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第二章 反撃のサナフ教国
第百二十八話 ロッダとリリナ
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あれから、色々なことがあった。サナフ教国がミルテナ帝国に攻め滅ぼされ、その半年後にマリー姉を目の前で失った。ハーグやジルク、ノルディと出会い、リリナは僕を心配して一緒に居てくれた。
今や、僕にとって大切な存在はリリナだけだ。他は知らない。誰がマリー姉を殺した首謀者か分からない以上、気を許す気はない。だから、どうか、どうか、リリナには無事でいてほしい。
その願いが届いたのだろうか。そう思えるようなタイミングで、ドームの外からバルディスの声がかかる。
「誰か、起きてるか?」
その声に、側に居たノルディがいち早く反応する。
「起きてはいるが……どうしたのかの?」
あの火事騒ぎ以降、特に大きな騒ぎは起きていないはずだ。それにもかかわらず声をかけてくるとなれば、何か情報が入ったか、リリナの身に何かあったかくらいではないだろうか。
「あぁ、リリナのことでな」
「っ、リリナに、リリナに何かあったのかっ!?」
暗闇の中、バルディスらしき影が入ってきて、僕は声を荒げる。リリナに何かあれば、僕はどうして良いか分からない。
「おいおい、ロッダは早く寝ないと背が伸びねぇぞ?」
取り乱した僕を抑えたのは、そんな、男の方のリリナの声だった。
「リリナ……?」
「あぁ、心配かけたみてぇだな。悪かった」
バルディスに続いて入ってきたのは、リリナだ。大切な、友達だ。
「おぉっ、無事であったかっ!」
「本当に……」
リリナが無事だった。バーの近くに居るはずなのに、どうしてここに居るのかは知らないが、無事が確認できたのだから、そんな些細なことはどうでも良い。今は、ただただ、リリナの無事が嬉しかった。
「俺はこの通り、怪我もないからな。って、この暗闇じゃあ分からねぇか」
そうリリナが呟くと、直後に光の球体がドームの中にいくつか浮かび上がる。
「タロか。ありがとうな」
「にゃあ」
バルディスがお礼を言ったことで、それがタロの仕業だと分かる。そして、目の前に現れたリリナは、確かに、怪我などどこにも見当たらなかった。
「よくぞ無事だったのっ」
「おう、ノルじいも、ロッダの側に居てくれてありがとうな」
「ほっほっ、ロッダ様のお側に仕えるのは当然のことだの」
ノルディとリリナが何か話しているが、僕は、それを無視してリリナへと抱きつくようにして飛び込む。
「おっと……ロッダ?」
「うるさい。さっさと帰ってこないのが悪い」
少し声が震えるのを自覚しながら、僕は離さないとばかりにリリナをギュッと抱き締める。もう、大切な人を失うのはこりごりだ。
「あぁ、悪かった」
苦笑混じりに告げられて、僕はさらに抱き締める腕に力を込める。
レジスタンスに居る以上、危険は常につきまとう。僕はリリナを危険にさらしたくないのに、僕が居るだけでそうなってしまう。それをどうすべきかという答えは、未だに出ないが、今回の件は、僕を焦らせるのに充分な効果を持っていた。
「あー、感動の再会を邪魔して悪いんだが、少し話がある。良いか?」
そんなバルディスの声がして初めて、僕は抱擁を解き、バルディス達と向き合うのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ロッダがリリナを大切に思う気持ちはとっても強いです。
依存していると言われかねないほどに。
それがこれからどう転ぶか、頑張って書いていこうと思います。
それでは、また!
今や、僕にとって大切な存在はリリナだけだ。他は知らない。誰がマリー姉を殺した首謀者か分からない以上、気を許す気はない。だから、どうか、どうか、リリナには無事でいてほしい。
その願いが届いたのだろうか。そう思えるようなタイミングで、ドームの外からバルディスの声がかかる。
「誰か、起きてるか?」
その声に、側に居たノルディがいち早く反応する。
「起きてはいるが……どうしたのかの?」
あの火事騒ぎ以降、特に大きな騒ぎは起きていないはずだ。それにもかかわらず声をかけてくるとなれば、何か情報が入ったか、リリナの身に何かあったかくらいではないだろうか。
「あぁ、リリナのことでな」
「っ、リリナに、リリナに何かあったのかっ!?」
暗闇の中、バルディスらしき影が入ってきて、僕は声を荒げる。リリナに何かあれば、僕はどうして良いか分からない。
「おいおい、ロッダは早く寝ないと背が伸びねぇぞ?」
取り乱した僕を抑えたのは、そんな、男の方のリリナの声だった。
「リリナ……?」
「あぁ、心配かけたみてぇだな。悪かった」
バルディスに続いて入ってきたのは、リリナだ。大切な、友達だ。
「おぉっ、無事であったかっ!」
「本当に……」
リリナが無事だった。バーの近くに居るはずなのに、どうしてここに居るのかは知らないが、無事が確認できたのだから、そんな些細なことはどうでも良い。今は、ただただ、リリナの無事が嬉しかった。
「俺はこの通り、怪我もないからな。って、この暗闇じゃあ分からねぇか」
そうリリナが呟くと、直後に光の球体がドームの中にいくつか浮かび上がる。
「タロか。ありがとうな」
「にゃあ」
バルディスがお礼を言ったことで、それがタロの仕業だと分かる。そして、目の前に現れたリリナは、確かに、怪我などどこにも見当たらなかった。
「よくぞ無事だったのっ」
「おう、ノルじいも、ロッダの側に居てくれてありがとうな」
「ほっほっ、ロッダ様のお側に仕えるのは当然のことだの」
ノルディとリリナが何か話しているが、僕は、それを無視してリリナへと抱きつくようにして飛び込む。
「おっと……ロッダ?」
「うるさい。さっさと帰ってこないのが悪い」
少し声が震えるのを自覚しながら、僕は離さないとばかりにリリナをギュッと抱き締める。もう、大切な人を失うのはこりごりだ。
「あぁ、悪かった」
苦笑混じりに告げられて、僕はさらに抱き締める腕に力を込める。
レジスタンスに居る以上、危険は常につきまとう。僕はリリナを危険にさらしたくないのに、僕が居るだけでそうなってしまう。それをどうすべきかという答えは、未だに出ないが、今回の件は、僕を焦らせるのに充分な効果を持っていた。
「あー、感動の再会を邪魔して悪いんだが、少し話がある。良いか?」
そんなバルディスの声がして初めて、僕は抱擁を解き、バルディス達と向き合うのだった。
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ロッダがリリナを大切に思う気持ちはとっても強いです。
依存していると言われかねないほどに。
それがこれからどう転ぶか、頑張って書いていこうと思います。
それでは、また!
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