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やるぜ!

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「さぁ!玉座の前に移動してきました!」

ヤス……いったい、どこのポジをねらっとるんや?

「片や可憐な公爵令嬢の振りをした悪魔令嬢!片やツルッパゲなハゲドウ将軍!両者睨み合っております!」

ヤスェ………お前も後からお仕置きじゃ………

「呼び捨てとは無礼だぞ!小娘がっ!」

「おっとぉ、ここでクレームが入りましたぁ!ハゲ様失礼致しましたぁ!」

敬って無いだろう………
………あれ?更なるクレームが来るかと思ったが来ないな。
様付けなら無礼だと思わないのか、ハゲチョロい!

「リリー!ハゲ様ボコッてぇ~!」

その声援は無いだろう!
やるけどね!

「来いやぁ!ハゲ様ぁ!」

「様つければ良いと思うなよ!小娘ぇ!」

ブゥン
またしても大ぶりなパンチか!
いや、体が蹴りの予備動作に入ってるか?
パンチを避け、足技の注視をする。
やはり分かりやすい動き、余裕で一歩下がって避ける。

「ちっ!この攻撃を避けるとは中々だな。だが、負けはせん!」

待て!あの攻撃を避けただけで中々扱いとかショボいだろ!
どうするかな……あのガタイだけにパンチは重そうだしな……とりあえず数稼いで蹴り込むか。
上半身と腕はゴリゴリだが、下半身はそれ程でもないか。
良し!下半身を重点的に蹴り込んで動きを封じたる!

「ハッ!ハゲに中々とかマジウケる!」

ダッシュで近寄り、膝裏に蹴り込む。バッと振り向くも、既に移動して私はそこに居らんぜよ!
何回もそんな事を繰り返しておく……クククッ膝に来よったでぇ、あのハゲ!

「小娘がぁ!チョコマカとぉ!」

「ハゲと違って体が軽いからね!」

そろそろ決めるか……
バッと移動して回し蹴りを決めた……チッ避けたか!

「甘いわぁ!」

悪いが蹴り足変えて再トライしてますよ!

「くっ!避けてやったぞこむ……!「ヤベッ!」」

再々トライで上がりきらなかった足がヒット……

「ふぐぅぅぅぅっっっ!」

しました。股間にね。
ゴチャアッッッって音がした気がしたけどキニシナイ!
もんどり打って転がるハゲ。メッチャ股間押さえてます。

「悪気は無かったけど、当たっちゃった。ゴメンね、ハゲ。」

「悪魔令嬢の完全勝利ーーーっっ!」

ヤスゥ!悪魔令嬢とか堂々言うなや-!
お前、私の相棒じゃないかっ!ヒドイ事言うなや!

あっハゲ、ビクンビクンして白目剥いちゃった。

「やったわ!あの煩いハゲを倒したのね!」

うん、玉座から立ち上がって言うことでも無いし拳を突き上げるのも無いと思います。王妃様。
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