婚約破棄されまして(笑)

連載

春が来た！ 111

いつになく髪型がゴージャスですが、気にしたら負けです。

「準備が出来たら朝ごはんに行きましょう」

「はい」

私の支度が済んだら、カワイコちゃん達やアニスの支度をしてから朝ごはんです。
こうして皆で食堂に向かって、食堂の扉の前田でアニスと別れて食堂へと入って行く。
お母様とルークだけが座ってました。

「おはようございます、お母様。ルーク」

「おはようエリーゼ。楽しみで早起きしてしまったわ」

お母様は通常運転の様です。対してルークはどこか上の空……？と言うより避けたい話題なのかキメ顔で遠くを見つめてます。
うん、ラーラルーナ様の事は触れないでおきましょう。

「おはようエリーゼ……」

「あら？寝不足？」

まさかねぇ……いや、でも疲れてる？　

「ああ……寝付けなくって、ちょっと……」

「ふふっ……子守歌でも歌って貰った？」

子供じゃないし、そんな事ないわよね。って何か顔が赤くなってるじゃない。

「子守歌なんて……そんな事は……」

ん？子守歌じゃない歌声とかって思って……思ってるかも？！まさか……まさかねぇ……

「ねぇ……子守歌って、そのまんまの意味よ？」

「えっ！……あっ……あぁ、そうなんだ……」

何か踏んだぁ！ルークの顔、めっちゃ赤い！俯いた！違う……アダルティな意味に取られてた！ごめんね、ルーク！

「え……と、ゴメンね？」

「いや。早とちりした俺も悪い……」

「ホホホ……二人共若いわねぇ」

「お母様ったら！私達、本当に若いんですのよ」

「そうね。ホホホ……」

「そうですよ。フフフ……」

「こっえーー……」

ギロッと私とお母様の二人で睨んでしまいましたわ。

「お早う！今日も美しいよフェリシア」

お父様登場です。お父様の言葉に満面の笑みで返すお母様、可愛いです。

「フフ……貴方も素敵でしてよ、ハインリッヒ」

あ……何かこの流れ……
お母様が立ち上がって……硬い抱擁！長いチュウ！いつまでもラブラブな夫婦の姿！って事はお父様とお母様の今日の初顔合わせは食堂って事ですね。

「え……？」

「お父様とお母様が会った時の一日の始まりはこうよ」

「マジか……」

「マジよ」

お部屋だったり、廊下だったり、エントランスホールだったりと色々なのだけど、お父様とお母様はいつもこんな感じなのよ。滅多に見れないけど。
ルークはお初だったのかも……