23 / 30
フィンネルとヘレナ 其の二
しおりを挟む
日が暮れはじめ、通りを歩いていた人々は自らのホームか早い者は酒場へと消えていく頃。
一番街のとあるファミリアのホームにも所属する団員達が集まりつつあった。
ここは海と地震を司る神ポセイドンを主神として置く、ポセイドンファミリアのホーム。
彼らは一番街と呼ばれる、最もダンジョンに近い居住区にホームを置いている。
冒険者達の間ではダンジョン通りと呼ばれている、昼には多くの露店が夜には人気の酒場で賑わう通りに面した一等地。
全ファミリア中でも5本の指に入る大規模ファミリアのため、ホームの建物自体の大きさも相当なものである。
正面入り口には三叉の矛トリアイナを手にした荘厳なポセイドンの像が置かれ。
三メートル程の高さの頑強な塀に囲まれたホームは、この世界では珍しい3階建の屋敷になっている。
派手さの少ないシンプルな造りだが、力強さと重厚感のある海神ポセイドンの名に恥じぬ建物である。
ポセイドンの像の横を通り、両開きの重厚な扉を開き二人の少女が入って来る。
一人は褐色の肌のラ・フィンネル、もう一人が金髪の長い髪を持つヘレナ・ミカエラ・ファンブルク。
二人は玄関を入ってすぐのところにいた薄い色の金髪をオールバックにしている大柄な男、ポセイドンファミリア団長ルブルムの前へと進むと。
二人に気付いたルブルムが先に口を開いた。
「その様子だと、手掛かりは無しか。それにしても随分汚れたな、二人で泥遊びでもしてたのか?」
いつもは陽気に扉を勢いよく開けて帰って来るフィンネルの姿を見て、ルブルムはそう問いかけた。
しかしその問いは半分正解で半分不正解であった。
「えーっと団長。手掛かりはありました。汚れてるのはヘレナとちょっと言い争いをして、それで───」
「───ちょっとやめてよラフィー、|兄(あに)様の前で余計な事言わないで頂戴」
アマゾネスの数ある種族の中の一つ、ラ族のフィンネルということで、親しいものからはラフィーと呼ばれている。
そしてルブルムはヘレナの義理の兄にあたる。
「相変わらず仲がいいな二人とも」
「よくないし!」「よくありませんわ!」
睨み合っていた二人が全く同じタイミングで振り向き否定する。
ルブルムからすればその姿がどうしても仲がいいようにしか見えないわけだが、いつも押し問答に変わるため苦笑いを浮かべるだけに留めた。
それに今日はそれよりも大事な話があったためだ。
「それで?どんな手掛かりを掴んできたのか話してくれるか」
「わかりました兄様」
「全員集まれ、二人が今日の事件の犯人の手掛かりを話す」
ルブルムの言葉を聞いた団員達はすぐに集まってきた。
必死に押さえ込みながらも僅かに漏れ出る、只ならぬ殺気を放ちながら。
「ダンジョン35階層の攻略成功を女王様自ら祝うと、白鳴城に呼んでくれためでたい日に仕掛けてきた馬鹿がわかったのかい」
「|ポセイドンファミリア(うち)に仕掛けてくることが、どれだけ身の程知らずか思い知らせてやらねぇと」
「何年振りだっけ、ファミリア間抗争なんて」
自らのファミリアに誇りを持つ団員達は、喧嘩をふっかけられたことに憤りを露わにしている。
それがまさか偶発的な事故だったとは知らずに。
しかし、その事はフィンネルとヘレナもまだ知らなかった。
「落ち着けお前ら。落とし前は付けさせる、ポセイドンファミリア団長ルブルム・ミカエラ・ファンブルクの名に誓って」
ルブルムがフルネームを出したことで決意の固さが伝わり全員が押し黙った。
そしてその沈黙の中、まだ確定ってわけじゃないけどと前置きし、フィンネルが口を開く。
「最近七番街に物凄い爆裂魔法を使う奴が現れたらしい。という話なんだけどね。前に他のファミリアがダンジョンから出てきたチビ飛竜の討伐サボって、それが誰も退治せず七番街に巣食ってて。それを三人だけで木っ端微塵に吹き飛ばしたとかなんとか」
「急に現れて頭角を現してきたらしいんですけど。かなり自己主張の強い性格で、色んなことに首を突っ込んでは派手に盛り上げようとするのが好きな人物だと聞きました」
かなり的を得ている性格な情報をこれだけの短時間で集められたのは、単にヘレナが優秀だったからというだけでなく。
ポセイドンファミリアに対する信頼と、美少女に尋ねられ冒険者達の口が緩んだからに他ならない。
もう一つ付け加えるならば、まさかポセイドンファミリアにファイヤーボールを放ったなどと予想だにしなかったからだろう。
「それでその男の所属するファミリアはどこだ?我らに仕掛けたという事は、間違いなく敵派閥だろうが」
そこでフィンネルとヘレナは互いの顔を見合わせ逡巡する。
それはこれから先、自分か相手が口にする言葉はあまりにも突拍子も無い言葉だったからだ。
ヘレナが話せ、嫌よラフィーが話してよ。
無言のままの視線のやりとりを文字にするならばこうだろう。
「どうした?そこまではわからなかったのか?ヘレナ」
ルブルムは自身の義妹に問いかけた。
「それがそのぉ、兄様。敵派閥ではなく、アテナファミリアに所属していると冒険者組合の受付が申しておりました」
ヘレナの言葉を聞き、全員が明らかに動揺した素ぶりを見せる。
ダンジョン攻略でどんな不測の事態が起ころうとも、狼狽えることないルブルムですら例外ではなかった。
「それは本当か!だがしかし、アテナファミリアは数年前に全滅したはず?いや、あの方がまたファミリアを立ち上げたのか?でも何故うちに敵対を?わからん、わからない事だらけだ」
「あり得ないとしか言いようがないのう団長。最も気高いファミリアとまで称されたあの方のファミリアだぞ。それにアテナファミリアといえば以前は我々のポセイドンファミリアとは協力関係にあったはず」
「もしかすると、アテナファミリアを騙る偽物かもしれませんねぇ。それに再びファミリアを立ち上げたなら、私達の主神ポセイドン様が知らぬ筈はないでしょうから」
困惑するルブルムに代わり口を開いたのは、口元が隠れるほどの立派な無精髭を撫でるドワーフのドロイ・カムチャッカ。
それに続いたのが、ウィーニア・ファンファーレである。
ドロイはドワーフ特有のずんぐりとした体型ながら、隆起した分厚い胸筋と一般的な女性の太腿より太そうな二の腕。
普段は自身の背丈と同等の盾で味方を守り、圧倒的破壊力の巨斧を振るう戦士である。
ウィーニアはドロイとは対照的に背の高い落ち着いた雰囲気の美しい女性で。
ゴテゴテとしたヘレナのローブのような派手さはないが、ウエストと腰のラインに若干フィットした形の水色と白のドレスローブを着ている。
戦闘では味方の回復と大火力の魔法を発動する魔法職である。
そんな彼らが揃って首をかしげる中、玄関正面にある大人五人が手を広げて通れるほど広い階段がみしりみしりと音を立てた。
音のする方向へと視線をやると、全員がピタリと揃って足を揃え頭を下げた。
「ポ、ポセイドン様っ!すみません緊急事態にて報告遅れまして、ただいま帰りました」
「あっ、うんみんなおかえりー。緊急事態ってなんかあったの?」
大柄な体躯のルブルムですら小さく見えるほどの巨躯を持つこの人物こそ、ポセイドンファミリアの主神ポセイドンである。
二メートルを優に超える巨躯、長く伸びた真っ白な顎髭と頭髪、古代ローマ人が着用していたトガのようなものを左肩から下げた格好。
顔には深く刻まれた皺と瞳には叡智と力強さの篭った輝き、それ故に初対面の人物であれば、深みのある渋い声ながらかなりフランクな喋り方は強い違和感を感じさせるだろう。
「はい、それが……ですね。今日城に向かう途中、妨害を受けたのですが。その妨害を行なった人物というのが、アテナファミリアに所属しているという話がありまして。あれ以来アテナ様はお隠れになられたと聞いておりますし、もちろん偽情報だとは思うのですが。ポセイドン様は何かご存知ありませんか?」
人の頭程ある巨大な握り拳を作ると、自身の手のひらを軽く打つ。
普通の人がやれば、あー、うっかりうっかりという仕草であろう。
しかしポセイドンがやるとやはり違和感しか感じられなかった。
「アテナちゃんね。そういえば今度またファミリア作るって言ってたわー。すぐにまた一番街に来るからよろしくって言ってたよ。そんでゼウスに異世界と扉を繋げてくれーって頼みに行くって、一緒にワッフル食べながら話したの言うの忘れてたわ。すまんすまん」
ガハハハハハと笑うポセイドンの適当な性格をよく知る団員達が苦笑いしていると、再び玄関の扉の片方が小さく開いた。
この世で最も美しい花畑とまで称される、ダンジョン下層に咲く白いルーワカッサですら彼女には劣るだろう。
そんな美の結晶がそこにはいた。
「おー、アテナちゃん。こないだ振り。ちょうど今アテナちゃんファミリアの話ししてたとこだよぉ」
「そのことでちょっと頼みがあるんだがいいかいポセイドン」
「もちのろんだよ。なんでも言ってごらん」
久々に孫が顔を見せた時のような、実家の好々爺を思わせる大らかな態度である。
何か欲しいものがあれば言ってごらん。
お爺ちゃんが買ってあげよう、そんな口ぶりだった。
それを聞きアテナは微笑む。
大輪の花が咲き誇るように、ではなく。
詐欺師が裏で見せるような悪い笑みを浮かべ告げる。
「ちょっと懲らしめて欲しい子供達がいてね。ちょっと君のファミリアの子供達を貸してくれないか」
威厳溢れるポセイドンの見た目に反した軽い調子に負けず劣らず、あまりにも似合わない笑い方でアテナは告げたのである。
ケン達を懲らしめてくれと。
一番街のとあるファミリアのホームにも所属する団員達が集まりつつあった。
ここは海と地震を司る神ポセイドンを主神として置く、ポセイドンファミリアのホーム。
彼らは一番街と呼ばれる、最もダンジョンに近い居住区にホームを置いている。
冒険者達の間ではダンジョン通りと呼ばれている、昼には多くの露店が夜には人気の酒場で賑わう通りに面した一等地。
全ファミリア中でも5本の指に入る大規模ファミリアのため、ホームの建物自体の大きさも相当なものである。
正面入り口には三叉の矛トリアイナを手にした荘厳なポセイドンの像が置かれ。
三メートル程の高さの頑強な塀に囲まれたホームは、この世界では珍しい3階建の屋敷になっている。
派手さの少ないシンプルな造りだが、力強さと重厚感のある海神ポセイドンの名に恥じぬ建物である。
ポセイドンの像の横を通り、両開きの重厚な扉を開き二人の少女が入って来る。
一人は褐色の肌のラ・フィンネル、もう一人が金髪の長い髪を持つヘレナ・ミカエラ・ファンブルク。
二人は玄関を入ってすぐのところにいた薄い色の金髪をオールバックにしている大柄な男、ポセイドンファミリア団長ルブルムの前へと進むと。
二人に気付いたルブルムが先に口を開いた。
「その様子だと、手掛かりは無しか。それにしても随分汚れたな、二人で泥遊びでもしてたのか?」
いつもは陽気に扉を勢いよく開けて帰って来るフィンネルの姿を見て、ルブルムはそう問いかけた。
しかしその問いは半分正解で半分不正解であった。
「えーっと団長。手掛かりはありました。汚れてるのはヘレナとちょっと言い争いをして、それで───」
「───ちょっとやめてよラフィー、|兄(あに)様の前で余計な事言わないで頂戴」
アマゾネスの数ある種族の中の一つ、ラ族のフィンネルということで、親しいものからはラフィーと呼ばれている。
そしてルブルムはヘレナの義理の兄にあたる。
「相変わらず仲がいいな二人とも」
「よくないし!」「よくありませんわ!」
睨み合っていた二人が全く同じタイミングで振り向き否定する。
ルブルムからすればその姿がどうしても仲がいいようにしか見えないわけだが、いつも押し問答に変わるため苦笑いを浮かべるだけに留めた。
それに今日はそれよりも大事な話があったためだ。
「それで?どんな手掛かりを掴んできたのか話してくれるか」
「わかりました兄様」
「全員集まれ、二人が今日の事件の犯人の手掛かりを話す」
ルブルムの言葉を聞いた団員達はすぐに集まってきた。
必死に押さえ込みながらも僅かに漏れ出る、只ならぬ殺気を放ちながら。
「ダンジョン35階層の攻略成功を女王様自ら祝うと、白鳴城に呼んでくれためでたい日に仕掛けてきた馬鹿がわかったのかい」
「|ポセイドンファミリア(うち)に仕掛けてくることが、どれだけ身の程知らずか思い知らせてやらねぇと」
「何年振りだっけ、ファミリア間抗争なんて」
自らのファミリアに誇りを持つ団員達は、喧嘩をふっかけられたことに憤りを露わにしている。
それがまさか偶発的な事故だったとは知らずに。
しかし、その事はフィンネルとヘレナもまだ知らなかった。
「落ち着けお前ら。落とし前は付けさせる、ポセイドンファミリア団長ルブルム・ミカエラ・ファンブルクの名に誓って」
ルブルムがフルネームを出したことで決意の固さが伝わり全員が押し黙った。
そしてその沈黙の中、まだ確定ってわけじゃないけどと前置きし、フィンネルが口を開く。
「最近七番街に物凄い爆裂魔法を使う奴が現れたらしい。という話なんだけどね。前に他のファミリアがダンジョンから出てきたチビ飛竜の討伐サボって、それが誰も退治せず七番街に巣食ってて。それを三人だけで木っ端微塵に吹き飛ばしたとかなんとか」
「急に現れて頭角を現してきたらしいんですけど。かなり自己主張の強い性格で、色んなことに首を突っ込んでは派手に盛り上げようとするのが好きな人物だと聞きました」
かなり的を得ている性格な情報をこれだけの短時間で集められたのは、単にヘレナが優秀だったからというだけでなく。
ポセイドンファミリアに対する信頼と、美少女に尋ねられ冒険者達の口が緩んだからに他ならない。
もう一つ付け加えるならば、まさかポセイドンファミリアにファイヤーボールを放ったなどと予想だにしなかったからだろう。
「それでその男の所属するファミリアはどこだ?我らに仕掛けたという事は、間違いなく敵派閥だろうが」
そこでフィンネルとヘレナは互いの顔を見合わせ逡巡する。
それはこれから先、自分か相手が口にする言葉はあまりにも突拍子も無い言葉だったからだ。
ヘレナが話せ、嫌よラフィーが話してよ。
無言のままの視線のやりとりを文字にするならばこうだろう。
「どうした?そこまではわからなかったのか?ヘレナ」
ルブルムは自身の義妹に問いかけた。
「それがそのぉ、兄様。敵派閥ではなく、アテナファミリアに所属していると冒険者組合の受付が申しておりました」
ヘレナの言葉を聞き、全員が明らかに動揺した素ぶりを見せる。
ダンジョン攻略でどんな不測の事態が起ころうとも、狼狽えることないルブルムですら例外ではなかった。
「それは本当か!だがしかし、アテナファミリアは数年前に全滅したはず?いや、あの方がまたファミリアを立ち上げたのか?でも何故うちに敵対を?わからん、わからない事だらけだ」
「あり得ないとしか言いようがないのう団長。最も気高いファミリアとまで称されたあの方のファミリアだぞ。それにアテナファミリアといえば以前は我々のポセイドンファミリアとは協力関係にあったはず」
「もしかすると、アテナファミリアを騙る偽物かもしれませんねぇ。それに再びファミリアを立ち上げたなら、私達の主神ポセイドン様が知らぬ筈はないでしょうから」
困惑するルブルムに代わり口を開いたのは、口元が隠れるほどの立派な無精髭を撫でるドワーフのドロイ・カムチャッカ。
それに続いたのが、ウィーニア・ファンファーレである。
ドロイはドワーフ特有のずんぐりとした体型ながら、隆起した分厚い胸筋と一般的な女性の太腿より太そうな二の腕。
普段は自身の背丈と同等の盾で味方を守り、圧倒的破壊力の巨斧を振るう戦士である。
ウィーニアはドロイとは対照的に背の高い落ち着いた雰囲気の美しい女性で。
ゴテゴテとしたヘレナのローブのような派手さはないが、ウエストと腰のラインに若干フィットした形の水色と白のドレスローブを着ている。
戦闘では味方の回復と大火力の魔法を発動する魔法職である。
そんな彼らが揃って首をかしげる中、玄関正面にある大人五人が手を広げて通れるほど広い階段がみしりみしりと音を立てた。
音のする方向へと視線をやると、全員がピタリと揃って足を揃え頭を下げた。
「ポ、ポセイドン様っ!すみません緊急事態にて報告遅れまして、ただいま帰りました」
「あっ、うんみんなおかえりー。緊急事態ってなんかあったの?」
大柄な体躯のルブルムですら小さく見えるほどの巨躯を持つこの人物こそ、ポセイドンファミリアの主神ポセイドンである。
二メートルを優に超える巨躯、長く伸びた真っ白な顎髭と頭髪、古代ローマ人が着用していたトガのようなものを左肩から下げた格好。
顔には深く刻まれた皺と瞳には叡智と力強さの篭った輝き、それ故に初対面の人物であれば、深みのある渋い声ながらかなりフランクな喋り方は強い違和感を感じさせるだろう。
「はい、それが……ですね。今日城に向かう途中、妨害を受けたのですが。その妨害を行なった人物というのが、アテナファミリアに所属しているという話がありまして。あれ以来アテナ様はお隠れになられたと聞いておりますし、もちろん偽情報だとは思うのですが。ポセイドン様は何かご存知ありませんか?」
人の頭程ある巨大な握り拳を作ると、自身の手のひらを軽く打つ。
普通の人がやれば、あー、うっかりうっかりという仕草であろう。
しかしポセイドンがやるとやはり違和感しか感じられなかった。
「アテナちゃんね。そういえば今度またファミリア作るって言ってたわー。すぐにまた一番街に来るからよろしくって言ってたよ。そんでゼウスに異世界と扉を繋げてくれーって頼みに行くって、一緒にワッフル食べながら話したの言うの忘れてたわ。すまんすまん」
ガハハハハハと笑うポセイドンの適当な性格をよく知る団員達が苦笑いしていると、再び玄関の扉の片方が小さく開いた。
この世で最も美しい花畑とまで称される、ダンジョン下層に咲く白いルーワカッサですら彼女には劣るだろう。
そんな美の結晶がそこにはいた。
「おー、アテナちゃん。こないだ振り。ちょうど今アテナちゃんファミリアの話ししてたとこだよぉ」
「そのことでちょっと頼みがあるんだがいいかいポセイドン」
「もちのろんだよ。なんでも言ってごらん」
久々に孫が顔を見せた時のような、実家の好々爺を思わせる大らかな態度である。
何か欲しいものがあれば言ってごらん。
お爺ちゃんが買ってあげよう、そんな口ぶりだった。
それを聞きアテナは微笑む。
大輪の花が咲き誇るように、ではなく。
詐欺師が裏で見せるような悪い笑みを浮かべ告げる。
「ちょっと懲らしめて欲しい子供達がいてね。ちょっと君のファミリアの子供達を貸してくれないか」
威厳溢れるポセイドンの見た目に反した軽い調子に負けず劣らず、あまりにも似合わない笑い方でアテナは告げたのである。
ケン達を懲らしめてくれと。
0
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!!
2巻2月9日電子版解禁です!!
紙は9日に配送開始、12日発売!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~
.
ファンタジー
今年から冒険者生活を開始した主人公で【ソロ】と言う適正のノア(15才)。
その適正の為、戦闘・日々の行動を基本的に1人で行わなければなりません。
そこで元上級冒険者の両親と猛特訓を行い、チート級の戦闘力と数々のスキルを持つ事になります。
『悠々自適にぶらり旅』
を目指す″つもり″の彼でしたが、開始早々から波乱に満ちた冒険者生活が待っていました。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる