流れ者のソウタ

緋野 真人

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光刃現眼

将たる覚悟

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(――なんだ?、どこを観て……?)

マサノリの視線の先を不思議に感じ、ソウタも西の丘に目をやろうとするが――

「――よう、解った。

胸の閊えが取れたようじゃわい」

――そう言って、ニヤッと笑いながら、マサノリがソウタの方へとにじり寄って来た。


「そうかい――じゃあ、さっさと退いて、オウザンに戻って、国守にその旨を突きつけてくれや。

"邪"と、断じられたくなけりゃ、何を企んだかは知らねぇが、サッサと諦めろってな」

西の丘が気になるソウタは、虫でも追い払うポーズをして、そう言った矢先、抜刀する際の鞘走りの音と、刃が煌く風切り音が響くっ!

「――っ?!」

その音らを、本能的に自分への攻撃だと判断したソウタは、咄嗟に刀を抜き、その音源と思しき刃を受け止める!


その刃の主とは――

「――刀聖様にぃ!、再び申し上げぇ~るっ!」

――と、意を決した表情で、再び叫びを上げるマサノリだった!


「おっ!、おい!、どーいうつもりだぁ!」

突然の豹変に、困惑するソウタを無視する様に、マサノリの口上染みた叫びは続く。

「せっかく頂いた、抗弁の機会なれど!、"邪"と断じられし、我が国への疑念を覆す事は叶わず……残念の極み!

――さりとてぇ!、"邪には邪の信義"がござぁ~るっ!、故に、この老兵はぁ!、当世の刀聖様に、刃向かうと決めもうしたぁっ!」

マサノリは、芝居がかっているのが丸見えな口調で、ソウタと刃を交える事を決めたと言う。


「!!!!!!!!、え~~~~~~~~っ!!!!!!

おじいちゃん!、ナニを考えてるのよぉ~!」

離れた場所から、義父を見守るリノは、激しく狼狽する。


「!?、その文言は……」

――対して、丘上から二人を見守るカツトシは、マサノリの口上に"ある意味"を感じて、唇を噛み締めた。


「おいっ!、その言葉の意味、解ってんのかぁ?!」

ソウタは、マサノリと鍔迫り合いをしながら、若干呆れた体で彼に問うた。


「――勿論じゃよ。

生憎、まだ耄碌もうろくは、集っておらんつもりじゃ……」

マサノリは刃を退き、一旦、ソウタから距離を取って――

「――しかぁし!、この反旗は、"スヨウが掲げたモノに非ぁ~ず"!」

――と、また芝居がかった言上を吐き始めた。

「これは――"この戦という邪たる行い"にぃ!、責ある将たる我の独断!

故に!、刃向かう"邪"は!、我一人のみっ!!!、よってぇ!、スヨウ国守、以下の公民にはっ!、与り知らぬ事!

"光刃に滅する責は、我一人のみの命で賄えよう"っ!」


「!?、やはりかぁっ!!、"ヤスミツ様の遺言"を模倣して――」

マサノリの言上を聞いたカツトシは、彼の意味深な発言に思わず唸る。


カツトシが言う、"遺言"とは――先の大戦で、"邪"と断じられたハクキ国守……ヤスミツが、敗戦寸前に自害をした際――

『――この戦の理は、"邪には邪の信義"あっての事、さりとて、それは"我一人の邪たる行い"、我が臣下、公民は与り知らぬ事。

故に、"責ある我一人の命一つ"で、この戦の責は賄えようと忠言す――』

――という、従った公者や民者に、戦争責任を問わない事を、大巫女ユリに懇願する旨を記した書状の事である。


カツトシは、グッと拳を強く握って――

「これが、貴方の――"将たる覚悟"だと言うのですか!?、マサノリ殿っ!」

――と、涙を瞳に浮べて、もう一度唸った。


「――アンタ、そーいうつもりかい」

ソウタも、言上を聞き終えて、その意味を理解し、渋い顔を見せる。

「民を、開戦への生贄とした……そんな国守でも、命を捨てて守ろうってのか!?」

ソウタは、そんなマサノリの決意に激昂し、声を荒げる。


「そうじゃ、"国守、守るは、民、守るに通ず"は、『ツクモ武士道』の根幹理念じゃよ」

マサノリは、穏やかにそう言って、またニヤッと微笑む。


「だって矛盾だろ?、"この戦の邪たる行い"を全て背負うってのは――アンタにとっちゃ、それこそ与り知らない、虐殺の責までも背負って、俺と戦うって事だぜ?」

ソウタは、哀れむ面持ちで、マサノリを見詰める。

「民を殺し、公を背いた国守など――守る価値無し、と言うのは……よう解る。

じゃがなぁ刀聖、ここで国守という"幹"を失っては、コクエの様な愚かな内乱という更なる混沌に、スヨウの民を引き擦り込む事に成りかねん。

故に、我は、ツクモ武士の基軸に還ろうと思った」

マサノリはまた、微かに目線を西の丘に移して――

(――ワシの予感が正しければ、コクエ内戦を経て一軍に召されたという、あの"黒面"は……我が国を狙う、南北どちらかのコクエの意気が掛かった、暗衆の類と思うて良かろう。

国守が失政を起こし、その真が徐々に流布された事で、民の反感を招きコクエは滅んだ――あの、秩序を壊す内乱へと、我らスヨウを促すのが、あの黒面の真の思惑――ワシの枯れた一命を賭して、それは断じてさせぬ!)

――先程よりも鋭い眼光で、丘の上を見据えた。


「――じゃあ、アンタが先頭に立って、その守るべき国守を、"正す"のもまた、民を守るコトなんじゃねぇのか?

だから俺は、アンタらが退こうとする、このタイミングで光刃を抜いた」

ソウタは、マサノリに期待していた役割ほんねを論じる。


「――じゃろうな。

お主や皇様が、ヤマカキでのまことを明かさず、堂々と戦う事だけを選んだのは――それで、民の心を更なる乱れへと向わせる事を憂慮しての事なのだろう?」


そう、マサノリが言う"更なる乱れ"とは――スヨウでの内戦の勃発。

ソウタとサトコは、スヨウの内情こそは知らないが、このままではスヨウも、コクエ内乱と同じ道を辿る予感を、今のマサノリと同様に覚えていたのである。

だから、"あえて"――武力を示す事で、ノブタツを屈服させ、失政の螺旋から吊り上げる手段として、戦へと舵を切ったのだ。


「――当世のツクモは、優しき刀聖と、聡明な皇を頭に頂く、良い時代のようじゃな」

マサノリは、片手に提げる刀とは不釣合いな、穏やかな笑顔で――

「さあ、抜け。

ワシは元々、オウザンに戻ったら……此度の敗戦の責として、自害するつもりでいた。

それが運良く、刀聖と出くわしたのなら、老いた武人が逝く花道を、光刃で照らしてくれれば、至極の幸いじゃ」

――そう言って、切っ先をソウタの眼前に向ける。

「……」

ソウタは何も言わず、黙って光の刀を抜いた。

「ふっ、殺してくれと望んだとて、ワシも武人の端くれ――存分に、抵抗はさせて貰うぞ?

――いざっ!」

マサノリは老体を感じさせない鋭い歩法を見せ、一気にソウタに斬りかかるっ!

ソウタも、それに応じて、光刃をマサノリへと振り下ろす!


――バリバリバリバリッ!


マサノリの刀と、ソウタの光刃がぶつかると、刀身同士の金属音とはまるで違う、雷鳴が落ちた様な激しいスパークと、そんな様子を物語る音が辺りに響き渡る!


「――っ?!」

ソウタは、その光景に、少しだけ驚いて見せる。


「ふふ、光刃と実刀――いや、正確に言えば"光刃と、一定以上の界気を纏った実刀"の、衝突を見るのは初めてか?」

マサノリは、不敵な笑みを見せ、驚くソウタの顔を見やる。

「ああ、理屈は知ってたが、抜いた経験自体が少ねぇからね。

大概は、刃ごと斬っちまってたし」

スパークが奔る中、ソウタも笑みを出して応じる。


「光刃を抜いた事が少ない?、何故だ?」

今度はマサノリが、ソウタの発言に驚く。

それが合図だったかのように、ソウタは刃を払って一歩退いた。


「――嫌いなのさ。

大層な英雄みてぇに、扱われるのがさ。

だから、後ろの皇軍みんなだって、今が初見だし――皇様にも、実はまだ、明かしてねぇ」

ソウタは照れ臭そうに、親指で後ろを示す。


「そうか、ではワシは、よっぽど貴重な経験をしとるんじゃなぁ……あの世での自慢話が出来たわい」

マサノリはまた、不敵に笑って見せて、これもまた、鋭い歩法でソウタを追う!


光の刀とマサノリの刀(※界気込み)が、二合――三合と衝突が続き、いよいよマサノリの老体が悲鳴を上げ始めたのか、彼の動きが鈍くなってきた。


「――はあ、はあ……やっ、"優しき刀聖"は撤回じゃあ!

いっ、いつまでもトドメを刺さんで……老人を、焦らさんでくれぇ」

マサノリは息を荒げ、懇願する様にソウタを見やる。


「……なぁ?、考え直してくれねぇか?

俺は――アンタを斬りたくねぇ」

そのソウタの問いに、マサノリは息を乱しながらも、また不敵に笑って――

「それは、出来ぬ相談じゃ。

ワシは、光刃で滅す"邪"なのだからな」

――と、考えに揺らぎが無い事を伝える。


「ワシでは――そのセリフを覆す事は出来んか?」

マサノリは突如、意味が解りづらい問答をし始める。

「えっ?」

「リョウゴが、言っておった――"刀聖の継承を行う時、弟子にあたる次の刀聖が、必ず言うセリフがある――それは、師へ向けての『あなたを斬りたくない』だとな」

息が少し戻って来た体のマサノリは、ソウタの表情を見据えて言う。


「また、思い出したくもねぇモンを――ああ、俺も言ったよ、そのセリフは」

ソウタは、明らかに嫌な顔を見せ、頭を掻き毟る。

「その時、刀聖は――全力で弟子を殺そうとし、生死の極限にまで追い詰める事で、生存本能だけで刃を振るわせるのだろう?、老いぼれの腕では、お主を本気にさせられんか?」

「わかった、殺るよ。

あんまり、嫌な事ばっかを思い出させっから、憎くなって来たからねぇ」

ソウタはそんな軽口を叩くと、光の刀を両手で持ち、青眼に構えた。


「ふっ、ありがたい――」

マサノリも、それだけを言って、彼は逆袈裟を狙い下段に構える。


「――!?、ダメっ!、おじいちゃんっ!」

二人の放つ雰囲気に、決着が迫っている事を感じたリノは、跨る馬の横腹を蹴り、襲歩を命じた。


二人はほぼ同時に駆け出し、すれ違いざまに残撃を打ち合った!


一秒に満たない沈黙が流れ――馬を駆けさせたリノ以外の、二人の立会いを見守る皆は、一様に固唾を呑む。


「――見事ぉ!」

マサノリの叫びを合図に、彼の一刀は一気に朽ち果て、胸からおびただしい鮮血が、天に向って吹き上がった。


「――俺から言わせりゃ、アンタは充分耄碌してるよ。

"ツクモ武士道"って、ヤツにな」

ソウタは冷ややかにそう言って、ゆっくりとその場を後にしようとする。


「おじいちゃん……」

一足、遅れる恰好で、リノは二人の下へと着いた。

ソウタは、背中越しに、彼女の声に気付き――

「――ホントなら、返って残酷だが……喋る時間が欲しいかと思って、即死しねぇように、ほんの少しだけ急所から外しといた――話、ちゃんと聞いてやれ」

――そう、振り向かずに語った。

ソウタは最後の斬撃の際、駆け出すリノの馬を見て――そう咄嗟に、標的をずらしたのである。


「!」

その話を聞き、リノが慌ててマサノリの顔を覗くと、彼はまだ、しっかりと目を開けて義娘の顔を見ていた。


「ううっ――おじいぃ、ちゃぁん…」

だが、それがほんの僅かな時だと、義父の刀傷を見て悟るリノは、泣きじゃくり始める。

「はは、そんなに、泣くな……可愛い、顔が、台無し……じゃぞ?」

マサノリは、これから死するとは思えないほどに、快活な笑顔を見せる。

「――えぐっ、ひっぐっ……」

その奇妙な笑顔を見て、リノは更に涙を強めた。

「良い……か?、伝えておく、事が、幾つかある……」

マサノリは、声を絞り出し――

「……まず、刀聖様を、恨んでは、ならぬぞ?、コレは、ワシが望んだ事……スヨウの公民を、"邪"へと、貶めさせぬため……にな。

もう……一つ、コレが、最も重要――昨夜、のぉ……"黒面"には、決して!、気を許すなぁっ!、皆にも、その事は、しっかりと伝えよぉっ!」

そう、リノに言い渡した。


(――"黒面"?、なんの事だ?)

ソウタは、微かに聞こえたその単語が、妙に気になって足を止め、半身で二人の方へ振り向く。


「うんっ!、うぐっ……わがったぁ!」

リノは、声にならない様で、涙をボロボロと流す。

「――リノ、お主を……養、女に、迎えてからぁ……ワシは、楽し、かったぞぉ。

――良い、晩年で……あっ、たぁ……」

マサノリは、そこで息絶えた――首を西に向け、目はしっかりと開けたまま、その末期まつごの目線は、西の丘の上、一点に凝視して。


「!」

ソウタも、その目線を辿って西の丘を力強く見据える――残念ながら、何も目視は出来なかったが。



「――っ!?」

――その、二人のツワモノから鋭い目線を感じ、ユキムネは熱い固唾を呑み込んだ。



「――うっ!、うわぁぁぁぁぁぁぁっ~んっ!」


義父の死を悼むリノは、マサノリの血だらけの胸元に突っ伏して泣き続ける。

その様子を、半身で見やる、ソウタは――

「――俺は、流者だから……御首みしるしは獲らねぇ。

五体全て、きっちり葬ってやってくれ――そして、国の安寧に殉じた、まことの英霊として、敬って、やってくれや」

――それだけを言って、彼は駆け出し、愛馬へと飛び乗った。


「――はい、はいっ!」

リノは、マサノリの遺体を抱き締め、泣き崩れながら、力強くソウタの言葉に応えた。


スヨウ軍の皆は、マサノリの壮絶な死に様を観て、一様に泣き崩れる。


それは、戦場を共に駆けた、三軍の者だけではなく、それを西の丘から見守ったシゲマルも――

「――ううっ!、三軍将、様ぁ……我らの、罪まで、全て、背負ってぇ……」

――ヤマカキ事変にも関わっている彼は、三軍の者とは違った意味合いで涙を流していた。


その側に隠れている、ハナは――

("光刃現眼"を、伝える事が出来るだなんて――新聞記者冥利に尽きるわ!)

――と、興奮気味に戦場を見詰めていた。


(――でも、今の、"ちょっとイケメンの彼"の言うコトを思うと、ヤマカキ事変には、只ならぬ"裏"がある様ね……)

同時にハナは、思いがけず出くわした特ダネの誘惑にも、胸を躍らせていた。


「――三軍副将ぉ、リノが命ずぅ!、全軍!、撤退!」

泣き崩れていたリノが、マサノリの遺体を抱きながら、大声で号令を掛けると、同じく泣き崩れていたスヨウの兵たちも、おもむろに立ち上がって南へと敗走を始めた。


その敗走を見やる、西の丘上の二人も、呼応して丘から下り始めた。


「――軍師殿、これで、我らの謀略は、水泡に帰しますなぁ」

シゲマルは、何故かホッとした表情で、涙を拭いながらそう言った。

「光刃現眼と相成れば、野望を秘める他国とて、易々には動けぬはず!

何より、これでツクモの混沌は、光刃の光によって、払われましょうぞ!」

シゲマルは、涙に暮れる顔を笑みに変え、この見届けた戦の顛末を素直に喜んで見せた。


そのシゲマルの言葉に、ユキムネは――

「――くふっ!、ふふふふふっ……やはり、シゲマル殿は、私の言葉を理解しておりませんなぁ?」

――と、下卑に聞こえる笑いも交えて、そう応えた。

「なっ!?」

「――いえいえ、なんでもありませんよ」

ユキムネは、意味深に聞こえるあの笑い声を、そう誤魔化して、馬の肩に軽くムチを当てた。


ソウタがテンを駆り、有志隊の陣がある、丘のふもとに至ると――そこには、カツトシを先頭に、皇軍の面々が一同に揃い、一斉にソウタへ向けて平伏して、深々と低頭した。

ソウタは、その光景を見やり、大袈裟に溜め息を吐く。

「――刀聖さ……」

面を上げ、何かを言おうとしているカツトシに先駆け、ソウタは掌を掲げ――

「――俺は、ただの流れ者だから、"そーいうのは"ナシで頼んます」

――と、キッパリと言上を断わった。
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