記憶のかなた

みやち

文字の大きさ
9 / 12

仏移住

しおりを挟む
そして診察日。まーちゃん先生にフランスに行くことにした事を伝えた。


「かなくんは依久乃くんと、ほんとに話し合わなくていいの?乱暴されたとか、特別な事情がある訳じゃないんでしょ?」

「うん。俺が番なんて伝えられても、気持ち悪いと思うしだろうし…どうせあいつもボインの女の子が好きだろうしね!」

「それでいいんじゃないか。伝えずに離れるっていう選択もお前には選ぶ権利がある。」

まーちゃん先生と話してると睨んでくる後ろのかっこいい看護士さんが、思いがけず賛成してくれた。

「もう!大ちゃんは口挟まないの!」

なんと!まーちゃん先生を怒らせた!あまりにも怖くない!ぷんしゅこしてるっ!
てか怒られてる看護士さん嬉しそうだな…?

「番だからといって一緒にならなきゃいけないことなんてないし、番強制とかクズの所業!とまで言ってのけたのはどこのどいつだ?」

「考えが変わったの!昔の事掘り返さないで!出会い頭に大ちゃんが暴力振るってきたからでしょ!!!」

ふむ。以前この2人の間で一悶着あったみたいだな…

「フランスなら俺の大学時代の知り合いが、オメガ専門医の資格持ちながら町医者してるから訪ねてみるといい。」

「看護士さん顔広いっすね…」

びっくりだ。ふれんちに知り合いの医者がいるとな。

「かなくん、伝え忘れてたけどね、大ちゃんは御堂大輔先生って言って、この病院の時期院長だよ!あと僕の番です。」

照れ照れしながらまーちゃん先生が紹介してくれたけど、とんでもないな。なんで看護士っぽい服来てここにおるんや。

「まぁ細かいことは気にするな。」

気になります。えぇ。とても気になります。そして御堂先生は、サッと現れた年配の看護師さんに''若先生。お時間です。''って引き摺られて行っちゃった…

「それにしたってフランスは遠すぎるよぉ…
せっかく可愛い患者さんが増えたと思ったのに…」

「ごめんね先生…でも依久乃に迷惑掛けない為にも、あいつが忘れた頃に帰って来れるかどうかだから…」

最終的にはかなくんが決意した事なら、僕は応援するよ!頑張ってね!お手紙書いてね!と送り出してくれた。


-----------------------------

そして日本を旅立つ日になった。

大輔先生(大輔先生呼びの許可が出た)から貰った紹介状と、向こうにいるおじさんの住所、着替え、ハンドシューズ。
スーツケース1個でお引越しだ。
フランス語は挨拶とトイレはどこですかだけ覚えた。
勉強道具も向こうの学校で購入するから何も要らないらしい。

「奏多元気でやるのよ!」

母ちゃんからの激励を受けフランスへ飛び立った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

αが離してくれない

雪兎
BL
運命の番じゃないのに、αの彼は僕を離さない――。 Ωとして生まれた僕は、発情期を抑える薬を使いながら、普通の生活を目指していた。 でもある日、隣の席の無口なαが、僕の香りに気づいてしまって……。 これは、番じゃないふたりの、近すぎる距離で始まる、運命から少しはずれた恋の話。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる

水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。 「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」 過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。 ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。 孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

処理中です...