20 / 207
"指輪の君"
真相
しおりを挟む御所の廊下を、慌て気味に歩いているのは、サトコその人である。
「――隠居した父さま以外で、今、"あの指輪"を持っているのはっ!、私が渡した者だけだと、少し考えれば解かるコトですよ?!、何故にっ!、直ぐお通ししないのですか!?」
サトコは、カリカリと従者たちの思慮の無さを責める。
「――正しいのは、私たちの方ですっ!
"この時勢"では、たとえ指輪を出されても、外部からの来訪者には、最大限の警戒をするのが、道理にございましょうっ!?」
――負けじと、一歩も引かずにキヨネは、"想い人の来訪"に、若干我を忘れている主を諭しながら、彼女も慌てて追走する。
「皇様――っ!?、このような所に、わざわざ……」
上役からの指示を、イライラしながら詰め所で待っていた、先程、指輪を受け取った門番は、恭しく言上しようと、その場に膝を着いて――
「――言上は結構っ!、……して、指輪を持って来た者の風体とは?」
――サトコは、一蹴気味に門番に言上を止めさせ、爛々と瞳を輝かせて問い質す。
「はっ!、はいぃ……年の頃は、10代後半から20代前半の男で、どこぞの武官かと思える格好の……」
それを聞くとサトコは、高鳴る胸元の鼓動を抑えるかの様に、グッと着物の襟を掴んで――
「どこか……秘かに、その者の姿を窺える場所はありませんか?、自分の目でも確かめたいのですが――」
「はっ!、では、そこの見張り窓を覗けば良いかと……門の前で、待って頂いておりますので」
門番が言い終わる前に、サトコはそぉ~っと見張り窓を開け、外の様子を覗き込んだ。
「――っ!!!、あぁっ!」
サトコは、直ぐに見張り窓を閉じ、何とも言えない恍惚な声を挙げながら、口元を覆う。
「間違い――ございません。
私が、指輪を渡した、ソウタという御方です!」
サトコは、うっすらと涙まで浮かべて、ソウタの来訪を歓喜する。
「主殿にお通しなさい――私は、着替えを済ませて、直ぐに参りますと伝え……いえ、なんなら直接、私の自室にお通ししても……」
「――良いワケがないでしょう!?、、ナニを仰るつもりですかぁっ?!」
――と、嬉し過ぎて、とんでもないコトまで口走っているサトコを諭す様に、キヨネはそう一喝した。
キヨネは、サトコにとって、一応は主従関係であっても、鋭い助言をしてくれたり、間違った行動を正してくれる、姉の様な存在であった。
13歳で、御所内でのサトコ付き侍女に任じられたキヨネは、5歳年下の次期君主の世話人であり、より深いカンケイの友として、彼女に懸命に仕えていた。
「――あ~っ!、解かりましたよ!、でも……"少しのわがまま"ぐらいは、大目に見てくださいよ?」
サトコは、口を尖らせた後、甘える様にキヨネに懇願する。
「解かっております……でもっ!、"コトと次第に因ってはっ!"、――ですよ?」
キヨネは、そう言って釘を刺し、廊下へとサトコを誘導し、彼女も大きく頷いてそれに素直に従った。
その、一連の様を観ていた門番は――
(あっ……あの、常に凛としていらっしゃる皇様を、あれほど取り乱させるとは……
あの"指輪の君"の素性って、一体……)
――と、呆気に取られた彼は、確認が終わった知らせを伝えに出る前に、もう一度、見張り窓を開け、ソウタの様子をまじまじと見詰めた。
(――おお~っ!、やっぱ、皇様の御所ともなると……同じ豪華な造りでも、流者のオリエさんのトコとは、一味も二味も違うなぁ)
"主殿"という、主に来訪者との謁見に使用される部屋へと通されたソウタは、端から見れば若干、恥ずかしく見えるほど、その素晴らしい内装に、心中で溜め息を漏らしていた。
特に――欄間に彫られた、コウオウのシンボルでもある"とぐろを巻いた黄龍"のモチーフは、豪奢に派手な造りになりがちなモチーフなのに、重厚な威厳も漂わせている。
「――皇様が、まもなく、いらっしゃいます」
――と、周りに控える衛士に声を掛けられ、ソウタは身を正し、座ったまま深く拝礼する格好で、皇の御出座を待つ。
顔を伏せたまま待っていると、前で2つの足音が聞こえ、位置に着いたらしい、その二つの足音がゆっくりと、そこに座る音がした。
「面を――上げてください」
――聞き覚えのある、優しい口調の厳かな女性の声に応え、ソウタはゆっくりと面を上げた。
「――お久し振りです、……皇様」
ソウタは、軽く笑みを造りながら、そう言いながら、もう一度拝礼する。
ソウタは――今でこそ、諸国を流れ歩く、みすぼらしい流者であるが、養母のアヤコに、みっちりと礼儀作法や勉学を叩き込まれている。
アヤコは、いずれはソウタを、自分の臣下の要にとなる人物へと育てるつもりで、彼を養子にしたつもりだった。
だが――ソウタは結局、連れて来たリョウゴが、彼を次世の刀聖とする事を望む思惑に負け、こうして、今に至るのだが……それらは決して、彼のためにならない企みではなかったと言えるだろう。
「……本当に、久し振りですね、息災で何よりでした」
サトコは、満面の笑みを見せ、ソウタの来訪を歓迎する。
「――はっ!、此度は、遅ればせながら、即位の祝辞を述べるために、まかりこさせていただきました。
それに――市井降りの折に、いずれは必ず、御伺いさせて頂くと、御約束させておりました故……」
「――ありがとう、覚えていてくれたのですね。
――して、アヤコ様や、クバシ城……"ツツキ"が地の皆の様子は如何ですか?」
ソウタは、未だにクバシ城に居て、ソコから自分を訪ねて来たと思い込んでいるサトコは、4年間会っていない、かつての恩ある土地の者たちの現状を問うた。
"ツツキ"とは、アヤコの蟄居先であるクバシ城がある、大陸最北部地域を指す地名だ。
ツツキは、星石などの鉱物の埋蔵量が多く、元々はハクキの国の領内だったのだが、最北端という地理からも解る様に、冬には雪と氷で覆われる極寒の地である。
そのため――作物の類は育ち難く、冬を迎える度に食糧難に陥ってしまう、実に暮らし難い地域だ。
――なので、自然と入植したいという民者は少なく、領主として公者を置いてはいたが、領地経営も当然の様に困難……更に、物資の輸送にも、南と東には鬱蒼とした森、西には険しい山岳が立ち塞がっているため、当然として、ツクモでは盛んと言えない、海路に頼らなければならない事情があり、せっかく豊富な鉱物も、輸送難で値は跳ね上がり、ほとんど買い手が着かない状況――着いたあだ名は"ハクキのお荷物領地"とまで言われている一帯である。
故に――半ば、放置されたこの地域を、先の大戦後にハクキ連邦から譲渡されたクリ社は、戦後の始末の一つとして、どう決着させるべきか悩まされていた、アヤコの蟄居先として活用としたのである。
大事な次期君主――つまり、自分の愛娘を、そんな場所に留学させる先代の皇とは、実に豪気というか、スパルタ教育を好む人物であったと、人となりが推測出来る。
ちなみに――先代の皇の"名"を語らないのは、ツクモの宗教的な見解の一つとして――"皇、死する後、その魂、天船の奥に潜む、アマノツバサノオオカミが身元へと帰り、その魂、オオカミに現世の様子を語り、その魂、役目を終える。
皇、守護す、言霊たる俗名もまた、俗世での役目、終えるが故、その名呼ぶは、死する皇への礼に失すると心得よ"――という件があり、"何代"、もしくは"何世"で呼称するのが、ツクモ文化を尊重し、それに殉ずる事であると許して頂きたい。
「――申し訳ございません。
何分、今の私は――三年前にツツキを旅立ち、今は旅の流れ者に、身を窶しております故――アヤコ様の近況や、ツツキの皆の現状は、存じておらぬのです」
「――えっ!?、あなたが……旅の流者ですと?!」
サトコは驚愕し、声を裏返して驚いた。
「ええ、師より"ツクモを隅々まで観て周れ――観た末に、お前のすべき事があるはずだ"と、言われまして……」
「師――という事は、リョウゴ殿のご教示ですか?」
「――ええっ!?」
――声を挙げたのは、側で控えているキヨネや、警護にあたっている衛士たちだった。
「リョ――っ!、リョウゴ様とは、もしや、刀――」
サトコは、皆の反応を見て、得意気にニヤッと笑い――
「ええっ!、ソウタは――"刀聖"リョウゴ殿より、剣の手解きを受けていた、アヤコ様の養子でもある、ツツキが誇る武人ですのよ!」
――まるで、自分の自慢話の様に、臣下たちにソウタの素性を話して聞かせた。
ソウタは、そのサトコの発言に――
(いやぁ……だから、今の俺は、"ツツキの武人"じゃあないんだけどなぁ……)
――とは思ったが、あえて自分から、今の刀――いや、"光の刀を預かっている者"だと告げるのも、個人的にはイヤなので、そのまま何も言わずに、フォローしなかった。
この時の判断が、後にちょっとした問題に繋がるのだが――それは、後の語りでと、させて頂きたい。
「――で、実は……即位の祝辞以外に、どうしても、皇様にお伝えせねばならない事柄があるのです――」
――と、一連の挨拶を終えた後、ソウタは急に表情を険しくして、もう一つの"用"について口を開く。
「――えっ!?」
サトコは、一変したソウタの表情に驚き、真似をする様に自分の表情を固く変えてしまう。
(まっ!、まさかぁ……ココを旅の終わりとして、そのまま、私の夫となる決意で来たとか?!
いえ――逆に、ソウタは"意外とモテる"から、ツツキや旅先で伴侶を得たので……指輪を返したい、という申し出だったら!?
そういえば――ツツキに居た時も、"ヒカリ"とは、何だか良い仲にも見えてたしぃ……)
――と、サトコは、色んな妄想を心中で繰り広げ、ソウタの言わんとしている事柄に耳を傾ける。
「――先日の占報にあった、スヨウが地、ヤマカキ村での事変――私は、あの事変の"真相"を知っております」
「――っ!?、!!!!!!!」
――ガタッ!
――ソウタ以外の、その場に居る全ての者が、一斉に色めき立つ。
中には……側に置かれた、高級そうな装飾品を倒したりしながら。
「――ソッ!、ソウタっ!、どういう事なのです?!、何故、あなたがその様な……」
サトコは、口をあんぐりと空けたまま、ソウタにジリジリと詰め寄る。
「――順を追って、次第を説明致します」
そう口火を切って、ソウタは一連の自分の行動と顛末をサトコへ伝えた。
「――スヨウが、自国の民者を……虐殺していたというのですか?!」
「……ええ、しかも、私と刃を交えた者たちは――
『我らの成した事は、決して、無駄ではなかったと、後世が必ず示してくれる――』
――そうまで言って、高い志であんな事に及んでいる様子でした。
ですから、少なくとも、かなり高い位置の役職に居る者が、大義を持って、国境警備隊に命じたと思われます」
――バンッ!
サトコは、思わず上座の畳を叩く。
「――自国の民を、自ら虐殺する事に!、どんな大義を後世が示すと言うのです!?
そっ――!、その様なっ!、その様な志などぉっ!」
サトコは激昂し、涙を流しながら、震える声を荒げる。
「――ここからは、私の推測でしかありませんが……スヨウが国守様が言う、宰相の横暴やこの事変は、あくまでも戦端に点ける"種火"に過ぎず――"真の狙い"は、別にあると思うのが妥当かと存じます。
それを、お伝えしたく、御前に参上した次第です」
ソウタは、もう一度、深々と拝礼する。
「――わかりました、貴重な進言に感謝します。
それに――たった一人とは申せ、あなたの尽力で虐殺を逃れた者がおるというのも、ツクモが民を見守る、当世の皇として、祝着の極みです――ありがとう」
サトコは、ソウタの一連の行動を褒め、深々と礼を述べた。
この時――ソウタは、"一人の生存者"としか、その生存者こと、レンについては語っておらず――後に、その生存者が"年頃の女性"で、"かなりの美少女"で、あまつさえ――"一晩、ソウタと野宿を共にしていた"――というコトを知ったサトコが、どのような反応をしたのかは、想像に難くない……が、これも後の講釈とさせて頂こう。
「――キヨネ、今の話の概略をロクスケに伝え、明日、緊急に"御前会議"を開きたい旨を、伝えに行ってもらえますか?」
サトコは、側に居るキヨネへ、今の進言を受けて対応を指示する。
「はい、解かりまし……た?!」
――そう、キヨネが返事をしようとした時、サトコは小さくウインクを送って見せた。
(――こっ!、この様な重要な動きがあった時でも、"少しのわがまま"を使うというのですか?!
――でも、この様な時だからこそ、想い人に甘えたい……のかもしれませんが)
キヨネは、そう思いながら苦笑いを見せて――
「――衛士の皆さんは、私と来てください。
皇様の護衛は、一人で一隊と立ち回れる猛者だという"指輪の君"に任せて、問題無いでしょうから」
――と、合図に似た口調で衛士たちに小声で命じ、人払いをさせる。
主殿に居るのが、サトコと二人きりとなった時、ソウタが――
(……やっぱ、ココは警備に問題アリだよ。
こうやって、客と皇様を二人きりにしたり、指輪一つが目印とか――そういや、今、お付きの人が"指輪のナントカ"って……)
――と、懸念を抱いていると、サトコが上座から駆け下りる体で、そのままソウタに抱き着いた!
「?!、へっ!?、皇さ……っ!」
ソウタが驚きながら、どういう了見かを尋ねようとすると、サトコはそっと、人差し指を彼の口元に立てた。
「――二人きりの時ぐらいは、かつての様に"サトコ"と、呼んで下さいませ……」
――と、サトコは潤んだ瞳を見せながら、両手をソウタの背に回し、そのまま力を込めて抱き締めた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる