記憶のかなた

みやち

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運命2

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受けside
━━━━━━━━━━━━━━━

何がこの匂いの根源なのか気になり、腹痛を我慢して外に出てみると、依久乃が居た。向こうも驚いたようにこちらを見ているが目が隠れているせいで、あまりよく見えない。

「…なに?」

かなり無愛想になってしまった。でも、そうでもしないと腰が抜けへたりこんでしまいそうな気がした。

「お前の名前を知りたい。…これから俺を脅かすシューターになりそうだからな」

「…あははははははっ」

思わず笑ってしまった。あのナンバーワンキーパー様が、俺の名前を知りたがってるだと!!脅威でもなんでもないだろうに…しかもめちゃめちゃ挙動不審すぎる…。ナンバーワン、日本期待の新生ともてはやされてきたお高く止まったやつと、勝手に決めつけていた。こいつも、人間なんだなぁと謎の親近感を抱いてしまう。話すの苦手そうだし…

「…なぜ笑う」

「全国の高校生キーパーの中で、1番注目されているのはお前だろ?中一…いや、小学生の頃からたくさん特集組まれてたじゃないか、日本の期待の星 衣玖野 柊真ってな」

ちょっと皮肉めいた響きになってしまった気もするが、事実だから仕方ない。何かのきっかけで見た依久乃の試合では、相手に1点も決めさせない完璧なキーピングでチームを勝利に導いていた。

正直めちゃくちゃかっこいい。一切無駄のないコンパクトな動きでボールを正確に捉えるなんて俺には無理だ、身長もセンスも足りない。

なぜだか依久乃の口元がにやにやしている気がする。かと思えば後ろに垂れ下がった耳と尻尾が見えるような…犬っぽい…

「なんでニマニマしながらショボンオーラをだす!?変なこと言ったか?」

「違う…少し思い出していただけだ…」

こいつにも何か嫌な思い出があるのだろうか。
画面や写真、試合中などでは全く感じない人らしさがどんどん溢れていく気がする。

あ、やっべずっとトイレに居たけどさっさと片付け手伝わないと先輩にドヤされちまう

「そうか…αがそれするとちょっとキモイから気をつけろよ。あっ俺もう行かなきゃ!じゃあな」

「ああ。」

依久乃を置いて荷物置いてる方へ向かい始めたはいいが、さっき俺なんて言ったよ…勝手に親しみやすさを抱いたせいで、普通なら絶対に‪α‬に言わないであろうキモイという発言ををかましてしまった気がするが、考え始めると怖くなって来るので深追いすることはやめておいた。

バタバタとボールや救急箱その他持ってきた道具たちを片付け、自分の帰る準備をして学校のバスに乗り込んだ。
忙しい動いていた時は忘れていたが、またお腹が痛くなってきた。依久乃と話した後から更に痛くなった気がする…

「奏多、お前朝から調子悪そうだったがまだ治らないのか…明日は練習休みだから、治らなかったら病院行った方がいいんじゃないか?」

「そんな大げさなぁ。寝れば治りますって!」

「そうか…」

答えた後にこれは割とマジめな話、やばめの病気なのかと心配になってきた。
家に帰りササッとシャワーを浴びた後、飯も食わずに寝入ってしまった。

______________________________
受けちゃんが観た試合は、ニュースで流れた全国大会のひと場面です^^*
そしてしれっと出てきましたが受けちゃんの名前は奏多くんです。名前を全然出せなかった(汗)

追記:この話を大幅に加筆修正しました
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