789 / 1,517
連載
新天地を! 206
しおりを挟む
「エリーゼ様?」
心配そうな顔が目の前に現れる。
アニスは友達なんかじゃない。もっと大切な存在。
妹であり無二の親友であり、私が死ぬまで側に置いておく侍女。
「何でもないわ、早く戻ってお昼ご飯!その後にアニスの婚姻式のドレスよ!」
「う……はい……」
「皆もお昼ご飯食べたら、さっきみたいに遊んでて良いわよ」
「うれしいにゃ!」
タマの目を細めた顔が何とも愛らしくて可愛い。
こうして邸に戻って遅いお昼ご飯を取った。
料理長は何か新しい扉を開こうとしたのか出てきたのはピリ辛スープにパスタの細麺が入っていました。
うーん……醤油系のスープに唐辛子がなぁ……旨味が少ないと言うか、単純な味なのがちょっと勿体ない。
「姫様、どうでしょうか?」
料理長が聞きにきました。
「うーん……物足りないわね……一味足りないって言うか……」
醤油ラーメンに唐辛子だけじゃパンチはあるけど、そこから先に迷いがあるのだと思う。
「ジムには聞いたの?」
「いや、ジムは甘味専門になって貰ってるんで……」
あー……でも四六時中甘味を口にしてる訳じゃない事位あると思うのだけど。
「じゃあジムに相談してみて。ジムは甘いのだけが得意って訳でも無いわ」
「そう……ですか……」
ションボリして厨房へと戻る料理長に心の中でゴメンね!と謝る。
こっちに帰って来る途中、冷え対策に辛い系の料理も作ってたし大人は好んで食べてたのよね。
……あのピリ辛海鮮食べたくなってきちゃった。キムチ鍋みたいのも良いし赤くてからい鍋とかも良い……
明太子とか普及させたい!ホカホカ炊き立てご飯に明太子載せて食べたい!
うどんに明太子とかも良い!
最近、辛い系の料理食べてないわよ!
カレーとかも食べてない……カレーうどんとかも懐かしいわ……汁の飛びが気になるから勇気が要るけど、きっとルークなら食べたい!と思うんじゃないかしら?だって若い鯱のカレーうどんとか有名だったものね。
そう言えばカレーうどんの下にとろろご飯仕込んだやつとか食べたいかしら?結構好きだったのよね。
「お嬢!」
へ?ジムがスンゴイ勢いでやって来た。
「料理長がっ!て……ソレ……」
「ああ……料理長が出してくれたのだけど……」
「あー……」
ジムがあちゃあって顔してます。何でしょう?失敗してるんでしょうか?
「その……すいやせん……」
「何で謝ってるの?」
「料理長はお嬢に認めて貰いたくてその……」
「うん。ジムに相談してみてって言ったわ。そしたらジムが飛んで来たから驚いちゃった」
「すいやせん……でも料理長と一緒に美味い料理出すんで」
「期待してる。だから今日はもう良いわよ」
「ありがとうございやす」
ジムはそう言って下がって行った。
うん。ラー油だったら良かったんだけどね、ちょっとだけ残念だよね。
心配そうな顔が目の前に現れる。
アニスは友達なんかじゃない。もっと大切な存在。
妹であり無二の親友であり、私が死ぬまで側に置いておく侍女。
「何でもないわ、早く戻ってお昼ご飯!その後にアニスの婚姻式のドレスよ!」
「う……はい……」
「皆もお昼ご飯食べたら、さっきみたいに遊んでて良いわよ」
「うれしいにゃ!」
タマの目を細めた顔が何とも愛らしくて可愛い。
こうして邸に戻って遅いお昼ご飯を取った。
料理長は何か新しい扉を開こうとしたのか出てきたのはピリ辛スープにパスタの細麺が入っていました。
うーん……醤油系のスープに唐辛子がなぁ……旨味が少ないと言うか、単純な味なのがちょっと勿体ない。
「姫様、どうでしょうか?」
料理長が聞きにきました。
「うーん……物足りないわね……一味足りないって言うか……」
醤油ラーメンに唐辛子だけじゃパンチはあるけど、そこから先に迷いがあるのだと思う。
「ジムには聞いたの?」
「いや、ジムは甘味専門になって貰ってるんで……」
あー……でも四六時中甘味を口にしてる訳じゃない事位あると思うのだけど。
「じゃあジムに相談してみて。ジムは甘いのだけが得意って訳でも無いわ」
「そう……ですか……」
ションボリして厨房へと戻る料理長に心の中でゴメンね!と謝る。
こっちに帰って来る途中、冷え対策に辛い系の料理も作ってたし大人は好んで食べてたのよね。
……あのピリ辛海鮮食べたくなってきちゃった。キムチ鍋みたいのも良いし赤くてからい鍋とかも良い……
明太子とか普及させたい!ホカホカ炊き立てご飯に明太子載せて食べたい!
うどんに明太子とかも良い!
最近、辛い系の料理食べてないわよ!
カレーとかも食べてない……カレーうどんとかも懐かしいわ……汁の飛びが気になるから勇気が要るけど、きっとルークなら食べたい!と思うんじゃないかしら?だって若い鯱のカレーうどんとか有名だったものね。
そう言えばカレーうどんの下にとろろご飯仕込んだやつとか食べたいかしら?結構好きだったのよね。
「お嬢!」
へ?ジムがスンゴイ勢いでやって来た。
「料理長がっ!て……ソレ……」
「ああ……料理長が出してくれたのだけど……」
「あー……」
ジムがあちゃあって顔してます。何でしょう?失敗してるんでしょうか?
「その……すいやせん……」
「何で謝ってるの?」
「料理長はお嬢に認めて貰いたくてその……」
「うん。ジムに相談してみてって言ったわ。そしたらジムが飛んで来たから驚いちゃった」
「すいやせん……でも料理長と一緒に美味い料理出すんで」
「期待してる。だから今日はもう良いわよ」
「ありがとうございやす」
ジムはそう言って下がって行った。
うん。ラー油だったら良かったんだけどね、ちょっとだけ残念だよね。
234
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
「君は地味な裏方だ」と愛人を優遇するサイコパス気質の夫。〜私が去った後、商会の技術が全て私の手によるものだと気づいても、もう手遅れです〜
水上
恋愛
「君は地味だから裏方に徹しろ」
効率主義のサイコパス気質な夫は、妻であるクララの磨いた硝子を愛人の手柄にし、クララを工房に幽閉した。
彼女は感情を捨て、機械のように振る舞う。
だが、クララの成果を奪い取り、夫が愛人を壇上に上げた夜、クララの心は完全に凍りついた。
彼に残した書き置きは一通のみ。
クララが去った後、商会の製品はただの石ころに戻り、夫の計算は音を立てて狂い始める。
これは、深い絶望と、遅すぎた後悔の物語。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】「神様、辞めました〜竜神の愛し子に冤罪を着せ投獄するような人間なんてもう知らない」
まほりろ
恋愛
王太子アビー・シュトースと聖女カーラ・ノルデン公爵令嬢の結婚式当日。二人が教会での誓いの儀式を終え、教会の扉を開け外に一歩踏み出したとき、国中の壁や窓に不吉な文字が浮かび上がった。
【本日付けで神を辞めることにした】
フラワーシャワーを巻き王太子と王太子妃の結婚を祝おうとしていた参列者は、突然現れた文字に驚きを隠せず固まっている。
国境に壁を築きモンスターの侵入を防ぎ、結界を張り国内にいるモンスターは弱体化させ、雨を降らせ大地を潤し、土地を豊かにし豊作をもたらし、人間の体を強化し、生活が便利になるように魔法の力を授けた、竜神ウィルペアトが消えた。
人々は三カ月前に冤罪を着せ、|罵詈雑言《ばりぞうごん》を浴びせ、石を投げつけ投獄した少女が、本物の【竜の愛し子】だと分かり|戦慄《せんりつ》した。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
アルファポリスに先行投稿しています。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
2021/12/13、HOTランキング3位、12/14総合ランキング4位、恋愛3位に入りました! ありがとうございます!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。