婚約破棄されまして(笑)

連載

新しい日々 6

「ふむ、やはり側近を迎えた翌日は朝が遅くなるか」

……そうなのか？！いや、そうだよね……ヤリまくったのかしら？ドキドキ♡

「エリーゼ、悪い顔になってたぞ」

「もう！トールお兄様ったら悪い顔ってヒドイですわ！」

「そうだぞ！こんなに可愛い俺のお姫様が悪い顔なんてする訳無いだろう！」

キャスバルお兄様も違います！そんねフォロー嬉しくありません！
脊髄反射のようにトールお兄様に即レスしたけど後悔してません！

「ハハハッいや、でもエリーゼちょっと母上みたいな顔になってたぞ」

何ですとっ！思わずトールお兄様を見つめちゃいました。

「エリーゼ、トールなんて見つめてないで俺を見つめてくれないか？」

キャスバルお兄様、いい加減にして下さい。

「仲が良いな、俺も混ぜてくれないか？エリーゼもたまにはお父様と一緒にゆっくり過ごしてくれないか？」

「フフッお父様ったら……ゆっくり過ごす時間があるのかしら？」

お仕事沢山あるのにね。娘とキャッキャウフフする時間どこから捻出する気よ、仕事サボったらサボった分だけ領民が苦労するでしょ。
ガーンって顔してガクリと肩が落ちたけど、それはお父様だけじゃなくてキャスバルお兄様もトールお兄様もでした。
あれ？私、何かおかしかったかしら？

「エリーゼ……お父様、何でか仕事が沢山あるんだよ……」

ニッコリ笑って♡

「また仕事増えましてよ♡」

トドメを刺すつもりは無いけど、一応言っとく。

「止めてくれ！父上が死んでしまう！」

トールお兄様が叫ぶ。

「この程度で死ぬようなお父様じゃありません！」

私も叫んで対応です。

「そろそろお止め下さい、朝食をお出し出来ません」

執事長の冷静な一言でピタリと止め全員が笑顔で執事長を見る。
私達の様子を見て笑顔で頷くとそれぞれの前に朝ご飯が並べられる。
今朝の朝ご飯当番はジムだな……思いっきり和食です。
ホカホカご飯に野菜たっぷりの豚汁、肉厚でちょっと大きめのプリップリなサンマにしか見えない魚。
添えられてる大根おろしとゆずのくし切りと白菜の浅漬け。
言うこと無しですわ！
……私にはしっかりした朝ご飯だけど、お父様やお兄様達はおかわりしちゃうのよね。
トールお兄様はバックバック食べてます。
どこの欠食児童よ……食べ方はキレイどけどスピードが違い過ぎよ！
……干物が食べたい……海近いし、干物の存在が知識な無いって事はまだ作られて無いって事よね。
作ろう。干物を作ろう！ビバ和食！このサンマっぽいのもアジっぽいのも他の魚も干物なら日持ちするし、ご飯のお供に酒のアテにも良い！
うん、頑張ろう！寒い今の時期なら多くの魚は脂が乗ってるからね！