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初代ダメンズと再会
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「杉原さん、大島建設が銀座に建てるタワマンのシステムキッチンお願いしていい?」
美月が外回りに出て、定番のシステムキッチンのモデルチェンジ用のデザインを描いてたら、斎藤課長から声をかけられた。
「有川蒼介(ありかわ そうすけ)からの指名だ。彼が設計したマンションは分譲開始して一瞬で全戸売れるからな。予算は300万だ。最高級のシステムキッチンをデザインしてこい!!」
わたしの背中をポンと叩き、目の前にバサっと書類を置く。
営業がまとめた銀座のタワマンのキッチンスペースの寸法とかなり細かい要望が書かれていて、目を通してため息を吐く。
ーー有川蒼介はわたしのハツカレで初代ダメンズ。究極的な遊び人……。
わたしを本命だとは言ってはいたけど、遊びで他の女性と身体関係を持つってどうなの?
スポーツ感覚で楽しんでいい事ではないでしょ!!
こんなやつとわたしは大学1年の秋から7年間付き合ってた。
付き合って半年後に社会人になった蒼介との交際は、共通点もなく時間が合わなくて月に数回会うだけだった。
だから、わたしは蒼介のゲスな女遊びを知らなかった……。
『杉原さん、有川さんの大学の後輩なんだーー!!じゃ、杉原さんもあいつと寝た仲?』
『……いえ、大学のサークルOBでお世話になってただけです』
『そっか、あいつもさすがにサークルの後輩には手を出さないか』
TATAに就職し、蒼介が設計するマンションのシステムキッチンのデザインを引き受けた時に、当時、蒼介の性欲の捌け口をしていたインテリアプランナーの女性から聞いて、かなり衝撃を受け、ショックを受けた……。
蒼介は毎日のように不特定多数の女性と関係を持ってるようだった。
わたし以外の女性を抱いてる身体でわたしを抱かないで……。
蒼介とプライベートで2人きりで会うのをおぞましく感じた。
わたしは蒼介に電話で一方的に別れを告げた。
蒼介のせいでわたしは男性と身体関係を持つ事に嫌悪感を持つようになった。
男性とお付き合いをしても、食事に行くだけで……。
だから付き合った男達はすぐに抱かせてくれる女性を求め、浮気をしてしまうのかもしれない。
ーー 大島建設 応接室
担当を誰かに代わって貰いたかった。
「玲奈、久しぶりだな。1年半ぶり?」
「……そうですね」
システムキッチンのデザインについてだからインテリアプランナーもいると思ってたら、蒼介だけが入ってきた。
仕立てのいいスーツを着て、トレンド俳優みたいな端正な顔立ちをしたゲス男。
「玲奈……噂で聞いたよ。ゼネコンの設計士とインテリアプランナーの男達をたぶらかしてるんだってな?」
……たぶらかしてない。付き合っても食事だけの清い付き合いしかしてない。
仕事の打ち合わせできたのに、ゲス男はわたしに近づいてきて、わたしの隣に座ってきて、わたしの下顎に手をやり、顔を近づけてくる。
「……玲奈、俺に喧嘩を売ってる?俺、仕事が忙しいの。女遊びはしたけど、玲奈を1番に愛してる。玲奈を手放す気は無い」
1年半ぶりに会うのに、もう終わった話なのにそんな事を言われても困る。
「……インテリジェンスタワーマンションのシステムキッチンのデザインについて打ち合わせに来ました。
仕事の話をして下さい」
「お前が俺と寄りを戻さないなら、仕事の話はしない。
長引かせて最終的な他のメーカーに受注する。
それが嫌なら、俺と寄りを戻せ」
予算が300万のシステムキッチンの案件……。
この仕事を落とすと、わたしは会社に居場所がなくなる……。
「……卑怯過ぎる」
「俺はお前を手放す気ない。どんな手を使ってもな。今日の20時に銀座のプリンセスホテル1階の蒼月に来い。来なかったら他のメーカーにこの仕事をふるから」
悪魔の微笑みを浮かべ、蒼介は言う。
仕事の話をする気がなさそうだから、わたしはすぐに応接室を出て、帰社した。
クライアントと付き合うとろくなことがなくない。
蒼介は大学時代に付き合った人だけど、就職してから仕事で関わった12人の人から同じように求愛されてしまい、困ってた。
美月が外回りに出て、定番のシステムキッチンのモデルチェンジ用のデザインを描いてたら、斎藤課長から声をかけられた。
「有川蒼介(ありかわ そうすけ)からの指名だ。彼が設計したマンションは分譲開始して一瞬で全戸売れるからな。予算は300万だ。最高級のシステムキッチンをデザインしてこい!!」
わたしの背中をポンと叩き、目の前にバサっと書類を置く。
営業がまとめた銀座のタワマンのキッチンスペースの寸法とかなり細かい要望が書かれていて、目を通してため息を吐く。
ーー有川蒼介はわたしのハツカレで初代ダメンズ。究極的な遊び人……。
わたしを本命だとは言ってはいたけど、遊びで他の女性と身体関係を持つってどうなの?
スポーツ感覚で楽しんでいい事ではないでしょ!!
こんなやつとわたしは大学1年の秋から7年間付き合ってた。
付き合って半年後に社会人になった蒼介との交際は、共通点もなく時間が合わなくて月に数回会うだけだった。
だから、わたしは蒼介のゲスな女遊びを知らなかった……。
『杉原さん、有川さんの大学の後輩なんだーー!!じゃ、杉原さんもあいつと寝た仲?』
『……いえ、大学のサークルOBでお世話になってただけです』
『そっか、あいつもさすがにサークルの後輩には手を出さないか』
TATAに就職し、蒼介が設計するマンションのシステムキッチンのデザインを引き受けた時に、当時、蒼介の性欲の捌け口をしていたインテリアプランナーの女性から聞いて、かなり衝撃を受け、ショックを受けた……。
蒼介は毎日のように不特定多数の女性と関係を持ってるようだった。
わたし以外の女性を抱いてる身体でわたしを抱かないで……。
蒼介とプライベートで2人きりで会うのをおぞましく感じた。
わたしは蒼介に電話で一方的に別れを告げた。
蒼介のせいでわたしは男性と身体関係を持つ事に嫌悪感を持つようになった。
男性とお付き合いをしても、食事に行くだけで……。
だから付き合った男達はすぐに抱かせてくれる女性を求め、浮気をしてしまうのかもしれない。
ーー 大島建設 応接室
担当を誰かに代わって貰いたかった。
「玲奈、久しぶりだな。1年半ぶり?」
「……そうですね」
システムキッチンのデザインについてだからインテリアプランナーもいると思ってたら、蒼介だけが入ってきた。
仕立てのいいスーツを着て、トレンド俳優みたいな端正な顔立ちをしたゲス男。
「玲奈……噂で聞いたよ。ゼネコンの設計士とインテリアプランナーの男達をたぶらかしてるんだってな?」
……たぶらかしてない。付き合っても食事だけの清い付き合いしかしてない。
仕事の打ち合わせできたのに、ゲス男はわたしに近づいてきて、わたしの隣に座ってきて、わたしの下顎に手をやり、顔を近づけてくる。
「……玲奈、俺に喧嘩を売ってる?俺、仕事が忙しいの。女遊びはしたけど、玲奈を1番に愛してる。玲奈を手放す気は無い」
1年半ぶりに会うのに、もう終わった話なのにそんな事を言われても困る。
「……インテリジェンスタワーマンションのシステムキッチンのデザインについて打ち合わせに来ました。
仕事の話をして下さい」
「お前が俺と寄りを戻さないなら、仕事の話はしない。
長引かせて最終的な他のメーカーに受注する。
それが嫌なら、俺と寄りを戻せ」
予算が300万のシステムキッチンの案件……。
この仕事を落とすと、わたしは会社に居場所がなくなる……。
「……卑怯過ぎる」
「俺はお前を手放す気ない。どんな手を使ってもな。今日の20時に銀座のプリンセスホテル1階の蒼月に来い。来なかったら他のメーカーにこの仕事をふるから」
悪魔の微笑みを浮かべ、蒼介は言う。
仕事の話をする気がなさそうだから、わたしはすぐに応接室を出て、帰社した。
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