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三章 異世界からの脱出を目指すにあたり、男になります
8.極寒アウトドア生活も、慣れれば快適です
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人生初の”トナカイそり”は、思いのほか快適だった。
トナカイは小走りくらいの、ゆったりとした速さで進んでいく。なだらかな丘陵なので、衝撃はほとんどない。
乗せてもらっているそりは、広さで言うとファミリーカーの内側よりひとまわり狭いくらい。
長方形の舟型で、前方も舟っぽく上向いている。そこに人ひとりようやく座れるくらいの操縦席がある。車の運転席が助手席との間についているような感じだ。
その後ろ、車でいうと真ん中の座席のあたりには、そりに打ち付けた板が野ざらしになっている。私はだいだいそこにへばりついている。そりの縁(ふち)には欄干(らんかん)のようなものもないので、気をつけないとすぐにそりから振り落とされてしまうから乗っているだけでもけっこう体力をつかう。
最後尾、まあトランクのあたりにはテントの布みたいなものがはためいている。夜や吹雪のときには、それを広げて中で休むことができる。ふだんは風の抵抗をなくすためか張っていないけどね。
それよりもさらに後ろ、そりのお尻部分には木箱がいくつも備え付けてあって、食料や油、予備の防寒具に薬などの備品が入っている。
昼も夜もひたすらに進み続け、短い睡眠を取るときだけ、彼はトナカイを止める。
ランプはなくても忌々しい三つの月のせいで、雪原は光を反射して銀板のように鈍く光る。夜であろうと好きなだけ進むことができるのだ。
ちなみにあれだけ腹立たしかった三つの月をこの場所でも見たとき。私は悔しいけど、ちょっとだけほっとした。ここは間違いなくククルージャのある、四人と過ごした世界なのだと確認できたからだ。このうえまた言葉もわからない世界に放り込まれることだけは避けたいものである。
食事は基本的に私が作った。いちいち火を熾すのはとても骨が折れるし、薪も限られているので、一度焚いたらその日の二食分、まとめて作る。ギィは基本的に一日二食だ。
水には苦労しない。そのへんの雪を溶かし、それで白湯を飲んだりスープを作る。
あとは豆のペーストでサンドイッチもどきを作るのがだいたいだ。
ちなみに私が転移してきたときに手に持っていたレタスと鶏肉とパンは、きちんとサンドイッチにしていただいた。ギィにはめちゃくちゃ怪しんで食べてくれなかったけどね。
生肉なんてそれ以来食べてないよ。たんぱく質は豆くらいのものだ。果物……ビタミンがほしい。肌荒れがとどまるところを知らないのです。
寝るときはテントみたいなものに付いている紐を板に引っ掛けて張る。せまい板の上に毛皮を敷いて、ふたりで寝転がる。
見知らぬ男とせまい空間に二人きり! という普通であれば危機的な展開に最初は緊張した。ただ私は男に見えているわけで、すぐに安心して爆睡したけどね。
寒さは基本的にすごくつらい。けどギィと同じように全身毛皮に包まれて、目のところだけ出すような格好に身を包むと、案外暖かい。それに感動していると、呆れたようにこの土地の格言を教えてくれた。いわく”十枚の服より、一枚のとっておきの毛皮が勝る”とのことらしい。きっと発汗する自分の体温が保たれているからだろう。元祖ヒートテックといったところか。
総評。これはつまり中型のキャンピングカーのようなものだ。トイレや風呂は、もちろんないが。
ギィがなぜこんな見捨てられた荒野を横切ったかというと、彼の主人からの命令を達成するには、こうするしかなかったからだ。
察するに、いつもひどく無茶な内容の仕事を押し付けられているに違いなかった。
ちなみに彼は口数が少ないどころではない。なので、土地の情報や彼の話を聞き出すことは至難の技。
ギィの様子を探りながら、どのタイミングで、どういう話しかけ方をすれば好感触か、時間をかけて試行を重ねた。黙殺され続けたけど、辛抱強く会話の糸口を見つけようと努力したよ。
結果わかったことはいろいろ。
その一。このあたりはククルージャからもスヌキシュからも、馬(っぽい家畜)で数ヶ月はかかる場所だということ。
その二。ギィはこの雪原地帯でもっとも規模の大きな街、ビエチアマンを目指しているということ。ちなみにビエチアマンまでですら、まだ一週間以上かかるようだ。どうやら彼の主人がそこにいるっぽい。
その三。これが大事。どうやら彼はその街に着いたら――運賃の対価として、私に何かをさせようとしている、ということだ。
その何かってのを聞いても、貝のように口を閉ざされるだけ。
本当にね、落ち込む暇もないですよ、この異世界!
※
キャンピングカー生活も一週間も経つころには、私はギィにけっこうなれなれしくなっていた。
なぜなら彼はご主人さまではなく、友人でもなく、言ってしまえば奴隷仲間。
同期と接するような。クラスでそう話したこともない男子と、同じ係になったときのような。年齢も近そうというのが、拍車をかける。
ギィはギィで、私に対して一種の諦めのようなものを抱いている気がする。
服をねだったときも、無言で彼の予備の服を出してくれた。帽子も手袋も靴下も。まあ凍傷になってわめかれるよりはいいと思ったのかもしれないが。
頃合いを見て私はどうしても聞きたかった、ずっと気になっていたことを聞いてみることにした。
「ねえ、ギィ。このあたりでいうモテる男ってどういう人かな」
そりの操縦席に座るギィは、正面を見たまま手綱を握っている。後ろから声をかけた私は、完全に黙殺された状態。
でもこれは怒っているわけではない。彼は発言が少ないが、話しかけられることに苛立つわけではない。
なのでこの場合、私の質問の仕方が悪かったということになる。基本的には彼は答える気になったときにしか答えない。
扱いづらい上司みたいだ。こちらがまともな質問をしない限り、答えてくれないんだよね。的を得ていないとんちんかんなことを聞くと、無言で見つめ返される。あの冷や汗の出る感覚は、なかなか忘れられない。あれって会社に入ってから最初の洗礼だったなあ。
「つまり、ええと。ギィみたいな人は、人気があるんじゃないかって」
そう。美醜感覚が異なるこの世界だが、ここはククルージャから遠く遠く離れている。それでもその感覚は同じなのかどうか知りたかったのだ。
そこまで言って初めて、ギィはちらりと横目を投げてくる。そのさまも、そこらの女子は悶絶するほどセクシーな流し目だ。
「あんた、よほどの田舎から売られたらしい。残念だが、俺のようななりの男はどの女郎にも袖にされる」
ここでも、イケメンはブサイクだったか。
ということはこの世界の特定の地域で美醜が逆転してるわけでなく、もう全世界的な話なのだろうか。
しかしそうだとすると、ちょっと気になることがある。それはギィの口調だ。
彼の言葉にはまったく卑屈さがないのだ。あの四人には――阿止里さんでさえ――自分の容姿に対する負い目が滲んでいたのに。
そう訝しんだのが伝わったのか、彼は鼻を鳴らす。じっさい彼の感覚はすごく鋭くて、私はちょっと困っている。裏の仕事をすることで身についたのか、あるいは生まれながらに勘が鋭いかだ。
「他人にどう思われようとどうでもいい。どん底にいようとも、俺は俺をそこそこ気に入っている」
竹を割ったような意見である。
たしかに学年に一人くらいはいたなあ。誰に何を言われても我関せず、自分の道だけを見ていた人。
私は誘われれば一緒にトイレについていくような、特に主体性のない人間だった。良くも悪くも拒まない。
だからこういう、きっかりと自分が何をすべきか、何に意識を向けて行動すべきかを理解している人へはちょっとした憧れもあった。
「そういえばあんたはいやに俺をまっすぐ見るな。ふつう目が滑り落ちると言って避けるものだが」
そんなことを言われて平然としているのか。
あの四人も同じようなことを言ってはいたが、ギィの言い方は淡々と事実を述べる温度そのものだ。
それが逆にとても痛々しい。
「あのですね。私にとってはギィはとても格好いい。ずっと見ていたいくらい」
だから世界にひとりくらいからは、こんなふうに思われてもいいのだと知ってほしかった。
腕輪のたまに、たしなめられるように呼ばれたが、今の私は男なのだ。変に下心があるようにも思われないはずだ。
もしもですよ、と続けてみる。
「もし私が女だったら、恥ずかしくて目もあわせられないくらいに素敵」
普通なら絶望するような人生に身を落とされても、仕方ないという一言できちんと歩いているギィ。
きっと今のように割り切るには、いろいろな葛藤や紆余曲折があったに違いない。なのに鬱屈したところはない。
中身だってすこぶるいい男ではないか。友だちにほしいタイプだ。
可能なら会社の婚活している女性社員に引き合わせたいくらいだ。きっとみんなバーゲンワゴンに群がるようになるに違いない。うむ。
そんなことを考えていたら視線を感じた。
ギィはスケート靴を履いたシマウマを見るような目で私を見ていた。
「変わってるんだな」
この世界では、そういうことになりますかね。
トナカイは小走りくらいの、ゆったりとした速さで進んでいく。なだらかな丘陵なので、衝撃はほとんどない。
乗せてもらっているそりは、広さで言うとファミリーカーの内側よりひとまわり狭いくらい。
長方形の舟型で、前方も舟っぽく上向いている。そこに人ひとりようやく座れるくらいの操縦席がある。車の運転席が助手席との間についているような感じだ。
その後ろ、車でいうと真ん中の座席のあたりには、そりに打ち付けた板が野ざらしになっている。私はだいだいそこにへばりついている。そりの縁(ふち)には欄干(らんかん)のようなものもないので、気をつけないとすぐにそりから振り落とされてしまうから乗っているだけでもけっこう体力をつかう。
最後尾、まあトランクのあたりにはテントの布みたいなものがはためいている。夜や吹雪のときには、それを広げて中で休むことができる。ふだんは風の抵抗をなくすためか張っていないけどね。
それよりもさらに後ろ、そりのお尻部分には木箱がいくつも備え付けてあって、食料や油、予備の防寒具に薬などの備品が入っている。
昼も夜もひたすらに進み続け、短い睡眠を取るときだけ、彼はトナカイを止める。
ランプはなくても忌々しい三つの月のせいで、雪原は光を反射して銀板のように鈍く光る。夜であろうと好きなだけ進むことができるのだ。
ちなみにあれだけ腹立たしかった三つの月をこの場所でも見たとき。私は悔しいけど、ちょっとだけほっとした。ここは間違いなくククルージャのある、四人と過ごした世界なのだと確認できたからだ。このうえまた言葉もわからない世界に放り込まれることだけは避けたいものである。
食事は基本的に私が作った。いちいち火を熾すのはとても骨が折れるし、薪も限られているので、一度焚いたらその日の二食分、まとめて作る。ギィは基本的に一日二食だ。
水には苦労しない。そのへんの雪を溶かし、それで白湯を飲んだりスープを作る。
あとは豆のペーストでサンドイッチもどきを作るのがだいたいだ。
ちなみに私が転移してきたときに手に持っていたレタスと鶏肉とパンは、きちんとサンドイッチにしていただいた。ギィにはめちゃくちゃ怪しんで食べてくれなかったけどね。
生肉なんてそれ以来食べてないよ。たんぱく質は豆くらいのものだ。果物……ビタミンがほしい。肌荒れがとどまるところを知らないのです。
寝るときはテントみたいなものに付いている紐を板に引っ掛けて張る。せまい板の上に毛皮を敷いて、ふたりで寝転がる。
見知らぬ男とせまい空間に二人きり! という普通であれば危機的な展開に最初は緊張した。ただ私は男に見えているわけで、すぐに安心して爆睡したけどね。
寒さは基本的にすごくつらい。けどギィと同じように全身毛皮に包まれて、目のところだけ出すような格好に身を包むと、案外暖かい。それに感動していると、呆れたようにこの土地の格言を教えてくれた。いわく”十枚の服より、一枚のとっておきの毛皮が勝る”とのことらしい。きっと発汗する自分の体温が保たれているからだろう。元祖ヒートテックといったところか。
総評。これはつまり中型のキャンピングカーのようなものだ。トイレや風呂は、もちろんないが。
ギィがなぜこんな見捨てられた荒野を横切ったかというと、彼の主人からの命令を達成するには、こうするしかなかったからだ。
察するに、いつもひどく無茶な内容の仕事を押し付けられているに違いなかった。
ちなみに彼は口数が少ないどころではない。なので、土地の情報や彼の話を聞き出すことは至難の技。
ギィの様子を探りながら、どのタイミングで、どういう話しかけ方をすれば好感触か、時間をかけて試行を重ねた。黙殺され続けたけど、辛抱強く会話の糸口を見つけようと努力したよ。
結果わかったことはいろいろ。
その一。このあたりはククルージャからもスヌキシュからも、馬(っぽい家畜)で数ヶ月はかかる場所だということ。
その二。ギィはこの雪原地帯でもっとも規模の大きな街、ビエチアマンを目指しているということ。ちなみにビエチアマンまでですら、まだ一週間以上かかるようだ。どうやら彼の主人がそこにいるっぽい。
その三。これが大事。どうやら彼はその街に着いたら――運賃の対価として、私に何かをさせようとしている、ということだ。
その何かってのを聞いても、貝のように口を閉ざされるだけ。
本当にね、落ち込む暇もないですよ、この異世界!
※
キャンピングカー生活も一週間も経つころには、私はギィにけっこうなれなれしくなっていた。
なぜなら彼はご主人さまではなく、友人でもなく、言ってしまえば奴隷仲間。
同期と接するような。クラスでそう話したこともない男子と、同じ係になったときのような。年齢も近そうというのが、拍車をかける。
ギィはギィで、私に対して一種の諦めのようなものを抱いている気がする。
服をねだったときも、無言で彼の予備の服を出してくれた。帽子も手袋も靴下も。まあ凍傷になってわめかれるよりはいいと思ったのかもしれないが。
頃合いを見て私はどうしても聞きたかった、ずっと気になっていたことを聞いてみることにした。
「ねえ、ギィ。このあたりでいうモテる男ってどういう人かな」
そりの操縦席に座るギィは、正面を見たまま手綱を握っている。後ろから声をかけた私は、完全に黙殺された状態。
でもこれは怒っているわけではない。彼は発言が少ないが、話しかけられることに苛立つわけではない。
なのでこの場合、私の質問の仕方が悪かったということになる。基本的には彼は答える気になったときにしか答えない。
扱いづらい上司みたいだ。こちらがまともな質問をしない限り、答えてくれないんだよね。的を得ていないとんちんかんなことを聞くと、無言で見つめ返される。あの冷や汗の出る感覚は、なかなか忘れられない。あれって会社に入ってから最初の洗礼だったなあ。
「つまり、ええと。ギィみたいな人は、人気があるんじゃないかって」
そう。美醜感覚が異なるこの世界だが、ここはククルージャから遠く遠く離れている。それでもその感覚は同じなのかどうか知りたかったのだ。
そこまで言って初めて、ギィはちらりと横目を投げてくる。そのさまも、そこらの女子は悶絶するほどセクシーな流し目だ。
「あんた、よほどの田舎から売られたらしい。残念だが、俺のようななりの男はどの女郎にも袖にされる」
ここでも、イケメンはブサイクだったか。
ということはこの世界の特定の地域で美醜が逆転してるわけでなく、もう全世界的な話なのだろうか。
しかしそうだとすると、ちょっと気になることがある。それはギィの口調だ。
彼の言葉にはまったく卑屈さがないのだ。あの四人には――阿止里さんでさえ――自分の容姿に対する負い目が滲んでいたのに。
そう訝しんだのが伝わったのか、彼は鼻を鳴らす。じっさい彼の感覚はすごく鋭くて、私はちょっと困っている。裏の仕事をすることで身についたのか、あるいは生まれながらに勘が鋭いかだ。
「他人にどう思われようとどうでもいい。どん底にいようとも、俺は俺をそこそこ気に入っている」
竹を割ったような意見である。
たしかに学年に一人くらいはいたなあ。誰に何を言われても我関せず、自分の道だけを見ていた人。
私は誘われれば一緒にトイレについていくような、特に主体性のない人間だった。良くも悪くも拒まない。
だからこういう、きっかりと自分が何をすべきか、何に意識を向けて行動すべきかを理解している人へはちょっとした憧れもあった。
「そういえばあんたはいやに俺をまっすぐ見るな。ふつう目が滑り落ちると言って避けるものだが」
そんなことを言われて平然としているのか。
あの四人も同じようなことを言ってはいたが、ギィの言い方は淡々と事実を述べる温度そのものだ。
それが逆にとても痛々しい。
「あのですね。私にとってはギィはとても格好いい。ずっと見ていたいくらい」
だから世界にひとりくらいからは、こんなふうに思われてもいいのだと知ってほしかった。
腕輪のたまに、たしなめられるように呼ばれたが、今の私は男なのだ。変に下心があるようにも思われないはずだ。
もしもですよ、と続けてみる。
「もし私が女だったら、恥ずかしくて目もあわせられないくらいに素敵」
普通なら絶望するような人生に身を落とされても、仕方ないという一言できちんと歩いているギィ。
きっと今のように割り切るには、いろいろな葛藤や紆余曲折があったに違いない。なのに鬱屈したところはない。
中身だってすこぶるいい男ではないか。友だちにほしいタイプだ。
可能なら会社の婚活している女性社員に引き合わせたいくらいだ。きっとみんなバーゲンワゴンに群がるようになるに違いない。うむ。
そんなことを考えていたら視線を感じた。
ギィはスケート靴を履いたシマウマを見るような目で私を見ていた。
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