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最低男に物申す
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中高一貫校時代の結斗は今みたいな最低男じゃなかった。
真面目で優しかった。
それに紳士的で高校時代に初体験を終える子が多かったけれど、妊娠させた時に責任が取れないからとキスとボディータッチぐらいしかしなかった。
大学生になってから結斗と始めて繋がった日の事をいまだに覚えてる。
お互い始めてで、避妊にかなり神経質になりながら終えた。
しかもわたしが痛がるから何度も中断して、結斗は本当に優しかった。
それなのに、なんで最低男になっちゃったんだろう……。
結斗にまた無理矢理襲われるのが嫌だから会いたくないけど、1度きちんと話をしようと思った。
結斗に襲われないためにインターネットでスタンガンに似た【マイオトロン】という護身用品を取り寄せた。
使用方法はスタンガンとほぼ同じで、連続放電を相手に与えることにより相手の動きを完全に封じることができるらしい……。
常にカバンの中に入れて持ち歩いてる。
今度結斗と出くわした時に、マイオトロンを突き出して話をしたいと言おうと思った。
土曜日の朝、地下のスーパーにお買い物に行こうとHERMESのサーモンピンクのショルダーバッグを肩にかけ、エコバッグを持って家から出ると結斗がちょうど家から帰ってきたようだった。
まずいと怯むもショルダーバッグからマイオトロンを取り出し、構える。
「……スタンガン。愛弓、危険なもん取り寄せたな」
結斗は寝不足なのか目の下にクマがあり、今にも倒れるんじゃないかと思うぐらいぐったりしてた。
……と思ったら本当によろけて倒れこみ、さすがに心配になり、結斗に肩を貸し結斗の部屋に入り、リビングのソファーまで連れて行った。
「……大丈夫??」
「……仕事でトラブルが起きて、2日間寝てないのとろくなもん食べてないだけだから大丈夫」
「うちに結斗が昔、美味しいっていってくれたアジの南蛮漬けとマカロニサラダあるから持ってくる。待ってて」
お昼用に昨日多めに作ってたのを冷蔵庫から出し皿に盛り付け、冷蔵ご飯をレンチンしお茶碗に盛り、松茸の粉末お吸い物ををおわんに入れ湯を入れてた。
お盆に皿を置き、コップに冷たい緑茶を入れ割り箸をつけて隣の家で待ってる結斗に持って行った。
リビングのテーブルに置き、結斗が嬉しそうに食べるのを近くに座って見てた。
「愛弓の作る飯は美味いな」
「お世辞を言っても何も出ないよ」
一瞬で結斗は食べ終えた。
睡眠不足で眠たそうだから話をするのは無理そう。
話は今度にしようとわたしはお盆を持って自分の家に帰ろうと思って立った。
「愛弓、話しないか?……押し倒したりはしない」
立ち上がって帰ろうとするわたしを結斗が引き止めた。
寝不足で身体がきつそうだから性欲なんて湧かないだろう……。
お盆をテーブルに置き、ソファーに座った。
「話って、何?」
「……俺、愛弓の事が今でも好きなんだ。やり直したい」
「はっ、女遊びばかりしてる結斗とはやり直したくない」
「むしゃくしゃして憂さ晴らしに抱いてたけど、愛弓が1番で愛弓を抱いてからは他の女を抱いてない」
むしゃくしゃして憂さ晴らしに女性を抱くって最低極まりない。
他の女性を抱くのを辞めた結果、わたしだけをターゲットにし毎日わたしの家にドアベル ドアドンしてたわけか……。
軽蔑の視線を結斗に向ける。
「愛弓、これ見て……」
結斗がiPhoneのSafariで検索して出したページを見せてきた。
「…… エーー、結斗がアメバドアを起業したの!!」
【アメバドア代表取締社長 桐山結斗】
××年に東大在学中にライブアメバを設立。私生活を捨てて仕事に没頭、創業から1年後には売り上げが2億円に達する。上場を果たした20××年の売り上げは25.6億円だった。
「……仕事に対する責任が重くて、トラブル起きるたびに荒れてた。だからって、寄って誘ってくるからってその辺の女を抱くのは間違ってたよな。それで愛弓を失って、かなり後悔した。ライブアメバを起業したの、早く1人前になって愛弓をお嫁さんにするためだったのにさ……」
結斗が切なそうにわたしの方を見つめてくる。
「……愛弓、もう他の女に手を出さない。それに、無理矢理愛弓を抱いたりしないから俺の側にいてくれないか」
「……結斗が昔の真面目で誠実で優しい人に戻ったら考える」
「ありがとう」
結斗と時間が合う時は一緒に過ごす事にした。
それだけなのに結斗は嬉しそうだった。
仕事で何かあって荒れて帰ってきた日もわたしといたらすぐに穏やかになった。
真面目で優しかった。
それに紳士的で高校時代に初体験を終える子が多かったけれど、妊娠させた時に責任が取れないからとキスとボディータッチぐらいしかしなかった。
大学生になってから結斗と始めて繋がった日の事をいまだに覚えてる。
お互い始めてで、避妊にかなり神経質になりながら終えた。
しかもわたしが痛がるから何度も中断して、結斗は本当に優しかった。
それなのに、なんで最低男になっちゃったんだろう……。
結斗にまた無理矢理襲われるのが嫌だから会いたくないけど、1度きちんと話をしようと思った。
結斗に襲われないためにインターネットでスタンガンに似た【マイオトロン】という護身用品を取り寄せた。
使用方法はスタンガンとほぼ同じで、連続放電を相手に与えることにより相手の動きを完全に封じることができるらしい……。
常にカバンの中に入れて持ち歩いてる。
今度結斗と出くわした時に、マイオトロンを突き出して話をしたいと言おうと思った。
土曜日の朝、地下のスーパーにお買い物に行こうとHERMESのサーモンピンクのショルダーバッグを肩にかけ、エコバッグを持って家から出ると結斗がちょうど家から帰ってきたようだった。
まずいと怯むもショルダーバッグからマイオトロンを取り出し、構える。
「……スタンガン。愛弓、危険なもん取り寄せたな」
結斗は寝不足なのか目の下にクマがあり、今にも倒れるんじゃないかと思うぐらいぐったりしてた。
……と思ったら本当によろけて倒れこみ、さすがに心配になり、結斗に肩を貸し結斗の部屋に入り、リビングのソファーまで連れて行った。
「……大丈夫??」
「……仕事でトラブルが起きて、2日間寝てないのとろくなもん食べてないだけだから大丈夫」
「うちに結斗が昔、美味しいっていってくれたアジの南蛮漬けとマカロニサラダあるから持ってくる。待ってて」
お昼用に昨日多めに作ってたのを冷蔵庫から出し皿に盛り付け、冷蔵ご飯をレンチンしお茶碗に盛り、松茸の粉末お吸い物ををおわんに入れ湯を入れてた。
お盆に皿を置き、コップに冷たい緑茶を入れ割り箸をつけて隣の家で待ってる結斗に持って行った。
リビングのテーブルに置き、結斗が嬉しそうに食べるのを近くに座って見てた。
「愛弓の作る飯は美味いな」
「お世辞を言っても何も出ないよ」
一瞬で結斗は食べ終えた。
睡眠不足で眠たそうだから話をするのは無理そう。
話は今度にしようとわたしはお盆を持って自分の家に帰ろうと思って立った。
「愛弓、話しないか?……押し倒したりはしない」
立ち上がって帰ろうとするわたしを結斗が引き止めた。
寝不足で身体がきつそうだから性欲なんて湧かないだろう……。
お盆をテーブルに置き、ソファーに座った。
「話って、何?」
「……俺、愛弓の事が今でも好きなんだ。やり直したい」
「はっ、女遊びばかりしてる結斗とはやり直したくない」
「むしゃくしゃして憂さ晴らしに抱いてたけど、愛弓が1番で愛弓を抱いてからは他の女を抱いてない」
むしゃくしゃして憂さ晴らしに女性を抱くって最低極まりない。
他の女性を抱くのを辞めた結果、わたしだけをターゲットにし毎日わたしの家にドアベル ドアドンしてたわけか……。
軽蔑の視線を結斗に向ける。
「愛弓、これ見て……」
結斗がiPhoneのSafariで検索して出したページを見せてきた。
「…… エーー、結斗がアメバドアを起業したの!!」
【アメバドア代表取締社長 桐山結斗】
××年に東大在学中にライブアメバを設立。私生活を捨てて仕事に没頭、創業から1年後には売り上げが2億円に達する。上場を果たした20××年の売り上げは25.6億円だった。
「……仕事に対する責任が重くて、トラブル起きるたびに荒れてた。だからって、寄って誘ってくるからってその辺の女を抱くのは間違ってたよな。それで愛弓を失って、かなり後悔した。ライブアメバを起業したの、早く1人前になって愛弓をお嫁さんにするためだったのにさ……」
結斗が切なそうにわたしの方を見つめてくる。
「……愛弓、もう他の女に手を出さない。それに、無理矢理愛弓を抱いたりしないから俺の側にいてくれないか」
「……結斗が昔の真面目で誠実で優しい人に戻ったら考える」
「ありがとう」
結斗と時間が合う時は一緒に過ごす事にした。
それだけなのに結斗は嬉しそうだった。
仕事で何かあって荒れて帰ってきた日もわたしといたらすぐに穏やかになった。
応援ありがとうございます!
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