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第二章 異世界で死に物狂いで貯金をします
7.サンチマンタリスムと、三つの月
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ここは、地球ではないのかもしれない。
獣人がいるし、魔獣だっている。生活様式や食物は似ているが、やはり異なる。
それでも私は、まだどこか現実として異世界だということを受け入れられずにいた。
心のどこかで、異世界なんてばかげている、夢でも見続けているだけなのではと。
昔、学校を休んだときに似ている。いつもは学校で2限目を受けている時間なのに、私は家のベッドで寝ていて、枕もとのゼリーなんかも好きなときに食べれる。
現実なのに、どこかふわふわと夢心地のような、そういう感覚。
けれど、違ったのだ。
ここは間違いなく異世界なのだ。
その現実を受け入れたのは、私がこの世界に来てからおよそ数ヶ月後のことだった。
※
ある真夜中、私はのどの渇きを覚えて目を覚ました。
昨日から、急に風が強くなり、それも冷たくなっている気がする。
そのせいだろうか、いやにのどが渇いていた。
窓から差し込む星明りがやけに明るいなあと思いながら、私は水瓶のある外へ向かった。
そして、庭に出て――目を疑った。
月が、三つあるのだ。
この世界に来てから、一度も見たことのない月が、それも三個も。
しかも、見慣れたまるく、白い月とはまったく似ても似つかない。
それはまるで、河原で適当に拾ったかのようないびつな形。色だって、苔が生えた石のようなものや、火山灰を練り固めたような赤銅色、カレー粉のような、黄土色だ。それらの物体が、子どもが無造作に置いたような配置で貼り付けられている。
大きさだって、日本の月の5倍はあろうかというものから、月の半分くらいのものまで、好き勝手である。
その歪さと異様さは、理科の教科書に載っていた、火星の衛星フォボスやディモスを思い起こさせた。
私は自分が震えていることに気づいた。
夢や、妄想ではないの?
毎日通っていた会社は? アパートだって、もうすぐ更新月だった。インターネットだって、光回線に工事しようか悩んでいて、金曜日は近くのスーパーの冷凍食品割引で、ハンバーグを買おうと思っていて。
そういう現実には、もう戻れないの?
私はいてもたってもいられなくなり、地面に転がっていた、手ごろな石を拾って、手首を思い切りこすり上げてみた。
皮膚が削られる熱を感じた。でも痛みはない。じわりと血があふれ出て、手首から腕をつたい、肘で一呼吸置いて、地面に落ちた。
地面には砂場に水を落としたときみたいな、みじめな跡が残るだけだ。
これは現実なのだろうか。
いや、きっと夢だ。
だって、手首はちっとも痛くない。いたくない。
頭を抱えるように、両手で覆う。脚からかくんと、力が抜ける。よろけたはずみで、壁際に干していた土製のコップが斜めに揺れて、落ちて砕けた。
「――縁子?」
声がした。台所のほうを見ると、不思議そうに私を見る阿止里さんがいる。
その表情は、徐々に訝しがるものに変わり、それから幽霊でも見るような表情に変わっていった。
「どうした」
何があった、と、私の手首に気づいて、ゆっくりと問いただしてくる。
いつでも沈着冷静な阿止里さん。あなたも、私の妄想なのだろうか?
「三つあるんです」
「何のことだ」
「つきが」
「月?」
「色も、とりどりで」
「おい、しっかりしろ。月が出たのは、シャワークの暦に入ったからだろう。それに月は三つあるものだ」
「ああほら、またわけのわからない言葉。もう、うんざり」
「縁子」
「どうして、私だったんだろう。地球には40億人くらい、女の人っているはずなのに。どうして」
「縁子、この怪我はどうした」
「夢なんですかね?」
阿止里さんが、信じられないものをみるような目で私を見ている。
まるで私の頭が山羊に変わってしまったかのように。
「こういうのは、どう。本当は帰りの電車から降りて、階段で足を滑らせて、私は入院しているの。ずっと昏睡状態で、私は夢を見ている。それが、いま、この世界。だから、きっかけひとつで私は目を覚まして、拓斗の待つアパートへ帰れる」
そうだ、そうに違いない。
目を覚ますためのきっかけは、いったい何――
「縁子!」
鋭く私の名前を呼ばれた。次の瞬間、阿止里さんは腰に差していた短剣を抜き、自分の左腕を切り裂いた。
あっと、私が目を瞠っている間に鮮血が滴る。月光を反射して、高価な異国の蜜のように流れている。
「これでも、夢と疑うか」
阿止里さんの黒色瞳が、強靭な意志を宿して星のように揺らめいている。
「流れる血、失われる肉。紛うことなき痛み。どうしようもなく、現だと思わないか」
ぽたり、と音が聞こえた。そして、私は圧倒的な息苦しさに、呼吸ができなくなる。
はっ、と浅く息を吐いてから、私は阿止里さんに、容赦ない力で抱き込まれたのだと知る。
「――夢には、させない」
阿止里さん、と、きれぎれに名前を呼んでみたが、聞こえていないようだった。
「所以(ゆえん)はどうあれ、おまえは私の前にあらわれた。そして、私の名を呼んだ」
ちっとも厭がらず、疎まず。と、頭上から落ちてくる言葉を、私は浴びる。
背中に、腰に、回された彼の腕はいっそ荒々しいのに、耳元で紡がれる言葉は静かな熱を湛えている。直接脳にささやかれるような声に、私は今までとは違う種類の震えを覚える。
「おまえを、失うことはできない。だから、私の目の前から消えてしまうようなことを言うのはよせ。そんなことを言われたら、その細い足を切り落として、どこへも行けなくしてやりたくなる。どうか私に、縁子を傷つけさせるな」
「えっ」
冗談ですよね?
恐ろしい発言に、私は背中に氷を投げ込まれた心地になる。
夢だろうが現実だろうが、肉だるまにはなりたくない! 両腕両足をそぎ落とされて転がる自分を思い浮かべてしまい、私は身震いする。
そう思うと、急に手首の傷が痛みだした。そこに心臓があるかのように脈打ち、ひりひりしている。
痛みに身体を強張らせたのが伝わったのだろう、阿止里さんはわずかに身体を離し、私の顔を覗き込んでくる。
「ばかなまねを。痛むだろうに」
「あ、阿止里さんこそ! 身体が資本のくせに、そんなことして」
責めるように八つ当たりをしてみる。それからひとつ呼吸して、どうせ私はばかですよ。止める呟いた。
「大富豪でも勝てないし、裁縫だって、縫い目が大きすぎてナラ・ガルさんに笑われる。この世界の文字もよめない。月花はやさしく教えてくれるけど、ものおぼえが悪い自覚はある。仕方ないじゃない。高校では、三角関数だって赤点だったし」
言いたいことを言って当たり散らし、彼をにらみ上げたのに、阿止里さんは、それから? というように、唇を上げた。
面白がるような、獲物を追い詰めるような光をその黒い瞳に認めて、私は理解した。
この人、寡黙で無表情で頼れるボスみたいな雰囲気のくせに、きっと中身は俺様いじめっ子では?
上手に上手に、私に気づかれないようにしてきたに違いない。
「あ、阿止里さん、面白がっているでしょう!」
「かわいがっていると思うが」
「そ、そんな遊びなれているふうなことを言うなんて」
「ああ、縁子が私の腕の中で怒ったりすねたりするのが、楽しくて仕方ない」
「わっ、私は! 真剣に、悩んでいて!」
暴れる私の腰には、阿止里さんの腕がしっかり回っているので、距離が近すぎて落ち着かない! いろんな不安ややりきれなさが、そのせいでちょっとどっかへ行ってしまった。
真面目に悩んでいたのに、なんだかなあ。
そっと、私の傷ついた腕を持ち上げられる。
「ユーリオットを起こさねば。傷が残ったらどうするつもりだ」
「乙女でもないんですから、いいんです。ほっといてください」
「腕にも、顔にも、いろんなところに、血がついてしまっている」
出血したまま、頭を抱え込んだりしたからだろう。いいです、水で洗うから。
いいかげん、離してほしい――と、阿止里さんの上半身を押そうとした腕を、彼は捕らえて、ぺろりと舌で舐め上げた。
あっけに取られた私を見て、ちょっと伺うように首を傾けた彼は、ゆっくりと私に顔を近づける。
硬直している私の唇のわき、頬のあたりも、ついでのように舐めとった。
私は数回瞬いて、それから、顔にどんどん熱が集まるのを感じた。
夜中とはいえ、月が三つもあるのだ。きっと、真っ赤なリンゴのように見えてしまっているに違いない。
戸惑いと羞恥に、何を言うべきかわからず、口をはくはくさせた私を見る阿止里さん。
彼はかじりつきたいのを我慢するように、切なげに顔を歪ませた。
「ああ、本当に――どうしてくれよう、この娘」
それはこっちの台詞です。
私、お金を貯めて自分を買い戻して、一刻も早く魔女アレクシスに会わなければ!
五体満足で拓斗を抱きしめるためには、それしかない。
そう息巻いた、翌日のこと。
この世界に呼び込まれたときと同じように――転機は突然、訪れた。
獣人がいるし、魔獣だっている。生活様式や食物は似ているが、やはり異なる。
それでも私は、まだどこか現実として異世界だということを受け入れられずにいた。
心のどこかで、異世界なんてばかげている、夢でも見続けているだけなのではと。
昔、学校を休んだときに似ている。いつもは学校で2限目を受けている時間なのに、私は家のベッドで寝ていて、枕もとのゼリーなんかも好きなときに食べれる。
現実なのに、どこかふわふわと夢心地のような、そういう感覚。
けれど、違ったのだ。
ここは間違いなく異世界なのだ。
その現実を受け入れたのは、私がこの世界に来てからおよそ数ヶ月後のことだった。
※
ある真夜中、私はのどの渇きを覚えて目を覚ました。
昨日から、急に風が強くなり、それも冷たくなっている気がする。
そのせいだろうか、いやにのどが渇いていた。
窓から差し込む星明りがやけに明るいなあと思いながら、私は水瓶のある外へ向かった。
そして、庭に出て――目を疑った。
月が、三つあるのだ。
この世界に来てから、一度も見たことのない月が、それも三個も。
しかも、見慣れたまるく、白い月とはまったく似ても似つかない。
それはまるで、河原で適当に拾ったかのようないびつな形。色だって、苔が生えた石のようなものや、火山灰を練り固めたような赤銅色、カレー粉のような、黄土色だ。それらの物体が、子どもが無造作に置いたような配置で貼り付けられている。
大きさだって、日本の月の5倍はあろうかというものから、月の半分くらいのものまで、好き勝手である。
その歪さと異様さは、理科の教科書に載っていた、火星の衛星フォボスやディモスを思い起こさせた。
私は自分が震えていることに気づいた。
夢や、妄想ではないの?
毎日通っていた会社は? アパートだって、もうすぐ更新月だった。インターネットだって、光回線に工事しようか悩んでいて、金曜日は近くのスーパーの冷凍食品割引で、ハンバーグを買おうと思っていて。
そういう現実には、もう戻れないの?
私はいてもたってもいられなくなり、地面に転がっていた、手ごろな石を拾って、手首を思い切りこすり上げてみた。
皮膚が削られる熱を感じた。でも痛みはない。じわりと血があふれ出て、手首から腕をつたい、肘で一呼吸置いて、地面に落ちた。
地面には砂場に水を落としたときみたいな、みじめな跡が残るだけだ。
これは現実なのだろうか。
いや、きっと夢だ。
だって、手首はちっとも痛くない。いたくない。
頭を抱えるように、両手で覆う。脚からかくんと、力が抜ける。よろけたはずみで、壁際に干していた土製のコップが斜めに揺れて、落ちて砕けた。
「――縁子?」
声がした。台所のほうを見ると、不思議そうに私を見る阿止里さんがいる。
その表情は、徐々に訝しがるものに変わり、それから幽霊でも見るような表情に変わっていった。
「どうした」
何があった、と、私の手首に気づいて、ゆっくりと問いただしてくる。
いつでも沈着冷静な阿止里さん。あなたも、私の妄想なのだろうか?
「三つあるんです」
「何のことだ」
「つきが」
「月?」
「色も、とりどりで」
「おい、しっかりしろ。月が出たのは、シャワークの暦に入ったからだろう。それに月は三つあるものだ」
「ああほら、またわけのわからない言葉。もう、うんざり」
「縁子」
「どうして、私だったんだろう。地球には40億人くらい、女の人っているはずなのに。どうして」
「縁子、この怪我はどうした」
「夢なんですかね?」
阿止里さんが、信じられないものをみるような目で私を見ている。
まるで私の頭が山羊に変わってしまったかのように。
「こういうのは、どう。本当は帰りの電車から降りて、階段で足を滑らせて、私は入院しているの。ずっと昏睡状態で、私は夢を見ている。それが、いま、この世界。だから、きっかけひとつで私は目を覚まして、拓斗の待つアパートへ帰れる」
そうだ、そうに違いない。
目を覚ますためのきっかけは、いったい何――
「縁子!」
鋭く私の名前を呼ばれた。次の瞬間、阿止里さんは腰に差していた短剣を抜き、自分の左腕を切り裂いた。
あっと、私が目を瞠っている間に鮮血が滴る。月光を反射して、高価な異国の蜜のように流れている。
「これでも、夢と疑うか」
阿止里さんの黒色瞳が、強靭な意志を宿して星のように揺らめいている。
「流れる血、失われる肉。紛うことなき痛み。どうしようもなく、現だと思わないか」
ぽたり、と音が聞こえた。そして、私は圧倒的な息苦しさに、呼吸ができなくなる。
はっ、と浅く息を吐いてから、私は阿止里さんに、容赦ない力で抱き込まれたのだと知る。
「――夢には、させない」
阿止里さん、と、きれぎれに名前を呼んでみたが、聞こえていないようだった。
「所以(ゆえん)はどうあれ、おまえは私の前にあらわれた。そして、私の名を呼んだ」
ちっとも厭がらず、疎まず。と、頭上から落ちてくる言葉を、私は浴びる。
背中に、腰に、回された彼の腕はいっそ荒々しいのに、耳元で紡がれる言葉は静かな熱を湛えている。直接脳にささやかれるような声に、私は今までとは違う種類の震えを覚える。
「おまえを、失うことはできない。だから、私の目の前から消えてしまうようなことを言うのはよせ。そんなことを言われたら、その細い足を切り落として、どこへも行けなくしてやりたくなる。どうか私に、縁子を傷つけさせるな」
「えっ」
冗談ですよね?
恐ろしい発言に、私は背中に氷を投げ込まれた心地になる。
夢だろうが現実だろうが、肉だるまにはなりたくない! 両腕両足をそぎ落とされて転がる自分を思い浮かべてしまい、私は身震いする。
そう思うと、急に手首の傷が痛みだした。そこに心臓があるかのように脈打ち、ひりひりしている。
痛みに身体を強張らせたのが伝わったのだろう、阿止里さんはわずかに身体を離し、私の顔を覗き込んでくる。
「ばかなまねを。痛むだろうに」
「あ、阿止里さんこそ! 身体が資本のくせに、そんなことして」
責めるように八つ当たりをしてみる。それからひとつ呼吸して、どうせ私はばかですよ。止める呟いた。
「大富豪でも勝てないし、裁縫だって、縫い目が大きすぎてナラ・ガルさんに笑われる。この世界の文字もよめない。月花はやさしく教えてくれるけど、ものおぼえが悪い自覚はある。仕方ないじゃない。高校では、三角関数だって赤点だったし」
言いたいことを言って当たり散らし、彼をにらみ上げたのに、阿止里さんは、それから? というように、唇を上げた。
面白がるような、獲物を追い詰めるような光をその黒い瞳に認めて、私は理解した。
この人、寡黙で無表情で頼れるボスみたいな雰囲気のくせに、きっと中身は俺様いじめっ子では?
上手に上手に、私に気づかれないようにしてきたに違いない。
「あ、阿止里さん、面白がっているでしょう!」
「かわいがっていると思うが」
「そ、そんな遊びなれているふうなことを言うなんて」
「ああ、縁子が私の腕の中で怒ったりすねたりするのが、楽しくて仕方ない」
「わっ、私は! 真剣に、悩んでいて!」
暴れる私の腰には、阿止里さんの腕がしっかり回っているので、距離が近すぎて落ち着かない! いろんな不安ややりきれなさが、そのせいでちょっとどっかへ行ってしまった。
真面目に悩んでいたのに、なんだかなあ。
そっと、私の傷ついた腕を持ち上げられる。
「ユーリオットを起こさねば。傷が残ったらどうするつもりだ」
「乙女でもないんですから、いいんです。ほっといてください」
「腕にも、顔にも、いろんなところに、血がついてしまっている」
出血したまま、頭を抱え込んだりしたからだろう。いいです、水で洗うから。
いいかげん、離してほしい――と、阿止里さんの上半身を押そうとした腕を、彼は捕らえて、ぺろりと舌で舐め上げた。
あっけに取られた私を見て、ちょっと伺うように首を傾けた彼は、ゆっくりと私に顔を近づける。
硬直している私の唇のわき、頬のあたりも、ついでのように舐めとった。
私は数回瞬いて、それから、顔にどんどん熱が集まるのを感じた。
夜中とはいえ、月が三つもあるのだ。きっと、真っ赤なリンゴのように見えてしまっているに違いない。
戸惑いと羞恥に、何を言うべきかわからず、口をはくはくさせた私を見る阿止里さん。
彼はかじりつきたいのを我慢するように、切なげに顔を歪ませた。
「ああ、本当に――どうしてくれよう、この娘」
それはこっちの台詞です。
私、お金を貯めて自分を買い戻して、一刻も早く魔女アレクシスに会わなければ!
五体満足で拓斗を抱きしめるためには、それしかない。
そう息巻いた、翌日のこと。
この世界に呼び込まれたときと同じように――転機は突然、訪れた。
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