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運命
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受けside
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ハンドボールが好きだ。中学でハンドに出会ったが、そこはド田舎。学校にハンドボール部はあったが、人数も道具も足りず、顧問のおじいちゃん先生と俺だけで活動するような部だった。おじいちゃん先生から教われるわけがなく、動画を見たり自分でプレーを真似したりして、練習していた。
高校はハンドボール部がある私立を選んだ。とにかく試合に出たい一心で、練習に励んだ。
そして1年生大会。その日は若干体が重い気がした。体も大きくなく、大したセンスもない俺は当然、スタメンにはなれない。それでも今日は1年生を、全員出すというコーチが言っていたので、意地で試合へ行った。
高校生に見えないでかいヤツがいたり、体育館にコートが2面あったり。ちゃんと40m×20mのコートなことに感動したり。お上りさん状態になってずっとキョロキョロしていた。雑誌に載るような、有名な期待されている選手もたくさんだ。
なぜか無性にお腹のすく甘い匂いが漂ってきた。と同時に、お腹がものすごく痛くなって、我慢できずトイレに駆け込んだ。朝から腹の調子が悪い俺は、1年生大会でやっと試合に出れるチャンスなのに、これでは試合に出して貰えない。奇跡的に最終試合前に、スッと痛みが引いたので様子を見ながら出してもらえることになった。
「ほんとに体調大丈夫なんだな?」
「はい!治まりました!」
「よし。じゃあ行ってこい!」
監督に背中を押され、サイドの子と交代してコートに入る。俺にとっては初めての試合だ。何か爪跡を残したい。相手キーパーはかの有名な依久乃 柊真だ。噂の通り目の下まである長い前髪、猫背でも隠しきれない身長。緩く構えているだけでも、相当な威圧感を感じる。
コート内は男だらけでむさ苦しく、汗の臭いしかしないと思っていたら、あの腹がすく甘い匂いが充満していた。
なぜか体の力が抜けそうになったが、堪えて攻撃するためダッシュした。センターか出している攻撃サインは人差し指1本。逆側のサイドからボールがまわってきて、俺側の45°が撃つやつだ。
どんどん味方がフェイントをディフェンスにかけて、ボールがこちらへ回ってくる。よし、シュート!という所で、俺を守るはずのディフェンスが、45°を守るために上がって行った。
「はいっ!!こっち空いてる!!」
そう叫ぶと、ボールがパスされた。苦しい体勢からの無理矢理のパスなので、取りにくい。でもこんなボールには特に慣れている。中学時代帰宅部の友達を捕まえて、下手くそなパスをもらいながら、シュートの練習をしていたからな。
絶対決めると1歩踏み出す。コーチもチャレンジ精神が大事と言っていた。ボールが手を離れる、自分が放ったボールとは思えないほど綺麗な直線でいいシュートコースへ飛び込んでいく。
「…入った???」
あの依久乃 柊真から1本奪った???依久乃も自分の右手を忌々しそうに見て、止められなかったことに衝撃を受けているようだ。チームメイトがワーワー言っているが、よく聞こえない。なぜか依久乃から目が離せないのだ。
ちらっと視線が、かち合った気がした瞬間、今まで感じていた香りの数倍甘い香りに包まれ、俺は力が抜け立っていられなくなった。そしてまたお腹が痛くなった。
よろよろと交代のラインまで歩き、別のやつと交代してもらった。コーチにも監督にも、めちゃくちゃ褒められた気がするが1本決めた衝撃と甘い香りと、お腹の痛みで意識が朦朧としていたせいで、あまり覚えていない。
そんなこんなで試合が終わった。また腹が痛くなり、トイレに篭っているとまたあの甘い匂いが近づいてきた。
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ハンドボールが好きだ。中学でハンドに出会ったが、そこはド田舎。学校にハンドボール部はあったが、人数も道具も足りず、顧問のおじいちゃん先生と俺だけで活動するような部だった。おじいちゃん先生から教われるわけがなく、動画を見たり自分でプレーを真似したりして、練習していた。
高校はハンドボール部がある私立を選んだ。とにかく試合に出たい一心で、練習に励んだ。
そして1年生大会。その日は若干体が重い気がした。体も大きくなく、大したセンスもない俺は当然、スタメンにはなれない。それでも今日は1年生を、全員出すというコーチが言っていたので、意地で試合へ行った。
高校生に見えないでかいヤツがいたり、体育館にコートが2面あったり。ちゃんと40m×20mのコートなことに感動したり。お上りさん状態になってずっとキョロキョロしていた。雑誌に載るような、有名な期待されている選手もたくさんだ。
なぜか無性にお腹のすく甘い匂いが漂ってきた。と同時に、お腹がものすごく痛くなって、我慢できずトイレに駆け込んだ。朝から腹の調子が悪い俺は、1年生大会でやっと試合に出れるチャンスなのに、これでは試合に出して貰えない。奇跡的に最終試合前に、スッと痛みが引いたので様子を見ながら出してもらえることになった。
「ほんとに体調大丈夫なんだな?」
「はい!治まりました!」
「よし。じゃあ行ってこい!」
監督に背中を押され、サイドの子と交代してコートに入る。俺にとっては初めての試合だ。何か爪跡を残したい。相手キーパーはかの有名な依久乃 柊真だ。噂の通り目の下まである長い前髪、猫背でも隠しきれない身長。緩く構えているだけでも、相当な威圧感を感じる。
コート内は男だらけでむさ苦しく、汗の臭いしかしないと思っていたら、あの腹がすく甘い匂いが充満していた。
なぜか体の力が抜けそうになったが、堪えて攻撃するためダッシュした。センターか出している攻撃サインは人差し指1本。逆側のサイドからボールがまわってきて、俺側の45°が撃つやつだ。
どんどん味方がフェイントをディフェンスにかけて、ボールがこちらへ回ってくる。よし、シュート!という所で、俺を守るはずのディフェンスが、45°を守るために上がって行った。
「はいっ!!こっち空いてる!!」
そう叫ぶと、ボールがパスされた。苦しい体勢からの無理矢理のパスなので、取りにくい。でもこんなボールには特に慣れている。中学時代帰宅部の友達を捕まえて、下手くそなパスをもらいながら、シュートの練習をしていたからな。
絶対決めると1歩踏み出す。コーチもチャレンジ精神が大事と言っていた。ボールが手を離れる、自分が放ったボールとは思えないほど綺麗な直線でいいシュートコースへ飛び込んでいく。
「…入った???」
あの依久乃 柊真から1本奪った???依久乃も自分の右手を忌々しそうに見て、止められなかったことに衝撃を受けているようだ。チームメイトがワーワー言っているが、よく聞こえない。なぜか依久乃から目が離せないのだ。
ちらっと視線が、かち合った気がした瞬間、今まで感じていた香りの数倍甘い香りに包まれ、俺は力が抜け立っていられなくなった。そしてまたお腹が痛くなった。
よろよろと交代のラインまで歩き、別のやつと交代してもらった。コーチにも監督にも、めちゃくちゃ褒められた気がするが1本決めた衝撃と甘い香りと、お腹の痛みで意識が朦朧としていたせいで、あまり覚えていない。
そんなこんなで試合が終わった。また腹が痛くなり、トイレに篭っているとまたあの甘い匂いが近づいてきた。
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