166 / 207
聖狭間退却戦
変転
しおりを挟む
「――隊長!、三軍将殿!、ご報告でありますっ!」
一人の八番隊員が、背に差した旗印を揺らしながら跪き、休憩を取っている、両将の前で畏まった。
その八番隊員の顔を観た八番隊長ヤヒコは、茶を咽元に煽り、行軍の間に覚えた渇きを潤しながら……
「――ふはっ!、どうだったよ?、刀聖やミスズたちの動きは?」
――と、ふてぶてしく尋ね、報告を促した。
「はっ!、刀聖は、不平学徒の捜索を行っていたオウレン風紀方と遭遇し、それらを蹂躙。
そして、東砦を放棄した三番隊は、北方砦へと入り六番隊と合流――刀聖もその後、それに加わった由との事……」
八番隊員は淡々と、物見や暗衆筋から渡った情報を伝える。
「ふむ……共に砦に入って篭城の構えか?
まあ、そう見るのが定石であろうな」
ヤヒコと並び、報告を聞いていたタカヨシは腕を組み、そう言って数度頷いて見せる。
「けっ!、こう言っちゃあ何だが――天警の各砦は、どれも隊員宿舎に毛が生えた程度のモノ――篭城して、持ち応えられるシロモノじゃあねぇっスよ」
ヤヒコは、首を横に振りながら、タカヨシの推察を全否定し――
「――それに、三番隊が合流を果たしたって事は、他からの援軍のアテもねぇんだ。
打って出て来る"しか"、単に打てる手がねぇはずですよ」
――と、自信満々に持論を被せた。
「なるほど――流石は、士団の内実を心得ている、ヤヒコ殿ゆえの意見だな……感服である」
タカヨシは、世辞も込めた言い方でヤヒコの意見に同調し、ニヤっと側に座る直属の部下と目を合わせる。
「あいつらには、打って出るしか策は無ぇんだから、このまま進んで、真っ向から討ち取ってやるのが一番っスよ」
――
――――
その翌日――このまま行けば、いよいよ明日には接敵かという場所で、野営を敢行したヤヒコたちの下に、新たな情報が飛び込んで来た!
「――たっ!、隊長っ!、三軍将殿っ!、大変でございますっ!」
昨日とは違い、血相を変えた恰好で告げる、報告係の八番隊員に――
「――どうしたっ!?、奴らの夜襲かっ?!」
――と、鎧を脱ぐのを止め、ヤヒコは臨戦態勢を取ろうとしながら、報告を急かした!
「いっ、いえ……まず、敵襲などの火急の報せでは、ございませんのでご安心を……」
八番隊員は汗を拭いながら、平伏して許しを請う。
「――ったく、驚かせやがって。
それで、一体何が大変なんだよ?」
ヤヒコは、勘違いを呼んだ八番隊員を責める事はせず、渋い顔をして再度尋ねた。
「はっ――物見からの渡りに因りますと、北方砦に入った刀聖を加えた三、六番隊の出陣を確認――ですが連中は、我らの方へではなく、"北西へ"と行軍を始めた由。
連中が発った北方砦は、蛻の殻と化し、東砦と同様に放棄された体との事……」
八番隊長は、不思議そうな面持ちでそう答え、冷や汗を額に滲ませた。
「――北西だと?!、つまり……八番隊の砦、ホロミネ砦を狙ってやがるのか?!」
「はい――故に、"大変"と申した次第でございます」
戦況を見据えたヤヒコが、険しい表情でそう応じると、八番隊員も似た様な表情で、大変と述べた経緯を明かした。
ホロミネ砦とは、八番隊の管轄である翼域北西部の山岳地帯に設けられている砦。
その辺りを根城にしている、山賊の類に睨みを効かせている、士団の治安維持活動における重要拠点であり、各砦の中で唯一、"ちゃんとした"名も付いている砦だ。
「――ちっ!、ホロミネ砦は山の上にあるから、いわゆる天然の要塞としても使える場所と造り――確かに、裸に近い他の砦に篭るよりは、ずっとマシだ。
それに、こうして隊の大半を連合軍に回してる――砦に残ってる戦力は乏しいから、その隙に奪って、自分たちの拠点にしようって思惑は道理だ!」
悔しそうに舌を鳴らし、あからさまに苛立ちを見せたヤヒコは、陣幕に掛けた地図を睨む。
「ふむ――刀聖が加わっているとはいえ……彼奴は恐らく、コウオウ戦役に義兵として参じていた点から言っても、箆棒な武勇を誇ってはいても、軍を率いる立場に座ったとは思えない。
つまり――指揮を取っているのは、ヒロシやミスズの隊長格と思うのが妥当……どちらにしても、局面をしっかり見据えた、なかなかの策を取って来たな」
タカヨシは小さく唸り、同様に地図を眺めながらニヤッと笑った。
「――タカヨシさん、進路を変えましょう。
今から、先に進路を西に取って、早駆けを仕掛ければ――あいつらを"聖狭間"辺りで、迎え撃つ事が出来ます!」
ヤヒコは、血気を帯びた表情で、地図を見やるタカヨシにそう提案をした。
「ヤヒコ殿――我らの目的は、翼域の解放運動に応じない三、六番隊が勢力を敷いている、東部と北部の制圧のはず。
その拠点である二つの砦が、言わば空き城と化したのだから……まずは、それらを抑える事の方が肝要では?」
「それも大事だけど、あいつらを討伐しちまう方が、もっと大事っスよ!
あいつらを討てば――それで、翼域の中の火種は『完全』に消える!
そうすれば、チョロチョロし出したっていう、ハクキやスヨウへの対応に専念出来るんだから!」
変わった戦況を察し、タカヨシはまず、軍略上の地盤を固める事が肝要だと諭すが、ヤヒコはこれを好機と捉え、更なる攻勢を主張する。
ヤヒコが触れた様に、ハクキは先の占報を機に挙げ、士団へ宣戦を布告する用意があるという旨を発表――後は、議会の承認を待つばかりと言った様相で、スヨウの方は、混乱状態の南コクエ軍を相手に、コウオウへと再侵攻――手薄となっているコウオウ南部を一気に制圧しそうな勢いであるという情勢。
それが成れば、七番隊が抑える翼域南東部への侵攻も懸念されるので、故に謀反一派は、ヒロシたちの討伐と、北部や東部の確保を急いでいるのである。
「奴らがホロミネを抑えて、北西部からテンラク様の奪還を狙ってるってのは、状況的にマズイ――解るでしょ?」
ヤヒコは念を押す様に、攻勢の意図と効果を伝えて、タカヨシの返答を待つ。
「――解り申した、ヤヒコ殿の物言いとて尤も。
何よりも、此度の将はそなただ――援軍に過ぎぬ我らは、それに同調すべきであろう」
タカヨシは目を瞑り、黙って二度頷いてからそう呟き、答えを待つヤヒコの肩にスッと手を置いた。
「――ありがとうございますっ!
皆ぁっ!、野営は中止だぁっ!、夜を徹して西へと向かい、奴らを迎え撃つ!」
ヤヒコは、手を挙げながらそう叫び、皆を鼓舞して行軍を急ぐ事を告げた。
一人の八番隊員が、背に差した旗印を揺らしながら跪き、休憩を取っている、両将の前で畏まった。
その八番隊員の顔を観た八番隊長ヤヒコは、茶を咽元に煽り、行軍の間に覚えた渇きを潤しながら……
「――ふはっ!、どうだったよ?、刀聖やミスズたちの動きは?」
――と、ふてぶてしく尋ね、報告を促した。
「はっ!、刀聖は、不平学徒の捜索を行っていたオウレン風紀方と遭遇し、それらを蹂躙。
そして、東砦を放棄した三番隊は、北方砦へと入り六番隊と合流――刀聖もその後、それに加わった由との事……」
八番隊員は淡々と、物見や暗衆筋から渡った情報を伝える。
「ふむ……共に砦に入って篭城の構えか?
まあ、そう見るのが定石であろうな」
ヤヒコと並び、報告を聞いていたタカヨシは腕を組み、そう言って数度頷いて見せる。
「けっ!、こう言っちゃあ何だが――天警の各砦は、どれも隊員宿舎に毛が生えた程度のモノ――篭城して、持ち応えられるシロモノじゃあねぇっスよ」
ヤヒコは、首を横に振りながら、タカヨシの推察を全否定し――
「――それに、三番隊が合流を果たしたって事は、他からの援軍のアテもねぇんだ。
打って出て来る"しか"、単に打てる手がねぇはずですよ」
――と、自信満々に持論を被せた。
「なるほど――流石は、士団の内実を心得ている、ヤヒコ殿ゆえの意見だな……感服である」
タカヨシは、世辞も込めた言い方でヤヒコの意見に同調し、ニヤっと側に座る直属の部下と目を合わせる。
「あいつらには、打って出るしか策は無ぇんだから、このまま進んで、真っ向から討ち取ってやるのが一番っスよ」
――
――――
その翌日――このまま行けば、いよいよ明日には接敵かという場所で、野営を敢行したヤヒコたちの下に、新たな情報が飛び込んで来た!
「――たっ!、隊長っ!、三軍将殿っ!、大変でございますっ!」
昨日とは違い、血相を変えた恰好で告げる、報告係の八番隊員に――
「――どうしたっ!?、奴らの夜襲かっ?!」
――と、鎧を脱ぐのを止め、ヤヒコは臨戦態勢を取ろうとしながら、報告を急かした!
「いっ、いえ……まず、敵襲などの火急の報せでは、ございませんのでご安心を……」
八番隊員は汗を拭いながら、平伏して許しを請う。
「――ったく、驚かせやがって。
それで、一体何が大変なんだよ?」
ヤヒコは、勘違いを呼んだ八番隊員を責める事はせず、渋い顔をして再度尋ねた。
「はっ――物見からの渡りに因りますと、北方砦に入った刀聖を加えた三、六番隊の出陣を確認――ですが連中は、我らの方へではなく、"北西へ"と行軍を始めた由。
連中が発った北方砦は、蛻の殻と化し、東砦と同様に放棄された体との事……」
八番隊長は、不思議そうな面持ちでそう答え、冷や汗を額に滲ませた。
「――北西だと?!、つまり……八番隊の砦、ホロミネ砦を狙ってやがるのか?!」
「はい――故に、"大変"と申した次第でございます」
戦況を見据えたヤヒコが、険しい表情でそう応じると、八番隊員も似た様な表情で、大変と述べた経緯を明かした。
ホロミネ砦とは、八番隊の管轄である翼域北西部の山岳地帯に設けられている砦。
その辺りを根城にしている、山賊の類に睨みを効かせている、士団の治安維持活動における重要拠点であり、各砦の中で唯一、"ちゃんとした"名も付いている砦だ。
「――ちっ!、ホロミネ砦は山の上にあるから、いわゆる天然の要塞としても使える場所と造り――確かに、裸に近い他の砦に篭るよりは、ずっとマシだ。
それに、こうして隊の大半を連合軍に回してる――砦に残ってる戦力は乏しいから、その隙に奪って、自分たちの拠点にしようって思惑は道理だ!」
悔しそうに舌を鳴らし、あからさまに苛立ちを見せたヤヒコは、陣幕に掛けた地図を睨む。
「ふむ――刀聖が加わっているとはいえ……彼奴は恐らく、コウオウ戦役に義兵として参じていた点から言っても、箆棒な武勇を誇ってはいても、軍を率いる立場に座ったとは思えない。
つまり――指揮を取っているのは、ヒロシやミスズの隊長格と思うのが妥当……どちらにしても、局面をしっかり見据えた、なかなかの策を取って来たな」
タカヨシは小さく唸り、同様に地図を眺めながらニヤッと笑った。
「――タカヨシさん、進路を変えましょう。
今から、先に進路を西に取って、早駆けを仕掛ければ――あいつらを"聖狭間"辺りで、迎え撃つ事が出来ます!」
ヤヒコは、血気を帯びた表情で、地図を見やるタカヨシにそう提案をした。
「ヤヒコ殿――我らの目的は、翼域の解放運動に応じない三、六番隊が勢力を敷いている、東部と北部の制圧のはず。
その拠点である二つの砦が、言わば空き城と化したのだから……まずは、それらを抑える事の方が肝要では?」
「それも大事だけど、あいつらを討伐しちまう方が、もっと大事っスよ!
あいつらを討てば――それで、翼域の中の火種は『完全』に消える!
そうすれば、チョロチョロし出したっていう、ハクキやスヨウへの対応に専念出来るんだから!」
変わった戦況を察し、タカヨシはまず、軍略上の地盤を固める事が肝要だと諭すが、ヤヒコはこれを好機と捉え、更なる攻勢を主張する。
ヤヒコが触れた様に、ハクキは先の占報を機に挙げ、士団へ宣戦を布告する用意があるという旨を発表――後は、議会の承認を待つばかりと言った様相で、スヨウの方は、混乱状態の南コクエ軍を相手に、コウオウへと再侵攻――手薄となっているコウオウ南部を一気に制圧しそうな勢いであるという情勢。
それが成れば、七番隊が抑える翼域南東部への侵攻も懸念されるので、故に謀反一派は、ヒロシたちの討伐と、北部や東部の確保を急いでいるのである。
「奴らがホロミネを抑えて、北西部からテンラク様の奪還を狙ってるってのは、状況的にマズイ――解るでしょ?」
ヤヒコは念を押す様に、攻勢の意図と効果を伝えて、タカヨシの返答を待つ。
「――解り申した、ヤヒコ殿の物言いとて尤も。
何よりも、此度の将はそなただ――援軍に過ぎぬ我らは、それに同調すべきであろう」
タカヨシは目を瞑り、黙って二度頷いてからそう呟き、答えを待つヤヒコの肩にスッと手を置いた。
「――ありがとうございますっ!
皆ぁっ!、野営は中止だぁっ!、夜を徹して西へと向かい、奴らを迎え撃つ!」
ヤヒコは、手を挙げながらそう叫び、皆を鼓舞して行軍を急ぐ事を告げた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる