天敵同期からの最低なプロポーズ

鳴宮鶉子

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ダメ妊婦管理される

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あんなやつと夫婦になるなんて絶対に嫌だ。

ソミーロボット開発テクノロジーはソミーの子会社で、育児支援で社内保育園併設と子供が小学校に入るまで短縮勤務にする事ができる。

現在、月に残業をMax100してるから、手取りで38万円ぐらい支給されてる。
これが残業無しの短縮勤務になると、22万円ぐらいになるから正直……きつい。
ボーナスは月給6.8ヶ月×の評価成績で仕事を頑張れば最高月給12ヶ月分でる。

高専を卒業しソミーロボット開発テクノロジーに入社して4年。
国立情報工学部修士卒のエリート軍団ばかりいる中、専門学校卒のわたし。

わたしがソミーロボット開発テクノロジーに入社できたのは資格マニアでIT関連の国家資格を全て取得してるから。

でも、資格はあっても大学で研究としてロボット工学を学んできたエリート達には能力的に劣る。

特にハーバード大学でロボットプログラムを研究していた成宮理人は、高校時代にIT関連の国家資格を全て取得し、海外の資格も取得してるらしい……。

頭脳明晰、成績優秀、そして、高身長にパソコンばっか弄ってる癖に細マッチョからの眉目秀麗。

入社後の研修でこいつとペアを組まされ、実力の差に涙した。

しかも実力で入社3年目にチームのリーダー(係長)になり、わたしに仕事であれこれ指示し、細かく訂正を入れてくる。

社内で結婚したい男No.1らしいけど、仕事でいじめられてるから、わたしは絶対に結婚したくない。

給料……月額推定58万円。
養育費ぐらい支払えと思ってしまう。

避妊せずに一夜限りの関係を持った女性を孕ませ、実は隠し子が何人かいて、その養育費で月給の大半が持っていかれていて生活に余裕が無いのかもしれない。

「おい、これをつけろ」

パソコンをカタカタとプログラミングをしながら頭の中で成宮に対して悪態をついてたら、成宮がエプロンを持ってわたしの所へきた。

「……ここで料理でもしろと?」

「違う。電磁波カットエプロン だ。電磁波を99.9%の遮断率 するらしい。電磁波は胎児に悪影響らしいからつけろっていってるんだ」

電磁波が胎児に悪影響と知らなかったわたし。
妊娠に気づかず仕事柄長時間パソコンを触ってるから、中の人が正常に育ってるか心配になった。
中でポコポコ動いているから何も問題ないと思いたい。
妊娠中に気をつけないといけない事を知らないわたし、帰ってから調べようと思った。

成宮から電磁波カットエプロンを5枚受け取り、黒いエプロンをつけた。

「俺の子を無事に産み終えるまでは全力で身体に気をつけろ。仕事なら俺が代わりにやる」

成宮がわたしの耳元で囁き、にやっと笑って席に戻っていった。

耳元でこんな事を囁かれたらドキッとしてしまう……。
内容はどうかと思うけど。


「天沢、昼付き合え」

納期に間に合いそうになく昼休憩を返上して終わらせようとしたら、成宮が邪魔をしにきた。

「……これを片付けたらいいんだな。代われ」

わたしの椅子を後ろにやり、パソコンを立ったまま高速でカタカタとわたしが手こずってたプログラムを一瞬でかたづけた。

そしてわたしの手を引き、社員食堂へ向かった。
結婚したい男No.1の成宮と社員食堂で一緒にご飯を食べるなんて嫌だ。
一般職の結婚するまでの腰掛けのつもりで働いてる婚活に励む綺麗系女性社員に目をつけられ、悪口のネタにされる。
せめて手を離して貰おうと力を入れてみても手首を持たれていてどうしようもできない。

社員食堂で向かい合って座れる席が空いてて、席取りで座らされる。

「これを食べろ」

わたしの目の前にアジの南蛮漬けとほうれんのお浸しとひじきの煮物、ごはんとヨーグルトが乗ったお盆が置かれた。

「塩分は控えめに葉酸と鉄分とカルシウムを採れ」

わたしに健康面重視のヘルシーメニューを食べるよう言ってる癖に、成宮はヒレカツとサラダと味噌汁にごはんとボリュームがあるメニューをガツガツ食べてる。

……ズルい

「……カツ、一切れやる」

わたしが恨めしそうに見てたからか、一切れだけカツを分けてくれた。

「……昼メシぐらいは栄養あるものを食べろ。後、今日からお前は9時までしか残業するな。帰ってからすぐに寝ろ」

成宮はわたしのお腹の中の人のために、ダメ妊婦を徹底的に管理するつもりらしい。

わたし、成宮と結婚して一緒に子育てするつもりはないですよ。
それに、産んだ子を成宮に渡すつもりもないです。

結婚したい男No.1なんだからわたしの中にできた子に固執せず、成宮と結婚したいと思ってるわたしを睨みつけてる女性社員の誰かに産んで貰えばいい。


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