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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第五百十九話 巨大魚の腹をぶち破れ(二)
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我輩、ラーミアから、この巨大魚には、散り散りになってすぐに飲み込まれたこと、そこで、この討伐隊の面々に出会ったこと、最初はお互い警戒していたものの、徐々に打ち解けたこと、そして……。
「フィリアを見た者が居る、のか?」
この討伐隊のメンバーの一人が、フィリアを目撃したという。しかも、この巨大魚の中で、だ。
「我輩達と同じように、飲み込まれたということなのか?」
「いえ、それがどうも、どこを捜してもそのお姫様らしき姿は見当たらないんです」
そう言われて、我輩、頭にクエスチョンマークを浮かべる。捜しても見当たらないということは、居ないということではないのだろうか、と。
「そもそも、タロはここがどこだか分かりますか?」
「うむ? それはもちろん、巨大魚のお腹の中なのだ。無の大地なのだ」
我輩もラーミアも討伐隊も、巨大魚に飲まれてここにいるのだ。だから、お腹の中であることは間違いない。だというのに、ラーミアは首を横に振る。
「いいえ、恐らくここは、巨大魚の口から繋がる、どこか別の空間です」
「別の空間?」
どういうことか分からないと首をかしげると、ビー兄さんが、『つまりは、『転移』させられたってこった』と答える。
巨大魚の口の中で、我輩、別の場所に『転移』させられたのか!?
話を聞いてみると、どうもそういうことらしい。そもそも、我輩は別として、普通の人間……いや、ここには人間はいないから、魔族や魚人に、瘴気に満ちた空間は耐えられない場所なのだそうだ。そして、あれだけの瘴気を纏った巨大魚の中が、都合よく瘴気の届かない場所であることも、そして、そもそも石造りの空間になっているということも、ありえないのだそうだ。ここが本当に巨大魚の胃の中ならば、もっと周りはヌメヌメした肉の中になっているはずだし、そもそも瘴気で意識を保っていられないという。
「……では、ここはどこなのだ?」
そう問いかけると、ラーミアは真剣な顔で、重々しく告げる。
「私達の予想では、ここは、牢獄ということになっていますわ」
そう言われた我輩は、改めて辺りをグルリと見渡し、確認をするのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちょこっとフィリアの情報出現です。
さぁ、これならどう脱出するのか。
そして、フィリアはどこに居るのか!?
それでは、また!
「フィリアを見た者が居る、のか?」
この討伐隊のメンバーの一人が、フィリアを目撃したという。しかも、この巨大魚の中で、だ。
「我輩達と同じように、飲み込まれたということなのか?」
「いえ、それがどうも、どこを捜してもそのお姫様らしき姿は見当たらないんです」
そう言われて、我輩、頭にクエスチョンマークを浮かべる。捜しても見当たらないということは、居ないということではないのだろうか、と。
「そもそも、タロはここがどこだか分かりますか?」
「うむ? それはもちろん、巨大魚のお腹の中なのだ。無の大地なのだ」
我輩もラーミアも討伐隊も、巨大魚に飲まれてここにいるのだ。だから、お腹の中であることは間違いない。だというのに、ラーミアは首を横に振る。
「いいえ、恐らくここは、巨大魚の口から繋がる、どこか別の空間です」
「別の空間?」
どういうことか分からないと首をかしげると、ビー兄さんが、『つまりは、『転移』させられたってこった』と答える。
巨大魚の口の中で、我輩、別の場所に『転移』させられたのか!?
話を聞いてみると、どうもそういうことらしい。そもそも、我輩は別として、普通の人間……いや、ここには人間はいないから、魔族や魚人に、瘴気に満ちた空間は耐えられない場所なのだそうだ。そして、あれだけの瘴気を纏った巨大魚の中が、都合よく瘴気の届かない場所であることも、そして、そもそも石造りの空間になっているということも、ありえないのだそうだ。ここが本当に巨大魚の胃の中ならば、もっと周りはヌメヌメした肉の中になっているはずだし、そもそも瘴気で意識を保っていられないという。
「……では、ここはどこなのだ?」
そう問いかけると、ラーミアは真剣な顔で、重々しく告げる。
「私達の予想では、ここは、牢獄ということになっていますわ」
そう言われた我輩は、改めて辺りをグルリと見渡し、確認をするのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちょこっとフィリアの情報出現です。
さぁ、これならどう脱出するのか。
そして、フィリアはどこに居るのか!?
それでは、また!
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