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12.試験
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さてと、試験まであと1時間…。ん?そういえば時間って地球と同じなんだろうか?
(ミネルヴァ、1日って何時間?それと1年は何日?)
(1日は24時間で、1年は365日です)
(ふーん、ありがと)
地球と全く変わらないんだ…。
何をしようか…。1時間は暇だな…。そういえば勉強用の木簡があるってルークが言ってたな…それでも読むか。
「すみません、勉強用の木簡ってありますか?」
「勉強用の木簡ですか?…試験はあと1時間で始まりますが…?」
「えぇ…最終確認のようなものです」
「は、はぁ。大銀貨5枚になります。」
高っ!?ま、まぁ、仕方ない。
「こちらが勉強用の木簡です」
「ありがとう」
さて、どんな問題がのっているのやら…。
「ショボ…」
1時間…もかからず解けるな。
「ん~…解けた。1時間もいらんかったな」
そして満点っと…。これって日本に住む小学生なら殆ど商人になれる気がする。
(主様…試験まであと10分です。頑張ってください!)
(あ、あぁ、頑張るよ)
「試験会場までの案内を開始します!試験を受ける人はこちらへどうぞ!」
始まったな…。試験会場は部屋一つ貸切か…大学の講義室みたいな感じだな。
「紙とペンはまわりましたね?ない人は教えてください…いないようですね。それでは今から1時間の試験を開始します!終わったら私のところに紙を持ってくること答え合わせをした後、面接の場所に移ってもらいます。それでは!試験開始!」
合図が出たので受験者がいっせいに紙を表にし、ペンをとる。
まぁ、予想通り楽な問題だらけだ。
10分くらいで全ての問題を解き終わった。
試験官に紙を持っていくと睨まれた…。
答え合わせが終わると満点の紙をプルプルと震えた手で返してくれる。指示通りに扉の向こう側に進む。
中に入ると違和感がした…幻術か?…あれは…ギルド長?
もしかして、自分の目で見て相応しいと思う人物に合格点を渡すってことなのかな?
「君はすごく早いね…テストは諦めたのかい?」
「いえいえ、満点でしたよ?」
「ま、満点!?」
「えぇ…それで1つ質問があるのですが…」
「なんだろうか?」
「なぜギルド長であるクレイズさんが試験官を?もしかして、いつも自分で確認を?」
「ほぅ…幻術を見破られたのは初めてだよ。何故わかったのか聞いてもいいかな?」
「内緒です。商人は情報が命でしょう?」
「ふむ、確かに情報には対価を払わなくてはならないな。では、商人に…」
「商人にするというのでは対価にはなりませんよ?俺ならどこのギルドでも合格できますし、それに商人になりたい訳ではありません」
「なるほど…そうだったね…ふむ、なら、1級商人とするのであれば?」
「1級商人とは?なんでしょうか?」
「ん?知らないのかい?商人には1~3級にランク分けされていてね…売れるものが決まっているんだよ。3級は主に希少品や食料品以外で、2級は食料品が売れるようになる。1級は縛りなく活動できる」
「なるほど…3級商人が食料品を扱えないのは腐らせてしまうことがあるかもしれないからですか?」
「そうだね…食料品というのは大量に入荷してすぐに売らないといけないだろう?でも、場所取りもまだ出来ていない新人にそれは無理だということで衣服などを売ってもらおうってことなのさ。ちなみに3級は1年間更新しなければ資格剥奪で、2級は3年間更新しなければ資格剥奪、1級は永久に使えるようになってるし更新もないから便利だよ。それに、どこの国にも属さない準男爵並の権力を有することができるからね」
なるほどねぇ…。
まぁ、便利そうだし1級にしておくか…。
このメガネのことはできれば秘密にしたい程度だったし…。
「では、幻術を見破った方法でも話しましょうか。1級は便利そうですしね」
「おぉ!早く教えてくれ!」
「クレイズさんの幻術を見破った見破った方法はこのメガネです。このメガネは相手の幻術などを見破れましてね…」
「なるほど…面白そうなメガネだね…それを売ってくれたりは…」
ダメだ…と首を振っておく。
「そうだよね…まぁ、教えてくれてありがとう。とりあえずこれ1級発行書ね…これ受付に持って行って見せてください。交換できますので。それとこれ、君みたいに有能な人材をギルドの管理人にするのは勿体ないのだが推薦状だ…頑張りたまえ」
挨拶をして受付に向かう。
「受付にいる人にこれを渡せと言われたのですが…」
「あ、先ほどギルド長に…」
「そうです。ジンといいますよろしくお願いします」
「あ、私はルミナといいます。こちらこそよろしくお願いします!今回はなにを?」
「あ、受付でこれを見せるように試験官に言われたのですが」
「あぁ、商人になるための試験を受けられたのですね!…それにしては早い気もしなくはないですが…って1級!?」
ザワザワ
「1級?」
「なんだと!?」
「今さっき受験したやつじゃないのか?」
「し、失礼しました!すぐに発行しますのでお待ちください!」
(ミネルヴァ、1日って何時間?それと1年は何日?)
(1日は24時間で、1年は365日です)
(ふーん、ありがと)
地球と全く変わらないんだ…。
何をしようか…。1時間は暇だな…。そういえば勉強用の木簡があるってルークが言ってたな…それでも読むか。
「すみません、勉強用の木簡ってありますか?」
「勉強用の木簡ですか?…試験はあと1時間で始まりますが…?」
「えぇ…最終確認のようなものです」
「は、はぁ。大銀貨5枚になります。」
高っ!?ま、まぁ、仕方ない。
「こちらが勉強用の木簡です」
「ありがとう」
さて、どんな問題がのっているのやら…。
「ショボ…」
1時間…もかからず解けるな。
「ん~…解けた。1時間もいらんかったな」
そして満点っと…。これって日本に住む小学生なら殆ど商人になれる気がする。
(主様…試験まであと10分です。頑張ってください!)
(あ、あぁ、頑張るよ)
「試験会場までの案内を開始します!試験を受ける人はこちらへどうぞ!」
始まったな…。試験会場は部屋一つ貸切か…大学の講義室みたいな感じだな。
「紙とペンはまわりましたね?ない人は教えてください…いないようですね。それでは今から1時間の試験を開始します!終わったら私のところに紙を持ってくること答え合わせをした後、面接の場所に移ってもらいます。それでは!試験開始!」
合図が出たので受験者がいっせいに紙を表にし、ペンをとる。
まぁ、予想通り楽な問題だらけだ。
10分くらいで全ての問題を解き終わった。
試験官に紙を持っていくと睨まれた…。
答え合わせが終わると満点の紙をプルプルと震えた手で返してくれる。指示通りに扉の向こう側に進む。
中に入ると違和感がした…幻術か?…あれは…ギルド長?
もしかして、自分の目で見て相応しいと思う人物に合格点を渡すってことなのかな?
「君はすごく早いね…テストは諦めたのかい?」
「いえいえ、満点でしたよ?」
「ま、満点!?」
「えぇ…それで1つ質問があるのですが…」
「なんだろうか?」
「なぜギルド長であるクレイズさんが試験官を?もしかして、いつも自分で確認を?」
「ほぅ…幻術を見破られたのは初めてだよ。何故わかったのか聞いてもいいかな?」
「内緒です。商人は情報が命でしょう?」
「ふむ、確かに情報には対価を払わなくてはならないな。では、商人に…」
「商人にするというのでは対価にはなりませんよ?俺ならどこのギルドでも合格できますし、それに商人になりたい訳ではありません」
「なるほど…そうだったね…ふむ、なら、1級商人とするのであれば?」
「1級商人とは?なんでしょうか?」
「ん?知らないのかい?商人には1~3級にランク分けされていてね…売れるものが決まっているんだよ。3級は主に希少品や食料品以外で、2級は食料品が売れるようになる。1級は縛りなく活動できる」
「なるほど…3級商人が食料品を扱えないのは腐らせてしまうことがあるかもしれないからですか?」
「そうだね…食料品というのは大量に入荷してすぐに売らないといけないだろう?でも、場所取りもまだ出来ていない新人にそれは無理だということで衣服などを売ってもらおうってことなのさ。ちなみに3級は1年間更新しなければ資格剥奪で、2級は3年間更新しなければ資格剥奪、1級は永久に使えるようになってるし更新もないから便利だよ。それに、どこの国にも属さない準男爵並の権力を有することができるからね」
なるほどねぇ…。
まぁ、便利そうだし1級にしておくか…。
このメガネのことはできれば秘密にしたい程度だったし…。
「では、幻術を見破った方法でも話しましょうか。1級は便利そうですしね」
「おぉ!早く教えてくれ!」
「クレイズさんの幻術を見破った見破った方法はこのメガネです。このメガネは相手の幻術などを見破れましてね…」
「なるほど…面白そうなメガネだね…それを売ってくれたりは…」
ダメだ…と首を振っておく。
「そうだよね…まぁ、教えてくれてありがとう。とりあえずこれ1級発行書ね…これ受付に持って行って見せてください。交換できますので。それとこれ、君みたいに有能な人材をギルドの管理人にするのは勿体ないのだが推薦状だ…頑張りたまえ」
挨拶をして受付に向かう。
「受付にいる人にこれを渡せと言われたのですが…」
「あ、先ほどギルド長に…」
「そうです。ジンといいますよろしくお願いします」
「あ、私はルミナといいます。こちらこそよろしくお願いします!今回はなにを?」
「あ、受付でこれを見せるように試験官に言われたのですが」
「あぁ、商人になるための試験を受けられたのですね!…それにしては早い気もしなくはないですが…って1級!?」
ザワザワ
「1級?」
「なんだと!?」
「今さっき受験したやつじゃないのか?」
「し、失礼しました!すぐに発行しますのでお待ちください!」
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