婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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変わり者の天蚕とチビナビちゃん達 3

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変わり者の天蚕はいつでも自由気まま。
今日はうんと高い木の上までやって来て、お日様に当たってます。

ギッチギチィ
(お日様あったかくて気持ち良い~)

寝床の巣がある木とは違う木で、ちょっとだけ離れてる木ですがあんまり気持ち良さそうで変わり者の天蚕は頑張って来てしまいました。
この大きな木は高さこそはそんなに無いけれど枝振りはうんと広くてしっかりしてました。

ギチギチギチチ……
(こんなに気持ち良いならこっちに引っ越そうかな……)

そんな事を考えながらお腹をコロンとお日様に当てる。
目に入るこの大きな木の葉っぱは何とも柔らかそうで、甘そうに見えた。

ギチギチギッチィ
(ちょっとだけ、ちょっとだけ食べよう)

シャリ……マグマグマグ……

ギチギチギチギチィ!
(いつものより美味しい!それにほんのり甘くて好きな味だ!)

ギチギチギッチィ!
(この木にお引っ越ししよう!この木とっても気持ち良い!)

変わり者の天蚕は幹の天辺、大きな枝に幾つも分かれた場所を寝床の巣に決めました。シュルシュルと糸を吐いていき、気持ち良さそうな寝床が出来た頃いつもやって来るチビナビちゃん達がやって来ました。

「「「どうしたですー!」」」

ギチギチギッチィ!
(この木が気に入ったからお引っ越ししたんだよ!)

「お引っ越しですー!」

「前の木の巣はどうするですー?」

「糸を貰っても良いですー?」

ギチギチギチギチィ!
(前の寝床はいらないから、皆で持っていって良いよ!)

「ありがとですー!」

「遠慮無く貰うですー!」

「沢山貰えて嬉しいですー!」

ギッチギチィ!
(良かったよー!)

「こっちの方が近いから嬉しいですー!」

「そうですー!近いですー!」

「来やすくなったですー!嬉しいですー!」

こうして変わり者の天蚕は気持ちの良い大きな木に引っ越して来ました。
チビナビちゃん達は皆喜んで、前の木の巣から糸を取りましたとさ。


今回はここまで。
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