婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

婚姻式

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「様……エリー……様……起きて下さい!エリーゼ様!」

「ハッ!寝過ごした?!」

起こされて飛び起きて目にしたのはアニスとエステ隊(勝手に命名したお手入れ専門の侍女達)の顔。
え?カーテン越しの外は暗い。いつも起きる時間よりも早い……?

「いえ。いつもより早い時間です。今から徹底的なお体を磨きます、お覚悟を!」

覚悟?!覚悟しなきゃいけないの?!

「では専用のお部屋に参りますよ」

「専用の部屋……?」

「はい。大浴場の隣のお部屋です。さ、こちらを」

ガウンを着せられ拉致連行です。朝も早よから全身エステです……(泣)
……こんな部屋あったっけ?……あったけど、入れなかった部屋だわ……
広くて温かい……

「ではお願いします!」

「はいっ!」

アニスは元気いっぱいに私をエステ隊に託すとクルリと踵を返して部屋から出て行った。

「では、あちらに」

いつもより大きい石台を指し示され、身につけてた衣類を脱いで横たわる。
ヒンヤリはしません。むしろあったかです。

「さあ!気合い入れて磨くわよ!」

「エイエイオー!」

……その掛け声、浸透してたんですね。
体の隅々まで磨かれました。時間はたっぷりかけられました。もう、お腹ペコペコです。

「エリーゼ様、これが終わったら軽食が用意されますからね!もう一踏ん張りです!」

えっ?!軽食?朝食じゃなくて?

「軽食?」

「はいっ!軽食です。本日は朝食ではなく、軽食わ軽く摘まんでいただいた後にドレスの着付けをしていきます。その後にお化粧や御髪わして最後にお飾り等を付けて大広間に向かう事になってます」

……ご飯抜きとかツラ……

「軽食はエリーゼ様のお腹が鳴らない様に用意するだけです。お式が済んで大晩餐会に入る前にドレスを着替えます。お飾りも何もかも取りますから、大晩餐会の時は沢山食べて下さいませ。料理長始め料理人達も腕を振ると言ってましたから」

「分かった。ありがとう」

よくよく考えたら島特製ウェディングドレスはとんでもなく体にフィットしたエレガントなドレスでした。
しかもあのドレス、侍女達も見て良い様にしてたからか着せる気合いも半端なくなってたのね……

「あのとても美しいドレスを着付けを手伝えれる誉れ!私達、とても嬉しいです!」

着せる喜びが全方位から感じます。
うう……どんだけ着せたがりなのよ……
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