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閑話 ローズ・ウィンザーのつぶやき
しおりを挟む私はローズ・ウィンザー。
ウィンザー子爵家の次女だ。
昔から、姉のセシリアが嫌いだった。
彼女は真面目で誠実で、周りに良い影響を与える存在だった。
でも、私にとってはその姿勢が気持ち悪く感じられた。
私は楽しく遊びたいと思っていたし、人生を楽しむことに意義を見出していたのだ。
だから姉の婚約者であるアーサー様にも、最初は良い印象を持っていなかった。
姉と一緒に領地を運営しているアーサー様は、姉と同じく真面目で誠実な人物だった。
でも、私はアーサー様の本質を見抜いていた。彼は、楽なことに逃げたがっている。
私は彼に、仕事をさぼって楽な道に逃げることを教えた。
そして、彼は私の派手好き好きな性格を受け入れ、お金を使い、いろいろな場所へ連れて行ってくれたし、私が望むことを全て叶えてくれた。
彼は、次第に堕落していき、私への依存心も、次第に強くなっていった。
そして、ついにアーサー様は姉との婚約を破棄し、私を選んだ。
私は、その瞬間に喜びに震えた。姉に勝ったのだ。
私が望んでいたことが、ついに叶ったのだと。
その時の私は、姉がいなくなった後の現実のことなんか、これっぽちも考えていなかった。
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