうして、私は異形を倒し……一つの球体を見つけるのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
うーん、あまり、飼い主が活躍した感が出せなかったような……?
飼い主、強すぎたかも……。
でも、苦戦する様子が思い描けないので、これで良いのかな?
それでは、また!
《そうですねー》
タロと別れて、道を進んでいた私は、崩れた道を見て嘆息する。
「これでは戻れないのだ」
完全に元来た道を塞いでしまった瓦礫の山。これでは、分かれ道がこの先あったとしても、タロのところに戻れない。
《進むしかないですねー》
「うむ」
そんなわけで、私はできるだけ、タロが選んだ道に繋がる場所に出られそうな道を選んで進むことにした。
いくつかの分かれ道を進むこと、数十分。だんだんと、『光源』を使う度に黒いものから悲鳴が上がるようになって来た頃に、随分と広い場所に出る。
「ふむ、これは、ボスでも出てきそうな場所であるな」
《そんなこと言ってー、本当に出てきたらどうするんですかー? タロ様と協力しないとー、太刀打ちできないかもですよー?》
「その時はその時なのだ」
そんな話をしながら、その拓けた場所の中央付近までくると、いきなり地面が揺れ始める。
「地震、か?」
《いえ、違いますねー。多分、来ますー》
シロがそう言った直後だった。前方の地面がせり上がり、十メートルほどの黒い人型が形成されたのは。
「これは……倒しがいはあるのだろうな?」
《うっわー。これ、死んじゃわないですよねー? こんなところで犬斗様を失ったら、目も当てられないんですけどー!?》
「案ずるな。私は、多少のことでは死なないのでな」
片手に光の魔力を凝縮した剣を生み出すと、それを構えて敵の出方を見る。
「ギョオォォォォオッ!!!」
大きく声を上げた異形。それは、体に不釣り合いな長さの大きな腕を振り回し始めた。
「ふむ、でかぶつなだけあって、威力もそこそこといったところか」
高速で襲い来る黒い腕を回避しながら分析すると、俺はとりあえず、『光源』を大量に生成してそれを全て敵に投げ掛ける。
「ギョオッ、ギョオォォォォォッ」
投げ掛けた『光源』は、率先して異形が腕を振り回して消していく、が、どうやら消したら消した分だけ体が削られるらしく、『光源』に当たった腕は最初の頃よりも随分細くなっていた。と、そこで……。
「ふんっ」
その細くなったその腕を、光の剣で斬り裂いてみる。
「ギョアァァァアッ!!」
痛みを感じたかのように、大きな声で叫ぶ異形。どうやら、腕は斬り落とされたら戻らないらしい。異形はとにかく俺を潰そうと躍起になって片腕を奮い始めたが、その全てを回避してしまえる私には、あくびが出るほど退屈だった。
「ふむ、見かけ倒しのようだな」
そうして、もう片方の腕も斬り落とすと、一気に駆け抜けて、飛び上がる。
「終わりなのだ」
一刀両断。その言葉こそが相応しいと思えるような、見事な太刀筋を描くと、私は崩れゆく異形に目もくれずに剣を消す。
「ふぅ、楽な敵であったな」
《……普通、もっと苦戦するはずだったんですけどねー?》
そうして、私は異形を倒し……一つの球体を見つけるのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
うーん、あまり、飼い主が活躍した感が出せなかったような……?
飼い主、強すぎたかも……。
でも、苦戦する様子が思い描けないので、これで良いのかな?
それでは、また!
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