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「美桜ちゃん、神通力あるって事は予知とか透視とか、そういう類の事できるんだよね?」
「ーーもやもやっと映る程度ならできます」
3ヶ月ぶりの新宿。
晴翔くんが所属している国の極秘特殊機関“陰陽省”のメンバー、速水かぐらちゃんが私の護衛を引き受けてくれたから、女同士の外出が叶った。
「私は水の陰陽術の使い手。だけど、まだペーペーだから、力を使いきれてない。私が作る結界はA級怨霊までにしか効かない、攻撃力も弱いし……だから、半径10m以内に特S級陰陽師いないと護りきれないからね!!」
安倍晴明は正室以外に側室が5人いて、その家系ごとに、木、火、土、金、水の特殊能力が受け継がれた。
“速水家”は水の家系。
全ての特殊能力を受け継いだ正室の家系“土御門家”を本家とし、霊感のみある正室の弟一族とともに、能力を継承して産まれた者が陰陽師として、国に仕えてる。
「晴翔は予知以外の特殊能力を持ってるんだよね。15歳の時に源頼朝の側近、中原親能、梶原景時を完璧に除霊したし、中国に修行しにいって、九星九宮を式神にして帰ってきたし、晴翔が、陰陽師の中で1番強いと思う」
予知の力は神通力がないとできない。
晴翔くんは安倍晴明の生まれ変わりと言われるぐらい特殊能力が優れていて、千年に一人生まれるか生まれないかの逸材だと誰もが口々に話してる。
「美桜ちゃんも、卑弥呼を式神にしてるし、スゴイよね!!」
「卑弥ちゃんは、式神じゃない!!友達!!」
式神は3種類いる。
思念から作り出され、自ら意思を持ち働く肉眼では見ることができない思業式神(しぎょうしきがみ)に、打ち負かした霊体を自分の使役神とした悪業罰示式神(あくぎょうばっししきがみ)、紙や薬、草木などで人の形をした形代を作り、そこに陰陽師の念を入れて使役する擬人式神(ぎじんしきがみ)。
卑弥ちゃんは私にとって友達なのに、悪業罰示式神だと思われてる。
晴翔くんにとっての九星九宮と同じ。
安倍晴明が生前、十二神将を使役していた事から、晴翔くんは産まれた時から十二神将が式神として憑いていたらしい。
「晴翔が出てこいだって。ショッピングの後にカフェでまったりする時間をもっとくれたらいいのに!!」
晴翔くんが怖いからフルーツパフェを急いで口に頬張り、アイスカフェオレで流し込む。
「晴翔が美桜ちゃんの面倒をみるって言い出すとは思わなかったわ。天才陰陽師から術を学べるって羨ましいよ」
「 ……… 」
かぐらちゃんは知らない、晴翔くんが鬼畜過ぎる事を。
『テレポートができないと不便だ。身体で覚えろ!!』とあちこちテレポートで連れ回され、身体が引きちぎられるのではよう痛みと頭痛に苦しみながら3日で取得させられた。
他にも『護衛術だ!!』と言って、空中浮揚レビテーションを崖から突き落とすやり方で取得され、『A級怨霊を除霊できる力をつけろ』と木、火、土、金、水の攻撃呪文を使えるようになるよう、毎日スパルタで指導されてる。
「ーーおい、A級怨霊倒せるだけの力ついたから、お前を囮に特S級怨霊を誘き寄せる。修行つけてやったんだから、やるよな!!」
3ヶ月半もの間、自分の身を護るためと、鬼畜な晴翔くんに地獄の修行をされた。
九星九宮に認められ式神の契約ができたら合格。
解放されやっと自由の身になれたと思ったのに、まさかの晴翔くんの任務に同行を命じられ、顔がひきつる。
「囮だから闘えとは言わない。九星九宮がついてるから大丈夫だ。自分の身さえ守っていればいい。特S級武将怨霊は俺が祓う」
晴翔くんは最強だ。
特S級武将怨霊も晴翔くんに勝てないとわかってるから、のこのこと出てこない。
「戦闘の様子をドロンで撮影して、動画を投稿すれば?ホラー映画より迫力あるから、世界一の動画再生回数いけるんじゃないか?」
毎日YouTube投稿していたのをいきなり辞めると、死亡説とか出されてしまう。
それだけではない。
広告収入で生活をしているから、動画投稿を辞めると収入が無くなる。
だから、修行の様子や今日のファッション、晴翔くんの遠征に着いて行った際に預けられる安倍晴明縁の神社の紹介動画を撮影し、投稿できる時に投稿してた。
動画投稿に関して、私にとっての仕事だから、晴翔くんは何も言わない。
動画に出演はしてくれないけど、協力してくれた。
「ーー確かに、武将怨霊との戦闘シーン、絵になるかも。でも、晴翔くん、映したらいけないんでしょ?」
「当たり前だ。編集でぼかせ。とにかくだ、これからは俺の任務に同行してもらう」
「ーーもやもやっと映る程度ならできます」
3ヶ月ぶりの新宿。
晴翔くんが所属している国の極秘特殊機関“陰陽省”のメンバー、速水かぐらちゃんが私の護衛を引き受けてくれたから、女同士の外出が叶った。
「私は水の陰陽術の使い手。だけど、まだペーペーだから、力を使いきれてない。私が作る結界はA級怨霊までにしか効かない、攻撃力も弱いし……だから、半径10m以内に特S級陰陽師いないと護りきれないからね!!」
安倍晴明は正室以外に側室が5人いて、その家系ごとに、木、火、土、金、水の特殊能力が受け継がれた。
“速水家”は水の家系。
全ての特殊能力を受け継いだ正室の家系“土御門家”を本家とし、霊感のみある正室の弟一族とともに、能力を継承して産まれた者が陰陽師として、国に仕えてる。
「晴翔は予知以外の特殊能力を持ってるんだよね。15歳の時に源頼朝の側近、中原親能、梶原景時を完璧に除霊したし、中国に修行しにいって、九星九宮を式神にして帰ってきたし、晴翔が、陰陽師の中で1番強いと思う」
予知の力は神通力がないとできない。
晴翔くんは安倍晴明の生まれ変わりと言われるぐらい特殊能力が優れていて、千年に一人生まれるか生まれないかの逸材だと誰もが口々に話してる。
「美桜ちゃんも、卑弥呼を式神にしてるし、スゴイよね!!」
「卑弥ちゃんは、式神じゃない!!友達!!」
式神は3種類いる。
思念から作り出され、自ら意思を持ち働く肉眼では見ることができない思業式神(しぎょうしきがみ)に、打ち負かした霊体を自分の使役神とした悪業罰示式神(あくぎょうばっししきがみ)、紙や薬、草木などで人の形をした形代を作り、そこに陰陽師の念を入れて使役する擬人式神(ぎじんしきがみ)。
卑弥ちゃんは私にとって友達なのに、悪業罰示式神だと思われてる。
晴翔くんにとっての九星九宮と同じ。
安倍晴明が生前、十二神将を使役していた事から、晴翔くんは産まれた時から十二神将が式神として憑いていたらしい。
「晴翔が出てこいだって。ショッピングの後にカフェでまったりする時間をもっとくれたらいいのに!!」
晴翔くんが怖いからフルーツパフェを急いで口に頬張り、アイスカフェオレで流し込む。
「晴翔が美桜ちゃんの面倒をみるって言い出すとは思わなかったわ。天才陰陽師から術を学べるって羨ましいよ」
「 ……… 」
かぐらちゃんは知らない、晴翔くんが鬼畜過ぎる事を。
『テレポートができないと不便だ。身体で覚えろ!!』とあちこちテレポートで連れ回され、身体が引きちぎられるのではよう痛みと頭痛に苦しみながら3日で取得させられた。
他にも『護衛術だ!!』と言って、空中浮揚レビテーションを崖から突き落とすやり方で取得され、『A級怨霊を除霊できる力をつけろ』と木、火、土、金、水の攻撃呪文を使えるようになるよう、毎日スパルタで指導されてる。
「ーーおい、A級怨霊倒せるだけの力ついたから、お前を囮に特S級怨霊を誘き寄せる。修行つけてやったんだから、やるよな!!」
3ヶ月半もの間、自分の身を護るためと、鬼畜な晴翔くんに地獄の修行をされた。
九星九宮に認められ式神の契約ができたら合格。
解放されやっと自由の身になれたと思ったのに、まさかの晴翔くんの任務に同行を命じられ、顔がひきつる。
「囮だから闘えとは言わない。九星九宮がついてるから大丈夫だ。自分の身さえ守っていればいい。特S級武将怨霊は俺が祓う」
晴翔くんは最強だ。
特S級武将怨霊も晴翔くんに勝てないとわかってるから、のこのこと出てこない。
「戦闘の様子をドロンで撮影して、動画を投稿すれば?ホラー映画より迫力あるから、世界一の動画再生回数いけるんじゃないか?」
毎日YouTube投稿していたのをいきなり辞めると、死亡説とか出されてしまう。
それだけではない。
広告収入で生活をしているから、動画投稿を辞めると収入が無くなる。
だから、修行の様子や今日のファッション、晴翔くんの遠征に着いて行った際に預けられる安倍晴明縁の神社の紹介動画を撮影し、投稿できる時に投稿してた。
動画投稿に関して、私にとっての仕事だから、晴翔くんは何も言わない。
動画に出演はしてくれないけど、協力してくれた。
「ーー確かに、武将怨霊との戦闘シーン、絵になるかも。でも、晴翔くん、映したらいけないんでしょ?」
「当たり前だ。編集でぼかせ。とにかくだ、これからは俺の任務に同行してもらう」
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