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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第五百三十二話 解放と今後
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と、とりあえず、出られたのだ。
ようやく、クラクラがなくなった我輩は、地面に座り込んでラーミア達を見上げる。
「さて、これからどうするかを考えなくてはなりませんわね」
「俺達は、ひとまず報告に戻るべきなんだろうなぁ……」
「いや、隊長? 何、残念そうにしてるんっすかっ!」
「そうですよっ、やっと解放されたんだから喜ぶべきところでしょうっ」
「生きてる、俺、生きてる……うおぉぉぉおっ」
「いや、まぁ、こいつは大袈裟かもですけど、ね?」
これからを考える余裕ができた我輩達は、各々が様々な意見を展開していく。
「まずは……タロ、私達のことは、ボスティア海国でどう認識されていますか?」
「うむ、侵入者で、捕縛するべき相手として見られているのだ。ディアム達に至っては拷問を受けそうになっていて、結構物騒なのだ」
「うん? ラーミアはそんなに危険な存在……ではあったな、うん」
「あら? どういう意味でしょうか?」
「それはもう、言葉のまま……って、うおぉぉぉおっ、酔うっ、酔うから、やめてくれぇぇぇえっ」
ビー兄さんがラーミアの水流操作によってグルグルと回されているのを見ながら、我輩、下手なことは言うまいと気を引き締める。
あれは、絶対にくらいたくないのだっ。
「と、とにかく、そんなわけで、バルディス達は今、隠れながら情報を集めているのだ。ただ、中々上手く情報が集まらなかったから、とりあえず巨大魚が怪しいということで、我輩だけがそこに向かったのだ」
「ということは、この辺りが瘴気に覆われているという情報もあったのですか?」
「うむ、まさか、瘴気を操ってくるとは思っていなかったが、瘴気らしきものの存在は確認できていたから、我輩だけで飛び込んだのだっ」
「そうでしたか」
「うおぉぉぉぉおっ、とーめーてーくーれーっ!」
未だに回転続けるビー兄さんを、我輩は視界の片隅に認めながらも、そっと目を逸らす。
触らぬ神に祟りなし、なのだ。
「では、私はバルディス達のところに直接向かいましょうか」
さすがにビー兄さんの悲鳴がうるさいとでも感じたのか、ラーミアは回転を止めてやる。
……ちなみに、ビー兄さんの部下の魚人達は、必死に息を潜めて、ラーミアに目をつけられないようにしている様子だった。
「分かったのだ。案内するのだっ」
「それと、ビーも連れていきますわ」
「うむ? そうなのか?」
そう言いながら、ビー兄さんをチラリと見れば、完全にグロッキー状態で、白目を剥いて浮きはじめていた。
「えぇ、タロに助けてもらったのですから、恩返しくらいはしてくれるはずです」
にっこりと微笑むラーミアに、我輩達は誰一人として、反論できなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さぁ、諸々を巻き込んでタロが行くッ。
次回は合流しますよ。
それでは、また!
ようやく、クラクラがなくなった我輩は、地面に座り込んでラーミア達を見上げる。
「さて、これからどうするかを考えなくてはなりませんわね」
「俺達は、ひとまず報告に戻るべきなんだろうなぁ……」
「いや、隊長? 何、残念そうにしてるんっすかっ!」
「そうですよっ、やっと解放されたんだから喜ぶべきところでしょうっ」
「生きてる、俺、生きてる……うおぉぉぉおっ」
「いや、まぁ、こいつは大袈裟かもですけど、ね?」
これからを考える余裕ができた我輩達は、各々が様々な意見を展開していく。
「まずは……タロ、私達のことは、ボスティア海国でどう認識されていますか?」
「うむ、侵入者で、捕縛するべき相手として見られているのだ。ディアム達に至っては拷問を受けそうになっていて、結構物騒なのだ」
「うん? ラーミアはそんなに危険な存在……ではあったな、うん」
「あら? どういう意味でしょうか?」
「それはもう、言葉のまま……って、うおぉぉぉおっ、酔うっ、酔うから、やめてくれぇぇぇえっ」
ビー兄さんがラーミアの水流操作によってグルグルと回されているのを見ながら、我輩、下手なことは言うまいと気を引き締める。
あれは、絶対にくらいたくないのだっ。
「と、とにかく、そんなわけで、バルディス達は今、隠れながら情報を集めているのだ。ただ、中々上手く情報が集まらなかったから、とりあえず巨大魚が怪しいということで、我輩だけがそこに向かったのだ」
「ということは、この辺りが瘴気に覆われているという情報もあったのですか?」
「うむ、まさか、瘴気を操ってくるとは思っていなかったが、瘴気らしきものの存在は確認できていたから、我輩だけで飛び込んだのだっ」
「そうでしたか」
「うおぉぉぉぉおっ、とーめーてーくーれーっ!」
未だに回転続けるビー兄さんを、我輩は視界の片隅に認めながらも、そっと目を逸らす。
触らぬ神に祟りなし、なのだ。
「では、私はバルディス達のところに直接向かいましょうか」
さすがにビー兄さんの悲鳴がうるさいとでも感じたのか、ラーミアは回転を止めてやる。
……ちなみに、ビー兄さんの部下の魚人達は、必死に息を潜めて、ラーミアに目をつけられないようにしている様子だった。
「分かったのだ。案内するのだっ」
「それと、ビーも連れていきますわ」
「うむ? そうなのか?」
そう言いながら、ビー兄さんをチラリと見れば、完全にグロッキー状態で、白目を剥いて浮きはじめていた。
「えぇ、タロに助けてもらったのですから、恩返しくらいはしてくれるはずです」
にっこりと微笑むラーミアに、我輩達は誰一人として、反論できなかった。
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さぁ、諸々を巻き込んでタロが行くッ。
次回は合流しますよ。
それでは、また!
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