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見ちゃったから
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「.......ん」
「起きた?」
「.........................」
えっと.......なんで目を開けるとみゆの顔がこんなにすぐ近くにあるんだ? というか、俺は今.......そうでした。みゆに膝枕をしてもらっていたんでした.......。
「今何時くらいなんだ?」
「えっと.......15時過ぎだね」
「そうか15時過ぎかって.......15時過ぎ?」
「うん。正確には15時12分だね」
俺の記憶が正しければ正確な時間は分からないが12時前くらいにはみゆに膝枕をしてもらった気がするんだが.......
「.......俺もう1回土下座した方がいいか?」
「今の会話の流れでどうしてそうなるの.......」
「だって数時間もの間膝枕をしてくれていたんだろ?」
「まぁ、そうなるね」
「絶対しんどかっただろ?」
「全然そんなこと無かったよ? 和哉くんの寝顔を見ながら頭を撫でていると何だか時間の流れなんて気にならなくなってたから」
「それは俺を辱めているのか?」
前からこんな感じだっただろうか? どうにも今日のみゆには調子を狂わされてしまう。まぁ、その原因は間違いなくみゆが俺の事を普段以上に甘やかしてくれているからなのだがその甘やかし方がなんというか完全に子どもを相手した時のものなんだよな.......。
「別にそんなつもりは無いんだけど.......和哉くんが可愛いからつい.......」
「それはもう間違いなく小さな子を見て可愛いと思うのと同じ部類の可愛いだよな?」
「.........................」
「無言は肯定なんだぞ.......」
「.......怒った?」
「別に怒りはしないけども.......」
もう本当に何なんだよ.......。なんでそんなにしゅんってしちゃうんだよ.......これじゃあ俺が悪者みたいじゃないか.......。そんなことを思いながらも俺は起き上がろうとするも、みゆに頭を抑えられてすぐにみゆの太腿の上に頭を戻される。
「えっと.......みゆ?」
「もう少しだけだから.......」
「いやまぁ、みゆがしんどくないならいいんだけども.......どうしたんだ?」
「今日はなんだか和哉くんを思いっきり甘やかしたい気分なの」
「なんでまた急に.......」
「見ちゃったから」
見ちゃった? いったいみゆは俺を甘やかしたくなるような何を見たのだろうか? 俺の寝顔か? 俺の寝顔なら一緒に住んでるわけだし何回も見ているだろうが.......。
「和哉くんが泣いてるのを見ちゃったから.......」
「あぁ.......」
そう言えば俺はみゆの前では泣いたことなんて無かったな。いやまぁ、泣くこと自体すごく久しぶりだったんだが.......今思い出すと今日の俺は中々の醜態を晒したのではないだろうか? .......今更になって急に恥ずかしくなってきたぞ。
「泣いている和哉くんを見ると何だか優しくしてあげなきゃって思っちゃって.......」
「なぁ、みゆ。それは恐らくというか間違いなく母性だと思うぞ? どれだけ俺の事を子ども扱いしたいんだ?」
「.......嫌だった?」
「別に嫌ってわけじゃ.......むしろ落ち着くっていうか.......」
「それって要するに和哉くんは子どもだってことだよね?」
「.........................」
「無言は肯定なんでしょ?」
まさか自分で言ったことがこんな所で返ってくるとは.......。それに俺は子どもって訳では無い。ただみゆに頭を撫でられたり抱きしめられたり膝枕をしてもらうと落ち着くだけだ。決してみゆの母性を感じて落ち着いてしまっている訳では無い。.......本当だよ?
「腹減った」
「随分強引に話を逸らしたね.......」
「.......うるさい」
「ふふ。そういったところも子どもっぽいんだよ?」
俺はもう口では絶対にみゆには勝てない気がする。こうなりゃいっそ開き直ってしまうか? 俺は今高校2年だ。つまり未成年であり未成年ならばそれはもう子どもじゃないだろうか? .......さすがに無理があるよな。
「けど、おばあ様も和哉くんが起きたらご飯を用意してあるからリビングにおいでって言ってたから行こっか?」
「.......行く」
そう言って俺は今度こそ立ち上がりみゆも俺に続いて立ち上がったのだが、
「あっ、」
「おっと、危ない」
数時間もの間ずっと俺を膝枕をしていたんだから当たり前なのだがみゆは足が痺れてしまっていたらしくバランスを崩してしまっていたので俺がとっさに支えようとすると真正面から抱きしめるような体制になってしまった。
「大丈夫か?」
「.......うん」
「何か顔赤くないか?」
「!? .......和哉くんの馬鹿」
「なんで!?」
「攻めるのはいいけど攻められるのはダメ.......」
「攻める? 一体何言ってるんだ?」
「和哉くんは分からなくていい」
そう言ってみゆは俺から離れてリビングの方へと向かっていってしまう。本当にみゆは何を言っていたのだろうか? まっ、考えても分からないし俺が分からなくていいと言うのなら考えるのはやめよう。そんなことを思いながら俺はみゆの後を追うようにリビングへと向かうのだった。
「起きた?」
「.........................」
えっと.......なんで目を開けるとみゆの顔がこんなにすぐ近くにあるんだ? というか、俺は今.......そうでした。みゆに膝枕をしてもらっていたんでした.......。
「今何時くらいなんだ?」
「えっと.......15時過ぎだね」
「そうか15時過ぎかって.......15時過ぎ?」
「うん。正確には15時12分だね」
俺の記憶が正しければ正確な時間は分からないが12時前くらいにはみゆに膝枕をしてもらった気がするんだが.......
「.......俺もう1回土下座した方がいいか?」
「今の会話の流れでどうしてそうなるの.......」
「だって数時間もの間膝枕をしてくれていたんだろ?」
「まぁ、そうなるね」
「絶対しんどかっただろ?」
「全然そんなこと無かったよ? 和哉くんの寝顔を見ながら頭を撫でていると何だか時間の流れなんて気にならなくなってたから」
「それは俺を辱めているのか?」
前からこんな感じだっただろうか? どうにも今日のみゆには調子を狂わされてしまう。まぁ、その原因は間違いなくみゆが俺の事を普段以上に甘やかしてくれているからなのだがその甘やかし方がなんというか完全に子どもを相手した時のものなんだよな.......。
「別にそんなつもりは無いんだけど.......和哉くんが可愛いからつい.......」
「それはもう間違いなく小さな子を見て可愛いと思うのと同じ部類の可愛いだよな?」
「.........................」
「無言は肯定なんだぞ.......」
「.......怒った?」
「別に怒りはしないけども.......」
もう本当に何なんだよ.......。なんでそんなにしゅんってしちゃうんだよ.......これじゃあ俺が悪者みたいじゃないか.......。そんなことを思いながらも俺は起き上がろうとするも、みゆに頭を抑えられてすぐにみゆの太腿の上に頭を戻される。
「えっと.......みゆ?」
「もう少しだけだから.......」
「いやまぁ、みゆがしんどくないならいいんだけども.......どうしたんだ?」
「今日はなんだか和哉くんを思いっきり甘やかしたい気分なの」
「なんでまた急に.......」
「見ちゃったから」
見ちゃった? いったいみゆは俺を甘やかしたくなるような何を見たのだろうか? 俺の寝顔か? 俺の寝顔なら一緒に住んでるわけだし何回も見ているだろうが.......。
「和哉くんが泣いてるのを見ちゃったから.......」
「あぁ.......」
そう言えば俺はみゆの前では泣いたことなんて無かったな。いやまぁ、泣くこと自体すごく久しぶりだったんだが.......今思い出すと今日の俺は中々の醜態を晒したのではないだろうか? .......今更になって急に恥ずかしくなってきたぞ。
「泣いている和哉くんを見ると何だか優しくしてあげなきゃって思っちゃって.......」
「なぁ、みゆ。それは恐らくというか間違いなく母性だと思うぞ? どれだけ俺の事を子ども扱いしたいんだ?」
「.......嫌だった?」
「別に嫌ってわけじゃ.......むしろ落ち着くっていうか.......」
「それって要するに和哉くんは子どもだってことだよね?」
「.........................」
「無言は肯定なんでしょ?」
まさか自分で言ったことがこんな所で返ってくるとは.......。それに俺は子どもって訳では無い。ただみゆに頭を撫でられたり抱きしめられたり膝枕をしてもらうと落ち着くだけだ。決してみゆの母性を感じて落ち着いてしまっている訳では無い。.......本当だよ?
「腹減った」
「随分強引に話を逸らしたね.......」
「.......うるさい」
「ふふ。そういったところも子どもっぽいんだよ?」
俺はもう口では絶対にみゆには勝てない気がする。こうなりゃいっそ開き直ってしまうか? 俺は今高校2年だ。つまり未成年であり未成年ならばそれはもう子どもじゃないだろうか? .......さすがに無理があるよな。
「けど、おばあ様も和哉くんが起きたらご飯を用意してあるからリビングにおいでって言ってたから行こっか?」
「.......行く」
そう言って俺は今度こそ立ち上がりみゆも俺に続いて立ち上がったのだが、
「あっ、」
「おっと、危ない」
数時間もの間ずっと俺を膝枕をしていたんだから当たり前なのだがみゆは足が痺れてしまっていたらしくバランスを崩してしまっていたので俺がとっさに支えようとすると真正面から抱きしめるような体制になってしまった。
「大丈夫か?」
「.......うん」
「何か顔赤くないか?」
「!? .......和哉くんの馬鹿」
「なんで!?」
「攻めるのはいいけど攻められるのはダメ.......」
「攻める? 一体何言ってるんだ?」
「和哉くんは分からなくていい」
そう言ってみゆは俺から離れてリビングの方へと向かっていってしまう。本当にみゆは何を言っていたのだろうか? まっ、考えても分からないし俺が分からなくていいと言うのなら考えるのはやめよう。そんなことを思いながら俺はみゆの後を追うようにリビングへと向かうのだった。
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