婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

new world 58

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「確かに害獣被害は聞いてたけど、そんなに酷かったのか?」

「ぶっちゃけると年収何千万分の被害額になって、土地も売れないから引っ越して農地はほったらかし……なんてザラだったわよ。特にイノシシは集団でやって来て田んぼも畑も滅茶苦茶にするし、滅茶苦茶にされた所は再生するのに信じられない位お金も掛かるし手間も掛かるしで年寄りは泣く泣く田畑を手放すのよ。狩猟出来るのは秋から春先までだけど、猟師は高齢化と人数不足で害獣は増える一方よ。しかも猟師は県内のみの資格だから他県に逃げられたら追いかけれないしね、ほら、県境近かったからね……」

「そうか……色々大変だったんだな……」

「なので牙猪とかウッカリ殲滅しちゃうのよ~討伐してもすぐ増えるし、お肉は美味しいから無問題よね♡」

「あー……うん」

そんな前世のちょっと重い話しをしてる間になんか……唐紙がズラッと並んでる所にやって来ました。

「……え?これって……」

「大座敷でございます。さ、皆様お待ちかねですよ」

ギギギ……としそうな程緊張した首をルークへと巡らしてみるけど……何にも緊張してない様に見えます!生まれつき皇子様にはこの程度はデフォなんでしょうか?私のメンタルは零です!

「エリーゼ様、ルーク様、お連れいたしました」

音も無く唐紙が開かれ……香ってきたお香の香りに無意識にお座敷を見回した。
とんでもなく広いお座敷の床の間の前の厚畳に大婆様、その隣にお母様、お母様の隣にお父様が座っていて、その下に見た事のないお年を召した女性達、その手前に見た事のある女性達を含む女性達が左右に分かれて正座して待ってました。
しかもお父様以外は全員お着物です。
圧巻です。時代劇で見る様な光景にヒクリと頬が引きつります。

「さ、大婆様の前に」

「はい……」

もう、声も小っさくなっちゃう……

「大丈夫か?さすがシルヴァニアの里、女性ばかりで構成されてると聞いたけどこれ程とは想像もしなかったな……」

そう言って私の手を握ってくれるルークの手のぬくもりが私の緊張をほぐしてくれる。
とか思ったら空いてる手にキュッと握られて……

「妾も一緒じゃ、主様」

シルフィーちゃんに手を握られました!細くてキレイな指です!美少女からの手ギュ!ありがとうございます!
ハッ!どこかから視線がっ!
……壁際に正座して控えてるアニスがガン睨みしてきてます!
こっ……これはアニス的にはライバル出現になるの?教えてエライい人!
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