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第四章 騒乱のカレッタ小王国
第四百三話 事情聴取
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大柄の騎士は、ひとまずジャン達を二階の一室に案内した。
飾りっ毛のない無骨な部屋で、我輩はとにかく抱きかかえられたままダランと力を抜く。今は、ジャン達の話を聞くことに徹するべきだと、そうは思っていたのだが、ふいに、覚えのある感覚を感じて、内心でタマに問いかけてみる。
タマ、これは、もしや魔法具なのではないだろうか?
《少々お待ちください。現在解析中です…………解析終了、『心術補助魔法具』で間違いありません》
どうやら、騎士舎内にも『心術補助魔法具』が設置されているらしい。これは、相当に不味いことなのではないだろうか?
《にゃー、にゃー(飼い主、飼い主)》
《む? タロか? どうしたのだ?》
現在、飼い主はルーデル達に『心術』にかからないための道具を作っているところのはずだ。……もしかしたら、飼い主のことだからとっくにそれは終わらせているかもしれないが、そうだとしても、きっと何か動いているはずなのだ。
《にゃあにゃ(飼い主、騎士舎の中で『心術補助魔法具』が見つかったのだ)》
《何? それは……相当に不味いな。タロ、出来る限り、そこで『心術』の解除をしてきてほしい。あと、魔法具の回収もだ》
《にゃっ(分かったのだっ)》
やはり、騎士舎に魔法具があることはいけないことであるらしい。
飼い主は、すぐにルーデルへ報告してくると言って『念話』を切る。そこで、我輩は、まずは目の前の大柄な騎士に対して、解析を始めた。
「――――タロ、お前の話を聞かせてくれる?」
解析を始めて、数十分。そろそろ解析が終わるという頃に、我輩はロックに話しかけられる。
「にゃ? (何を話せば良いのだ?)」
「えぇっと、父さんを見つけた状況と、辺りに人が居たかどうか、後は、傷の具合がどんな感じだったのか、かな?」
「にゃっ(それなら答えられるのだっ)」
難しい質問でなくて良かったと思いつつも、我輩、その一つ一つに答えていく。
見つけた状況に関しては簡単だ。ただ、日向ぼっこをしようとしたら、そこにジャンが居たのだ。周囲に人が居たかどうかは、我輩、しっかりと気配を探っていたためにちゃんと覚えている。そこには、誰も居なかったと。そして、傷の具合だが、もうちょっとでジャンが死ぬところだったことを話せば、ロックはサッと青ざめてジャンを眺める。
「……ロック?」
「……父さん、しばらく、仕事禁止っ!」
「えっ? 何でだ!?」
そんな会話をしているうちに、解析は終了するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回は、まだあまり話は進んでないかも?
次回は、飼い主視点にしようかどうか、ちょっと迷っております。
それでは、また!
飾りっ毛のない無骨な部屋で、我輩はとにかく抱きかかえられたままダランと力を抜く。今は、ジャン達の話を聞くことに徹するべきだと、そうは思っていたのだが、ふいに、覚えのある感覚を感じて、内心でタマに問いかけてみる。
タマ、これは、もしや魔法具なのではないだろうか?
《少々お待ちください。現在解析中です…………解析終了、『心術補助魔法具』で間違いありません》
どうやら、騎士舎内にも『心術補助魔法具』が設置されているらしい。これは、相当に不味いことなのではないだろうか?
《にゃー、にゃー(飼い主、飼い主)》
《む? タロか? どうしたのだ?》
現在、飼い主はルーデル達に『心術』にかからないための道具を作っているところのはずだ。……もしかしたら、飼い主のことだからとっくにそれは終わらせているかもしれないが、そうだとしても、きっと何か動いているはずなのだ。
《にゃあにゃ(飼い主、騎士舎の中で『心術補助魔法具』が見つかったのだ)》
《何? それは……相当に不味いな。タロ、出来る限り、そこで『心術』の解除をしてきてほしい。あと、魔法具の回収もだ》
《にゃっ(分かったのだっ)》
やはり、騎士舎に魔法具があることはいけないことであるらしい。
飼い主は、すぐにルーデルへ報告してくると言って『念話』を切る。そこで、我輩は、まずは目の前の大柄な騎士に対して、解析を始めた。
「――――タロ、お前の話を聞かせてくれる?」
解析を始めて、数十分。そろそろ解析が終わるという頃に、我輩はロックに話しかけられる。
「にゃ? (何を話せば良いのだ?)」
「えぇっと、父さんを見つけた状況と、辺りに人が居たかどうか、後は、傷の具合がどんな感じだったのか、かな?」
「にゃっ(それなら答えられるのだっ)」
難しい質問でなくて良かったと思いつつも、我輩、その一つ一つに答えていく。
見つけた状況に関しては簡単だ。ただ、日向ぼっこをしようとしたら、そこにジャンが居たのだ。周囲に人が居たかどうかは、我輩、しっかりと気配を探っていたためにちゃんと覚えている。そこには、誰も居なかったと。そして、傷の具合だが、もうちょっとでジャンが死ぬところだったことを話せば、ロックはサッと青ざめてジャンを眺める。
「……ロック?」
「……父さん、しばらく、仕事禁止っ!」
「えっ? 何でだ!?」
そんな会話をしているうちに、解析は終了するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回は、まだあまり話は進んでないかも?
次回は、飼い主視点にしようかどうか、ちょっと迷っております。
それでは、また!
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