婚約破棄されまして(笑)

連載

春が来た！ 26

ちょっとだけしょんもりしてたらルークが気が付いて頭をポンポンしてくれました。

「そんな顔すんなって、叶えれる事なら俺頑張るからさ」

クッ！メンタルまでイケメンかっ！いや、生き様が顔とかに出てるのか？スパダリってこう言う人の事言うの？教えてエライ人！
思わず両手で顔を覆って俯いてしまう。

「もう……好き……」

「照れるだろ。俺もエリーゼの事好きだから任せろ！」

クッ！殺せ……顔もメンタルも声もイケメン過ぎて死にそうよ！

「クッ殺さんの事責めれない……夫になる人がイケメン過ぎて死にそう……」

「ハッハッハッ！仲が良いとは良い事だ！ひ孫を見るのも早そうで儂も嬉しいぞ！」

……お祖父さまよ……折角の雰囲気ぶち壊しです。
いえ、平常心に戻ったのでありがとうございます。
顔から熱も下がったみたいなので、両手を外し顔を上げる。
ニコリとルークに微笑む。

「ルーク、ひ孫の催促が来たから婚姻したら頑張りましょうね」

良く分からないけど（前世、経験ないんで！）ルークに任せておけば良いでしょう！
初夜には私、多分本能に任せて暴走する様な気がするので！
距離があれば落ち着いていられるけど、さすがに婚姻して一緒に寝る様になればちょっと冷静ではいられないと思うのよね。
ルークはワタワタと手を振って「ちょっ！」とか「いやっ！」とか「早っ！」とかブツブツ言ってます。

「ルーク、ここはバシッと決めて下さい」

私の言葉に顔を赤らめて、私を見詰めて……近付いて着たかと思ったら、ギュッと抱き締めて……

「一緒になるんだから子供が出来るのは目出度い事だ、出来たらうんと可愛がろう。夫としてじゃなく、立派な父親になれるよう努力するよ」

「そうね。でもちょっと不安……甘やかすだけの父親にはならないでね」

だって子供のお手本になって欲しいもの……ルークのお父様である皇太子殿下の事はご公務等でしか分からないけど、立派な片手だと思う。

「勿論だ。エリーゼは……心配無用だな！」

「あ……りがとう……私……私、お母様みたいな母親になる！」

フンス！と抱き締められたままキュ！とガッツポーズを作る。

「最強だな！」

トールお兄様がケラケラと笑って茶々を入れる。
私もルークも思わず力が程良く抜けて、クスクスと笑ってしまう。