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大食い体質なんですよ
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「来望《くるみ》は太らない体質だから、いいね」
大学時代からの親友で、デザートメニュー開発課に所属している今井陽香ちゃんが、私の食べっぷりに呆れてる。
和食レストラン天庵のランチメニュー、天庵御膳(海鮮丼・天ぷら盛り合わせ・ミニうどん)をぺろっと平らげ、物足りないからと、からあげ専門店“から好き”の甘とろから揚げ丼&蕎麦セットを購入して戻ってきた私に、誰もがドン引きする。
「時間あるし、食べれるなら食べとかないと、もったいない」
あーくらいくブランドの季節限定と一部定食メニューが社員価格500円で食べられる。
だから、時間がある時は、セットメニューを3食、食べてる。
「本当によく食うよな」
樹部長と同じ課の佐伯主任、山内主任がガッシュの膳を持って、やってきた。
私の隣に座った樹部長は季節限定のサーロインステーキをナイフとフォークを使って華麗に食べていて、思わず、じっと見つめてしまう。
「……食べたいのか?」
「いいえ。ナイフとフォークの使い方が上手だなっと見惚れてました」
ナイフとフォークを使う料理を大学に入るまで食べた事がなかったから、私は苦手。
だから、ステーキは食べる事ができない。
「やるっ!!」
フォークに刺さったステーキの1番美味しいところを口元に突き出され、思わず、パクリ。
「……美味しい!!」
柔らかい肉肉しいステーキに感激する。
「……来望、あんた、独身女性社員全員を敵に回すよ」
「……へっ?」
周りを見回すと結婚適齢期の女性社員達が私を睨んでいた。
次期社長で仕事ができるイケメンの部類の樹部長がモテてる事を忘れていた。
「樹部長とはそんな関係ではございません。ただの食い意地がはった部下に餌付けしただけです」
誤解された気がして、独り言のように弁論する。
「太るから、やる。もっと食え」
「……いりません!!」
面白がってカットしたステーキを私の口元に持ってくる樹部長に対して、首を横にふり、拒絶した。
ランチタイム。
私にちょっかいをかけに樹部長がしょっちゅう隣の席にくる。
社長夫人の座を狙っている女性社員達の視線が痛い。
「来望、早く食べないと休憩時間なくなるよ!!」
2食目に頼んだ甘とろから揚げ丼&蕎麦セットをまだ一口も口にしていなかった。
急いで、から揚げ丼を口にかけこみ、蕎麦をすする。
「ご馳走様でした!!」
5分かからずに完食。
「……大食いに早食い、フードファイターか!!」
「部長、お先に失礼します。陽香ちゃん、行こう!!」
陽香ちゃんと席を立ち、食器を戻して社員食堂を後にする。
「もしかして、樹部長、来望の事が好きなんじゃない?」
樹部長は知らないと思うけど、私と樹部長は異母兄妹。
だから、恋人関係にはなれない。
「まさか、ないない。同じ部署の上司と部下だからだよ」
構ってくれるのは嬉しいけど、ちょっと戸惑ってる。
大学時代からの親友で、デザートメニュー開発課に所属している今井陽香ちゃんが、私の食べっぷりに呆れてる。
和食レストラン天庵のランチメニュー、天庵御膳(海鮮丼・天ぷら盛り合わせ・ミニうどん)をぺろっと平らげ、物足りないからと、からあげ専門店“から好き”の甘とろから揚げ丼&蕎麦セットを購入して戻ってきた私に、誰もがドン引きする。
「時間あるし、食べれるなら食べとかないと、もったいない」
あーくらいくブランドの季節限定と一部定食メニューが社員価格500円で食べられる。
だから、時間がある時は、セットメニューを3食、食べてる。
「本当によく食うよな」
樹部長と同じ課の佐伯主任、山内主任がガッシュの膳を持って、やってきた。
私の隣に座った樹部長は季節限定のサーロインステーキをナイフとフォークを使って華麗に食べていて、思わず、じっと見つめてしまう。
「……食べたいのか?」
「いいえ。ナイフとフォークの使い方が上手だなっと見惚れてました」
ナイフとフォークを使う料理を大学に入るまで食べた事がなかったから、私は苦手。
だから、ステーキは食べる事ができない。
「やるっ!!」
フォークに刺さったステーキの1番美味しいところを口元に突き出され、思わず、パクリ。
「……美味しい!!」
柔らかい肉肉しいステーキに感激する。
「……来望、あんた、独身女性社員全員を敵に回すよ」
「……へっ?」
周りを見回すと結婚適齢期の女性社員達が私を睨んでいた。
次期社長で仕事ができるイケメンの部類の樹部長がモテてる事を忘れていた。
「樹部長とはそんな関係ではございません。ただの食い意地がはった部下に餌付けしただけです」
誤解された気がして、独り言のように弁論する。
「太るから、やる。もっと食え」
「……いりません!!」
面白がってカットしたステーキを私の口元に持ってくる樹部長に対して、首を横にふり、拒絶した。
ランチタイム。
私にちょっかいをかけに樹部長がしょっちゅう隣の席にくる。
社長夫人の座を狙っている女性社員達の視線が痛い。
「来望、早く食べないと休憩時間なくなるよ!!」
2食目に頼んだ甘とろから揚げ丼&蕎麦セットをまだ一口も口にしていなかった。
急いで、から揚げ丼を口にかけこみ、蕎麦をすする。
「ご馳走様でした!!」
5分かからずに完食。
「……大食いに早食い、フードファイターか!!」
「部長、お先に失礼します。陽香ちゃん、行こう!!」
陽香ちゃんと席を立ち、食器を戻して社員食堂を後にする。
「もしかして、樹部長、来望の事が好きなんじゃない?」
樹部長は知らないと思うけど、私と樹部長は異母兄妹。
だから、恋人関係にはなれない。
「まさか、ないない。同じ部署の上司と部下だからだよ」
構ってくれるのは嬉しいけど、ちょっと戸惑ってる。
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