453 / 499
エルフの森の姉妹
493:アンドーの試合
しおりを挟む
「さあ、俺の相手は誰だ?」
環、イリンと続き、さあやるぞと思って出てきたのだが、二人の時とは違って俺には誰も出てこない。
「ほら、さっさと出てきなさいよ! 誰がやったとしても、結果は変わんないんだから、さっさと終わりにしてくれない?」
ケイノアの言葉を受けてか、エルフ陣営から一人の男が出てきた。
だがその歩みは後ろで騒いでいるエルフ達とは違い、堂々とした足取りだ。
「あんたが俺の相手ってことでいいんだな?」
「……人間風情が調子に乗っているようだな」
話しかけたのだが返ってきたのはそんな言葉。
まあ傲慢さがエルフのデフォルトだと思えば、こいつは話しに答えただけマシな部類か?
ケイノアの父親や他の取り巻きなんて、俺たちを見ても鼻で笑ったり無視してるからな。
「その人間風情の相手もろくにできていないのはお前達だろ」
「先ほどまでのは所詮前座。お前達の相性などを考えて選ばれたに過ぎない。本当の実力でいうのなら、あいつらよりも上のものがいる」
せっかくだし、少し話をしてみるか。
そう思って話を続けたのだが、そいつは意外にも俺の言葉を無視する事なく、俺を真正面から見据えて答えた。
「なら初めっからそいつら出せばいいだろ。それなのに相性なんて考えて選んだあげく負けてんだから言い訳なんてするなよ」
「選んだのは私ではない。私は初めから相性などで選ぶのは反対だった。エルフ以外の種族など、力でねじ伏せればいいではないか」
そう言った男の様子は本当にそう思っているようで、端正な顔を不満げに歪めて吐き捨てた。
「ならお前は、それができるほどの強さを持っているってことでいいのか?」
「当然だ。我が名はヨハン。貴様を倒す者の名だ」
俺への返答も、名乗りも、その行動の全ては堂々としており自信に満ち溢れている。
それは傲慢な感じの溢れているエルフにふさわしい振る舞いだと思えるのだが、なんだろうな?
こいつは傲慢ではあるのだが、どこか芯の通った真っ直ぐさはあり、その真っ直ぐさは嫌いではない気がする。
だがそこでハタと思い出す。ヨハンと名乗りをあげたが、その名前はどこかで聞いたような気がする。
「ヨハン? どこかで……ああ、ケイノアの相手として選ばれたっていう……」
そうだ。さっき環の戦いが始まる前にケイノアの母親であるシーリアから聞いたばかりだった。
俺がそう言うと、ヨハンはその事を知っているとは思っていなかったようで、一瞬目を丸くしてからニヤリと笑った。
「ほう。貴様のような者でも知っていたか。そうだ。私こそケイノア様の伴侶たる者。貴様はケイノア様に気に入られているようだが、所詮は人間。あの方の伴侶となるなどと過分な夢を見ぬことだな」
ヨハンはケイノアの結婚相手となりたいようだし、その事で俺を敵視しているのもわかる。
それが勝手に決められたケイノア本人も知らない事だとはいえ、一応だが自分の婚約者であるケイノアのそばに自分以外の男がいれば敵視するのも、不快になるのも理解できる。それは当然の感情だ。
だが、俺にはケイノアと結婚なんてする気はないし、あいつを取り合って争うつもりもない。
それに、普段のあいつを見ていればわかるだろうけど、それほど良い結婚相手だと思えないのだ。
「あいつはそんなに取り合うほどのやつかねぇ……」
や、まあケイノアがいいやつだってのは認めるよ。すごいやつだってのもその通りだ。
だけど、あいつと結婚して夫婦生活を送りたいかって言ったら……悪いが、なりたくない。
あいつの場合、夫婦っていうか介護生活になりそうな気がする。
それにそもそもの話、俺にはもうイリンと環がいる。これ以上はいらない。というか俺の甲斐性的にキャパオーバーだ。
「ふっ、彼の方の良さがわからないとは……所詮は獣よな」
俺の言葉に、ヨハンは理解できていない馬鹿を見下したように笑うと、やれやれとでも言うかのように首を横に振った。
「あの膨大な魔力にそれを扱う魔術の腕。さらには優れた頭脳」
うん、まあ魔術に関する力量はすごいよな。
新術を作るのだって普通なら何年とかかるようなことだ。だと言うのにあいつは思いつきで作ったりするから、才能という一点においては突き抜けてる。
だがヨハンの言葉はそれだけでは終わらなかった。
ヨハンはそこで言葉を止めてグッとタメを作ると、ケイノアへと視線を向けて大きく叫んだ。
「加えて、他のエルフに比べても一段と薄い胸! あれほど完璧な女性が他にいるものか!」
…………そうか。うん……そうか。趣味趣向は、どうしようもないよな。うん。仕方がない。
というか、なんだかヨハンの後ろでエルフの男達が頷いているが、エルフってのは種族全体がそう言う性癖なのか?
「ちょっと。何よそれ! なんでそんなところが評価されてんのよ! 嫌味? 馬鹿にすんじゃないわよおおおお!」
だがヨハンの叫びを聞いたケイノアは、胸の件に触れられた事で怒りをあらわにして怒声をあげて地団駄を踏んでいる。
「……本人は胸のことを気にいっていないみたいだが?」
「それはあの方が自身の魅力に気付いていないだけのこと」
恋は盲目ってか? お前こそ、あいつの欠点に気付いていないんじゃないか?
なんだか意外と俗物的というか人間的な一面があって、目の前のエルフにちょっと親しみが湧いてきた。
あの傲慢さも周りの見えていない子供だとか、自分こそが世界の中心なんだと思っている中学二年生のようなものだと思えば、わからなくもないし理解もできる。
「さあ、戯れ言はこの辺りにしておくとしようか。──構えよ」
だが、いつまで経ってもそんな話ばかりをしているわけにはいかない。俺たちは戦うためにここにいるのだから。
杖を構えながら俺にかけられたヨハンの言葉に対して、俺は収納魔術から杖を取り出して構える。
特に杖術を習ったわけでもないから普段は杖なんて使わないけど、魔術の補助に使えないこともない。
今回は一応魔術勝負ということなので、杖があったほうがそれっぽい感じだろう。
「なんだ。お前は前の二人のように奇襲は仕掛けてこないんだな」
「奇襲など、弱者のすること。言ったはずだ、力でねじ伏せる、と」
ヨハンはそう言って余裕たっぷりにニヤリと笑って見せた。
「相性や奇襲など、考える必要はない。貴様が何をしようと、ただ対処し、その全てを上回るだけだ」
やっぱり、俺はこいつのことはそう嫌いじゃないな。
自分より強いはずがない。自分が負けるはずがない。
そんな傲りや慢心からくるものであっても、その真っ直ぐさは嫌いじゃない。むしろ好ましくすら思える。
「そうか。お前の覚悟は嫌いじゃないが……悪いけど、まともな戦いにならずに終わる」
「……貴様、私を侮るか」
「そうじゃない。事実を言っただけだ」
侮るとかじゃなくて、魔術で戦う以上は、どう足掻いてもその結果は変わらないんだよ。
「ならばその分不相応の傲り、私が打ち砕いてやろう」
ヨハンはそう言ってから一度構えを解くと石突きで地面を叩いた。
杖の下は硬い石などではなくただの土だと言うのに、不思議と硬いものがぶつかる音が響いた。
奇襲はしないと言ったくせに魔術を使った気配がしたので少し驚いたが、それは無用な心配だった。
「ケイノア様! この戦いを貴方に捧げます!」
ヨハンが使った魔術は拡声の魔術で、今の声を届けるためだけに魔術を発動させたようだ。
いらないからさっさと終わらせなさいよ、なんて背後から聞こえるが、あまりにも空気を読んでいない発言なので無視だ。
そしてヨハンは再び杖を構え、俺と対峙する。
そんな俺たちの間に環とイリンの戦いの時同様に、氏族長であるケルヴェスから光の球が飛んできて、俺たちの間の上空で──弾けた。
「大地よ! 捕らえろ!」
光が弾けた瞬間、まだ光が消え去っていないにもかかわらずヨハンは魔術を発動させた。
ヨハンの叫んだ言葉の通り、地面が蠢き俺の両足をとらえる。
咄嗟に引き抜こうとするが、俺を捕らえている地面は固く、全く引き抜ける気配がない。
どうやらヨハンは土系統の魔術使いのようだ。
「炎よ! 焼き尽くせ!」
だがそう思っていると、直後に炎の波が正面から俺に襲いかかった。
避けようと思っても足は地面に固定されており、逃げることは叶わない。
そしてその炎は完全に俺の全身を飲み込み、なおも燃え続ける。
「これで終わ──」
「これで終わりか?」
構えていた杖を下ろして終わりを宣言しようとしたヨハンに、俺は炎の中から問いかける。
「なにっ!? ……貴様、何をしている!?」
何を、と言われても、俺は俺にできる事をしただけ。つまりはいつもの通り収納だ。
炎に包まれはしたが、衣類含め『俺』に触れた炎と熱を収納し、口の中に通常の空気を取り出す事で熱された空気を吸わずとも呼吸を可能とした。
本来は水の中に入る時を想定して空気を保存しておいたのだが、こういう時でも使える。
「それを解明するのもこの勝負の醍醐味ってやつじゃないのか?」
「ならばその秘密、暴いてみせよう!」
俺が挑発混じりにそう言ってみると、ヨハンは悔しそうに顔を歪めた後に炎を消して次の魔術の準備にかかった。
「水よ! 飲み込め!」
さて次はどんな魔術を、と思っていたのだが俺の予想以上に速く魔術の準備が終わり、ヨハンの掲げた杖の先から大量の水が津波の如く押し寄せる。
「大地よ! 囲え!」
押し寄せた津波は俺へと迫り後少しで俺を飲み込むと言うところまで来たのだが、直後には俺を囲うように地面が迫り上がり箱を形成すると、その中に水ごと俺を閉じ込めた。
まあ閉じ込められたところで水なんて収納して終わりだけど。
「ふーん……魔術の構成を甘くしてでも発動速度を優先してるのか」
さっきの発動を見た感じだと、魔術の構築を俺みたいなちょっとかじった程度の知識でもその内容を読み取れるほど簡略化しているようだ。
そうすると大雑把な動きしか命令できないしある程度は威力も犠牲になるが、こんな風にただ津波を起こしたり地面を隆起させるだけならそれで十分か。
わざわざ教科書通りの丁寧な魔術を使う必要なんてないわけだし。
効果の落ちている簡易的な魔術で作った壁では通常時に比べて脆いだろうからすぐに壊せると思うけど、外から壁に何かしているような音がしてるみたいだし何か細工をしているのだろう。
速度に優れた簡易式魔術を使って状況を作った後は、正式な魔術を使って強度を確保する、か。
なかなか考えられてるな。確かに言うだけのことはある。
でも残念。魔術の構成が正確だろうが甘かろうが、俺にとっては意味がない。
魔術である以上は俺に触れた瞬間に収納してしまえばそれでおしまいだ。
現に、俺と一緒に閉じ込められた水はすでに収納の中へと消えていった。
そして次は周囲を囲っているこの壁だ。
歩く。触れる。そしてスキルの発動。
それだけで俺を囲っていた壁は全て消え去り、再びヨハンと向かい合うこととなった。
「消されたか……ならば次だ! 風よ! 捕らえろ!」
だがそのことはヨハンとて予想していたのだろう。即座に俺を捕らえた囲いを強化するための魔術を破棄して次の魔術へと移った。
そうして巻き起こるのは俺を中心として発生している竜巻。
竜巻と言っても周囲に人もいるのでそれほど大きなものではない。精々が俺一人を囲う程度の極々小規模なものだ。
自然界でこんなものが発生するかは知らないけど、ここは異世界。この現象を引き起こしているのは魔術なんて代物だし、なんでもありだから不思議でもない。
普通ならそんなものの中にいたら吹き飛ばされることになりそうなものだが、触れる風を収納するだけでそれは意味のないものへと変わる。
視界を遮る程度の効果はあるが、ヨハンはそんな程度の効果は望んでいないだろう。
「炎よ! 燃やせ!」
だがそれだけで終わるはずもなく、ヨハンが新たに魔術を重ねると俺の足元から炎が吹き上がった。
本来の火災旋風とは発生の仕方も動き方も違うが、見た目の現象としては似ていると思う。
中心にいる俺からしてみればそんな外観はわからないので、炎が暴れてるな、程度の感想しかないけど。
「これもだとっ!? 貴様、いったい……!?」
そんな炎の嵐の中にあっても傷一つ、それどころか服の汚れ一つ付いていない俺の様子を見て、ヨハンは目を見開き驚愕の声を上げると、怯んだような声を零した。
「ぐっ、ならばこれで──大地よ!」
しかしそのまま終わるつもりもないようで、ヨハンはわずかな呻き声をもらすと新たに魔術を発動し自分に向かって接近している俺に対して再度魔術を放った。
今度の魔術は先程の炎のように俺の足元に展開され、だがその効果は俺にではなく、その下の地面へと向けられたものだった。
「裂けろ!」
俺のましたに向けられた魔術は地面を割り、優に人が落ちることができるほどの大きさの地割れを引き起こした。
突然の浮遊感に、あ、と思いながらも収納ではどうすることもできないのでそのまま割れ目の中に落ちていく。
俺は咄嗟に収納の中から丈夫そうな剣を取り出すと、それを壁面へと刺して落下を止める。
……ちょっとビビった。
なんていうか、ここまでしっかりと魔術を見たことがなかったから次々と繰り出される魔術に対して正直ちょっと観客気分でいた。
だが、魔術が相手だとはいえ流石に油断しすぎたか。
「炎よ、風よ、大地よ! 蹂躙しろ!」
そう反省していると、割れ目に落ちたことで見えなくなったヨハンから、再び魔術が放たれる。
上を見上げた俺の視界に入ったのは、先程も見た炎の嵐。
割れ目で発動したことによって炎が逃げ場をなくし威力が上がる事を狙ったんだと思う。
しかもそれだけではなく、今度は炎の嵐の中に尖った石まで入っている。
「これならばいかに魔術への対処がうまかったところでっ!」
ヨハンはそう叫んだ。だが、すまんが、俺には意味がないんだ。
普通だったら複数の属性を掛け合わせた攻撃に対処するのが難しいんだろうけど、俺にとっては等しく『無生物』でしかない。
「確かにすごいよ。あれだけの自信を見せてるのもわかる。でも、悪いがどのみち意味がないんだ」
俺は誰に言うでもなくそう呟くと、ヨハンの魔術を全て収納し、その場で暴れ回っていた炎の嵐を消した。
「ば、かな……」
「言ったろ、まともな勝負にはならないって」
炎の消えた割れ目から飛び出した俺を見たヨハンは、目の前の現実を認めたくないとでも言うかのようにゆっくりと小さく首を振り、少しずつ後退している。
「──っ! 大地よ! 裂けろ!」
俺は終わらせるためにグッと足に力を込めてヨハンへと走り出したのだが、手のひらに収納魔術の渦を展開してヨハンを殴ろうとしたところで、再び足元の感覚が消え去り、浮遊感を味わうこととなった。
先ほどと同じ現象。同じ攻撃を二度も食らってたまるかと裂ける地面の淵に手を伸ばして掴もうとするが、
「裂けろおお!」
重ねられたヨハンの魔術によって地面が裂ける速度は上がり、俺は再び割れ目の中に落ちることとなった。
だが、そんな事をすればヨハン自身も落ちるんじゃないかと思って落下しながらも上空を見上げたのだが、ヨハンはなんらかの魔術を使っているのか宙に浮いて俺を見下ろしていた。
「だ、大地よ! 閉じろ!」
そしてさらに重ねられた魔術によって俺の両側にあった壁が迫り、割れた地面は再び一つに戻った。
地割れからの復元。確かにやってることは単純だが、その効果は高いな。
俺も似たようなことは軍相手にやったことがあるし、戦場に出たとなればかなり活躍することになるだろう。
まあ、意味ないんだけどな。
「……き、貴様は……なんだ?」
地面に埋められようが、所詮は『無生物』。他の魔術や家具をしまうのと同じように、触れた瞬間に収納してしまえばそれでおしまいだ。
だから俺は、地面の中に閉じ込められた後は階段上に収納して、後は地上に向けて歩いて出て行った。
地上までの道を作った際に風が結構な勢いで流れ込んできたが、アレだけの大きさの物体が消え去ったんだから、そりゃあ空いた空間に空気が流れ込むのも当然だ。
「ごっ!? うぐっ、く……まだだ。まだ私は……」
出てきた俺に、杖ついて寄り掛かっている状態のヨハンが怯えた目をしながら問いかけるが、俺はこの戦いを終わらせるべく、ヨハンを収納魔術の渦を叩きつけて弾き飛ばした。
「終わりだよ」
それでも飛ばされた先で立ち上がろうとするヨハンだが、もう終わりだ。
ヨハンの飛んで行った先は、設定されていた決闘範囲の外。つまりは場外だ。
「これで俺の勝ちだ。何か文句は?」
俺はエルフ達を見ながらそう問いかけたのだが、俺の問いに答えるものは誰一人としておらず、氏族長でありケイノアの父親でもあるケルヴェスも、その妻であるシーリアも、目を見開いてただ俺を見ているだけだ。
そんな誰もが驚いている中で、シアリスだけが、やっぱり、とでも言うかのように軽く息を吐き、どこか悲しげで不気味さを感じる笑みを浮かべて俺を見ていた。
「お疲れ様でした」
「お疲れ様」
「ただいま」
そんな彼女の様子は気にかかりはしたものの、それをどうにかするのはケイノアの役割だと思い、俺はシアリス達に背を向けてイリンと環の元へと戻った。
「おかえり~。じゃああんたも戻ってきたことだし、さっさと帰りましょうか」
俺が勝つ事を疑っていなかった様子のケイノアは、とても軽い様子でそう言うと、俺から視線を逸らして自身の父親へと向けた。
「あ、そう言うわけで、こいつらの滞在は認めてもらうわよ!」
そして最後に大きく叫ぶと、相手の反応を待つことなくくるりと身を翻して軽快な足取りで戻っていった。
「最後はあんなんで良かったのか」
流石にアレでは簡素すぎると思うのだが……。
「良いのよ。あの場であれ以上何か言ったところでろくに対応されるとも思えないし、言うだけ無駄よ」
だがケイノアは首を横に振ると、俺の言葉を否定した。
そんなものだろうか? むしろあの場で言ったほうがいいんじゃ……いや、ここはエルフに詳しいケイノアの判断に従おう。そもそも俺たちはケイノアのサポートとしてここにいるわけだし。
そう判断すると、俺は黙ってケイノアの後をついていくことにした。
環、イリンと続き、さあやるぞと思って出てきたのだが、二人の時とは違って俺には誰も出てこない。
「ほら、さっさと出てきなさいよ! 誰がやったとしても、結果は変わんないんだから、さっさと終わりにしてくれない?」
ケイノアの言葉を受けてか、エルフ陣営から一人の男が出てきた。
だがその歩みは後ろで騒いでいるエルフ達とは違い、堂々とした足取りだ。
「あんたが俺の相手ってことでいいんだな?」
「……人間風情が調子に乗っているようだな」
話しかけたのだが返ってきたのはそんな言葉。
まあ傲慢さがエルフのデフォルトだと思えば、こいつは話しに答えただけマシな部類か?
ケイノアの父親や他の取り巻きなんて、俺たちを見ても鼻で笑ったり無視してるからな。
「その人間風情の相手もろくにできていないのはお前達だろ」
「先ほどまでのは所詮前座。お前達の相性などを考えて選ばれたに過ぎない。本当の実力でいうのなら、あいつらよりも上のものがいる」
せっかくだし、少し話をしてみるか。
そう思って話を続けたのだが、そいつは意外にも俺の言葉を無視する事なく、俺を真正面から見据えて答えた。
「なら初めっからそいつら出せばいいだろ。それなのに相性なんて考えて選んだあげく負けてんだから言い訳なんてするなよ」
「選んだのは私ではない。私は初めから相性などで選ぶのは反対だった。エルフ以外の種族など、力でねじ伏せればいいではないか」
そう言った男の様子は本当にそう思っているようで、端正な顔を不満げに歪めて吐き捨てた。
「ならお前は、それができるほどの強さを持っているってことでいいのか?」
「当然だ。我が名はヨハン。貴様を倒す者の名だ」
俺への返答も、名乗りも、その行動の全ては堂々としており自信に満ち溢れている。
それは傲慢な感じの溢れているエルフにふさわしい振る舞いだと思えるのだが、なんだろうな?
こいつは傲慢ではあるのだが、どこか芯の通った真っ直ぐさはあり、その真っ直ぐさは嫌いではない気がする。
だがそこでハタと思い出す。ヨハンと名乗りをあげたが、その名前はどこかで聞いたような気がする。
「ヨハン? どこかで……ああ、ケイノアの相手として選ばれたっていう……」
そうだ。さっき環の戦いが始まる前にケイノアの母親であるシーリアから聞いたばかりだった。
俺がそう言うと、ヨハンはその事を知っているとは思っていなかったようで、一瞬目を丸くしてからニヤリと笑った。
「ほう。貴様のような者でも知っていたか。そうだ。私こそケイノア様の伴侶たる者。貴様はケイノア様に気に入られているようだが、所詮は人間。あの方の伴侶となるなどと過分な夢を見ぬことだな」
ヨハンはケイノアの結婚相手となりたいようだし、その事で俺を敵視しているのもわかる。
それが勝手に決められたケイノア本人も知らない事だとはいえ、一応だが自分の婚約者であるケイノアのそばに自分以外の男がいれば敵視するのも、不快になるのも理解できる。それは当然の感情だ。
だが、俺にはケイノアと結婚なんてする気はないし、あいつを取り合って争うつもりもない。
それに、普段のあいつを見ていればわかるだろうけど、それほど良い結婚相手だと思えないのだ。
「あいつはそんなに取り合うほどのやつかねぇ……」
や、まあケイノアがいいやつだってのは認めるよ。すごいやつだってのもその通りだ。
だけど、あいつと結婚して夫婦生活を送りたいかって言ったら……悪いが、なりたくない。
あいつの場合、夫婦っていうか介護生活になりそうな気がする。
それにそもそもの話、俺にはもうイリンと環がいる。これ以上はいらない。というか俺の甲斐性的にキャパオーバーだ。
「ふっ、彼の方の良さがわからないとは……所詮は獣よな」
俺の言葉に、ヨハンは理解できていない馬鹿を見下したように笑うと、やれやれとでも言うかのように首を横に振った。
「あの膨大な魔力にそれを扱う魔術の腕。さらには優れた頭脳」
うん、まあ魔術に関する力量はすごいよな。
新術を作るのだって普通なら何年とかかるようなことだ。だと言うのにあいつは思いつきで作ったりするから、才能という一点においては突き抜けてる。
だがヨハンの言葉はそれだけでは終わらなかった。
ヨハンはそこで言葉を止めてグッとタメを作ると、ケイノアへと視線を向けて大きく叫んだ。
「加えて、他のエルフに比べても一段と薄い胸! あれほど完璧な女性が他にいるものか!」
…………そうか。うん……そうか。趣味趣向は、どうしようもないよな。うん。仕方がない。
というか、なんだかヨハンの後ろでエルフの男達が頷いているが、エルフってのは種族全体がそう言う性癖なのか?
「ちょっと。何よそれ! なんでそんなところが評価されてんのよ! 嫌味? 馬鹿にすんじゃないわよおおおお!」
だがヨハンの叫びを聞いたケイノアは、胸の件に触れられた事で怒りをあらわにして怒声をあげて地団駄を踏んでいる。
「……本人は胸のことを気にいっていないみたいだが?」
「それはあの方が自身の魅力に気付いていないだけのこと」
恋は盲目ってか? お前こそ、あいつの欠点に気付いていないんじゃないか?
なんだか意外と俗物的というか人間的な一面があって、目の前のエルフにちょっと親しみが湧いてきた。
あの傲慢さも周りの見えていない子供だとか、自分こそが世界の中心なんだと思っている中学二年生のようなものだと思えば、わからなくもないし理解もできる。
「さあ、戯れ言はこの辺りにしておくとしようか。──構えよ」
だが、いつまで経ってもそんな話ばかりをしているわけにはいかない。俺たちは戦うためにここにいるのだから。
杖を構えながら俺にかけられたヨハンの言葉に対して、俺は収納魔術から杖を取り出して構える。
特に杖術を習ったわけでもないから普段は杖なんて使わないけど、魔術の補助に使えないこともない。
今回は一応魔術勝負ということなので、杖があったほうがそれっぽい感じだろう。
「なんだ。お前は前の二人のように奇襲は仕掛けてこないんだな」
「奇襲など、弱者のすること。言ったはずだ、力でねじ伏せる、と」
ヨハンはそう言って余裕たっぷりにニヤリと笑って見せた。
「相性や奇襲など、考える必要はない。貴様が何をしようと、ただ対処し、その全てを上回るだけだ」
やっぱり、俺はこいつのことはそう嫌いじゃないな。
自分より強いはずがない。自分が負けるはずがない。
そんな傲りや慢心からくるものであっても、その真っ直ぐさは嫌いじゃない。むしろ好ましくすら思える。
「そうか。お前の覚悟は嫌いじゃないが……悪いけど、まともな戦いにならずに終わる」
「……貴様、私を侮るか」
「そうじゃない。事実を言っただけだ」
侮るとかじゃなくて、魔術で戦う以上は、どう足掻いてもその結果は変わらないんだよ。
「ならばその分不相応の傲り、私が打ち砕いてやろう」
ヨハンはそう言ってから一度構えを解くと石突きで地面を叩いた。
杖の下は硬い石などではなくただの土だと言うのに、不思議と硬いものがぶつかる音が響いた。
奇襲はしないと言ったくせに魔術を使った気配がしたので少し驚いたが、それは無用な心配だった。
「ケイノア様! この戦いを貴方に捧げます!」
ヨハンが使った魔術は拡声の魔術で、今の声を届けるためだけに魔術を発動させたようだ。
いらないからさっさと終わらせなさいよ、なんて背後から聞こえるが、あまりにも空気を読んでいない発言なので無視だ。
そしてヨハンは再び杖を構え、俺と対峙する。
そんな俺たちの間に環とイリンの戦いの時同様に、氏族長であるケルヴェスから光の球が飛んできて、俺たちの間の上空で──弾けた。
「大地よ! 捕らえろ!」
光が弾けた瞬間、まだ光が消え去っていないにもかかわらずヨハンは魔術を発動させた。
ヨハンの叫んだ言葉の通り、地面が蠢き俺の両足をとらえる。
咄嗟に引き抜こうとするが、俺を捕らえている地面は固く、全く引き抜ける気配がない。
どうやらヨハンは土系統の魔術使いのようだ。
「炎よ! 焼き尽くせ!」
だがそう思っていると、直後に炎の波が正面から俺に襲いかかった。
避けようと思っても足は地面に固定されており、逃げることは叶わない。
そしてその炎は完全に俺の全身を飲み込み、なおも燃え続ける。
「これで終わ──」
「これで終わりか?」
構えていた杖を下ろして終わりを宣言しようとしたヨハンに、俺は炎の中から問いかける。
「なにっ!? ……貴様、何をしている!?」
何を、と言われても、俺は俺にできる事をしただけ。つまりはいつもの通り収納だ。
炎に包まれはしたが、衣類含め『俺』に触れた炎と熱を収納し、口の中に通常の空気を取り出す事で熱された空気を吸わずとも呼吸を可能とした。
本来は水の中に入る時を想定して空気を保存しておいたのだが、こういう時でも使える。
「それを解明するのもこの勝負の醍醐味ってやつじゃないのか?」
「ならばその秘密、暴いてみせよう!」
俺が挑発混じりにそう言ってみると、ヨハンは悔しそうに顔を歪めた後に炎を消して次の魔術の準備にかかった。
「水よ! 飲み込め!」
さて次はどんな魔術を、と思っていたのだが俺の予想以上に速く魔術の準備が終わり、ヨハンの掲げた杖の先から大量の水が津波の如く押し寄せる。
「大地よ! 囲え!」
押し寄せた津波は俺へと迫り後少しで俺を飲み込むと言うところまで来たのだが、直後には俺を囲うように地面が迫り上がり箱を形成すると、その中に水ごと俺を閉じ込めた。
まあ閉じ込められたところで水なんて収納して終わりだけど。
「ふーん……魔術の構成を甘くしてでも発動速度を優先してるのか」
さっきの発動を見た感じだと、魔術の構築を俺みたいなちょっとかじった程度の知識でもその内容を読み取れるほど簡略化しているようだ。
そうすると大雑把な動きしか命令できないしある程度は威力も犠牲になるが、こんな風にただ津波を起こしたり地面を隆起させるだけならそれで十分か。
わざわざ教科書通りの丁寧な魔術を使う必要なんてないわけだし。
効果の落ちている簡易的な魔術で作った壁では通常時に比べて脆いだろうからすぐに壊せると思うけど、外から壁に何かしているような音がしてるみたいだし何か細工をしているのだろう。
速度に優れた簡易式魔術を使って状況を作った後は、正式な魔術を使って強度を確保する、か。
なかなか考えられてるな。確かに言うだけのことはある。
でも残念。魔術の構成が正確だろうが甘かろうが、俺にとっては意味がない。
魔術である以上は俺に触れた瞬間に収納してしまえばそれでおしまいだ。
現に、俺と一緒に閉じ込められた水はすでに収納の中へと消えていった。
そして次は周囲を囲っているこの壁だ。
歩く。触れる。そしてスキルの発動。
それだけで俺を囲っていた壁は全て消え去り、再びヨハンと向かい合うこととなった。
「消されたか……ならば次だ! 風よ! 捕らえろ!」
だがそのことはヨハンとて予想していたのだろう。即座に俺を捕らえた囲いを強化するための魔術を破棄して次の魔術へと移った。
そうして巻き起こるのは俺を中心として発生している竜巻。
竜巻と言っても周囲に人もいるのでそれほど大きなものではない。精々が俺一人を囲う程度の極々小規模なものだ。
自然界でこんなものが発生するかは知らないけど、ここは異世界。この現象を引き起こしているのは魔術なんて代物だし、なんでもありだから不思議でもない。
普通ならそんなものの中にいたら吹き飛ばされることになりそうなものだが、触れる風を収納するだけでそれは意味のないものへと変わる。
視界を遮る程度の効果はあるが、ヨハンはそんな程度の効果は望んでいないだろう。
「炎よ! 燃やせ!」
だがそれだけで終わるはずもなく、ヨハンが新たに魔術を重ねると俺の足元から炎が吹き上がった。
本来の火災旋風とは発生の仕方も動き方も違うが、見た目の現象としては似ていると思う。
中心にいる俺からしてみればそんな外観はわからないので、炎が暴れてるな、程度の感想しかないけど。
「これもだとっ!? 貴様、いったい……!?」
そんな炎の嵐の中にあっても傷一つ、それどころか服の汚れ一つ付いていない俺の様子を見て、ヨハンは目を見開き驚愕の声を上げると、怯んだような声を零した。
「ぐっ、ならばこれで──大地よ!」
しかしそのまま終わるつもりもないようで、ヨハンはわずかな呻き声をもらすと新たに魔術を発動し自分に向かって接近している俺に対して再度魔術を放った。
今度の魔術は先程の炎のように俺の足元に展開され、だがその効果は俺にではなく、その下の地面へと向けられたものだった。
「裂けろ!」
俺のましたに向けられた魔術は地面を割り、優に人が落ちることができるほどの大きさの地割れを引き起こした。
突然の浮遊感に、あ、と思いながらも収納ではどうすることもできないのでそのまま割れ目の中に落ちていく。
俺は咄嗟に収納の中から丈夫そうな剣を取り出すと、それを壁面へと刺して落下を止める。
……ちょっとビビった。
なんていうか、ここまでしっかりと魔術を見たことがなかったから次々と繰り出される魔術に対して正直ちょっと観客気分でいた。
だが、魔術が相手だとはいえ流石に油断しすぎたか。
「炎よ、風よ、大地よ! 蹂躙しろ!」
そう反省していると、割れ目に落ちたことで見えなくなったヨハンから、再び魔術が放たれる。
上を見上げた俺の視界に入ったのは、先程も見た炎の嵐。
割れ目で発動したことによって炎が逃げ場をなくし威力が上がる事を狙ったんだと思う。
しかもそれだけではなく、今度は炎の嵐の中に尖った石まで入っている。
「これならばいかに魔術への対処がうまかったところでっ!」
ヨハンはそう叫んだ。だが、すまんが、俺には意味がないんだ。
普通だったら複数の属性を掛け合わせた攻撃に対処するのが難しいんだろうけど、俺にとっては等しく『無生物』でしかない。
「確かにすごいよ。あれだけの自信を見せてるのもわかる。でも、悪いがどのみち意味がないんだ」
俺は誰に言うでもなくそう呟くと、ヨハンの魔術を全て収納し、その場で暴れ回っていた炎の嵐を消した。
「ば、かな……」
「言ったろ、まともな勝負にはならないって」
炎の消えた割れ目から飛び出した俺を見たヨハンは、目の前の現実を認めたくないとでも言うかのようにゆっくりと小さく首を振り、少しずつ後退している。
「──っ! 大地よ! 裂けろ!」
俺は終わらせるためにグッと足に力を込めてヨハンへと走り出したのだが、手のひらに収納魔術の渦を展開してヨハンを殴ろうとしたところで、再び足元の感覚が消え去り、浮遊感を味わうこととなった。
先ほどと同じ現象。同じ攻撃を二度も食らってたまるかと裂ける地面の淵に手を伸ばして掴もうとするが、
「裂けろおお!」
重ねられたヨハンの魔術によって地面が裂ける速度は上がり、俺は再び割れ目の中に落ちることとなった。
だが、そんな事をすればヨハン自身も落ちるんじゃないかと思って落下しながらも上空を見上げたのだが、ヨハンはなんらかの魔術を使っているのか宙に浮いて俺を見下ろしていた。
「だ、大地よ! 閉じろ!」
そしてさらに重ねられた魔術によって俺の両側にあった壁が迫り、割れた地面は再び一つに戻った。
地割れからの復元。確かにやってることは単純だが、その効果は高いな。
俺も似たようなことは軍相手にやったことがあるし、戦場に出たとなればかなり活躍することになるだろう。
まあ、意味ないんだけどな。
「……き、貴様は……なんだ?」
地面に埋められようが、所詮は『無生物』。他の魔術や家具をしまうのと同じように、触れた瞬間に収納してしまえばそれでおしまいだ。
だから俺は、地面の中に閉じ込められた後は階段上に収納して、後は地上に向けて歩いて出て行った。
地上までの道を作った際に風が結構な勢いで流れ込んできたが、アレだけの大きさの物体が消え去ったんだから、そりゃあ空いた空間に空気が流れ込むのも当然だ。
「ごっ!? うぐっ、く……まだだ。まだ私は……」
出てきた俺に、杖ついて寄り掛かっている状態のヨハンが怯えた目をしながら問いかけるが、俺はこの戦いを終わらせるべく、ヨハンを収納魔術の渦を叩きつけて弾き飛ばした。
「終わりだよ」
それでも飛ばされた先で立ち上がろうとするヨハンだが、もう終わりだ。
ヨハンの飛んで行った先は、設定されていた決闘範囲の外。つまりは場外だ。
「これで俺の勝ちだ。何か文句は?」
俺はエルフ達を見ながらそう問いかけたのだが、俺の問いに答えるものは誰一人としておらず、氏族長でありケイノアの父親でもあるケルヴェスも、その妻であるシーリアも、目を見開いてただ俺を見ているだけだ。
そんな誰もが驚いている中で、シアリスだけが、やっぱり、とでも言うかのように軽く息を吐き、どこか悲しげで不気味さを感じる笑みを浮かべて俺を見ていた。
「お疲れ様でした」
「お疲れ様」
「ただいま」
そんな彼女の様子は気にかかりはしたものの、それをどうにかするのはケイノアの役割だと思い、俺はシアリス達に背を向けてイリンと環の元へと戻った。
「おかえり~。じゃああんたも戻ってきたことだし、さっさと帰りましょうか」
俺が勝つ事を疑っていなかった様子のケイノアは、とても軽い様子でそう言うと、俺から視線を逸らして自身の父親へと向けた。
「あ、そう言うわけで、こいつらの滞在は認めてもらうわよ!」
そして最後に大きく叫ぶと、相手の反応を待つことなくくるりと身を翻して軽快な足取りで戻っていった。
「最後はあんなんで良かったのか」
流石にアレでは簡素すぎると思うのだが……。
「良いのよ。あの場であれ以上何か言ったところでろくに対応されるとも思えないし、言うだけ無駄よ」
だがケイノアは首を横に振ると、俺の言葉を否定した。
そんなものだろうか? むしろあの場で言ったほうがいいんじゃ……いや、ここはエルフに詳しいケイノアの判断に従おう。そもそも俺たちはケイノアのサポートとしてここにいるわけだし。
そう判断すると、俺は黙ってケイノアの後をついていくことにした。
25
あなたにおすすめの小説
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。