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第四章 騒乱のカレッタ小王国
第三百二十四話 食事
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飼い主とともに、『邪神の眼』から脱出した我輩達は、しばらく竜の森を進んでいたのだが、今は、ひとまず腹ごしらえをしていた。何だか、随分と動き回ったせいか、とてもお腹が空いていたのだ。
「うむ、こちらの肉は、塩コショウを振らずとも味があるのだな」
「にゃあ(そういえば、こちらの肉の方が美味しいのだ)」
「……タロは、塩分は摂らない方が良いと思っていたが……こちらの世界に来てから変わった、か?」
《そうですよー。今は、どんなものでも食べられるようになってるはずです》
《『悪食』の能力もありますので、本来なら食べ物ではないようなものでも食べられます。あの竜の鱗のように》
「なるほど、あれはタロの能力であったか」
「にゃっ(そうなのだっ)」
竜の森を闊歩していた恐竜を狩って、その肉を焼いていた飼い主は、骨ごとグルリ肉をひっくり返す。
「にゃあぁ(お腹が空いたのだ)」
「もう少しで焼ける。タロの分は冷ましてやるから、少し待て」
「にゃっ(待つのだっ)」
焚き火の上で肉を炙る様子は、食欲を最大限にそそる。早く食べたくはあるものの、美味しく食べるためなら少しくらい待つのだ。
「よし、できた」
「にゃあぁっ(待ってたのだーっ)」
飼い主は、肉を下ろして、大きな葉の上に乗せてくれる。そして、何かの魔法を唱えると、瞬時に肉の熱さが飛んだらしい。これならば、我輩でも食べられるのだ。
「良いぞ、タロ」
「にゃっ(いただくのだっ)」
そうして、いざ食べようとした、その瞬間だった。
《タロ、ケント、ちょっと良いか?》
バルディスからの念話が届いたのは。
《にゃっ(ダメなのだっ)》
《ふむ、私が用件を聞こう》
《あ、あぁ、悪い》
もはや、我輩の頭は肉でいっぱい。他のことを考える余裕などないのだ。
ところどころで、結界だの何だのの話は聞こえていたものの、我輩、肉を制圧することに必死になっていて、ほとんど聞くことをしていなかった。そして……。
「にゃー(満腹なのだ)」
《む、タロの用事は終わったらしいのだが、私から伝えておけば良いだろうか?》
《あぁ、よろしく頼む》
《にゃ? (うむ?)》
いつの間にか会話が終わっていたらしい飼い主は、我輩を抱き上げて、つい先程、バルディスからもたらされた情報を教えてくれるのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お待たせしました。
今回は話があまり進みませんでしたが、とりあえず、バルディス達の情報交換が終わったということで。
それでは、また!
「うむ、こちらの肉は、塩コショウを振らずとも味があるのだな」
「にゃあ(そういえば、こちらの肉の方が美味しいのだ)」
「……タロは、塩分は摂らない方が良いと思っていたが……こちらの世界に来てから変わった、か?」
《そうですよー。今は、どんなものでも食べられるようになってるはずです》
《『悪食』の能力もありますので、本来なら食べ物ではないようなものでも食べられます。あの竜の鱗のように》
「なるほど、あれはタロの能力であったか」
「にゃっ(そうなのだっ)」
竜の森を闊歩していた恐竜を狩って、その肉を焼いていた飼い主は、骨ごとグルリ肉をひっくり返す。
「にゃあぁ(お腹が空いたのだ)」
「もう少しで焼ける。タロの分は冷ましてやるから、少し待て」
「にゃっ(待つのだっ)」
焚き火の上で肉を炙る様子は、食欲を最大限にそそる。早く食べたくはあるものの、美味しく食べるためなら少しくらい待つのだ。
「よし、できた」
「にゃあぁっ(待ってたのだーっ)」
飼い主は、肉を下ろして、大きな葉の上に乗せてくれる。そして、何かの魔法を唱えると、瞬時に肉の熱さが飛んだらしい。これならば、我輩でも食べられるのだ。
「良いぞ、タロ」
「にゃっ(いただくのだっ)」
そうして、いざ食べようとした、その瞬間だった。
《タロ、ケント、ちょっと良いか?》
バルディスからの念話が届いたのは。
《にゃっ(ダメなのだっ)》
《ふむ、私が用件を聞こう》
《あ、あぁ、悪い》
もはや、我輩の頭は肉でいっぱい。他のことを考える余裕などないのだ。
ところどころで、結界だの何だのの話は聞こえていたものの、我輩、肉を制圧することに必死になっていて、ほとんど聞くことをしていなかった。そして……。
「にゃー(満腹なのだ)」
《む、タロの用事は終わったらしいのだが、私から伝えておけば良いだろうか?》
《あぁ、よろしく頼む》
《にゃ? (うむ?)》
いつの間にか会話が終わっていたらしい飼い主は、我輩を抱き上げて、つい先程、バルディスからもたらされた情報を教えてくれるのだった。
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お待たせしました。
今回は話があまり進みませんでしたが、とりあえず、バルディス達の情報交換が終わったということで。
それでは、また!
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