婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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新しい日々 7

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うん……思い出すのは濃厚な旨味のノドグロやホクホクの大きなアジ。
お米の生産が出来たらへしこも作ろう。
前世、夜中にどうしても食べたくて……あったかご飯にへしこを乗せて、熱々の緑茶を掛けてアラレをパラリ……美味しかったなぁ……
いっけない!ボンヤリしてたわ!
はぁ……豚汁も美味しい……ゴボウも最初は木の根っこか?とか言われたけど食べてみれば美味しいってなったからなー……体に良いから食べて貰いたいのよね。
豚汁を啜りながら思う事じゃないのかしら?いやいや、食は大事な事よ。

「ふぅー……美味しい……」

「全くだ!全部おかわりだ!」

お父様は元気いっぱいに完食して二膳目オーダーです。

「俺もだ!」

キャスバルお兄様もですか。

「俺も!ご飯大盛りで!」

トールお兄様……どんだけご飯食べるつもりなの?
モリモリ食べますね。
良く噛んでのんびり朝ご飯を食べ終える。

「こちら食後の甘味です」

コトリと置かれたのはみたらし団子が二串乗ったお皿。
ほんのり上がる湯気……トロリとしたアンが堪らなくそそる……
見てたら隙間出来てきた……串を手に取りパクりとお団子一つ齧り取る。
熱い!ちょっとだけ!でも甘塩っぱくて!このトロッとした舌触り!堪らぬ!
あ~!緑茶欲し~い!いや、島産の緑茶はあるけどさ!やはりこちらでも生産して、ある程度流通させたい訳ですよ。

「お早うございます」

……ルークだ……

「うむ、お早う。恙なく過ごせたか?」

「はい」

余り変わらないな。うーん……分からない。

「ルーク、側にずっと置けそうか?」

ナイス!キャスバルお兄様!良い質問ですよ!

「はい」

淀みなく返事してるけど、短すぎやしないか?

「お早うルーク。朝ご飯食べたら貴方の側近紹介して下さるかしら?サロンで待ってるから」

ピキーン……そんな音が聞こえた気がしました。
でも、そんなの関係ねぇ!

「あっああ……分かった」

何をキョドるのかしら?そしてお父様もお兄様達もおかし気な雰囲気なのよ。
みたらし団子を完食して紅茶を飲み干す。

「サロンに行くわ」

「エリーゼ……」

お父様が話し掛けてきましたが笑顔を向けたら「何でも無い……」と小さく仰いました。
立ち上がり食堂の扉を開けて貰う。
アニスが笑顔で待ち構えてます。

「アニス、サロンに行くわよ」

「はいっ!」

アニスのご機嫌の元は食堂にキースが現れたからでしょう。
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