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三日目の街では、より深刻な情報が得られた。
「ナリア皇国から逃げてきた商人の話では、首都近くまで戦火が迫っているそうです」
宿主が心配そうに話した。
「戦争というより、一方的な侵略に近いとか」
「それは大変ですね」
田中が眉をひそめた。
「犠牲者も多いのでしょうか?」
「ええ、特に貴族や魔法使いが狙われているという話です。一般市民はそれほどでもないようですが」
これは重要な情報だった。プロネス族は組織的に戦力を削っていこうとしているのかもしれない。
その日の訓練では、自衛隊員たちの格闘術の巧みさに騎士たちが驚いていた。
「その技は見たことがありません」
護衛騎士の隊長が感心して言った。
「相手の力を利用して投げ飛ばすなんて」
「私たちの国では、武器を使わない戦闘技術も発達しているのです」
自衛隊員の一人が説明した。
「よろしければ、基本的な技をお教えしましょうか?」
「ぜひお願いします」
騎士たちは熱心に自衛隊員から格闘技を学び始めた。一方、自衛隊員たちも騎士から剣術や騎馬戦術を教わっている。
山﨑は少し離れたところから、その光景を眺めていた。
「皆さん、子供のように楽しそうにしていますね」
田中が山﨑の隣に立った。
「でも、真剣ですよ」
「ええ、わかります」
山﨑が頷いた。
「この一行に参加している者は誰もが、自分たちの使命を果たすために最善を尽くしたいと願ってそのようにしているのでしょう」
確かに、表面的には楽しんでいるように見えても、その奥には強い責任感と使命感があった。
四日目、ついに王都が見えてきた。
王都は二重の城壁で囲まれた巨大な城塞都市だった。外壁は高さ十メートル以上あり、その向こうに内壁がさらに高くそびえている。城壁の上には見張り台が等間隔で設置され、多数の兵士が警備にあたっている。
「立派な都市ですね」
山本が感嘆の声を上げた。
「中世ヨーロッパの城塞都市を思わせますが、規模はそれ以上かもしれません」
「人口は約十万人です」
山﨑が説明した。
「この世界では最大級の都市の一つですね」
一般の門は商人や旅人で混雑していたが、馬車に描かれた紋章と山﨑の一言で、使節団の馬車はすぐに都市内に入ることができた。
「さすがに顔が利くんですね」
佐藤が感心して言った。
「千年の付き合いは伊達ではありません」
山﨑が苦笑いを浮かべた。
都市内は活気に満ちていた。石畳の道路には様々な商店が立ち並び、多種多様な人々が行き交っている。人間だけでなく、耳の形の違う人々や、小柄で髭を生やしたドワーフ族らしい人々の姿も見える。
「本当にファンタジーの世界ですね」
田中がつぶやいた。
「まさか実際にこんな光景を見ることになるとは」
城の近くの広場で馬車は停車した。
「まず、城に謁見の申し入れをしてきます」
山﨑が立ち上がった。
「それから王都にある領主邸に向かいましょう」
山﨑は護衛騎士二名を連れて王城に向かった。他の者はそのまま馬車で待機することになった。
王城は内壁の中央にそびえる巨大な建造物だった。尖塔がいくつも立ち並び、まるでおとぎ話に出てくる城のようだ。しかし、その美しさの中にも、確かな威厳と権威が感じられる。
「あの城で王に謁見するんですね」
山本が感慨深げに言った。
「異世界の王様か……想像もしていませんでした」
「緊張しますね」
佐藤が額の汗を拭いた。
「外交儀礼とか、間違えないでしょうか」
「大丈夫です」
田中が励ました。
「山﨑さんがいてくださいますし、事前に基本的な作法は教わりました」
サミアが馬車から外を見つめていた。故郷の王都とは建築様式が違うが、どこか懐かしい気持ちになる。
「この城も、いつかは戦火に巻き込まれるかもしれないのね」
ヨルンヘルドがサミアの肩に手を置いた。
「そのようなことはさせません。なにがあっても」
約一時間後、山﨑が戻ってきた。
「明日の午後、王に謁見していただけることになりました」
一同に安堵の表情が広がった。
「ありがとうございます」
田中が深々と頭を下げた。
「それでは、今日は領主邸でゆっくり休んで、明日に備えましょう」
「ナリア皇国から逃げてきた商人の話では、首都近くまで戦火が迫っているそうです」
宿主が心配そうに話した。
「戦争というより、一方的な侵略に近いとか」
「それは大変ですね」
田中が眉をひそめた。
「犠牲者も多いのでしょうか?」
「ええ、特に貴族や魔法使いが狙われているという話です。一般市民はそれほどでもないようですが」
これは重要な情報だった。プロネス族は組織的に戦力を削っていこうとしているのかもしれない。
その日の訓練では、自衛隊員たちの格闘術の巧みさに騎士たちが驚いていた。
「その技は見たことがありません」
護衛騎士の隊長が感心して言った。
「相手の力を利用して投げ飛ばすなんて」
「私たちの国では、武器を使わない戦闘技術も発達しているのです」
自衛隊員の一人が説明した。
「よろしければ、基本的な技をお教えしましょうか?」
「ぜひお願いします」
騎士たちは熱心に自衛隊員から格闘技を学び始めた。一方、自衛隊員たちも騎士から剣術や騎馬戦術を教わっている。
山﨑は少し離れたところから、その光景を眺めていた。
「皆さん、子供のように楽しそうにしていますね」
田中が山﨑の隣に立った。
「でも、真剣ですよ」
「ええ、わかります」
山﨑が頷いた。
「この一行に参加している者は誰もが、自分たちの使命を果たすために最善を尽くしたいと願ってそのようにしているのでしょう」
確かに、表面的には楽しんでいるように見えても、その奥には強い責任感と使命感があった。
四日目、ついに王都が見えてきた。
王都は二重の城壁で囲まれた巨大な城塞都市だった。外壁は高さ十メートル以上あり、その向こうに内壁がさらに高くそびえている。城壁の上には見張り台が等間隔で設置され、多数の兵士が警備にあたっている。
「立派な都市ですね」
山本が感嘆の声を上げた。
「中世ヨーロッパの城塞都市を思わせますが、規模はそれ以上かもしれません」
「人口は約十万人です」
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「この世界では最大級の都市の一つですね」
一般の門は商人や旅人で混雑していたが、馬車に描かれた紋章と山﨑の一言で、使節団の馬車はすぐに都市内に入ることができた。
「さすがに顔が利くんですね」
佐藤が感心して言った。
「千年の付き合いは伊達ではありません」
山﨑が苦笑いを浮かべた。
都市内は活気に満ちていた。石畳の道路には様々な商店が立ち並び、多種多様な人々が行き交っている。人間だけでなく、耳の形の違う人々や、小柄で髭を生やしたドワーフ族らしい人々の姿も見える。
「本当にファンタジーの世界ですね」
田中がつぶやいた。
「まさか実際にこんな光景を見ることになるとは」
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「まず、城に謁見の申し入れをしてきます」
山﨑が立ち上がった。
「それから王都にある領主邸に向かいましょう」
山﨑は護衛騎士二名を連れて王城に向かった。他の者はそのまま馬車で待機することになった。
王城は内壁の中央にそびえる巨大な建造物だった。尖塔がいくつも立ち並び、まるでおとぎ話に出てくる城のようだ。しかし、その美しさの中にも、確かな威厳と権威が感じられる。
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「大丈夫です」
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