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第四章 竜騎士編
第105話 蛮族襲来 ①
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セレナに貰った装備は相変わらず凄まじかった。
『[真祖のブラッドアーマー]を装備しました。防御力補正+500』
『[真祖のブラッドガントレット]を装備しました。防御力補正+500』
『[真祖のブラッドレッグス]を装備しました。防御力補正+500』
真祖のブラッドチェーンメイルと合わせたら防御力2000を超えている。
もはや死ぬ気がしない。
今回の戦争は楽勝かもしれない。
俺はそんな事を考えながら、焚き火にあたっていた。
今は行軍1日目の夜営中だ。
3人しかいないからか、行軍はすこぶる順調だ。
ピートは以前と同じように鋼シリーズの装備を着ていた。
相変わらずピートのくせにカッコよくてイラッとする。
まあ、真祖装備の方が上なのでいいのだが。
ラッセルはなんとういうか、やる気あるのだろうかと言いたくなる格好をしていた。
鎧どころかヒラヒラした女物の服のようなものを身に付けている。
あんな格好で戦場に出たら、ちょっと剣がかすっただけで致命傷になってしまう。
「ラッセル、その格好はちょっと無いと思うぞ。戦争を舐めすぎだ」
思わず苦言を呈してしまう。
これもラッセルのためだ。
「……アサギリ卿、何度も言おうと思ってたのですが、私は7女のナタリーですわ」
「まじかよ」
言われてみれば、ラッセルよりもちょっと髪が長いような気がする。
というか、なんなのこいつら。
どうやって見分ければいいのか本気でわからない。
帰ったら名札をつけさせようと思う。
そんな事を考えていたら、ナタリーは棒線顔をキッと引き締めた。
何か覚悟を決めたような顔だった。
「アサギリ卿! 今夜はルーナ様やミレイ様の代わりに私をお抱き下さい!」
ナタリーはラッセルそっくりの顔でそんな事を言った。
正直、どう解釈すればルーナやミレイの代わりが務まるのだろうかと思ったが、一応女性であるらしいナタリーにそんなことは言えない。
「……いいのか?」
「はい。アサギリ卿の領民として当然の務めですわ」
おお。
領主ってすばらしいな。
ただ、ナタリーはうーん。
どうなんだろう。
ラッセルにそっくりなのが、ちょっとなー。
とはいえ、そもそも俺は女だったら誰でも抱けるが持論だったはずだ。
胡散臭い風俗店に行って、ボストロールみたいな女が出てきても、払ってしまった金が勿体無いので気合で抱いた。
今、ここでナタリーを拒んでは、あの時の俺に申し訳が立たない。
とりあえず、ナタリーの乳を揉んでみた。
「ふぐう!」
ナタリーは唇を噛んで、声を押し殺している。
どう見ても、ラッセルが感じているようにしか見えない。
いや、ないわ。
あっさりそう思った。
悪いな、ボストロールを抱いた俺。
「ありがとう。もう十分だから、早く寝なさい」
「……いいのですか?」
ナタリーはきょとんとした顔をしている。
「アサギリ卿って紳士なのですね。素敵ですわ」
ナタリーはそんな事を言って頬を赤らめていたが、無視して寝た。
とりあえず、朝になったらナタリーは帰すことにする。
あと、ラッセルは帰ったら殴る。
そんなわけで、次の日からピートと2人きりになってしまった。
2人きりとか。
すげえ気まずいんだけど。
「――でな、その時、レティーお嬢様がさー」
それなのに、ピートは全く気にすることなく話しかけてくる。
ピートのコミュ力は大したものだ。
俺みたいな面倒くさいやつとよくもまあ話せるものだ。
というか、さっきからピートはレティーお嬢様の話ばかりしてくる。
まるで俺のレティーお嬢様に気でもあるかのようだ。
…………。
ああ!
そうだった。
そういえば、ピートはレティーお嬢様が好きなんだった。
ピートがモブキャラすぎてすっかり忘れていた。
危ない危ない。
もうちょっとでレティーお嬢様を寝取ってしまう所だった。
……よく考えたら、そんなにお近づきになれていないので、どの辺がもうちょっとなのかは分からないが。
「そういえばお前、レティーお嬢様を置いてきちゃって良かったのか?」
ふと気になったので聞いてみた。
ピートは確かレティーお嬢様ん家の庭師をしていたとか言っていた。
レティーお嬢様とも仲良さそうだったし。
好きなら、そのまま庭師を続けていた方が良かったのではないかと思ったのだ。
「置いてきちゃってって……。俺なんかがお嬢様をどうにかできるわけないだろう? 貴族のお嬢様なんだぜ? 俺みたいな庭師の息子とは住む世界が違うよ」
ピートは諦めたように笑っている。
ふむ。そういうものなのだろうか。
身分違いの恋ってやつか。
というかそれなら。
「ルーナも貴族のお嬢様だぞ」
ルーナ相手に身分とか考えたことはないが。
「ええ!? どうやって嫁にしたんだよ」
「いや、無理やり犯したら、いつの間にか」
「……ホントすごいよ、お前」
ピートが引いている。
ピートのくせに生意気な。
「まあ、だからお前も騙されたと思って、レティーお嬢様に襲いかかってみろって」
恐らく高確率でお巡りさんを呼ばれるが。
「いや、無理だよ! レティーお嬢様にそんな酷い事できないって」
酷い事とか言われた。
軽くディスられている気がするのだが。
というか、度胸のない男である。
「仕方ないな。じゃあ、俺がお手本として、レティーお嬢様を犯してみるから、お前はよく見てるんだぞ?」
「嫌だよ! なんでお前がお嬢様犯すの見てなきゃいけないんだよ! そんなことしてないでルーナさん大切にしろよ!」
くそ、ピートのくせに正論を言う。
俺たちはそんなくだらない話をしながら、ダーガン平原に向かった。
ダーガン平原についたのは、予定通り出発してから7日目の朝だった。
ダーガン平原には広い牧草地帯で、中央に物々しい砦のようなものが建っていた。
砦の前には、いつか見た王国軍の兵士が整列している。
皆、揃いの装備を着てビシっと整列していた。
ぱっと見た感じ領主軍はいないようだ。
「おお、アサギリ卿。待っておったぞ」
そう声をかけてくれたのは、いつかの大将軍だった。
相変わらず清潔感漂う爽やかオヤジで、イラッとした。
ホント、モテそうだ。
絶対に悪いやつだと思う。
「今回は領主軍はいないんですか?」
ふと気になったので聞いてみる。
「領主軍は前回の魔族戦で大分疲弊したからな。次回までに少しでも力を蓄えて欲しい。今回は王国軍だけだ。卿は独立遊撃隊に配属させるつもりだ。卿は魔導師でもあるから、魔導師部隊に配属させるべきかもしれぬが、私の独断で卿は騎士として扱う。期待しておるからな」
そう言い残すと、大将軍は騎馬で颯爽と去っていった。
悔しいけど絵になるオヤジだった。
とりあえず、ピートに命じて独立遊撃隊がどこに集まっているのか聞いてこさせた。
ピートはなんなくミッションをこなす。
対人恐怖症の俺だったら、気持ちの整理をつけるのに数時間かかる所だ。
ピートを連れてきて良かったとちょっと思ってしまった。
独立遊撃隊が集まっていたのは、かなり砦から離れた場所だった。
そこには砦の前に整列していた兵士と違って、個性的な鎧を着た騎士が何人か集まっていた。
「やや! アサギリではないか!」
そんな声をかけられたので、振り返ってみると、そこには会いたくない人物がいた。
いつか王都のパーティで会ったウザい男爵だった。
男爵は孔雀の羽のようなものを何本も刺した、物凄く派手な鎧を身に着けていた。
鎧は目がチカチカしそうな程の原色で彩られていて、はっきり言ってダサい。
「……デロニア男爵」
ピートがギリッと歯を噛み締めている。
知り合いなのだろうか。
「ふはは! この部隊に配属されたか。哀れだな、アサギリ! この部隊は普段訓練に参加していなかったり、協調性のないやつなんかを集めた通称いらん子部隊だ。つまり、お前はいらん子というわけだ。これは傑作だ!」
なんとか男爵はそんな説明をしてくれた上で大爆笑している。
なるほど。
確かに俺は普段訓練なんかしていないし、協調性もない。
大将軍がこの部隊に配属したのも納得だ。
というか、自分もそのいらん子部隊に配属されている件について、突っ込んだほうがいいのだろうか。
絶対に面倒くさくなるので言わないけど。
「王都で僕のルシアリーナさんを奪った恨み、忘れていないぞ」
僕のて。
他人の女を自分の呼ばわりするとか。
なんて自己中な奴なんだろう。
ちなみに、俺も似たような事を言っている気がするが、レティーお嬢様もソフィさんも限りなく俺のものに近いので、俺は自己中ではない。
「よし、そうだな。お前の申し出受けて立つぞ。この戦で蛮族共の首を多くあげた方がルシアリーナさんを手に入れるということだな!」
そう言って、なんとか男爵はぽっちゃりキメ顔を作る。
相変わらず俺にキメてなんの意味があるのかわからないし、そもそも俺は一言も発していないのだが。
なんとか男爵は、同じく派手な装飾を施された騎馬に跨って去っていった。
相変わらず超人的なウザさだった。
二度と関わらないでもらいたい。
「お前、あいつと知り合いなのか?」
ピートが低い声で聞いてきた。
「いや? 全然知り合いじゃないけど。なんか王都でルーナに群がってたウザい貴族だ」
「ルーナさんにまで……。前言ったと思うけど、あいつがレティーお嬢様の元夫だ」
「……レティーお嬢様、凄い趣味しているな」
どれだけこじらせたらあんなのと結婚できるんだろう。
「い、いや、レティーお嬢様が好きで結婚したわけじゃないから。貴族の結婚なんだぞ? 色々、高度な政治的なしがらみがあって、レティーお嬢様は仕方なく……」
ピートがくどくどと結婚はレティーお嬢様の意思じゃなかったと主張する。
なんかよく分からないが、複雑な気持ちなのはよくわかった。
「……俺はあいつがフィンデル家にレティーお嬢様を連れてやってきて、欠陥品みたいに罵って捨てていった事を忘れない」
ピートが殺意の篭った目で去りゆくなんとか男爵を睨みつけている。
狙っている女がフリーになったんなら喜ぶべきことな気もするが、よっぽど酷く罵られたんだろうか。
確かレティーお嬢様は不妊で離婚されたとか言っていた。
……まあ殺したくもなるかな。
というか、なんとか男爵ってウザいだけじゃなくてクソ野郎だ。
もうマイナス要素の宝石箱みたいな奴だった。
ふむ。
「よし、俺が戦争のどさくさにまぎれて殺っておいてやんよ」
ピートの肩を叩いて親指を立てておいた。
俺のレティーお嬢様を罵るとか、奴には生きている価値がない。
ルーナにも手を出そうとしているので、満場一致でギルティだ。
「……いや、そんな頼もしい顔で怖いこと言うなよ」
ピートは引いていた。
ピートの為を思って言ったのに。
「全員注目!!」
そんな時、隊長らしきオジサンが声を張り上げた。
「私はこの部隊を預かるアマーティ子爵である。我が部隊は、窮地に陥った友軍の加勢や、隙の出来た敵軍の撹乱などを主な任務とする。貴卿らは、突撃の合図とともに、我がアマーティ家の旗に続け。判っているとは思うが、遊撃隊に求められるのは機動力である。徒士の者もいるだろうが、必死に騎馬に追いついてくるように。以上!」
ふーむ。
つまり、あのオジサンについていって、一緒に敵をボコればいいってことか。
ヴァンダレイジジイの時と一緒だ。
わかりやすくていい。
戦争って思ったより簡単ですな(笑)。
というか、歩兵も頑張って騎兵に追いついてこいとか言ってたけど、頑張ったって馬に追いつけるわけない気がする。
周りを見渡してみると、騎兵と歩兵が半々くらいだった。
俺とピートは言うまでもなく歩兵だ。
こんなに騎兵と歩兵が入り混じっていて、機動力なんて出せる気がしないのだが。
大丈夫だろうか、この部隊。
ふと近くの騎兵を見てみた。
茶色い見事な騎馬に、フルプレートメイルをつけた騎士が跨っている。
こうしてみると、騎馬ってかっこいい。
俺もちょっと乗ってみたくなる。
中世の戦と言えば、騎兵が華な気がするし。
ちょっと貸してくれないだろうか。
そう思って、さっき声を張り上げていたアマーティ子爵に聞いてみた。
「あのう、馬忘れてきちゃったんですけど、余ってるやつとかないですかね」
とりあえず、教科書忘れちゃった的なノリで言ってみた。
最初から馬なんて持っていないのだが、さも持っているけど忘れちゃった感を出すことによって交渉がしやすくなると踏んだのだ。
「忘れてきちゃったって……。貴卿がアサギリ卿だな。ふむ、英雄とは凡人には測り難いものだと言うが……まあいいだろう。予備の騎馬を貸してやろう」
「あざーっす!」
なんか引いていた気もするが、アマーティ子爵はあっさり騎馬を貸してくれた。
俺の交渉術も捨てたものではない。
帰ったらルーナに自慢しようと思う。
アマーティ子爵が貸してくれたのは黒っぽい色の馬だった。
馬体が引き締まっていて、なかなか速そうだ。
よしディープインパクトと名付けよう。
ふと木の棒をデュランダルと呼んでいた頃の記憶がフラッシュバックしたが、名は体を表すと言うし、いいだろう。
早速、ディープインパクトに乗ってみようと思った。
で、どうやって乗るの??
ディープインパクトは背が高いので、チャリンコみたいに気軽には乗れそうにない。
ふと近くにいた騎士を熱心に見つめてみた。
「……貴公、まさか馬に乗るのは初めてではあるまいな」
騎士さんは空気を読んで俺を馬に乗っけてくれた。
見ず知らずの俺に親切にしてくれるとは、良い騎士さんである。
俺が乗っかった瞬間、ディープインパクトは引くくらい暴れた。
思わず振り落とされそうになる。
「ひいいいいい!」
情けない悲鳴を上げながら、真っ青な顔をしてドン引きしているさっきの騎士さんとピートの顔が見えた。
『エクストラスキル解放条件を達成しました。』
『解放条件:馬に乗る。』
『解放スキル:騎乗スキル 馬』
『取得に必要なスキルポイントは1です。』
そんなログが流れたので、条件反射的に取得する。
『スキルポイントを1ポイント消費しました。』
『馬LV1を取得しました。』
『馬LV1:《基礎馬術》が使用可能になりました。』
『使用可能スキルポイントは7ポイントです。』
脳裏に馬術のイロハが流れ込んでくる。
咄嗟に手綱を引いて、馬を落ち着かせる。
どーどー。これからよろしくな。
心の中でそう語りかけると、ディープインパクトは大人しくなった。
ディープインパクトの上から眺める景色は、ちょっとした絶景だった。
思ったよりも視界が高くて、遠くまで見渡せる。
というか、乗馬経験なんて一度もないくせに、なんでいきなり馬に乗ろうと思ったのか。
偶然、騎乗スキルを取得できたから良かったものの、下手をすれば大怪我をしていた。
俺ってヤバイんだろうか。
まあ、ナイスガッツだとは思うので、自分で自分を褒めてやりたい気もするが。
こうして自分を甘やかし続けて、今の俺があるんだと思うと悲しくなった。
「おい、コウ! 大丈夫かよ!?」
足元でピートがそんな事を叫んでいた。
心配させてしまったらしい。
「ああ。ちょっと初めてだったんで焦っただけだ。もう覚えたから大丈夫だ」
「覚えたってなんだ!?」
ピートがそんな事を言って驚いていた。
なんだも何も言ったとおりなのだが。
「とにかく、俺は騎兵になったから、お前は頑張って走ってついてこいよ」
「お、おう」
ピートは納得のいかない顔で頷いている。
「敵襲ー! 敵襲ー!」
そんな叫び声が聞こえてきたのは、その時だった。
『[真祖のブラッドアーマー]を装備しました。防御力補正+500』
『[真祖のブラッドガントレット]を装備しました。防御力補正+500』
『[真祖のブラッドレッグス]を装備しました。防御力補正+500』
真祖のブラッドチェーンメイルと合わせたら防御力2000を超えている。
もはや死ぬ気がしない。
今回の戦争は楽勝かもしれない。
俺はそんな事を考えながら、焚き火にあたっていた。
今は行軍1日目の夜営中だ。
3人しかいないからか、行軍はすこぶる順調だ。
ピートは以前と同じように鋼シリーズの装備を着ていた。
相変わらずピートのくせにカッコよくてイラッとする。
まあ、真祖装備の方が上なのでいいのだが。
ラッセルはなんとういうか、やる気あるのだろうかと言いたくなる格好をしていた。
鎧どころかヒラヒラした女物の服のようなものを身に付けている。
あんな格好で戦場に出たら、ちょっと剣がかすっただけで致命傷になってしまう。
「ラッセル、その格好はちょっと無いと思うぞ。戦争を舐めすぎだ」
思わず苦言を呈してしまう。
これもラッセルのためだ。
「……アサギリ卿、何度も言おうと思ってたのですが、私は7女のナタリーですわ」
「まじかよ」
言われてみれば、ラッセルよりもちょっと髪が長いような気がする。
というか、なんなのこいつら。
どうやって見分ければいいのか本気でわからない。
帰ったら名札をつけさせようと思う。
そんな事を考えていたら、ナタリーは棒線顔をキッと引き締めた。
何か覚悟を決めたような顔だった。
「アサギリ卿! 今夜はルーナ様やミレイ様の代わりに私をお抱き下さい!」
ナタリーはラッセルそっくりの顔でそんな事を言った。
正直、どう解釈すればルーナやミレイの代わりが務まるのだろうかと思ったが、一応女性であるらしいナタリーにそんなことは言えない。
「……いいのか?」
「はい。アサギリ卿の領民として当然の務めですわ」
おお。
領主ってすばらしいな。
ただ、ナタリーはうーん。
どうなんだろう。
ラッセルにそっくりなのが、ちょっとなー。
とはいえ、そもそも俺は女だったら誰でも抱けるが持論だったはずだ。
胡散臭い風俗店に行って、ボストロールみたいな女が出てきても、払ってしまった金が勿体無いので気合で抱いた。
今、ここでナタリーを拒んでは、あの時の俺に申し訳が立たない。
とりあえず、ナタリーの乳を揉んでみた。
「ふぐう!」
ナタリーは唇を噛んで、声を押し殺している。
どう見ても、ラッセルが感じているようにしか見えない。
いや、ないわ。
あっさりそう思った。
悪いな、ボストロールを抱いた俺。
「ありがとう。もう十分だから、早く寝なさい」
「……いいのですか?」
ナタリーはきょとんとした顔をしている。
「アサギリ卿って紳士なのですね。素敵ですわ」
ナタリーはそんな事を言って頬を赤らめていたが、無視して寝た。
とりあえず、朝になったらナタリーは帰すことにする。
あと、ラッセルは帰ったら殴る。
そんなわけで、次の日からピートと2人きりになってしまった。
2人きりとか。
すげえ気まずいんだけど。
「――でな、その時、レティーお嬢様がさー」
それなのに、ピートは全く気にすることなく話しかけてくる。
ピートのコミュ力は大したものだ。
俺みたいな面倒くさいやつとよくもまあ話せるものだ。
というか、さっきからピートはレティーお嬢様の話ばかりしてくる。
まるで俺のレティーお嬢様に気でもあるかのようだ。
…………。
ああ!
そうだった。
そういえば、ピートはレティーお嬢様が好きなんだった。
ピートがモブキャラすぎてすっかり忘れていた。
危ない危ない。
もうちょっとでレティーお嬢様を寝取ってしまう所だった。
……よく考えたら、そんなにお近づきになれていないので、どの辺がもうちょっとなのかは分からないが。
「そういえばお前、レティーお嬢様を置いてきちゃって良かったのか?」
ふと気になったので聞いてみた。
ピートは確かレティーお嬢様ん家の庭師をしていたとか言っていた。
レティーお嬢様とも仲良さそうだったし。
好きなら、そのまま庭師を続けていた方が良かったのではないかと思ったのだ。
「置いてきちゃってって……。俺なんかがお嬢様をどうにかできるわけないだろう? 貴族のお嬢様なんだぜ? 俺みたいな庭師の息子とは住む世界が違うよ」
ピートは諦めたように笑っている。
ふむ。そういうものなのだろうか。
身分違いの恋ってやつか。
というかそれなら。
「ルーナも貴族のお嬢様だぞ」
ルーナ相手に身分とか考えたことはないが。
「ええ!? どうやって嫁にしたんだよ」
「いや、無理やり犯したら、いつの間にか」
「……ホントすごいよ、お前」
ピートが引いている。
ピートのくせに生意気な。
「まあ、だからお前も騙されたと思って、レティーお嬢様に襲いかかってみろって」
恐らく高確率でお巡りさんを呼ばれるが。
「いや、無理だよ! レティーお嬢様にそんな酷い事できないって」
酷い事とか言われた。
軽くディスられている気がするのだが。
というか、度胸のない男である。
「仕方ないな。じゃあ、俺がお手本として、レティーお嬢様を犯してみるから、お前はよく見てるんだぞ?」
「嫌だよ! なんでお前がお嬢様犯すの見てなきゃいけないんだよ! そんなことしてないでルーナさん大切にしろよ!」
くそ、ピートのくせに正論を言う。
俺たちはそんなくだらない話をしながら、ダーガン平原に向かった。
ダーガン平原についたのは、予定通り出発してから7日目の朝だった。
ダーガン平原には広い牧草地帯で、中央に物々しい砦のようなものが建っていた。
砦の前には、いつか見た王国軍の兵士が整列している。
皆、揃いの装備を着てビシっと整列していた。
ぱっと見た感じ領主軍はいないようだ。
「おお、アサギリ卿。待っておったぞ」
そう声をかけてくれたのは、いつかの大将軍だった。
相変わらず清潔感漂う爽やかオヤジで、イラッとした。
ホント、モテそうだ。
絶対に悪いやつだと思う。
「今回は領主軍はいないんですか?」
ふと気になったので聞いてみる。
「領主軍は前回の魔族戦で大分疲弊したからな。次回までに少しでも力を蓄えて欲しい。今回は王国軍だけだ。卿は独立遊撃隊に配属させるつもりだ。卿は魔導師でもあるから、魔導師部隊に配属させるべきかもしれぬが、私の独断で卿は騎士として扱う。期待しておるからな」
そう言い残すと、大将軍は騎馬で颯爽と去っていった。
悔しいけど絵になるオヤジだった。
とりあえず、ピートに命じて独立遊撃隊がどこに集まっているのか聞いてこさせた。
ピートはなんなくミッションをこなす。
対人恐怖症の俺だったら、気持ちの整理をつけるのに数時間かかる所だ。
ピートを連れてきて良かったとちょっと思ってしまった。
独立遊撃隊が集まっていたのは、かなり砦から離れた場所だった。
そこには砦の前に整列していた兵士と違って、個性的な鎧を着た騎士が何人か集まっていた。
「やや! アサギリではないか!」
そんな声をかけられたので、振り返ってみると、そこには会いたくない人物がいた。
いつか王都のパーティで会ったウザい男爵だった。
男爵は孔雀の羽のようなものを何本も刺した、物凄く派手な鎧を身に着けていた。
鎧は目がチカチカしそうな程の原色で彩られていて、はっきり言ってダサい。
「……デロニア男爵」
ピートがギリッと歯を噛み締めている。
知り合いなのだろうか。
「ふはは! この部隊に配属されたか。哀れだな、アサギリ! この部隊は普段訓練に参加していなかったり、協調性のないやつなんかを集めた通称いらん子部隊だ。つまり、お前はいらん子というわけだ。これは傑作だ!」
なんとか男爵はそんな説明をしてくれた上で大爆笑している。
なるほど。
確かに俺は普段訓練なんかしていないし、協調性もない。
大将軍がこの部隊に配属したのも納得だ。
というか、自分もそのいらん子部隊に配属されている件について、突っ込んだほうがいいのだろうか。
絶対に面倒くさくなるので言わないけど。
「王都で僕のルシアリーナさんを奪った恨み、忘れていないぞ」
僕のて。
他人の女を自分の呼ばわりするとか。
なんて自己中な奴なんだろう。
ちなみに、俺も似たような事を言っている気がするが、レティーお嬢様もソフィさんも限りなく俺のものに近いので、俺は自己中ではない。
「よし、そうだな。お前の申し出受けて立つぞ。この戦で蛮族共の首を多くあげた方がルシアリーナさんを手に入れるということだな!」
そう言って、なんとか男爵はぽっちゃりキメ顔を作る。
相変わらず俺にキメてなんの意味があるのかわからないし、そもそも俺は一言も発していないのだが。
なんとか男爵は、同じく派手な装飾を施された騎馬に跨って去っていった。
相変わらず超人的なウザさだった。
二度と関わらないでもらいたい。
「お前、あいつと知り合いなのか?」
ピートが低い声で聞いてきた。
「いや? 全然知り合いじゃないけど。なんか王都でルーナに群がってたウザい貴族だ」
「ルーナさんにまで……。前言ったと思うけど、あいつがレティーお嬢様の元夫だ」
「……レティーお嬢様、凄い趣味しているな」
どれだけこじらせたらあんなのと結婚できるんだろう。
「い、いや、レティーお嬢様が好きで結婚したわけじゃないから。貴族の結婚なんだぞ? 色々、高度な政治的なしがらみがあって、レティーお嬢様は仕方なく……」
ピートがくどくどと結婚はレティーお嬢様の意思じゃなかったと主張する。
なんかよく分からないが、複雑な気持ちなのはよくわかった。
「……俺はあいつがフィンデル家にレティーお嬢様を連れてやってきて、欠陥品みたいに罵って捨てていった事を忘れない」
ピートが殺意の篭った目で去りゆくなんとか男爵を睨みつけている。
狙っている女がフリーになったんなら喜ぶべきことな気もするが、よっぽど酷く罵られたんだろうか。
確かレティーお嬢様は不妊で離婚されたとか言っていた。
……まあ殺したくもなるかな。
というか、なんとか男爵ってウザいだけじゃなくてクソ野郎だ。
もうマイナス要素の宝石箱みたいな奴だった。
ふむ。
「よし、俺が戦争のどさくさにまぎれて殺っておいてやんよ」
ピートの肩を叩いて親指を立てておいた。
俺のレティーお嬢様を罵るとか、奴には生きている価値がない。
ルーナにも手を出そうとしているので、満場一致でギルティだ。
「……いや、そんな頼もしい顔で怖いこと言うなよ」
ピートは引いていた。
ピートの為を思って言ったのに。
「全員注目!!」
そんな時、隊長らしきオジサンが声を張り上げた。
「私はこの部隊を預かるアマーティ子爵である。我が部隊は、窮地に陥った友軍の加勢や、隙の出来た敵軍の撹乱などを主な任務とする。貴卿らは、突撃の合図とともに、我がアマーティ家の旗に続け。判っているとは思うが、遊撃隊に求められるのは機動力である。徒士の者もいるだろうが、必死に騎馬に追いついてくるように。以上!」
ふーむ。
つまり、あのオジサンについていって、一緒に敵をボコればいいってことか。
ヴァンダレイジジイの時と一緒だ。
わかりやすくていい。
戦争って思ったより簡単ですな(笑)。
というか、歩兵も頑張って騎兵に追いついてこいとか言ってたけど、頑張ったって馬に追いつけるわけない気がする。
周りを見渡してみると、騎兵と歩兵が半々くらいだった。
俺とピートは言うまでもなく歩兵だ。
こんなに騎兵と歩兵が入り混じっていて、機動力なんて出せる気がしないのだが。
大丈夫だろうか、この部隊。
ふと近くの騎兵を見てみた。
茶色い見事な騎馬に、フルプレートメイルをつけた騎士が跨っている。
こうしてみると、騎馬ってかっこいい。
俺もちょっと乗ってみたくなる。
中世の戦と言えば、騎兵が華な気がするし。
ちょっと貸してくれないだろうか。
そう思って、さっき声を張り上げていたアマーティ子爵に聞いてみた。
「あのう、馬忘れてきちゃったんですけど、余ってるやつとかないですかね」
とりあえず、教科書忘れちゃった的なノリで言ってみた。
最初から馬なんて持っていないのだが、さも持っているけど忘れちゃった感を出すことによって交渉がしやすくなると踏んだのだ。
「忘れてきちゃったって……。貴卿がアサギリ卿だな。ふむ、英雄とは凡人には測り難いものだと言うが……まあいいだろう。予備の騎馬を貸してやろう」
「あざーっす!」
なんか引いていた気もするが、アマーティ子爵はあっさり騎馬を貸してくれた。
俺の交渉術も捨てたものではない。
帰ったらルーナに自慢しようと思う。
アマーティ子爵が貸してくれたのは黒っぽい色の馬だった。
馬体が引き締まっていて、なかなか速そうだ。
よしディープインパクトと名付けよう。
ふと木の棒をデュランダルと呼んでいた頃の記憶がフラッシュバックしたが、名は体を表すと言うし、いいだろう。
早速、ディープインパクトに乗ってみようと思った。
で、どうやって乗るの??
ディープインパクトは背が高いので、チャリンコみたいに気軽には乗れそうにない。
ふと近くにいた騎士を熱心に見つめてみた。
「……貴公、まさか馬に乗るのは初めてではあるまいな」
騎士さんは空気を読んで俺を馬に乗っけてくれた。
見ず知らずの俺に親切にしてくれるとは、良い騎士さんである。
俺が乗っかった瞬間、ディープインパクトは引くくらい暴れた。
思わず振り落とされそうになる。
「ひいいいいい!」
情けない悲鳴を上げながら、真っ青な顔をしてドン引きしているさっきの騎士さんとピートの顔が見えた。
『エクストラスキル解放条件を達成しました。』
『解放条件:馬に乗る。』
『解放スキル:騎乗スキル 馬』
『取得に必要なスキルポイントは1です。』
そんなログが流れたので、条件反射的に取得する。
『スキルポイントを1ポイント消費しました。』
『馬LV1を取得しました。』
『馬LV1:《基礎馬術》が使用可能になりました。』
『使用可能スキルポイントは7ポイントです。』
脳裏に馬術のイロハが流れ込んでくる。
咄嗟に手綱を引いて、馬を落ち着かせる。
どーどー。これからよろしくな。
心の中でそう語りかけると、ディープインパクトは大人しくなった。
ディープインパクトの上から眺める景色は、ちょっとした絶景だった。
思ったよりも視界が高くて、遠くまで見渡せる。
というか、乗馬経験なんて一度もないくせに、なんでいきなり馬に乗ろうと思ったのか。
偶然、騎乗スキルを取得できたから良かったものの、下手をすれば大怪我をしていた。
俺ってヤバイんだろうか。
まあ、ナイスガッツだとは思うので、自分で自分を褒めてやりたい気もするが。
こうして自分を甘やかし続けて、今の俺があるんだと思うと悲しくなった。
「おい、コウ! 大丈夫かよ!?」
足元でピートがそんな事を叫んでいた。
心配させてしまったらしい。
「ああ。ちょっと初めてだったんで焦っただけだ。もう覚えたから大丈夫だ」
「覚えたってなんだ!?」
ピートがそんな事を言って驚いていた。
なんだも何も言ったとおりなのだが。
「とにかく、俺は騎兵になったから、お前は頑張って走ってついてこいよ」
「お、おう」
ピートは納得のいかない顔で頷いている。
「敵襲ー! 敵襲ー!」
そんな叫び声が聞こえてきたのは、その時だった。
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