婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

春が来た! 10

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「ああ!そうだったんですね!」

何やら納得した顔で姿勢を正して元気はつらつな発言です。

「知らなかったの?」

「いえ!知ってましたが忘れてました!」

堂々と言い切りました。いえ、専属侍女とはこんなもんですよ。乳兄弟ならぬ乳姉妹ではないのだけど、幼い頃から一緒で女友達に近い存在でこの先もずっと側にいてくれる存在で……今さら二人きりの時位、言葉遣いであれこれ言いませんよ!

「だって次期様の婚約者様なら次期侯爵夫人でしょう。エリーゼ様は王子妃になる予定でしたから、覚えておく必要もなかったので」

なるほど、確かに必要なかったわ。

「でもこれからは必要ね」

「そうですね。でもこれから覚えていけば大丈夫な筈なので、安心して下さい!」

「ええ、信じてるわアニス」

アニスは有言実行タイプなので大丈夫でしょう。
義理の姉妹として上手くやれれば良いけど、前世みたいな小姑憎しとかみたいな関係になったら嫌かも……
この世界においては嫁姑戦争すら表立って無いのが普通なのだけど、でもごくたまーにちょっと仲の悪い夫人とお嫁入りした方もいた事はいたのよね。
でもお母様は元帝国令嬢だったし、問題は無いと思うのよね……でも私は王国令嬢としてずっと生きてきた訳だし不安と言えば不安なのよね。
王国貴族の中では我が家だけが帝国と血縁関係を結んでるし、王家からすれば私の輿入れは重要だったんだろうな……と今では思う。

「はぁ……」

「どうなさいました?ため息なんて」

「あー……本当、第三王子の残念ぶりに思わずね……」

「残念ぶり……ですか?」

「ええ。キャスバルお兄様が帝国側の辺境侯令嬢を妻に迎える訳でしょ。トールお兄様はお隣からヒルダが嫁いで来るでしょ、そしたら我が家が王国貴族の中では侯爵家としては突出するのよ」

そうなのよ!帝国との繋がりが只でさえ強いのに、更に強くなって今回私がルークと婚姻すれば王国寄りから一気に帝国寄りになっていくけど……独立するならバランス取れるのか……
婚姻式が済んで半年間の新婚旅行……の後に独立宣言?待って……その半年間の間……と言うより、帝都滞在中に何かしらの交渉をするって事?だからお父様もお母様も一緒に来るって事?
あら?大変な事だわ……じゃあ、早めに馬車の魔改造やらなきゃ……
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