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第一章 アルトルム王国の病
第四十二話 終わらない病(一)
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「にゃあにゃー(何かがおかしい気がするのだ)」
あの作戦を実行して五日後、病、もとい、毒の影響が徐々に抜ける、ということもなく、今はまだ苦しむ人が多い。てっきり、すぐにでも改善の兆しが見えるものだと思っていたが、その予想が外れた形だ。
「確かに……最初は、箝口令を敷いて少しずつ改善させるつもりだと思ったが、さすがに対応が遅すぎる」
我輩は神珠の欠片を集めるため。バルディスらは、冤罪が晴れるのを確認するために、まだ宿屋(壊した物は全て、弁償、修繕を終えた)に泊まっていたのだが、一向に改善される気配のない毒の影響に頭を悩ませていた。
「……にゃあ(……我輩、一度、欠片の持ち主のところに行ってくるのだ)」
欠片のことは、バルディスらには教えてあるため、そう断って、我輩、重い体を起こす。
「分かった。俺の方は、ディアムの調査待ちだからな。まだここに居る」
そんな言葉を聞いて、我輩、久々に走り出す。やはり、体重を落とすには運動が一番なのだ。
途中で、わらわらと出てくるマウマウを倒して、倒して、倒し続けて……ようやく、目的の場所を前にする。しかし……。
「にゃ? (あのレディの気配がない?)」
またしても通気孔から侵入しようとした我輩は、その前にあの時のレディの気配がないことに気づく。
「にゃあん? (これは、しらみ潰しに捜すしかないのであろうか?)」
ここまで散々運動してきた我輩は、正直、ちょっぴり……いや、強がりはよそう。かなり疲れているのだ。だから、これからしらみ潰しとなると、気が遠くなる。
「にゃーにゃ(むむむ、何か、人捜しに役立つ能力はなかったであろうか?)」
《 『サポートシステム』起動します。これより、最適方法を選出します。……最適方法、魔法の使用を推奨します。風の魔法による探知が適切です。サポートは必要ですか?
はい/いいえ 》
「にゃっ。にゃ(おぉ、これはっ。『はい』なのだ)」
しばらくぶりのサポートシステムの声に、我輩、喜びながら『はい』を選択する。すると、前にラーミアとディアムの二人に出会った時同様、体から何かが抜ける感覚がして、魔法が発動する。
《これより、風の魔法、『探知』を行います。対象、サリアーシャ・フォン・アルトルム。開始…………完了。情報を送信します》
その言葉の直後、我輩は、レディの居る建物の構図や距離などといった情報が頭の中に流れ込んでくるのを感じる。
「にゃ。にゃあ(分かったのだ。ありがとうなのだ)」
(どういたしまして)
情報を得た我輩は、お礼を告げた後、すぐにまた走……るのはきついので、歩き出したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一回で区切り良く、このタイトルは終了かなぁとか思ってましたが、よくよく考えてみれば、一回じゃ終わりそうもないことが分かり、『終わらない病(一)』としました。
一回どころか、きっと、最低でも三回くらいかかると思います。
うーん、プロットはしっかり組んでるから、このまま明日も更新できる、かな?
とりあえず、頑張るだけ頑張ってみます。
それでは、また!
あの作戦を実行して五日後、病、もとい、毒の影響が徐々に抜ける、ということもなく、今はまだ苦しむ人が多い。てっきり、すぐにでも改善の兆しが見えるものだと思っていたが、その予想が外れた形だ。
「確かに……最初は、箝口令を敷いて少しずつ改善させるつもりだと思ったが、さすがに対応が遅すぎる」
我輩は神珠の欠片を集めるため。バルディスらは、冤罪が晴れるのを確認するために、まだ宿屋(壊した物は全て、弁償、修繕を終えた)に泊まっていたのだが、一向に改善される気配のない毒の影響に頭を悩ませていた。
「……にゃあ(……我輩、一度、欠片の持ち主のところに行ってくるのだ)」
欠片のことは、バルディスらには教えてあるため、そう断って、我輩、重い体を起こす。
「分かった。俺の方は、ディアムの調査待ちだからな。まだここに居る」
そんな言葉を聞いて、我輩、久々に走り出す。やはり、体重を落とすには運動が一番なのだ。
途中で、わらわらと出てくるマウマウを倒して、倒して、倒し続けて……ようやく、目的の場所を前にする。しかし……。
「にゃ? (あのレディの気配がない?)」
またしても通気孔から侵入しようとした我輩は、その前にあの時のレディの気配がないことに気づく。
「にゃあん? (これは、しらみ潰しに捜すしかないのであろうか?)」
ここまで散々運動してきた我輩は、正直、ちょっぴり……いや、強がりはよそう。かなり疲れているのだ。だから、これからしらみ潰しとなると、気が遠くなる。
「にゃーにゃ(むむむ、何か、人捜しに役立つ能力はなかったであろうか?)」
《 『サポートシステム』起動します。これより、最適方法を選出します。……最適方法、魔法の使用を推奨します。風の魔法による探知が適切です。サポートは必要ですか?
はい/いいえ 》
「にゃっ。にゃ(おぉ、これはっ。『はい』なのだ)」
しばらくぶりのサポートシステムの声に、我輩、喜びながら『はい』を選択する。すると、前にラーミアとディアムの二人に出会った時同様、体から何かが抜ける感覚がして、魔法が発動する。
《これより、風の魔法、『探知』を行います。対象、サリアーシャ・フォン・アルトルム。開始…………完了。情報を送信します》
その言葉の直後、我輩は、レディの居る建物の構図や距離などといった情報が頭の中に流れ込んでくるのを感じる。
「にゃ。にゃあ(分かったのだ。ありがとうなのだ)」
(どういたしまして)
情報を得た我輩は、お礼を告げた後、すぐにまた走……るのはきついので、歩き出したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一回で区切り良く、このタイトルは終了かなぁとか思ってましたが、よくよく考えてみれば、一回じゃ終わりそうもないことが分かり、『終わらない病(一)』としました。
一回どころか、きっと、最低でも三回くらいかかると思います。
うーん、プロットはしっかり組んでるから、このまま明日も更新できる、かな?
とりあえず、頑張るだけ頑張ってみます。
それでは、また!
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