天才小児外科医から溺愛されちゃいました

鳴宮鶉子

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医大生だけど正看護師

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「終わったよ、頑張ったね」

熱性痙攣で顔面蒼白、唇が紫色になって救急搬送されてきた2歳の女の子。
救急治療室のベッドに寝かせ、体内の酸素濃度が低い事から酸素マスクをし、脱水症状も起こしている事から点滴をし血液検査から細菌性の病気による発熱とわかったから抗生物質の点滴を追加する。
夜中の3時前。1時間半の点滴で少し元気を取り戻した女の子に笑いかけ、細い腕に刺した点滴の針を抜き、止血後にあんぱんまんの顔を書いた注射用保護パッドを貼った。

「若い看護師さんなのに、しっかりしてますね。色々とありがとうございました」

「お大事になさって下さい」

小さな娘さんの付き添いをしていた私より年上のお母さん。
呼吸が苦しそうで時より吸入をし、氷枕やアイスノンを替えるなどの看護をしていた私を労ってくれた。

中学卒業後、医師会看護専門学校に進学した私は2年間の医療課程を修了し准看護師の資格を取得し、そのまま医療専門課程の夜間コースに進学し、正看護師になった。

「倉沢さん、準夜勤だったよね。もう帰っていいよ!!」

同じドクターに付き仕事をしている先輩看護師の八木さんが私に声をかけてくれた。

「はい、ありがとうございます」

夜間救命救急センターの診察時間は17:30~翌8:30で、看護師と医師の勤務時間は、準夜勤が17:00~0:30、夜勤が0:30~9:00。

「倉沢さん、週5入ってるけど、ちゃんと寝てる?」

夜中の3時を過ぎると救命救急センターに搬びこまれる患者さんの人数はぐっと減り、診察室で医師と語らう時間ができる。
今日の担当医師は小児科医を目指している後期研修医の戸田先生。
大学の教授や講義内容について、話が盛り上がる。

「大丈夫です。空き時間にしっかり寝てます!!」

「大学4年生の時って、そんな余裕あったっけ?」

高卒認定試験を16歳で合格し、18歳の年の時に、京都大学医学部に進学した。
正看護師資格取得のための医療課程夜間3年コースに通いながら、医者を目指すためにダブルスクールで学んだ。
看護師専門学校卒業後は母が経営している個人病院と夜間救命救急センターで看護師として勤務しながら医大生をしていて、ここ数年はまともに寝ていない。


京都大学医学部は1年次から早期の臨床体験実習等が行われ、2年次から医学専門教育課程が始まり解剖学や組織学、微生物学などの基礎医学科目が全て組み込まれている。
3、4年次からは臨床医学と研究室配属などの実践的な学習計画になっていて、免疫学や病理学などの基礎医学科目が3年次に組み込まれていて、興味ある講義が盛り沢山すぎて、常に履修登録上限MAXの30単位受講している。

レポートもテストも鬼かっていうぐらいあるけど、A +の成績を取りたいから短時間集中で必死に取り組んでる。

「ショートスリーパーだからあまり寝ないでも平気なんです!!戸田先生から頂いたレポートのおかげで単位落とさずにいられてます。ありがとうございます!!」

夜間救命救急センターに派遣される京都大学附属病院の後期研修医の先生が好意でレポートデータを下さるから、それにかなり助けられてる。

「倉沢さん、とっとと帰って寝ろっ!!」

目の下隈子にはなってないけれど、救命救急センターに派遣される先生や勤務している看護師さん達は私に優しくしてくれる。

タクシーに乗り、母と暮らす自宅兼小児科クリニックに帰り、シャワーを浴びて自分の部屋に入り、シングルベッドにダイブし、秒で眠りにつく。

休む暇もないぐらい慌ただしい日々を過ごしているけれど、毎日が充実していて楽しくて堪らない。



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