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再会〜2度と関わりたくなかった〜
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オフィスビルから徒歩15分のところにある2LDKのタワーマンション2階中部屋の中古物件を購入したわたし。
地下にスーパーマーケットとクリーニング屋と定食屋とイタリアンのお店があるから、貯金叩いて思い切って分譲した。
「このたびの異動で当課の係長に拝命されました鈴宮愛里 でございます。なにぶんにも新米の係長でじゅうぶんに職責をはたせるかどうかはなはだ疑問ですが、私なりに一生懸命やるつもりです。よろしくお願いします」
4年前に2年間いた東京本社 建築設計本部 第1課の意匠設計担当の係長として戻ってきた。
一級建築士のわたしは意匠設計・構造設計・設備設計の意匠設計をしていて、ビルやホテル、マンションにショッピングモールなどの建築におけるデザインを手がけてきた。
公共施設のコンペでもわたしの手がけた建築デザインが数多く採用されていて、女性建築士として最近テレビや雑誌などの取材を受けるようになった。
それ故に、福岡支店から東京本社に異動になった。
東京本社に戻ってきた事で、福岡支店で設計してきた建築物より遥かに規模が大きい仕事に着手する事になり、仕事に関してはやりがいを感じてる。
「鈴宮は4年前までうちの課にいたからみんな実力はわかってるな。
鈴宮、Aチームのルッツインホテルリゾートとタワーマンションの意匠設計を任せる」
だけど、わたしに意匠設計の仕事と恋愛が愚かな事だと教えてくれた東條遥輝(とうじょう はるき)が課長と知り、運の悪さに絶望した。
建築設計士の仕事は意匠設計担当と構造設計担当と設備設計担当がいる。
意匠設計:建築物全体のデザイン設計
構造設計:構造物の土台を造る設計
設備設計:電気設備等の設計
Aチームのやまに入り、構造設計担当の村瀬係長と設備設計担当の坂本係長に挨拶をし、意匠設計の設計士5人に今手がけてる案件を見せて貰い仕事に入る。
ルーツインホテルリゾートの新ホテル建設を3件とタワーマンション建設が2件。
建築デザインを描いても東條課長にダメ出しされて仕事が進まなかったらしく、建物のコンセプトを読み、どんな外観にするかを大まかにイメージしてから部下にささっと描いたスケッチを元にCADで外観の設計図を作成するよう指示した。
「鈴宮、午後2時からルーツインホテル本社に挨拶に行くから1時半に社を出れるよう準備しとけよーー」
部下に仕事の指示をし、昼休憩になりほっと一息ついたところで東條課長に声をかけられ顔がひきつる。
勤務初日から東條課長と2人でクライアント先に挨拶に行かないといけないなんて、勘弁して欲しい。
*****
赤坂にある馬島建設からルーツインホテルリゾート本社がある品川駅まで車で向かう。
わたしが建築設計第1課の一般職の事務スタッフからトミタのプリオスの車のキーを受け取ったのに、わたしが運転席に乗ろうとしたら「俺が運転する」と助手席に座らされた。
普通は部下が運転をしないといけないのに、女に運転させるのが嫌なのか運転させて貰えなかった。
20分ほどでルーツインホテルリゾート本社に着き、経営企画部の施設設備担当者と顔合わせをした。
「鈴宮さん、地元の福岡支社に異動したと聞いてましたが東京本社に戻ってこられたんですねーー!!」
応接室に案内されるとそこに50代前半の経営企画部部長と大学の同窓でルーツインホテルの御曹司 遠坂総司(とおさかそうし)がいた。
名刺交換をして、遠坂からルーツインホテルの新ホテル建設と大型修繕についてのヒアリングを行った。
「大学時代の同じゼミ仲間と一緒に仕事ができて嬉しいよ。鈴宮、これからよろしくな!!」
挨拶とヒアリングを終え、筆記道具とノートをCHANELのビジネス用バックに片付け立ち上がると、同じタイミングで立ち上がった遠坂が爽やかな笑顔を浮かべ右手を出してきたから、わたしも右手を出し、握手をした。
高身長で彫りの深い爽やか系のハンサムな遠坂。
ルーツインホテルリゾートの御曹司なのもあり大学時代かなりモテてた。
一時期いい感じになり告白をされたけれど、恋する気持ちがわからずお断りした。
紳士的な遠坂からの告白を受けて、交際していたら、わたしの隣で客先だから営業スマイルを浮かべてるけど実は不機嫌なこれまた綺麗系な知的な顔立ちのハンサム 東條課長に遊ばれて傷つく事を未然に防ぐ事ができてたかもしれない。
東條課長とルーツインホテルリゾートの本社から出て、社用車に乗り込むとやはりといった感じに東條課長は不機嫌オーラを放ちだす。
「東條課長、新規ホテル建設と大型修繕に御不満でもおありなんですか?」
「……違う。あの御曹司がお前と仲よさそうなのが気に食わなくて」
「遠坂さんは……大学時代のゼミの仲間です。わたしは意匠設計士として彼と仕事をするだけです。彼はルッツインホテルリゾートの御曹司だからわたしなんて相手にしないですよ」
「……だよな。俺の愛里を取られるかと思って嫉妬してしまった」
「……わたし、東條課長とはもう男女間の関係は切れてます。たんなる部下です。昔の関係には戻る気はありません」
わたしがそういうと不機嫌オーラのレベルがさらにアップする。
東條課長は結婚して子供がいる。
東條課長はそれなのに、わたしを昔みたいに性の吐き口にもしようと考えていたようで、2人きりになるのはマズイとわたしは身の危険を感じた。
今も、車のハンドルは東條課長が握ってるから人気《ひとけ》の無い路地に連れて行かれ、車内で犯されかねない。
都内中心部だからそんな場所がないのが不幸中の幸いで、すぐにオフィスビルにつき、仕事に戻る事ができた。
東條課長の部下としてこれから勤務していくのが心底恐怖で苦痛に感じた。
地下にスーパーマーケットとクリーニング屋と定食屋とイタリアンのお店があるから、貯金叩いて思い切って分譲した。
「このたびの異動で当課の係長に拝命されました鈴宮愛里 でございます。なにぶんにも新米の係長でじゅうぶんに職責をはたせるかどうかはなはだ疑問ですが、私なりに一生懸命やるつもりです。よろしくお願いします」
4年前に2年間いた東京本社 建築設計本部 第1課の意匠設計担当の係長として戻ってきた。
一級建築士のわたしは意匠設計・構造設計・設備設計の意匠設計をしていて、ビルやホテル、マンションにショッピングモールなどの建築におけるデザインを手がけてきた。
公共施設のコンペでもわたしの手がけた建築デザインが数多く採用されていて、女性建築士として最近テレビや雑誌などの取材を受けるようになった。
それ故に、福岡支店から東京本社に異動になった。
東京本社に戻ってきた事で、福岡支店で設計してきた建築物より遥かに規模が大きい仕事に着手する事になり、仕事に関してはやりがいを感じてる。
「鈴宮は4年前までうちの課にいたからみんな実力はわかってるな。
鈴宮、Aチームのルッツインホテルリゾートとタワーマンションの意匠設計を任せる」
だけど、わたしに意匠設計の仕事と恋愛が愚かな事だと教えてくれた東條遥輝(とうじょう はるき)が課長と知り、運の悪さに絶望した。
建築設計士の仕事は意匠設計担当と構造設計担当と設備設計担当がいる。
意匠設計:建築物全体のデザイン設計
構造設計:構造物の土台を造る設計
設備設計:電気設備等の設計
Aチームのやまに入り、構造設計担当の村瀬係長と設備設計担当の坂本係長に挨拶をし、意匠設計の設計士5人に今手がけてる案件を見せて貰い仕事に入る。
ルーツインホテルリゾートの新ホテル建設を3件とタワーマンション建設が2件。
建築デザインを描いても東條課長にダメ出しされて仕事が進まなかったらしく、建物のコンセプトを読み、どんな外観にするかを大まかにイメージしてから部下にささっと描いたスケッチを元にCADで外観の設計図を作成するよう指示した。
「鈴宮、午後2時からルーツインホテル本社に挨拶に行くから1時半に社を出れるよう準備しとけよーー」
部下に仕事の指示をし、昼休憩になりほっと一息ついたところで東條課長に声をかけられ顔がひきつる。
勤務初日から東條課長と2人でクライアント先に挨拶に行かないといけないなんて、勘弁して欲しい。
*****
赤坂にある馬島建設からルーツインホテルリゾート本社がある品川駅まで車で向かう。
わたしが建築設計第1課の一般職の事務スタッフからトミタのプリオスの車のキーを受け取ったのに、わたしが運転席に乗ろうとしたら「俺が運転する」と助手席に座らされた。
普通は部下が運転をしないといけないのに、女に運転させるのが嫌なのか運転させて貰えなかった。
20分ほどでルーツインホテルリゾート本社に着き、経営企画部の施設設備担当者と顔合わせをした。
「鈴宮さん、地元の福岡支社に異動したと聞いてましたが東京本社に戻ってこられたんですねーー!!」
応接室に案内されるとそこに50代前半の経営企画部部長と大学の同窓でルーツインホテルの御曹司 遠坂総司(とおさかそうし)がいた。
名刺交換をして、遠坂からルーツインホテルの新ホテル建設と大型修繕についてのヒアリングを行った。
「大学時代の同じゼミ仲間と一緒に仕事ができて嬉しいよ。鈴宮、これからよろしくな!!」
挨拶とヒアリングを終え、筆記道具とノートをCHANELのビジネス用バックに片付け立ち上がると、同じタイミングで立ち上がった遠坂が爽やかな笑顔を浮かべ右手を出してきたから、わたしも右手を出し、握手をした。
高身長で彫りの深い爽やか系のハンサムな遠坂。
ルーツインホテルリゾートの御曹司なのもあり大学時代かなりモテてた。
一時期いい感じになり告白をされたけれど、恋する気持ちがわからずお断りした。
紳士的な遠坂からの告白を受けて、交際していたら、わたしの隣で客先だから営業スマイルを浮かべてるけど実は不機嫌なこれまた綺麗系な知的な顔立ちのハンサム 東條課長に遊ばれて傷つく事を未然に防ぐ事ができてたかもしれない。
東條課長とルーツインホテルリゾートの本社から出て、社用車に乗り込むとやはりといった感じに東條課長は不機嫌オーラを放ちだす。
「東條課長、新規ホテル建設と大型修繕に御不満でもおありなんですか?」
「……違う。あの御曹司がお前と仲よさそうなのが気に食わなくて」
「遠坂さんは……大学時代のゼミの仲間です。わたしは意匠設計士として彼と仕事をするだけです。彼はルッツインホテルリゾートの御曹司だからわたしなんて相手にしないですよ」
「……だよな。俺の愛里を取られるかと思って嫉妬してしまった」
「……わたし、東條課長とはもう男女間の関係は切れてます。たんなる部下です。昔の関係には戻る気はありません」
わたしがそういうと不機嫌オーラのレベルがさらにアップする。
東條課長は結婚して子供がいる。
東條課長はそれなのに、わたしを昔みたいに性の吐き口にもしようと考えていたようで、2人きりになるのはマズイとわたしは身の危険を感じた。
今も、車のハンドルは東條課長が握ってるから人気《ひとけ》の無い路地に連れて行かれ、車内で犯されかねない。
都内中心部だからそんな場所がないのが不幸中の幸いで、すぐにオフィスビルにつき、仕事に戻る事ができた。
東條課長の部下としてこれから勤務していくのが心底恐怖で苦痛に感じた。
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